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完全侵略マニュアル/あなたの為の侵略戦争  作者: C
第十一章「夏への扉」

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414/1003

平和産業

前書きが本編になることが稀に在りますが、今回は違うはずです。


登場人物&設定

※必要のない方は読み飛ばしてください

※すでに描写されている範囲で簡単に記述します

※少しでも読みやすくなれば、という試みですのでご意見募集いたします



本作では一人称で描写される登場人物の固有名詞を使いません。

他の登場人物も複数ある役職名やアダナ等で呼ばれます。


文節の大半は一人称となりそれが次々と入れ替わります。

よって、以下の特徴で誰視点であるのか、ご確認ください。


・一人称部分の視点変更時には一行目を【】で区切ります。

・【語る人間の居場所/誰視点】とします。

・「誰視点か」の部分は「青龍の貴族」「魔女っ娘」など代表的な呼称(役職名やアダナ)を入れます。

・次の行、もしくは数行以内に「俺」「私」などの特徴となる一人称を入れます。


以下設定を参考に誰視点か確認いただければ幸いです。

(書き分けろ!と言われたら返す言葉もございません)




【登場人物/一人称】


『俺』

地球側呼称《司令官/閣下/大尉/大尉殿/たいちょー》

現地呼称《青龍の貴族/ご主人様/ご領主様/我が君》

?歳/男性

:地球人。国際連合軍大尉(陸上自衛隊三尉)。太守府軍政司令官。基本訓練以外は事務一筋。軍政官なのでいつも陸上自衛隊制服(常服)着用。元々訓練以外で戦闘服を着たことがない。


【登場人物/三人称】


地球側呼称《三尉/マメシバ/ハナコ》

現地側呼称《マメシバ卿》

?歳/女性

:陸上自衛隊医官/三尉。国際連合軍独立教導旅団副官。キラキラネームの本名をかたくなに拒み「ハナコ」を自称。上官の元カノが勝手に「マメシバ」とあだ名をつけて呼んでいる。上下の規律は重んじるが、男女の仕切りが最優先。軍務、いやいや、自衛隊だから隊務に関係が無いことを話すときはプライベートな口調になる。




軍需産業とは、戦争が無いところでしか成立しない。




ただの常識ではあるが。

読んで字のごとく軍需産業は「軍の需要に応える持続的経済活動」だ。



では経済活動にとって必要な物は何だろう?



需要?

30点。

供給?

マイナス点。


需要が無いところに供給は無い。

だが需要があるだけでは産業化できない。


まずもって必要なのは「安定した需要」だ。


それが無ければ産業ではない。

それが無ければ個人で足りる。


それがあってこそ融資を受け出資を募り設備投資をして人員を雇用し供給体制を築くことが出来る。


これで判るだろう。

戦争は軍需産業にとって悪夢だ。


何処でどれだけ兵器が壊れるのか?

誰にわかるだろうか。


何処で壊れるかによって流通コストが変る。

何が壊れるかによって生産コストが変る。

何時に壊れるかによって投資コストが変る。



収益は利息に喰われ、在庫は常に経費を消費し、勝敗は買い手の購買力を激変させる。


しかもいつかは終わりが来る。

絶対にくる。

何時かは誰にもわからない。


もはやそれは産業ではなく、博打でしかない。


実際のところ、戦争で儲けているのは個々人ないしそれに近いブローカーたちだ。

在庫を持たず、特定の陣営に属さずに買い手を選び、薄利多売でリスクを散らす。


では国家経済における軍需産業は?

先進国経済の少なからぬ部分を占める彼らは?

在庫をブローカーに降ろして小銭を稼ぐ大組織は?



戦争をしない国にこそ、売る。


永遠の平和が今すぐ実現するならば、諸手を挙げて賛成する。

平和憲法を守る平和国家なら、なんだって売り付けられるから。

決して飛んでこないミサイル相手ならハリボでかまわないじゃないか。


狙うは平和におびえる戦争音痴。


年次防衛計画に従って、見通しが決まった安定需要。

実戦を経ないからこそ、品質を問われることが無い安心生産。

十数年先まで見通せる、勝利も敗北もない安心の信用販売。


これほど理想的な商売があるだろうか?


パトリオットミサイルが弾道ミサイルを迎撃できた。

それは実験場の中で、迎撃出来るように演出した時、でしかない。


そんなモノを実戦に持ち出してしまう。

それが戦争のもつ本質的な残酷さ。


大変な結果になった。


余りに余りな結果に対しその戦果は軍事機密とされ永遠に封印されている。

それ以後も実戦使用の機会はあったが「戦果は上がったらしいが詳細不明」が続いている。


もちろん、こんなことは類例がない。


フランスのエグゾセ・ミサイルなどは戦果も結果も広く知られている。

その後の同種ミサイルの開発に生かされ、戦術思想に影響を与えるくらいに。


秘密兵器とは永久に機密であり使われることは無い。

推してしるべし。



一言で言えば、ゴミ。

そんな残酷なことを、いわれてしまうのである。

実戦に出してしまうと。



軍需産業。

それはつまり?

公共事業だ。



穴を掘って埋めること。

兵器を造って捨てること。

人を雇って造らせない。


そのままだろう?



古今東西。

戦争で確立した軍需産業など、ひとつもない。


史実だ。


軍需で利益を上げたといわれる財閥や企業体は、長い長い戦間期にこそ利益を上げている。

彼らは知っている。


開戦と同時に経営の自由を失って、利益を吐き出させられることに。

うっかり戦争を始められると、どれほどの損害を被ることか。


死の商人?

人の命が換金できるって?

人の命をなんだと思っているのやら?


かってに外野が勘ぐっていることはあるが。

証明されたことも、証明されることもない。


それが投機を呼んで、実態とは別なあぶく銭になるので、悪いことでは無いのだけれど。


戦争が無ければ。

戦争さえ起こらなければ。


どんなゴミでも売れる。

どんなトンデモプランでも予算がつく。

どんな手抜きでも誰も困らない。



そしてひとたび確立された軍需産業にとって一番うれしいこと。

むしろそれが無いとすぐに潰れてしまうほどの生命線。



それはつまり?

平和だ。









【国際連合統治軍第13集積地/白骨街道/ランドクルーザー車内/中央席/青龍の貴族】


快調な走りを見せているランドクルーザー。

第13集積地。


徴集農民収容所を抜け、作業区画へ。


さすがはT○Y○TAが誇る日本最高の戦闘車両。

世界中の全ての戦場で磨き上げられた理想の兵器。

演習場ですらめったに出張らない自称兵器とは違う。


自衛隊装備は戦場未体験。


今回の戦争に向けて実践テストしたら

――――――――――すっごい結果がでた。


敢えて宴曲的表現を用いれば、湾岸戦争の米軍なみ。


あの、第一次湾岸戦争。

相手がソビエト機甲軍集団じゃなくてよかった

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・とは米軍将官の言葉。


よくねーよ

――――――――――現合衆国大統領、当時の言葉。


コレとタイ記録を出してしまったのである。


俺たち自衛隊が!!!!!!!!!!

日本製品が!!!!!!!!!!

だよ??????????


こと金融と経理と財政と司法と行政他色々以外は自慢出来るってのに

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・知ってたけどさ。


国産兵器はファンタジーです。

きっと美少女化美男子します。

社会的弱者の最底辺である自覚が足りずに他者を貶めることに狂奔する下層階級あるあるやべー男女の元に現れますマメシバお前は何を言っているんだ??????????



そんな生物がいる訳ねーだろ!!!!!!!!!!


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・マメシバを口説かない理由である。


顔は好く、肢体も好い。

と推測して断言できる。


機敏な動作。


つまり汎用性が高い機能美、最強の普遍性。

見えないところまで、健康的に引き締まった肢体の証。

つくべきところに過不足なく脂肪がついているが故。


優雅な仕草。


常に他人の眼を意識せず、それ以前の前提としている。

最小限の不自然な動きで眼を惹いて、惹きすぎないうちに納める。

そして神経の感度と反応値が高いことがよく判る。


自然な作為。


要は手馴れているのであり、意図した動作が反射で現れる。

一点のわざとらしさもない呼吸の如き演技力。

作為の無さは剥がれる仮装がない証。



だからこそアザとすぎる媚態や表情が光る。


あくまでも自然な下地ゆえに、くっきり浮き上がる作為。

それは公正証書以上に明確な、相手を抉る好意の爪跡。


いや~~~~~~~~~~良かった。


元カノや子どもたちと一緒に出会って。

街でみかけたなら、間違いなく口説いてた。


恋バナを踊り喰いするクリーチャー。

マイノリティ全開マイペース全力マイロード全速アイドリング(空回り)

それに相手を巻き込んでいくスタイル。

万が一、口説いていたら、引き返せないようにされてしまっただろう。


妄言はさて置き。



そのうち異世界に転移すれば、兵器として成り立つ日本製品にであえるかもね。


一応、俺の分類は兵站将校だから。

知ってないと、有事の際に困る。


どれを棄てて、なにを忘れて、どれを調達するか。


小火器は棄てる。

火砲は使える。

誘導兵器は爆破処理。


車両と航空機は選別。

民生車両と共用しているものは問題なし。

戦車と単車はOKで、戦闘車両は微妙。

ジャンル不問で最新兵器は廃棄。

耐用年数延長しているモノが一番信用できる。


医薬品や後方物資は元から無い。

民生品を調達しつつ、足りない物は米軍へ。


最初から想定内。

ぜーんぶね。


事務方選抜要員による防衛出動演習。

自衛隊の装備体系を見ればマニアにだってわかるだろう。


コレじゃ戦えない?


まさかまさか。

コノまま戦うわけがない。

ってこと。



異世界転移後、瞬く間にM-14が普及した理由。


再転換まで1ヶ月ですよ?

とりあえず味方を撃たない程度に出来たんだな、これが。

まあこの程度当たり前。


平時からスケジュールは組み終わって、問題点洗い出しの為に繰り返し書類演習をしてたからね。

日常業務中に公然と行われる輸送伝票処理から、選抜された下士官による訓練教官実習まで公然と。


大丈夫大丈夫。

見て判るような奴は全部参加者。


階級役職を問わず、員数外には判らない。

何が、どころか、何か起きてるとすら。



なお自衛隊の古老によれば、帝国陸海軍以来の伝統。

作戦上無用な人間には認知できない業務フローがあったとかあるとか。


官僚どもに介入されると戦争出来ないから。


大東亜戦争というと顔を顰める老人たち。

官僚共のデマゴーグ、その臭いがするから嫌だという。


まあわーざわーざ官僚内閣が決めた呼称だからね。

当事者は嫌うよね。


で、そんな知恵袋たちに言わせると?


官僚共を無視しきっていたのがまずかった。


早く殺しとけばよかったのに。

っていったら、すっごく黙られました。





イヤーレキシカラマナブコトハオオイデスネ。



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