5W1H/コントロールできれば兵器にすぎない。
【用語】
『放射線兵器(Radiological weapon)』
:原子炉時代の幕開けと共に考案された古典的ネタ。
原子炉稼動と同時に産み出された、処理法不明で危険ってレベルを超えて日々量産される莫大な放射性廃棄物。「核爆弾つくるくらいなら、有り余ってる核廃棄物をバラまけばいいんじゃね?」って誰かが思いついた。
作中解説の一部(放射性廃棄物の自然循環部分)と等しく、殺傷力の高さは折り紙付き。
気象や海流の条件を確認すれば任意の地域を地獄にできる。
バラまく必要もない。
解放場所を選定するだけで、自然が広範囲に拡散してくれる手間要らず。
ローコストなんてもんじゃねーぞ。
材料は原子炉時代に皆が持て余しているゴミ、核物質より手に入りやすい。わーざわーざ核物質を抽出精製起爆装置をつけるより簡単すぎる。殺傷力は核爆弾なんか目じゃない。
だからファンタジーでも使われない(1~2作しか知らないので情報求む)。
フィクションのテロリストは、頑張って放射性廃棄物から核物質を抽出し、頑張って頑張って核爆弾を造り、頑張って頑張って頑張って運搬して、頑張って頑張って頑張って頑張って設置や投下をして、たったの百万人以下を消滅させようとする。いや、そんな手間をかけるなよ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なんてストーリーを真似されたら人類の危機だから正確に取り上げられないのも仕方ない。
無差別虐殺以外に使い道がない手法であり、間違っても戦争には使えない。
放射性物質が拡散する限り、戦争には絶対使えない
――――――――――拡散しなければ?
本文にて。
史実では威力を捨て核反応を低く抑え、放射性物質を拡散させることを主目的とするタイプの核兵器も開発はされた。
ダーティー・ボム(汚染兵器)などと呼ばれる。
敵地に原子炉を打ち込んでメルトダウンさせる仕組みですが炉心部分だけで安全装置と自称する何かを省いているので非常に軽く小さく遠くまで飛ばせるように造れます。
が、もちろん不採用。
敵を滅ぼしてもいいが、広大な地獄を造っても仕方がない。
しかも不可逆性でかつ遅効性って、やり返されるに決まっている。
それなら初手で全面核攻撃するのが常識。
社会そのものを敵とするテロリズムには最適。
それを喰らった社会は死ぬ。
ゆっくり、苦しく、確実に。
だから核テロの話はありふれているが、放射線兵器はネタにされない。
すでに現実で試され済み?
開発された放射線兵器と同一コンセプトで被爆中の皆さま。
軍事科学的に証明された範囲で言えば、対処方法はありません。
逃げても体内の放射性物質ごと移動になり、逃げた先を汚染するだけ。
諦めて、くれなくてもいいけれど、結果はかわりません。
死ぬまでの時間潰しに、本作をどうぞ。
※単語や説明の背景をググるときはWikipediaなどオンライン情報のの信頼性について御留意のこと(第484話<た・か・が、人なり♪>参照)
ご安心ください。
十万年間の危険を保証いたします
一つ一つがチェルノブイリ・ホットスポットに匹敵。
接触した場合、そう、年齢によりますが
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20代までなら数日から一週間ほどでしょうか。
ええ、放射線の影響は年齢、健康状態で変わりますからね。
チェルノブイリ・ホットスポットで70代の老人が天寿を全うした、そんな事例も複数観測されています。
成長期にある健康な個体が一番速く殺される。
男性なら20歳以下、女性なら15歳以下。
代謝が一番速い時期、10歳以下なら理想的。
わずか数日で入れ替わる体細胞。
この時期だけ増加する神経細胞。
生涯の体機能維持を司る骨髄他。
テセウスの船、その過程に照射される放射線。
エラーがエラーを産み、構造体が互いを否定しながら増殖する。
一つ一つが致命的なエラーを抱えた細胞で中枢神経まて完全に汚染されますから。
いや距離によって、接触しなければたいしたことはありません
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20~30年は生存できるのでは?
癌と多臓器不全に苦しみながら、ね。
汚染によるエラーの蓄積が更に劣化コピーを生み出します。
それは直接放射線に灼かれるより、持続的です。
もちろん不可逆性をもち、対処方法はありません。
はは、放射線障害に対する医療など、そんなものですよ
――――――――――なにもない、ゼロ。
癌化した細胞組織への対症療法、除去しかありません。
理想的
――――――――脳中枢を含めて神経細胞を取り換える訳にはいきませんからね。
一般的な被爆療法は、放射性物質を体外に排出させるもの。
被爆量を増やさないように努める
――――――――――回復させるのではなく、悪化を防ぐものでもありません。
悪化速度を、落とすことすら出来ず、悪化加速を増やさなければ大成功
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・奇跡ですが。
そして放射性物質を排泄させる方法はありません
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・有意な方法は、ね。
だから、放射性物質による生物の汚染は回避出来ない
一度汚染が生じれば、お陀仏です。
外部環境に飛散した放射性物質は、一定の範囲で循環します。
風向範囲。
水流範囲。
移動範囲。
自然のエアカーテン、ウォーターバリア、物理限界に遮られた閉鎖空間を、循環し続けます。
つまり一定の密度を限度として、希釈されることは有り得ません。
故に飛散した放射性物質を口や鼻から取り込み続ける。
排泄されない故にこそ、体内に溜め込み続ける。
あまねく生物は体内に放射性物質を蓄積する。
生物を捕食すれば、一足飛びに放射性物質を体内で濃縮できる。
よって被爆線量は増え続け減る可能性はない。
癌化が進み生存に必要な限度を越えれば、殺されます。
その放射性物質を濃縮して詰め込んだ死骸は、自然に返る。
再び環境にて拡散し、繰り返し生体にて濃縮されます。
殺して、広がり、殺して、永久に、ではありません
十万年です。
放射性物質は核反応以外では、減りません。
自然崩壊の半減期が十万年
――――――――――補充がなければ。
希釈されるどころか、常に自然濃縮される。
例えどれほど微量でも、生態系があれば、自然が正しく機能しているだけで、濃縮される
――――――――――人体を破壊するレベルに。
ね?
対処方法はないでしょう。
こんな程度の話が、原子炉事故対応評価マニュアルには記載されない。
何故か?
核攻撃用のマニュアルを使っているからですね。
極力放射性物質をエネルギーに変換する核兵器。
瞬間放射線線量を最大化する装置。
放射線物質を最低化するシステム
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・放射性物質を反応させなければ、威力が落ちますから。
だから核攻撃マニュアルでは、その場その時の線量が重要視される。
飛散放射性物質が多ければ、核兵器として失敗です。
当然、実戦使用に耐えるなら有り得ない。
ゆえに、残留放射性物質は二次的問題です。
それはその中で筋は通っていますが、なぜか真逆のパターンに流用。
それが原子炉事故対応評価マニュアル。
いや、隠蔽や偽装じゃない、と思いますよ?
気が付かないだけでしょう
――――――――――馬鹿だから。
マニュアルを造った馬鹿。
マニュアルを読んだ馬鹿。
マニュアルを信じた馬鹿。
仕組みが理解出来ないから、字面、文字の形状で判断するんですね。
原子炉と原子爆弾。
二文字一致してるぞ!
二文字だけですが。
放射能の影響。
全く同じタイトルだ!
意味は違いますが。
思考力が無い
――――――――――よくいるでしょう。
専門家とは、技術者でしかありません。
知ってはいても、理解が出来ない。
しかもそれを自覚出来ない。
しない、じゃありません、出来ない、です。
色盲が色を認知する機能が無い
――――――――――同じこと。
専門知識が無くても、読めば判りそうなものですが
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・つじつまが合わない、と。
単純に意味を追って、事例と見比べる
――――――――――矛盾する。
それで解ります。
理解可否は程度の問題じゃない。
有無だけの問題です
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・最悪です。
そして。
コレは馬鹿の話とは関係ありません。
放射性廃棄物を拡散させません。
ガラス体に融合した放射性物質は、微粒子化出来ません。
滅多なことでは砕けませんが。
砕いても特殊な技術を使わない限り視認回収可能サイズ。
203mm弾頭の直撃をくらっても、です。
航空機での輸送すら視野に入ります。
かつて放射性廃棄物の宇宙投棄が計画倒れに終わりました。
それは宇宙技術全般の事故率の高さ、これは今だ改善されていませんが、むしろそれによって放射性廃棄物が飛散する危険性を見越したものです
それは、このガラス固化技術で解決しました。
だからこそコントロール可能。
既に大量発生している高レベル放射性廃棄物。
その削除不可能な致命的部分を封印し操作する。
一切環境を汚染することはありません。
作戦地域も!
使用場所も!
被爆した標的さえ!
まったくのクリーン。
二次被害は在り得ない。
いつ?
誰を?
何人?
どの程度?
被爆させるか
――――――――――完全に限定し制御出来る、まさに兵器、我々の道具、環境に優しく人道的な侵略戦争。
これがペレットです。
ああ!
曾祖父さま!
お喜びください!
二号研究は遂に完成を見るのですわ♪
「いつかりっぱな原子爆弾に」
他国に原爆を落とす側になる日を夢見た、先達の皆さま。
極楽よりご照覧くださいませ。
我等後進、若輩ながらやりとげました。
「原子力の平和利用=原子力兵器開発準備」
というグローバルスタンダードに目を背け、馬鹿でも判るカバーストーリーに耽溺したあげく、日本を破滅させる原子炉を乱立させ国費を乱費させた売国奴どもに、王道を魅せつけましょう!
日本は正道に立ち返る日が来たのです。
日本人を殺す機能しかない原子炉は全廃されます。
莫大な原子炉廃棄物はエレガントな兵器として!
これから大切な使命の為に連用されます。
当初予定と異なり核爆弾ではありませんが、ようやっと、「原子力の戦争利用」が幕開けです!
※「二号研究」とは日本初の原子力兵器開発計画、中途で失敗した。
・・・・・・・・・・・・ことになっているが敗戦に伴う資料破棄で確認も検証もできない。関係者が口をそろえて証言しているから正しいらしいですよWikipedia的に。
※世界で唯一原子力利用計画を持っている国のヘルシンキ大学核物理学/社会科学学部で「核エネルギー政策論」を研究中の日本人留学生「幸運にも(本人談)」クリスマス休暇帰国で異世界転移に「間に合った(本人談)」大学生による、各国(他国)代表を前にしたプレゼンテーション。
《国際連合安全保障理事会/軍事参謀委員会/プランB検討会議事録》
【国際連合統治軍第13集積地/聖都市内/中央/大神殿正面階段途中/青龍の貴族】
出島行きは時間がかかる。
俺の好みには合わんが、やっぱりデータ鑑賞かな。
肉眼鑑賞趣味は、この際置くとして。
それなら手持ち情報端末経由でいつでもできる。
立体投影なんかお手の物。
何時でも、ってのはかなり大きい要素。
ここ、第13集積地の駐屯地に戻ってからでも、太守府に帰ってからでも、今この場でだって見せることが出来る。
あ、それいいな。
大神殿を一渡り見た後で、見せたあげるか。
聖都の、ってか風景画は鑑賞よりも資料としてデータ解析済。
当然、全景はおろか絵画で表現できていないところまで再現図が造られている。
別々の絵画、同時代のそれを組み合わせればできること。
年代鑑定は科学的に、ってまあ、地球基準で行われる。
時期がずれすぎたら、描画から変化を追えないからな。
何年前、ってのは曖昧だが。
そりゃ元素崩壊や経年劣化が地球とまったく同じ、は有り得ないだろう。
でもまあ崩壊程度や進行状況で新旧判別と同時代判定は可能。
恒星、異世界の太陽からの放射線輻射が地球とまったく同じ訳がない。
が、まあ、地球人が生きてるってことは、その程度の差。
一応、リアルタイム測定もされてるしね。
とはいえデータ総量は、たかが日本列島範囲。
順次拡大中、太守領王城にも計測器設置済。
あらゆる偵察索敵器機部隊にも標準装備。
まだ蓄積データは半年分すらないが。
順次更新中。
まあ元素測定を正確にするため、ではないが。
副産物として役には立つけどね。
実際には異世界で人類が生きていけるかどうか確認するため。
――――――――――地球標準とマイクロシーベルトの差があればもう、人類全員地下壕おくり。
空に輝く太陽は、とても暖かく、とてつもなく恐ろしい。
つまりそれは、燃え上がる石炭の塊なんかじゃないわけで。
ファンタジー世界のくせにとてつもなくリアリティ。
むき出しの核融合炉が24時間俺たちを照らしてるんだぜ。
月光だって太陽光の反射光。
放射線から逃げるすべはない。
素人にだって気が付ける恐怖の光。
月が二つあるってことは、夜空で輝いてるってことは。
大元の異世界恒星が地球の太陽レベルであったとしても、照射量が二倍ってことになりゃしないか?
直ちに影響はない
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・って諦めるって発想は無いようで。
気にしたら敗け?
気にしなきゃ敗けだ。
気にしてりゃ対処はできる。
何だってできる。
ソビエト連邦だって数日で数百万人を数百km避難させたんだ。
敢えて止めてある日本列島の産業を稼働させれば、一億人ばかりを隔離するのは容易い
――――――――――と、豪語するのは議員先生方。
敗北主義者は居ないのか。
居たって困るが。
ヤな予感。
その工事って、主に俺たち国家土木作業員がやるんですよね?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ローマの軍だって、共和も帝国も、主な仕事は土木工事だったけどね。
まあそんな、地獄絵図、いやまあ今よりましなんか?
戦わんですむし。
任務はね。
ただ間違いなく、ノルマが酷いことになる。
俺たち自衛官だけでやることになるし
19世紀以降の土木事業に、人海戦術なんか通じない。
技術も経験もない素人は邪魔なだけ。
それが判らないのは、スターリンか毛沢東ぐらいだろう。
俺は事務管理、だから、肉体労働は避けられる?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・書類の海で溺れ死ぬ。
いや未来予想図はさておき。
風景画は、年代ごとに分けられる。
変化の余地が少ない山塊などのデータを作品群からデジタル抽出。
立体モデルを作って現実地形と照合しただけだが。
聖都の場合、作戦上必要なのは、たかが十年前まえ。
絵画という物理的証拠が無くても、人の記憶を辿れる範囲。
とはいえ証言だけでは、怪しい。
拡大解釈矮小化。
錯誤誤認に体感誤差。
だからこそ画像史料が必要なのだ。
いや、証言もとりましたけどね。
通例に従い周辺地域から各年代別男女サンプルを連行、と記録にあった。
自白剤で尋問するテンプレートもありまして。
気象地形なんかは必須。
そんな正直な証言と描画記録を比較して、つじつまを演繹する。
と、たぶん、おそらく、おおよそは、事実なのかな~という仮定が導ける。
まあ、信じやしないのは、地球人類の癖ってことで。
そうやって現地異世界住民の迷惑を顧みず、省みない上層部の命令で導かれた。
事実と読んで仮定と書く。
それと似ても似つかぬ聖都の現状。




