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完全侵略マニュアル/あなたの為の侵略戦争  作者: C
第十一章「夏への扉」

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474/1003

present for you♪

登場人物&設定

※必要のない方は読み飛ばしてください

※すでに描写されている範囲で簡単に記述します

※少しでも読みやすくなれば、という試みですのでご意見募集いたします



本作では一人称で描写される登場人物の固有名詞を使いません。

他の登場人物も複数ある役職名やアダナ等で呼ばれます。


文節の大半は一人称となりそれが次々と入れ替わります。

よって、以下の特徴で誰視点であるのか、ご確認ください。


・一人称部分の視点変更時には一行目を【】で区切ります。

・【語る人間の居場所/誰視点】とします。

・「誰視点か」の部分は「青龍の貴族」「魔女っ娘」など代表的な呼称(役職名やアダナ)を入れます。

・次の行、もしくは数行以内に「俺」「私」などの特徴となる一人称を入れます。


以下設定を参考に誰視点か確認いただければ幸いです。

(書き分けろ!と言われたら返す言葉もございません)




【登場人物/一人称】


『俺』

地球側呼称《司令官/閣下/大尉/大尉殿/たいちょー》

現地呼称《青龍の貴族/ご主人様/ご領主様/我が君》

?歳/男性

:地球人。国際連合軍大尉(陸上自衛隊三尉)。太守府軍政司令官。基本訓練以外は事務一筋。軍政官なのでいつも陸上自衛隊制服(常服)着用。元々訓練以外で戦闘服を着たことがない。


『あたし』

地球側呼称《エルフっ子/エルフっ娘》

現地側呼称《ねえ様》

256歳/女性

:異世界人。エルフ。『あの娘』の保護者。シスターズの姉貴分。ロングストレートなシルバーブロンドに緑の瞳、白い肌。長身(数値不明)。革を主体とした騎士服にブーツに剣が常備。


『わたし』

地球側呼称《魔女っ子/魔女っ娘/幼女》

現地側呼称《あの娘》

10歳/女性

:異世界人。赤い目をした魔法使い。太守府現地代表。ロングストレートのブロンドに赤い瞳、白い肌。身長は130cm以下。主に魔法使いローブを着る。


『わたくし』

地球側呼称《お嬢/童女》

現地側呼称《妹分/ちい姉さま/お嬢様/愛娘》

12歳/女性

:異世界人。大商人の愛娘。ロングウェーブのクリームブロンドに蒼い瞳、白い肌。身長は130cm以下。装飾の多いドレスが普段着。



「俺、その日は町内会のクリスマス・パーティーを手伝うんだよね!

 よかったら君も来る?」


クリスマス・ブッキングを避けてなお好感度を下げないように工夫して女たちに、「た・ち・に」、こう(のたま)う男は実在する。


「いく!」

と断言された時にはフリーズしたらしい。

当日は子ども結界、爺婆結界を突破して、中高生最終防衛線で死闘が繰り広げられたとかなんとか。


もちろん、男はサンタコスでプレゼントを配りにフィンランドへ亡命したとかなんとか。




「おまえはどこからそんなはなしをひろってくるんだよ!」

 実家の両親を連れてクリスマス・パーティーに参加しちゃうのが最適解ですよ?

「コワ!」





【聖都/聖都市内/中央/大神宮正面階段/青龍の貴族の右後/魔女っ娘】


わたしは気を付けます。


私の手を惹いて、いえ、とってくださる大きな手。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――ご主人様♪


!!!!!!!!!!!!!


いけませんいけません。

お客様の前です。


帝国の女騎士様。


虜囚とは決して不名誉なモノではない、と聞いています。

ねえ様も、対等に張り合ってらっしゃいますし。

不名誉な方なら、わたしたちの前にいらっしゃれません。


みなさま青龍の逆鱗に触れていない、から生きておられるのです。

それはつまり、名誉を重んじられ最善を尽くされた、ということ。

この地、その統治を青龍に引き渡した帝国軍の方が、一人残らず。


どなたか一人でも、過ちを犯せば

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・どなたにもお会いできなかった、のですね。


良かった

――――――――――と言い切れないのが、恥ずかしいです。


だから、わたしは周りを見回します。


綺麗な女騎士様を見ていると、嫉妬が湧きますから。

ご主人様の様子を窺うと、猜疑が生まれますから。



きっとそれは、ご主人様が望む〈わたし〉ではない、そうわかりますから。




【国際連合統治軍第13集積地/聖都市内/中央/大神殿正面階段途中/青龍の貴族】


さておき。

エルフっ娘の耳が喜んでいる。

やっぱりこれは、久しぶりの楽しい思い出の土地

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そんな感じ。


聖都はもちろん、大神殿も、基本は観光地。

お伊勢参り的な?


江戸時代、世俗主義の時代と比べたらピッタリだ。



帝国の世界征服が本格化、つまり大陸沿岸部へ及ぶ前の話だとか

――――――――――50年以上前?


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・だろうな。


政治拠点化したのは半世紀くらい前からなら、軍事拠点となったのは十年前か。

いずれにせよ聖都の歴史として考えれば例外。


異世界は宗教がないからね。


なら此処が聖性を帯びたのは、それ以後かな。

戦争につきものだよね、大義名分って。


その象徴に祭り上げられたのが此処とか。

それが不可触な、ある種の聖性を帯びる

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・いやはやなるほど。


異世界人と地球人に生理的差異がみられず、異種族も誤差の範囲か。

似たような環境で、似たような生物が、似たような生活をして、似たような結果にいたる、と。


聖、っていうても、不可侵的な物を魔法翻訳が地球概念のそれに置換している、ってのが有力仮説だが。


なら、宗教がなく神も神々もいないのは?


魔法のせい、なーんて説が有力仮説。

異世界と地球世界、その違いの代表例とされる、神様や宗教の有無。

大差がない異世界人と地球人のメンタル。


宗教の有無が同時代比較の文明に与える莫大な影響。


それはすなわち、その()有り無しで、どんな影響があったのかなかったのか、それが見えないみつからない。

UNESCOだけじゃなくて、日本列島中の学者や暇人、暇じゃ無い奴なんかいない、が考察中。


門外漢の俺にとっては、どーでもいいが。


見つからない?

本当に、まったく、完全に?

探しても探しても、明瞭にならない?


それって、無いってこと、じゃいけないか。


神様の有無が文明にとって

――――――――――誤差の範囲だったからじゃね?




【聖都/聖都市内/中央/大神宮正面階段/青龍の貴族/隊列先頭中央/エルフっ娘】


あたしは、ちょっと自慢に感じている。


彼、青龍の貴族がこの街に感心していること。

きっとそれは、大きな視点から。


街の位置、神殿の配置、街道の並び。


とても便利に、とても美しく。

暮らしやすく、過ごしやすく。

形よく、色合いを合わせて。


貴男。

貴男たち。

青龍の為に設えた様な、そんな街じゃない?


気に入ってくれたでしょう♪


きっと世界中で一番、この世界とは全く異なる青龍が、似合う街。

だからこそ、青龍が大勢歩き回っている。

街を壊すような勢いで、壊しつくさないように、必死に注意して。


知り楽しんでるのが判る。

貴男たち青龍のことだから、何もかも壊しつくしてしまうかも。


そして嘆いて組み立てる?


いいわ。

きっと、喜ぶ。

それは、わたしが保障する。

ううん。

あたししか保証できない。

今となっては、ね。



あの娘も、そう。

足元の、階段を踏みしめながら、しきりと頷いている。

わざと歩幅を変えてみて、試して、測って、納得して。

やっぱり、似てる。


そうよね♪


貴女くらいの、自分で歩き回れるようになったころから。

一人で行き来できるように。

この街の階段はなにもかも、そんな大きさで出来ている。


貴女のために造られた。

そう教えてあげたら、どんな顔をするかしら。

みんなの為、それは、貴女の為。


教えないけれど。


自分で思い立ち、自分で訪れ、自分で旅立てるように。

そして帰って来たくなるように。


誰もが。

貴女が。


でも。

帰ってきた、のかしら。

ある意味で。



妹分は?


らしい。

すっごく。


細かな細工に目移りしてるわ♪


あからさまな飾りは壊されてしまっているけれど。

貴女なら想像できるよね。


気がつく者にしか気が付けない、大きな飾りと対になっている。

だからこそ印象深い細工と飾り。

何もかもがつながっていて、大から小へ、多から少へと流れる。


眼を惹く処から、辿っていくと、気がつく様に。

それに気がつけば、止められない。

狙い通りと笑ってる。


貴女の為にある仕掛け。



――――――――――うん。

あたし。

子どもっぽいわね。

かなり恥ずかしい。

嬉しい。


凄いでしょう!

スゴイでしょう!

すごいわよね!




この素晴らしい世界を造った。

皆を紹介してあげたい。

できることなら。




【国際連合統治軍第13集積地/聖都市内/中央/大神殿正面階段途中/青龍の貴族】


足取り弾むエルフっ娘。


耳が珍しく周りにも向いている。

比率は俺3、魔女っ娘4、お嬢2、Colorful1、周り2。

120%全力です。


細かいことは気にしない。


Colorfulと出会ってから一ヶ月くらい。

俺と僅差の縁しかないが。


細かいことは気にしない。


情に厚い女の中のオカン、エルフっ娘。

多少なりと縁が在れば、関わらない訳ないよね。


いまや全娘っ子たちの筆頭。


お兄さんはうれしいよ。

なにげに俺が警戒されているのは、いつものこと。

悲しくなんかありません。


細かいことは気にしない。


無視してくれていいんだよ?

ちゃんと見てるから気にしなくていいよ?

United Nations is Watching YOU!


俺が目を離すことがあっても、哨戒網は見逃さない。

プライベートな時以外は空気だと思いたまえ。


だが、それでも普段よりはマシかな?


俺以外への注目度がハンパない。

妹ちっくな目下が大勢。


お姉ちゃんだね!


俺は楽しくなり、一足飛びにしてエルフっ娘の背後によった。

エルフっ娘と俺の間に居た帝国女騎士が、さっと道を開ける。

怪訝そうな眼ではあるが、良く周りが見えて気が利く女だね。


まあ、気が利かないとかそれ以前かも知れないが。


周りが見えず、他人の動きに無頓着な奴は大嫌いです。

あえて塞いでいるのではなく、まるで気がついていない奴ね。

通路や出入り口、商品棚の前なんかで声をかけるまで動かないアホ。


ここにはそーいうやつはいません。


俺はもちろん隊員達も、敵味方周りの動きに敏感だ。

子どもたちは、まあ、多少過敏に過ぎるきらいがあるが。

動きを知ってなお居座り続ける、図々しさを持ってほしい。


それは俺が育むとして、エルフっ娘。


俺の接近を感知している。

それはもちろん織り込み済み。


構えもしないし、備えもしない。

警戒はしても、用心はしてない。


危険はない、そーおもってるよね?

背後を取らせたのが、うぬが不覚よ!


「ひゃうん!」


耳を弾くと跳びあがる。

普段より一段と子どもっぽく。


はい、可愛い。

長く、動く、細い耳。

エルフっ娘のトレードマーク。


子どもを弄らせたら、俺の右に出る者はいない。

飴をあげなきゃいけない義務感を感じるよこれは。



「「―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――ご主人様」ご領主様」


はーい。



「「ずるい!」!」


なにゆえ?



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