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完全侵略マニュアル/あなたの為の侵略戦争  作者: C
第十一章「夏への扉」

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435/1003

でもすきです。

登場人物&設定

※必要のない方は読み飛ばしてください

※すでに描写されている範囲で簡単に記述します

※少しでも読みやすくなれば、という試みですのでご意見募集いたします



本作では一人称で描写される登場人物の固有名詞を使いません。

他の登場人物も複数ある役職名やアダナ等で呼ばれます。


文節の大半は一人称となりそれが次々と入れ替わります。

よって、以下の特徴で誰視点であるのか、ご確認ください。


・一人称部分の視点変更時には一行目を【】で区切ります。

・【語る人間の居場所/誰視点】とします。

・「誰視点か」の部分は「青龍の貴族」「魔女っ娘」など代表的な呼称(役職名やアダナ)を入れます。

・次の行、もしくは数行以内に「俺」「私」などの特徴となる一人称を入れます。


以下設定を参考に誰視点か確認いただければ幸いです。

(書き分けろ!と言われたら返す言葉もございません)




【登場人物/一人称】


『俺』

地球側呼称《司令官/閣下/大尉/大尉殿/たいちょー》

現地呼称《青龍の貴族/ご主人様/ご領主様/我が君》

?歳/男性

:地球人。国際連合軍大尉(陸上自衛隊三尉)。太守府軍政司令官。基本訓練以外は事務一筋。軍政官なのでいつも陸上自衛隊制服(常服)着用。元々訓練以外で戦闘服を着たことがない。



『わたし』

地球側呼称《魔女っ子/魔女っ娘/幼女》

現地側呼称《あの娘》

10歳/女性

:異世界人。赤い目をした魔法使い。太守府現地代表。ロングストレートのブロンドに赤い瞳、白い肌。身長は130cm以下。主に魔法使いローブを着る。




ご領主様の御心知りなさい。



青龍の皆様と、肢体を交えてはなりません。

何がどうあっても、です。


万が一。

もし求められたら、死を賭してあらがいなさい。


いずれにせよ隠し通せるものではありません。


双方だけではなく、邦ごと灼かれます。

それが、ご領主様の御心です。



無論、青龍の皆様にこそ、それを了知されております。

それを持って良しとせず、万々ヶ一に備えます


間のとりかたを、常に意識すること。


青龍の女性は、とても気さくな方々です。

方々に声を頂いても、努々(ゆめゆめ)忘れてはなりません。


青龍の騎士様方は、とても慎重な方々です。

ゆえにこそ、わたしたちも慎重に在らねばなりません


互いの立場を、決して忘れてはいけません。


違背せし者を知らば、その場で殺す様に。

もちろん、その後、青龍の皆さまにより吟味される。

隠し通せることなどない。



では、メイド長より。




既に話にある通りですわ。

みなさんは常に聞かせている通りにいたしましょう。



ただし。

ご領主様は、この限りではありません。


侍る者は、特に希望した者だけ。

それがまずもって、必要です。


無論、それが許されるとは限りません。

もちろん、願いがかなうとは限りません。


ご領主様は、とても意地悪な方です。

我を忘れて、邦を亡ぼすことがないようになさい。



己が身一つのこととはいえ、外から様々な誘いが在るでしょう。


街の者。

参事会の方々。

あるいは、元の氏族からさえ。


今まで以上に用心なさい。


望外の幸あらば

――――――――――黒髪の子を孕む。


己の血に、青龍を引き継ぐ。

その覚悟が在る者だけが、望むようになさいね。


《太守領太守府王城にて、執事長とメイド長による毎朝恒例の訓示》





【国際連合統治軍第13集積地/聖都市内/中央/大神宮正面前/青龍の貴族】



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・な訳がない。


俺にチャンスなどない。

此処が日本でない限り。

女は俺に、微笑まない。


微笑むとしたら?



奴隷の媚び。

狂気の沙汰。

被害者の諦め


それを女とは言わなーい。


此処が異世界転移前であったら~~~~~~~~~~~~~!

ハニートラップにだってルパンダイブして見せる!!!!

美人局くらいならよくあったからだいたい大丈夫だと信じてる!!


そして目の前のハニートラップ。


いや、解りますよ。

俺をたらしこんでみよう。

そんな感じですよね。


帝国。


チートチータチーティング。

俺より圧倒的に優れた騎竜民族の、女。

俺たちより圧倒的な弱者の騎竜民族。


ぜひともわかってほしい。


君が求めるモノは決して手に入らない。

俺一人、いや、地球人の誰かを骨抜きにして恋の奴隷にしても。

間違いなく君ならできる絶対に、と同じくらい君の願いはかなわない。


俺をオトす確率と同じくらいってことは、100%ですよ?


俺たちより賢く。

俺たちよりしぶとく。

俺たちより優れている。


そんな君たちが全能力を発揮して最高の幸運に恵まれても、無理だ。

常時監視され、それを忘れて消毒される奴が偶に居る、そんな俺たちに。

そんな理不尽なことに、おそらくたぶんあったことが無いんじゃないかな。


勝ち負けじゃない。

俺たちに勝つ方法なんていくらでもある。


君たちはそれを知らない。

俺たちはそれを知っている。


千年先にいるからだ。

たったそれだけだ。


ほんとに。


たかがそれだけのこと、俺は君とまともに向き合えないんですよ。

ちっくしょ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!




【聖都/聖都市内/中央/大神宮正面前/青龍の貴族の右後/魔女っ娘】


わたしは、いつも通り。

邪魔にならないように、ご主人様の陰に隠れています。


Colorfulさんたちみたいに御役目を果たすことは、わたしには無理。


わたしがお役にたてるのは、ご主人様の御役目以外

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・その、一部です。


余計なこととはわかりますが。


ご主人様は、自分の女になにかさせようとは思われません。

そもそも、誰かに何かをさせる、という意識が希薄な方。


興味をもって覗いてみても、役に立つとは思いもされない。

何もかもが、道行く獣か空の雲。


邪魔をすれば取り除く。

邪魔にならなければ無視。


必要無いし、望みもないし、生かすも殺すも思われない。

結果として死んでも殺されても、それ事態には意味がない。


青い龍の通り道、その足の下にいた。

それに何の意味があるのでしょう。


それはその、ご主人様ばかりではなく、広く青龍の方々の特徴ですね。



ただ、ご主人様は中でも変わっておられるのでしょうか。

それと知るほど、青龍の方々を見知ってはいませんが。

でも、わたしはそれが判ると、思っています。



ご主人様は寛大な方。


わたし、たちの我が侭を、赦すどころか命じられます。

さもなければ、わたしが何かするなど、考えられませんでした。


料理洗濯お片付け。

身繕いのお手伝い。

身の回りを細々と。


ぜんぶ、余計なことです。


青龍の魔法なら、何もかもできますから。

わたしがするよりも、わたしたちがするよりも。

速く、巧妙に、上等に、不自由などなく。


でも。

ご主人様は、わたしを許してくださいます。


より良い物より、拙い、わたしのことを

――――――――――――――――――――――――――――――♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・だから愛していただいてると、わかります。


それはつまり、好みというモノなのでしょうね♪



わたしに限らず、わたしたちに求められたこと。

本当は、ただただ遊んで過ごせばいい。



ご主人様は、こころから、そう仰います。

ご主人様が仰るのですから、それが正しいのです。


でも

――――――――――耐えられません。


ただただ、ずっとずっと、ご主人様を想って、ただただ時を過ごせる

――――――――――わけがありません。



肢体が動き出して、心が壊れてしまいます。


だから、出来ることをさせていただきます。

だから、わたしが出来ることを探し回ります。

だから、出来ることをなにもかも我慢しません。


わたしが間違えれば、わたしが気に障れば


――――――――――殺してはいただけませんが――――――――――


わたしを、わたしたちを、踏みにじられるでしょう。


我慢に縁がない、ご主人様。

好ましくないなら、一瞬たりと赦されません。


だから、わたしは安心です。


ご主人様に潰されるまでは、ご主人様に喜んで頂ける♪

これほど御仕えしやすい方が、おられるでしょうか!


しあわせ♪


だけど、わたしは欲張りです。

産まれた時に召し上げていただければ、もっと良かった。

いつも、そうかんがえてしまうくらい。



もっと。

もっともっと。

もっともっともっと。


喜ばれ、愉しまれ、満たす。

それだけじゃイヤ。


求めて欲しい。

貪って欲しい。

溢れて欲しい。


だから、わたしは耳澄ませます。




【国際連合統治軍第13集積地/聖都市内/中央/大神宮正面前/青龍の貴族】


俺は彼女、帝国女騎士から眼をそらした。

余りにも目の毒なので。


どれぐらい毒かというと、これからが本番の三歩手前の女の前で三打席ノーヒット直後の四打席目に危険球?


当たっとけ?

ヤバい?

迷うよね?


そして今、俺には迷う自由が与えられていない。

不幸にして、俺はナンパも出来ない立ち位置だ。


日本じゃ考えられない。

ここ日本じゃないし。


久々々々々々(中略)々々々々に出会えた女、それが彼女。


帝国女騎士(びじん/びじょ)と俺。

捕虜と看守じゃないけど近い感じ。


口説きようがない。

せめて逆ならやりようがある。


かもしれないが、殺されるだけかな?


互いの文化をしらないからね。

知り合う為に口説くのだが。

知ることで次に繋げる。

知は力なり。

人類の叡智万々歳。


つまり口説くべきなのに、環境がそれを許さない。

地球人類に深くお詫びする。


例えば人類が滅びても我征かん

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・だから征くとは言ってない。


人類が滅びるだけならたいしたことないのに。

利害得失のごとき容易いはなしではなく、原理的に不可能っていう、ね。


何を対価に差し出しても、鳥は魚になりません。


まさに悪運ツイてないツイてない。

それなのにああそれなのに。


挑み甲斐がある、挑まねば男じゃない、漢の本懐ここにしかなし!!!!!!!!

な美人が声が届く範囲に出現中。


しかも第一手は俺だけに許されるって、いう、ね。

チッ!!!!!!!!!!




【聖都/聖都市内/中央/大神宮正面前/青龍の貴族の右後/魔女っ娘】


わたしは小さいので、見えるのは、ご主人様のひとかけら。

ご主人様の息遣い。


それで判ることがあります。


規則正しく、落ち着いた韻律(リズム)

わたし、たちを愛でられる時よりも、深く規則的。


これは銃を手入れされている時、みたい。


帝国の女騎士さん。

ご主人様が興味をいだかれた。

それは間違いありません。


わたしは、とても困ります。


ご主人様が、わたし以外に割かれてしまう。

とてもとてもこまります。


わたしは、とても安心です。


ご主人様は帝国の女騎士さん、その能力を愉しまれてる。

とてもひどいと思います。


女として興味を持っている、帝国の女騎士さん。

道具として楽しんでいる、ご主人様。



わたしたちが楽になるわけではありません。

凄く不愉快になって、凄く辛くて、凄く妬ましくなると思います。


もしかしたら、先を越されちゃうこともあるかもしれないです!


でも。


わたし、たちとは違います。

噛み合うことはありません。


だからこそ、気持ちがわかるし、暢気に判るなどと思ってしまえるのですけれど。

それはそれは、わたしの醜いところで、気がつかれていると承知の上で絶対に、ご主人様にはお見せできません。


っでも、だから帝国の女騎士さん。

あの(ひと)への、ご主人様のなさりようは、ひどいと思います。










…  (でもすきです。)


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