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完全侵略マニュアル/あなたの為の侵略戦争  作者: C
第十一章「夏への扉」

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442/1003

汝が命じる処、そは正義也。

登場人物&設定

※必要のない方は読み飛ばしてください

※すでに描写されている範囲で簡単に記述します

※少しでも読みやすくなれば、という試みですのでご意見募集いたします



本作では一人称で描写される登場人物の固有名詞を使いません。

他の登場人物も複数ある役職名やアダナ等で呼ばれます。


文節の大半は一人称となりそれが次々と入れ替わります。

よって、以下の特徴で誰視点であるのか、ご確認ください。


・一人称部分の視点変更時には一行目を【】で区切ります。

・【語る人間の居場所/誰視点】とします。

・「誰視点か」の部分は「青龍の貴族」「魔女っ娘」など代表的な呼称(役職名やアダナ)を入れます。

・次の行、もしくは数行以内に「俺」「私」などの特徴となる一人称を入れます。


以下設定を参考に誰視点か確認いただければ幸いです。

(書き分けろ!と言われたら返す言葉もございません)




【登場人物/一人称】


『俺』

地球側呼称《司令官/閣下/大尉/大尉殿/たいちょー》

現地呼称《青龍の貴族/ご主人様/ご領主様/我が君》

?歳/男性

:地球人。国際連合軍大尉(陸上自衛隊三尉)。太守府軍政司令官。基本訓練以外は事務一筋。軍政官なのでいつも陸上自衛隊制服(常服)着用。元々訓練以外で戦闘服を着たことがない。


『あたし』

地球側呼称《エルフっ子/エルフっ娘》

現地側呼称《ねえ様》

256歳/女性

:異世界人。エルフ。『あの娘』の保護者。シスターズの姉貴分。ロングストレートなシルバーブロンドに緑の瞳、白い肌。長身(数値不明)。革を主体とした騎士服にブーツに剣が常備。


『わたし』

地球側呼称《魔女っ子/魔女っ娘/幼女》

現地側呼称《あの娘》

10歳/女性

:異世界人。赤い目をした魔法使い。太守府現地代表。ロングストレートのブロンドに赤い瞳、白い肌。身長は130cm以下。主に魔法使いローブを着る。


『わたくし』

地球側呼称《お嬢/童女》

現地側呼称《妹分/ちい姉さま/お嬢様/愛娘》

12歳/女性

:異世界人。大商人の愛娘。ロングウェーブのクリームブロンドに蒼い瞳、白い肌。身長は130cm以下。装飾の多いドレスが普段着。




「人の数だけ正義がある」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あ、ジョークじゃないんだ?


はいはい。

そんなわけないでしょう。


「平和とは問題解決の手段である」

と説いたのは、暗殺された合衆国の大統領よね。


正義を道具にすると、早死にするわよ。

道具を正義にしても、同じだけれど。



例えば「お互いの正義を尊重しましょう」とか、馬鹿が必ずいう言葉。

素直に懺悔するか、黙ってなさいな。


「正しいことを言う勇気がございません」

「正しいことを行う能力がございません」

「無能と自覚して生きるのは辛すぎます」



この類が法律に頼るのよねぇ。

うっとおしぃわぁ。

それで大失敗した文明の一つが言いました。


「法律ではなく、良心に従え。その責めは唯一人にてすべてを負え」


プロテスタントらしいわよね。


人間の善性とは信仰から招来される神の意志。

神すなわち良心であり、人は独り、神と対峙する。

人の限界を味わってこそ、人に超克を求める。


ニーチェ?

お国柄かしら。


人の良心なんか信用できない。

そんなことを真顔で言うアレもいるけれど。

言葉の意味が解ってないと判らない。



ん?

無理?

いいわよ?


正しいことはこちらでするから。

気にすることじゃないでしょう。

選択の余地なんて最初からない。



「正義」は古今東西前人類普遍にして共通に決まってるじゃない。


「正義」ってね、価値観なのよ。

必要条件と言い換えましょうか。


価値観というのは、人の在り様で決まるモノ。

同じ組成で同じ生理で同じ星の似たような可住環境に暮らす。

誤差の範囲、誤差の範囲。


そこで生存に必要な条件が、多種多様になるわけがないでしょう?



人間に限らないけれど、生物は環境の付属品。

所詮この星からはみ出すことはできない。

ああ、星からはみだしたばかりね。


なら、この世界からは逃げられない、っていうべきかしら?


ケネディは「同じ人間が同じ星の上で同じ希望を持っている」なーんて言ったけど。

その通り!


同一のシステム(地球人類種)

同一の環境(地球)

同一の条件付け(生存本能)


人類は特別な存在だと思った?

自分は人類だから特別なんだと思いたかった?

ただ人間であるだけで一人一人が特別なことにしたかった?


おあいにくさま。


人体がその時に必要な栄養素を含むモノに食欲を抱く。

それと同じ。


生きるために必要な在り方に対して快感を覚える。

生きることを阻害する在り方に対して嫌悪を感じる。


ただそれだけ。


生きること以外の役割りが、人間というシステムに在ると思うの?



特殊な環境で正義に沿えないこともある。

それはそれ。


特例をもって法則を否定できるわけないでしょう。

科学の原則ね。


そして、これは特例ですらないわ。

正しいことが出来ない人間は、そのことで心身を消耗させて異常死に向かうのだから。


特例とは少数派のことじゃないわよ。


過去と未来を俯瞰して種全体として考えれば、正義は多数派。

でないと絶滅するけれど。


或る期間を或る範囲だけで見れば、正義が少数派になることもあり得る。


極限された状況での集計数値など統計としての意味がない。

統計学の常識ね。


勘違い、無知、妄想ってのは多いわ。


手段を正義にした挙句に目的を見失うバカ。

正義を手段にした挙句に役に立たないと怒るアホ。


価値観、嗜好っていうのは、目的を設定するためにあるの。

それ自体がなにかの現象的効果を持つって、オカルトよね。



「正しいこと」は何でしょう?


それは誰でも知ってます。

判らないのは、解りたくないだけ。

その問いかけ自体が、成り立たない。


議論の余地があるのなら、それは正義じゃない。

それは手段を正義と誤認してる、だから議論になるわけね。


あげくに手段を巡って殺し合うんだから。

馬鹿にはふさわしい最期よねぇ。


あなたがアナタに問いかけて、一片の曇りなく胸を張れるならば。

それは人類普遍の正義よ。



その程度のことが出来ないっていうアレが、まだ生きているわ。



侮蔑して。

否定して。

蔑むのは、他人じゃないのよ。



いくら逃げても、自分からは逃れられない。





【聖都/聖都市内/中央/大神宮正面前/青龍の貴族右後ろ/魔女っ娘】


わたしは帝国の女騎士さんを、そ~~~~~~~~~~っと覗きます。


あ、お気づきですね。

わたしに視線を合わせないようになさる。


わたしを威圧しないように、ですね。

わたしは思わず

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・踏みとどまって、感謝を込めて目礼。


ちい姉さまに、注意された通り。

理想的には、視線をむけるだけ、らしいのですが。

他の誰にもわからないように微笑む、といいらしいのです。


無理ですけど。

わたしが、ご主人様の奴隷なら

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・御礼をして、頭をさげられるのに。


お仕えして、かまっていただきたいだけなのですが。


ご主人様の女である、ということは、それはそれは大変なこと。

一生おそばに置いていただき、出来るだけ、お使いいただけるなら。

それだけでいいのですから、買っていただいた方が早いような気がします。



Colorfulさんたちが、未だに奴隷で居ることにこだわりつづけるような、そんな気持ち。


ご主人様になら

――――――――――それでいい気がします。


でも、ご主人様は、わたし、たちをそうしてはくれませんでした。


奴隷じゃなくても、利用されるのなら。

慣れてますし、ご主人様にならいいのに。

それが駄目ならしかたがありません。


いつかは、とは想いますけど。


従うな。

我侭になれ。

逆らってみせろ。


ならいつか、申し上げることが、できる、かな。


従いたいです。

それが我侭です。

逆らえても逆らいません。


無理ですけど。

だから今は、相応にふるまうのです。


ちい姉さまの教え。





わたくしたちは、わたくしたちではいられない。

自分である前に、ご領主(ご主人)様の女なのよ。


ご領主(ご主人)様が決めたこと。

それが、わたくしたちが望むこと。


ご領主(ご主人)様の一部として振る舞うこと。

敬意を受け、配慮されることを当然となさい。


誰もがお仕え出来る訳じゃない。

誰もがお役にたてる訳がない。


誰もが、だから、わたくしたちに見るの。

ご領主(ご主人)様を知るために、わたくしたちを見る。


ご領主(ご主人)様の影に畏怖するのは当然のことでしょう?


なら、わたくしたちが、そう扱われるのが当たり前。

それは誰にも疑えない。


ご領主(ご主人)様が、そう認めておられるのだから。


わたくしたちは、ご領主(ご主人)様の似姿。

ただ受けとめるの。


敬意も。

配慮も。

敵意も。


だからなにも返しちゃ、ダメ。


感謝も。

御礼も。

憎しみも。


それは、ご領主(ご主人)様の領分。

なのに勘違いされるから。

単なる社交辞令が、特別な意味になるのよ?


わたくしたち、ひとりひとりを、あれだけ細やかに愛される方。

ご領主(ご主人)様が、すべてを敢えて無視される訳。


わかるわよね?



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・判ります。

でも帝国の女騎士さん、わたし見やすいように屈んでくださるんです!!!!!!

おかげさまで鎧の革細工や腰の小物までよく判ります!!!!!!!!!!

職人さんの名前や工房の場所まで教えてくれそうです!!!!!!!!!!



ご主人様、わたし、世界を司る青龍として産まれてないから、距離の取り方が解りません~~~~~~~~~~。




【国際連合統治軍第13集積地/聖都市内/中央/大神宮正面前/青龍の貴族】


俺は下心で出来ている。

男一般がどうだか知らないので、俺は、と明言しておく。


子どもたちにカッコイイお兄さんとして慕われること、ソレと一二を争うくらいに女好き。


罵声も軽蔑も警戒も、一向にかまいませんよ。

男だと、女を狙っているのだと、肢体を求めているのだと。

そう意識されるのは、大変に都合がいいので。


だがもちろん、程度というモノがありまして。

意識させる程度でおさめて次につなげる。

他の、一二を争うテーマを棄てる気は全然まったく100%ないし。


よって、戦線を整理。


異世界ナンパ戦線異状なし。

第一段階でしくじると、取り戻す手間がバカにならない。

いや次に行くだけだけどね。


特定の相手にこだわると勝率が落ちます。


下心いっぱいでアプローチ。

可能な限り大勢に。

自分の好みも大切だが、コストパフォーマンスはより大切。


何人何十人何百人が1日あたりの標的だ。


三桁は休みの日だけだけどね。

馬鹿にされるか嫌われるか。

一番多いのは、無視。


それでOK!


構わない。

何人がそう感じても、大丈夫だ問題ない。

結果はその先にある。


勝敗いずれにせよ引き際が大切。


好印象で別れられるか?

ダメなら印象無しでいい。


美人美女は口説かれるのが日常。

だから、忘れられる確率も高い。


呼吸した回数を覚えているやつがいるもんか。


若い女ならナンパされるのは慣れてる。

今まで食べたパンの枚数を、誰が覚えているもんか。


声をかける側としては、リセットリトライ無制限。

ノーリスク、コストゼロ。


ぬるゲーもいいところだろ?

ナンパなんてそんなもんですよ?


リアルでありながら、一番バーチャルな作業。


一期一会なのは女の側だけ。

どんな好い女を逃がしても、男側からは大丈夫問題ない。


再戦の機会がある

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・保証はないが、可能性は高いよ?


人間の行動範囲なんてしれている。

これは一生を通してだが、1ヶ月以内なら間違いない。


絨毯爆撃してるとまた出会った、ことなんてざらにある。


三度、声をかけられた。

そう言う相手には、十回目で振り向いてくれた、と言えば嘘にはならない。


良い印象は蓄積されるから大変実に都合がいい。

悪い印象だと次回から声をかける隙がなくなる。

それはそれで悪くない、無駄がなくなるからな。


春、出会い。

夏を過ごし。

秋に別れる。



ってーか、疎遠になるっていうか。

でまた春にであうというか、よりをもどしたというか、なんてパターンもね。


今年から無理だけどさ。

俺、出征したから。


もちろん敗北主義は禁物だ。

次にいかんでいいならそれに越したことはない。

それはそれは大切なことですよアナタ。


手数を重視する俺にとって、手間はとっても大切だから。




【聖都/聖都市内/中央/大神宮正面前/青龍の貴族の前/魔女っ娘】


わたしは緊張感に耐えられませんでした

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・一人では。


らんどくるーざーさんから降りたのは、わたしが三番目です。

扉、なのかな、に近い、ねえ様が一番最初でした。

ご主人様が次です。

わたしが続いて、ちい姉さまがColorfulさんたちを導いて。

もちろん、青龍の騎士様方が囲む中。

わたしたちが降りる前に。


ですから、ねえ様も剣、 刀は肩にかけたまま。

いつもは一動作で斬り抜き、二撃に繋げる形。


今は、一応かけてるだけ。


それだけ安心なのでしょう。

それはいいのです。

とってもいいのですが。


なんで、わたし、先頭で、帝国の女騎士さんと向かいあってますか??????????



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