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完全侵略マニュアル/あなたの為の侵略戦争  作者: C
第十三章「未来予定図」

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御礼参り/Payback.


【用語】

『ナショナル・ジオグラフィック・ソサエティ』:「National Geographic Society」。19世紀、合衆国発祥の「自然科学全般の研究支援と情報公開」を目的とする非営利団体。様々な研究や調査、資料収集に資金を提供しており映像・資料・データは広く雑誌やネットコンテンツとして公開されている。世界各国の軍人、学者、財界人、篤志家などに多数の会員がおり日本でも山本五十六が会員であったことは有名。異世界転移後も日本列島に居住していた日本を含む各国の会員たちが協会を再建している。あらゆるデータはユーザーが後生大事に保管しているので再建できた。一億人から探せばよゆーよゆー。今のところは国際連合の西方(旧太平洋側)探索に様々なコネを生かして介入中。東方(異世界大陸側)探索(侵略)は軍事作戦の一環としてUNESCOや国連軍が固めているので絡みにくいのだ。



此処は好き。


地球も愉しかったけど、こっちかな?

どちらかといえば、ね。


迷う?

まさか。


嫌な結果じゃない。

むしろ良かった。

そーいうこと。


でも、ちがうのよ?

「そーいうこと」

じゃないの。


好悪。

善悪。


ん?

ああ、損得でもないわ。


得って言葉。

びんぼー臭いから嫌いだけど。

得したわよ。


わかりやすい?


利害でいえば、利。

獲たもの。


見上げて御覧なさい。

宇宙を一つ、もういっこ。


それは笑いが止まらない、わ。


こんな機会、有り得ないわよ。

それを望んですらいないのに、ね。

どこかの誰かさんが、素敵なモノをくれました。


これは嗤いが停まらないわ。


愉快愉快。

誉めてあげるわ。

殺しながら。


生き返らせて殺して繰り返し、詰まらなくなったら、また、別に考える。

魔法って面白いから、正しい活用法を味合わせて、あ・げ・る。


なぜか?

獲たものは大きい?

だから?

差し引きプラス?

――――――――――だ・か・ら?



昔の人は好いことをいいました。


「それはそれ、これはこれ」


役にたつからといって、馬鹿が殺されないわけないでしょう?

要不要問わずに、可愛い子(mon chaton)なら護るでしょう?

宇宙ひとつもらったから、殺さないで見逃してあげましょう?

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・わけないじゃない?


日本人以外には、別の感想もあるでしょうね。

それを知ってはいるけれど、どーでもいい。

価値があるのは、自分の気持ち、だけ。


何を感じてると想う?


例えば。

人を殺した後に、感じることは?

なんか死んでた、じゃなくて。


人、いいえ、相手を殺した後に、何を感じた?

――――――――――言葉にできない、この気持ち。


許しも請わず。

干渉したこと。


しかも。


「人類世界」を壊した。

「日本世界」に手を触れた。


癇に障った。


だからね?

贈り物はぜ~んぶ、受け取ってあげる。

この宇宙を、心から楽しんであげる。

贈り主を、踏みにじってあげる。


贈り物をしなければならない。

贈り物を受け取らなくてはならない。

贈り物には「お礼参り」したくてたまらない。


ふたつの宇宙が、地球人類が亡びたって、かまわない。

地球人類が、そんなに寛大なわけないでしょう?





【国際連合統治軍第13集積地/聖都市内/中央/大神殿(改め建築楽器)内/中央/青龍の貴族】


俺は今、やることがない。

Colorfulは留まってくれたし。

ちびっこ二人は寄り添ってくれてるし。

エルフっ娘は止まってる。


背後だから見えないけど、俺の腕に絡まってるから動き、っていうよ静止だけ伝わってきた。


念のためにエルフっ娘を掴みなおし。

ぷにぷにした程よい脂肪分の下、筋肉が緊張しているのが判る。

俺がエルフっ娘の掴んでる胸ではなく、腕のことなのです念のため。


お!

掴みなおしたら、さらに掴み返された。

刀の代わりに、俺の掌を。


そんな業物のかわりには、とてもとても。


ドワーフ刀はすごいからなぁ~。

っていうか、日本が異世界に来て半年たってないんですよ?

経験値ゼロから始める日本刀って。


実験、どんな実験かは知りたくない、のために異世界へ持ちこまれた国宝級の日本刀複数。

それが配備されたのが、元カノ率いる多世界複合兵団の黒旗団。

ドワーフたちもエルフたちもおり、ドワーフたちが真っ先に刀に喰いついた、とかなんとか。

※実験詳細は第383話<科学と魔法が交錯して:素晴らしき新世界/Zombie maker!>


ここ欧州チックな中世準拠異世界。


刀が無い。

っていうか、斬る、ってい発想自体が無い。


あるのは?

刺す。

突く。

殴る。

一番、斬るに近いのだが非なる物として。


断つ。

ってのもある。


剣も斧も、主に刺殺。

時々断切。

力自慢なら撲殺もあり。


切れ味以前なので振り回したりしない。

撲殺は動作が大きくなり、避けられやすい。

固定して繰り返さないと断切なんかできない。


いきおい水平、もしくは上下に突くことが基本動作となる。


日本刀は斬切特化兵器。

力ではなく技術で切断する。

いきおい刀は振りまわされる。


だからこそ日本ローカル、他の世界では全く意味不明な戦作法ができるんだが。


狭い屋内では振り回さないようにする、とかね。

閉所に誘い込んで剣の取回しを邪魔して隙を造る。


偶に聴かないそーいうの?


それこそ日本人作日本人しか読まないナンチャッテ西洋ファンタジーでおなじみ。

そーんな発想、日本刀に慣れ親しんだ日本人以外は思い付くわけがない。


まあ明るさに慣れてる現代人が、松明一つで夜戦や洞窟内の戦闘ができると勘違いする。

同じ同じ。


何にも知らなければ、それがグローバルスタンダード。

蛙にとっては、池の中が世界だからね。


武器の形をみりゃ、想像できるんだがな。

敢えて灯りを付けずに暮らしてみないと、夜の物陰、その暗さは判らない


最初から水平に前を突くしかしない西洋刀、じゃねえ、剣。

閉所では周り込めない分、長物の方がかえって有利になる。

跳弾を気にしないでいいから、あるいは銃より有効かもね。


おかげで派遣前準備で、そっち系不適合者の洗い出しが行われましたよ。


基本的に国家公務員の交友関係や趣味嗜好は確認されている。

定期的に更新され、裏付けをとるとき警察も使われている。

本棚をみなくても、知ってるつもりの危ない奴は判っている。


普段は全くスルーされるサブカルチャーが、致命的な自爆フラグとして検束対象になってしまったんだな。


フィクションの中世風西洋っぽい日本テイスト知識に耽溺してきた皆さま。

知らなきゃッ基準にしちゃうよね。

そんなのを、リアル中世リアル西洋風ファンタジーに連れて行ったら死ぬ。

周りを全部巻き込んで、死ぬ。

罪もないのに殺されている異世界人を、より多く巻き込んで


限られた時間と人材で行った講習で可能なこと。

そもそも歴史の自称専門家が、そっち系だからねぇ。


歴史学者の大半が使い物にならないという。


スタート地点:

近代から現代の欧州、つまり歴史的な例外からなる特殊認識に基づいて、曲解の限りを尽くされた御伽噺の集積物。

ゴールの後:

現代の日本で限定されたローカル認識を宇宙開闢以来の自然法則として、事実より解釈を温存することを至上命題として書かれた物語を歴史と名付ける。


そんな世界。


派遣前講習資料を造るだけで大変でした。

造るの諦めたけどね。


否定できれば十分。


必要なのは、知っている人間じゃない。

知らないと自覚している人間が、必要。


三ヶ月以内に侵略戦争を始めるため。


君たちの知識は一から百までひとつ残らず間違っている。

そこまで認識させられれば上等。


後は現地で始末するだけ。

もちろんできるだけ異世界と接触しない任務を割り振るが。


一個中隊が銃殺にされたなんてのは、まれな例外

※第51話<異なる世界の同じ街>


普通は部隊内で処理する。

武装解除して後送、もしくは横にいる奴後ろに立つ奴がその場で処理。

軍隊あるある。




【聖都/聖都市内/中央/大神宮内/巫女の胡坐/青龍の騎士団陣形中央/青龍の貴族の右前/魔女っ娘】


わたしには、わかりません。


背丈が急に伸びる訳もなく、伸びて大きくなるのも心配ですが、ご主人様の御好み以外を気にする日が来るとはつゆ知らず。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・周りがさっぱり見えませんので。


ちい姉さま!

わたしは手本とすべく、小ささの変らない、ちい姉さまです。


――――――――――スゴイ。


ちい姉さまは、ねえ様を見ておられる、みたい。

ご主人様に抱き着きながら、おっきくてたくましいお肢体越しに。

横から背後、ねえ様を正面から見る構え。


そっか。


ねえ様なら、戦場(いくさば)において頼りになります。

ご主人様の視点が判る、唯一のかたですし。

ねえ様の動きと静止を見て、必要なことを読み取れますね。


わたしには全然思いつきませんでした。


肝心なのは、ご主人様の邪魔にならないこと。

でき得れば、青龍の騎士様に気を使わせないこと。

もしも望みえるのであれば、おやくにたてないかな、と。


わたしの場所からでは、ねえ様は見えませんが、周りが見てる姿なら。


わたしもそっと、ご主人様に頬ずりしながら、横にずれました。

そして、後ろ。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・わかんない。




【国際連合統治軍第13集積地/聖都市内/中央/大神殿(改め建築楽器)内/中央/青龍の貴族】


俺が抑えるエルフっ娘。

良く抑えられてるよ、俺。

俺より強いエルフっ娘。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・脱力してる?


それでも刀は離しませんでした。

武士の魂的な意味は、無いと思うが。


でも、異世界の貴族騎士は武装解除を嫌がるとか。

もしかすると、エルフっ娘も?

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ちがうな。


けっこう簡単に武装解除してくれたし。

※第7話<三人姉妹>より


単に気に入ってるんだろうな。

刃紋が綺麗だし。


魔女っ娘も包丁がお気に入りだしね。

ドワーフメイドの日本刀風包丁。

さりげなくゲットしてました。


使い方は俺が教えてあげたが。


日本人とそれ以外は、包丁の使い方が違う。

俺が知ってる限りでは、現代でもそうだ。


斬る。

断つ。


日本刀仕様の包丁を求める、プロの料理人はまた別。

っても、そりゃ地球の話。

異世界に、幸か不幸か日本の中世準拠の文化は無い。


当然ドワーフたちも斬るって発想は無かったわけだ。

それでも、ドワーフが造る刃物は、よく切れ良く刺さったらしいのだが。


エルフっ娘所蔵のドワーフ作日本刀のあつらえ。


黒旗団が国際連合に、いや、元カノに投降、いや服属したのは二月末日。

その後で日本刀に出会ったわけだから二ヶ月半か。

完璧、かどうか知らんが日本刀をコピーして見せるドワーフの剣匠パネェ。


そんなもんを抜いたら、ヤベェ。


ま、ちびっ娘二人は大丈夫。

自然に俺にすがってきた。

直下から見上げる無垢な瞳。


それはまるで背後に突きつけられた督戦隊の銃口。


退けない。

媚びない。

顧みて

――――――――――子どもは大人を勇者にする。


突入してきた該当部隊。

異世界童女幼女少女保護を旨とする義勇軍おねいさんず。

きっと地球人でも保護してくれる。


子どもであれば。

俺は大人だが。


子どもであるというだけで無条件に保護してくれる。

信頼と安心のナイスギャル!


軍人としてそれでいいのか。

いいんです。

それを踏まえた人選に決まってる。

誰のとは言わないが。




不思議なモノです。


わたしはコロナ・バカから利益を得ています。


小松左京先生の作品群に在った

「現代の経済活動は無意味だった」

という着想を、理論だけではなく実態で証明することができました。


それこそ「馬鹿」が馬鹿なことをしない限り実験できないことでしょう。

メモメモ。


コロナ馬鹿の存在だけでも、キチガイを近距離で確認できたのです。

似非科学や迷信を、本気で信じることが出来る貴重な例外。

そんなモノを見て、話し、罵倒して反応を見る。


これはなかなか、興味深い。

不愉快ですが。



金銭的にも儲かってます。

ささやかなモノですけれど。

不労所得や、なんやかんやで。

溜まっていくマスクは来年の花粉症に生かすとして。


……来年もこのバカ騒ぎが続いていたら

「馬鹿と区別されるために」

花粉にマスク無しで立ち向かうことになりますが。


失った物が無い、と言えば言えましょう。

むしろ馬鹿がバカをすればするほどに、金に換えることは出来そうです。


もちろん、生活の糧を奪われ命を脅かされている友人知人他人のことを考えれば、コロナ馬鹿を蔑み憎むのは当然なのですが。


でも、それだけが原因じゃないと言い切れます。

いえ、誰一人殺されていなくても、奴等は生きる価値が無い。

コロナ馬鹿は、なぜこんなに不愉快なのか。



癇に障るからですね。


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