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完全侵略マニュアル/あなたの為の侵略戦争  作者: C
第十三章「未来予定図」

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幕間:夢八夜




ひと~つめ。




【わたしが行った場所は王城でした】


わたし、お父様のと子を為します」


そーですか。


わたしの前、おねえさんがいます。

わたしより年上でしょう。

とても綺麗なひと


細工物よりも繊細な髪。

滑らかで艶やかな肌。

起伏がある肢体を、わたしと比べてしまったのですが

――――――――――ないしょです。


(ごしゅじんさまはひかえめがこのみだからいーんです!)


でも、何よりも、わたしが魅入られたのは強い、でも圧したりしない、紅い瞳。


いいなぁ、ご主人様はこーいう強い女が好みですよね、わたしみたいに縋りっきりの女より

――――――――――あぁ、失礼しました。


わたしが口ごもっているのに焦れられたのでしょう。


わたし、お父様に赤ちゃんを授けて頂きます」


おねえさんに言葉を重ねてもらいました

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・わたしは左右を見回します。

あ、ここ、王城です。


「後ろにもいませんから」


あ、はい。

重ね重ね、ごめんなさい。


「――――――――――人払い済み、ですから」


そうですか、道理です。

えーと、つまり、要するに

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・わたしにおっしゃっています?

と尋ねる余地もなく、わたしに、です。


??????????


色恋の話

――――――――――産まれて初めて♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪


わたしのように相手が決まってると、全然関係ないのですが。

ご主人様に貰われた後、同じ立場の皆と話すこと。


房事の工夫や心構え。

ご主人様の様子を事後おさらい。

朧気な印象しかない最中の己を確かめ合う。



そればかりが気になって気になって

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・いえ、決まる前も艶話には、とんと縁がありませんでしたが。


広く普通の、友に知己がいる娘は、色恋について話すって、聴いたことがありました。

年上の、こんな素敵な方に、話をふられるなんて!!!!!!!!!!


わたしは慌てて考えます。


お父様、ですか

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ならば、おねえさんは、どこかの氏族の方ですね。


村々街々にあれば、誰が親か判りませんものね。

父も母もいない世界

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・わたしのような世間知らずにも、ご主人様と出会ったことで、解ります。


自分が体験した世界が、この世の僅かな欠片だと。


わたしには、お母様の覚えはありませんが。

これから自分がなるのですけど。

わたしが最後まで気を保てさえすれば

――――――――――ぜったいゼッタイぜったいに!!!!!!!!!!


(こんゆうこんやいつかちかいうち)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ではなく。


こちらの、おねえさんには、お父様がおられる。


なら、どこの氏族、どちらの家門の方なのでしょうか。

お見かけしたことはありませんが

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・周りを見ていたのか、と言われたら微妙ですけれど。


旧太守さんに呼びつけられた園遊会、謁見、王城内を行き来したとき。

参事会に呼び出されたり、慰労を称する宴に引き出されたとき。

俯いてしまい、ほとんど何も見ていませんでした。


ちい姉さまに浚われて、ちい姉さまに嫌と言えない家々を引き回されたとき。


わかんない

――――――――――判らないのは例によって、わたしがものしらずだから、ですよね。


ちい姉さまがいらしゃれば、いいのですが。

どなたも先に、ちい姉さまに名乗ってくれるんですが。


それで、えーと、お父様と子をなされる。

ならば簡単。

わたしは応えました


「ご自由に」


と・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・えーと、またなにか、しっぱいしたみたい。


ひょうじょうがうごいてないのに、かわってます!


なんでなんでなんで????


おねえさんは綺麗ですし、きっとうまくいくと思うんですけれど。

産まれた時から知り合っている殿方に、拒まれるとは思えません。

わたしみたいに、出会い頭に奪っていただく必要すらないくらい。


だから、なら、よって、ご自由になさって、としか

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ああ、そっか。


わたしのように二人きりの氏族、家門なんかあり得ませんね。

わたしのことなら、ねえ様にお願いしてから、わたしが決めれば済みますが。


だから、そう、氏族の総意が関わりますか?

でもでもでもでも、無碍にはされないと思いますよ?


氏族の女なら、氏族の都合はあるでしょう。

直系に近ければ近いほど。


でも〈誰と子を成すか〉は決まっていても〈誰と成してはいけないか〉なんか決めません

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・普通。


氏族の都合。

相手との相性。

手間暇アレこれ。


ままならないことを、氏族の誰より背負う女

――――――――――配慮されます。


決まった相手との子を産むなら、あとは好きにできます。


もちろん男と女のことですから。

望んでもままならない、もつれることもあります。

女を守るための制約はあります。


だからこそ身内との繋がりなら、ダメとは言われない、はずですよ、ね?


なにかあっても周りで気がつきやすく、収めやすいですから。

総領娘なら、良い子が産まれそうか、気にはされますが。


お父さんなら、無難なところですし。

元々血が混ざってますから、悪くなる理由にはならないですし。


だからきっと、問題にはならないはず

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・氏族としては。



まあ、お相手の気持ちはありますけど。


だから、わたしは、言いました。

言ってしまいました。


―――――――「当主様に伝えたらよいのではありませんか」―――――――


だいしっぱい

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・おねえさんは俯かれ。

頬が紅潮され。

プルプルふるえておられます。


悪化してますか!!??!!??!!

ひょっとしてもしかしたらお父様の子以外は嫌とかそーいう話ならわたしは勘が悪いので最初からおっしゃってほしいのですけど??????????





【わたくしを知らない者などおりませんけど】


「隠せませんわね――――――――――わたくしは、お父様のモノ」


あら、そう。

どこのどなたか、存じませんが

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・華のある女が一人。


年の頃、わたくしと同じ。

目鼻立ちがハッキリとして、身振りも大きく踊るよう。

魅せ方がうまく、意識していると言わんばかり

――――――――――言ってますわね。


嫌みではく、いっそ清々しいのは、抜きん出た美貌で最初から周りを見下ろしているから

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・良いでしょう。


男と女、敵と味方、好意と隔意、想いと無関心。

なにもかも、態度と言葉で語り示す。

わたくしに示すのは、挑戦。


ふん

――――――――――可愛らしいこと。


波のかかった豊かな髪をままに流すようでいて、要所を編み込んでいます。


肢体つきは、わたくしと変わらず。

仕草一つで肢体の線を描いて魅せる

――――――――――まるで誰か、特定の好みにしつらえて在るみたい。

ささやかな胸の膨らみをあてこすってますわね。


わたくしには、大きすぎますけれど。

まあ、年の頃を考えれば、これくらいよね。

もっとも大切なことが解ってないのも、歳相応。


肢体は、想い人の好みに合わなければダメ。


わたくしが、ちょうど膨らみかけ

―――――――ご領主様に、ひたと合わせて産まれおち、そう設えているように。


成長はままならない?

まあ、そうですわね。


大きく大きくなり、それを魅せるのが楽しみ

――――――――――ご領主様へ。


わたくしの生涯、総て愉しんでいただけるほどに。


それが判ってない娘

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・可哀想に。


勝ち誇って魅せてますが、優位を信じてるだけね。

まあ、この娘も悪くないですわ。

ご領主様は、おられない

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なら貴女は、わたくしに誇示しましたのね。


自分の方が、愛される肢体

――――――――――ふくらみかけた後、と?


ま、いいわ。

肢体を誇るのは、女同士の挨拶ですもの。


これが、ご領主様の前であれば、あ・い・さ・つ、では済みませんが。


「お人払いは、なされましたのに」


すぐに感づきましたか。

わたくしが、辺りに気を逸らしたこと。


勘所を弁えている、それは感心。


でも、馴れ馴れしい。

あの娘、ねえ様、譲ってColorfulならともかく。


垢抜けているのに、かわいそうな娘ね

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・どこの田舎者かしら?


言葉に訛がない、から、邦の者。

相応の家門なのは、着こなし物腰で判るけれど。

生地や仕立て、趣味は、わたくしと互角なんて、とっても素晴らしいわ。


先鋭なマメシバ卿の色合いを覚れるのは、比類無き職人だけ。


五大家まわりの女たちしか、青龍風は真似られない

――――――――――しばらくは、ね。


この娘は例外にしても、こなれてるわ。

世に珍しき真新しさ、でも馴染める風は普段使い。

わたくしと張り合えるなら、五大家か織物職工組合が有力者。


五大家なれば知らぬハズなし。


織物工房主の娘あたりが、腕や品を誇示している?

なら、わたくしを知らない訳がありませんわね。

服はまずもって、わたくしの為に仕立てられますもの。


なら商いに非ず、見栄に因らず、趣味。


余分をすべて注いで、分に合わぬほど娘を飾り立てる酔狂な家

―――――――――――嫌いじゃないわ。


力に意味はないけれど、感性は役にたつ

――――――――――ご領主様の、興になりましょう。


これだけの粋は、傾く前に助けてあげないと。


これほどに嗜好に費えを注げるならば、家格は参事以外にない。

邦の氏族は数あれど、参事は200家余り。


港街に50ほど。

地方に80くらい。

太守府に70かしら。

でも地方の参事、太守府に館を構える手合いがいるわね。

参事の半数くらいは太守府に

――――――――――


「御聞き入れくださいましたか?」


ああ。貴女が誰の物か、っていう話?


「好きになさいな」


あら、怒ったわ。




【あたしじゃなくても当たり前】


あたし、お父様を愛しています」

――――――――――は?

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・??????????


つまり、貴女は、自分の父を、女として

――――――――――えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇなにかんがえてるのいったい貴女が産まれたからには母がいるんだから無理に決まってるじゃないでも想いを抑えられるってわけじゃないにしても愛したのならしかたないしもう悲恋にしか

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・この娘、エルフ、じゃない?


整った容姿はエルフにとって、当たり前。


だからエルフは愛する相手がいると、髪を編み込んだり香を焚いたり飾りをつけて装いに凝る。

あたしみたいになにもしない内に、出会い頭を気に入ってもらえれば、別。

あたしはだから、工夫したいけど、抑える

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・変えるのが、こわいんだもん!!!!!!!!!!



初対面が鎧装束なのは、別にダメではないけど、一度褒められると、どうしたらいいかわからなくて。

抱いてもらえるからいいけど

・・・・・・・・・・・・・・・・なんどか青龍の服を試して、失敗してるし

・・・・・・・・・・・・・・・・でももっと楽しんでほしいというか。


――――――――――ではなく――――――――――



眼の前、この娘。

あの娘や妹分と同い年くらい。


二衣ふたえにあつらえた服。

薄くて軽そう、動きやすい。


外側は飾り帯や紐細工で可愛らしく縁取り。

肢体を隠して、顔を目立たせる。


仕草や隙間から窺える内側は、肢体の線を強く絞って魅せ方重視。

想い人の前だけ、肢体を魅せる。


――――――――――これ、いいかも――――――――――


そしてこの娘は、ハーフエルフ。


思い詰めた眼差し。

引き絞った唇。

紅潮した耳。

エルフのように整っている

――――――――――ように、つまり、どこか歪。


昔は憐れみと忌避感が先にたった。


蔑まれる立場に罪悪感。

愛玩奴隷への忌避嫌悪。

今は、さほどでもない。


Colorfulという、恋敵がいるからよね。


あたしの想い人が、あたし(エルフ)を愉しむ為に、ハーフエルフの歪さを愉しんでいるから――――――――――逆もまた、真、だけどさ。


でも、この娘はなにかしら?

格別に可愛らしい。

っていうか、誰?


相手が、あたしを知っている。

あたしは、相手を知らない。


十年一日いつものこと

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・エルフなんか、少ないからね。


一所(ひとところ)にいると、必ず起こる。

太守領でエルフと言えば、あたし。


黒旗団がやって来たから、多少かわるかな?


あそこはエルフ戦士が珍しくない。

愛玩用や繁殖用以外、人里のエルフはみんなあそこだしね。

あの娘や妹分みたいに人として知られるのと、どちらが良いやら。


だから、あたしたちは、一方的な知り合いだらけ。

この娘もそんな誰かでしょう。


ハーフエルフがまともに扱われているとも思えない。

でも、この娘にはおかしいところがない。

それはとても、おかしなこと。


肢体が磨かれているのは、当然として。


真っすぐな眼。

物おじしない姿勢。

歳相応に無遠慮な言葉。


「お聞き届き頂けいただけなくとも、かまいません」


承知の上か。


うん。

大丈夫ね。

なんかエルフみたい。


お父様、のほうが人なら見込みはあるかも。

その場合はお母様とどうするのかしらね。


お父様がエルフなら、まったく見込みは無いけれど。

その場合にどうするかなんて、決まってる。


この娘。


悲恋でも。

間違いでも。

苦しむことになっても。


「想いを遂げなさい」


あたしが言うべきは、これくらい。

エルフに尋ねれば、誰でも同じ答えが返るわよ?

想いが生まれたら絶対に消えない。


叶っても叶わなくても。

百年が千年たとうと。

想い人が土に返っても。


驚いたように、あたしを見てる。





【???】


「「「余裕ですわね、お母さま」」」







さてもさても不思議なおはなし。


世間では例のあれが増えているとかバカ騒ぎ。

そも総数把握が不可能とさじを投げられているのに何から数えて増えているやら?


無作為抽出のサンプリングでもしたのか?

などというのは野暮な御話。

科学を知らないサル相手では、処置無し!


無論、わざわざ数えるまでもなく増えるに決まっていましょう。

仕組みを知れば誰でもわかるし止めようがなく止める意味もない。


大腸菌の感染者を探すようなモノ。

その辺を歩いてる人を調べりゃ幾らでも。


常在菌を調べて何をしたいのかといえば、人類には理解できません。


今日あることは2月の時点で解りきったことばかり。

馬鹿以外には。


とりあえず辞書で「病気」って単語をひいてから出直してきてほしいのですが前世から。

せめて基本知識があればワクチンとか免疫と抗体とか言いださないのに。


とりあえずパンデミックごっこに興じる虫けらに訊きました。

なぜ?


その答えは簡単。

ああ、もちろん、親切に「君たちのパンデミックごっこが無知と無思考の結果生じた迷信でしかなく、どれだけの人の命を奪っている悪行なのか」解説してあげてから出てきた本音です。


「みんながやっているんだから」

「決まったことだから」


おお!

アイヒマンはまだ生きていた!

ありとあらゆる戦争犯罪の現場で延々と繰り返されたバカトーク。


比べたらアイヒマンに失礼ですねすいません。


こんな阿呆が呼吸を止めてくれません。

仕方がないので、馬鹿に馬鹿と伝えるために、時間を費やさざるを得ず。

その為に更新スケジュールが安定しませんが、ご理解いただければ幸いです。


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