隣の芝生
地球側呼称《三佐》
現地側呼称《青龍の公女》
?歳/女性
:陸上自衛隊三佐、国際連合軍事参謀委員会参謀、WHO防疫部隊班長、他いろいろな肩書を持つ。日本の政権与党を支配する幹事長の娘で、父親と連携して戦争指導に暗躍している。
地球側呼称《幹事長/三佐のオヤジ/オヤジ様》
現地側呼称《青龍の宰相》
?歳/男性
:衆議院議員。連立与党第一党幹事長。与党合同選挙対策委員会代表。世に広く知られた「政界の黒幕」、知らぬ者が居ない「影の宰相」。娘と違って役職は三つだけ。米中を中心とした各国、複雑多数主張も思想もバラバラな与党連合に少数独自の野党からなる日本議会に影響力を持っている、と言われている。私邸が事実上の安全保障理事会/国連事務局となっており、その運営を司る(国連に役職は無い)。国際連合の実質的軍事指導者である現合衆国大統領とは旧知の間柄。
想像してみてほしい。
BGMはImagine(ジョン・レノン)
※三佐お気に入りの曲で世界をどんだけ分配したり混ぜたりなどなどImagineしてやがるのかと気になって仕方がないが俺は負けない(勝てるとは言っていない)。
コーヒーは喉ごし。
ホットもアイスも喉ごしだ。
ゴクリとひとのみ。
熱塊。
冷塊。
喉から食道を抜け、腹の底胃でフワッときえていき、余韻をのこす。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・まあ、その朝は熱塊。
冬だから。
何を食べるか、ではなく、何処で食べるか
――――――――――それが重要とかなんとか。
ならば冬のコーヒーが一番旨い場所。
繰り返すが、朝。
寒い。
まさにコーヒーを飲むために創造された場所。
その気の利きように、創造主さんに賽銭一枚。
札か硬貨か。
:that is the Question:
それはさておき、巧い場所。
朝の澄んだ空気が、うまい具合に濁り始めている頃合。
場所ってのは、やはり場と言うだけに刻限を含んだ概念だ。
そしてその場所に在った、その場所でしか会わないコーヒーが売られている。
自販機専用って、美味しいのが多いよね。
そしてパフォーマンスにはオーディエンスが必要だ。
書き手と読み手。
歌い手と聞き手。
踊り手と拍子手。
どちらが欠けても完成しない。
だから、俺がいる。
ニートの本懐ここに在り。
いえ、まだ専業じゃないですが。
恥ずかしながら。
俺の目の前。
日本を背負う、ってことにしないと可哀想な皆さん。
決して無駄な生産なんかじゃない。
公共投資と名付けた無駄需要で、過剰生産をなんとか廃棄してるんだが。
地球環境を破壊して資源を浪費なんかじゃなく。
むしろ自分たちへのテロ行為で、遠まわしな自殺なんだけれど。
誰の為にもならないが、本人が良ければドMだよね
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なんて言ったりしない。
可哀想じゃないか!!!!!!!!!!
日々の苦痛と努力が、やらない方がいい無駄ってより、絶対やっちゃいけない事だなんて!!!!!!!!!!!!
そんな残酷なこと言えない
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そんな皆さんを愛してやまない、俺。
ずっと見て居たい。
飽きるまで。
そんな憩いの場所
――――――――――駅――――――――――
まさにロマンが溢れている。
人の形をしたロマンが。
それはまるで203高地で累累となった元人体の肉塊のように。
いえ、欧州でもその教訓を学んだうえで同じ愚行をしていますからご安心ください。
フランス軍兵士なんて「機関銃と地雷と鉄条網と毒ガスに向けて万歳突撃しろ」って命じられて堂々と拒否したぐらいです。
民主主義国家は違う。
デモと暴動は民主主義の常識で、死を厭うなら民主主義を棄てろ!
ってくお国柄。
我が国とは違うな、と。
目の前の光景は大変非民主的非人間的前近代的。
痛勤電車の前。
電車?
客車?
いやいやいや、貨車だ、家畜用の。
行き着く先は強制収容所(仕事先)か、再教育キャンプ(高等学校以下)か。
さすがに子どもが跳び込むのを見れば、心が痛む。
まさに奴隷牧場の訓練だ。
潰れる潰れる。
何もしない俺を、赦して欲しい。
一緒にのってないからね。
隙間を作ってはやれない。
一緒にのって訓練に手を貸すより、むしろ見せよう大人の見本。
近所の古老は言った。
新しい老ってなんだ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・といった俺に。
怠け者は、皆が休んでいるときに働く。
目から鱗である。
以来、平日に休みをとるように努力している。
オマエは、怠け者の節句働くフリ、だと言われた
――――――――――俺も成長したな。
だから、みんなにグッドラック!
コーヒーを飲みながら、親指をたてる。
もちろん手に持つ本の題名は「シンドラーのリスト」。
ちょうどアウシュビッツ行きの貨車が走り出した。
通りすがりのポーランド人のようにギロチンのジェスチャーなどしない。
迫真の読書体験。
総合火力演習の中で読む「西部戦線異状なし」くらいに、たまりません。
陸上自衛隊に就職してよかったな、と。
そんな朝の活力補給。
たっぷり熟睡明けの休日。
休みの前は早く帰るからな。
もちろん奴隷奉公の話じゃない。
そんな残酷なことはしない。
俺が可哀相じゃないか!
出勤するなんて!!!
奴隷じゃないんだから定時退舎。
休みの前は、帰りにあんまり寄り道しない。
それだけ。
まったくではないが。
寄り道先でゆっくり朝寝して帰ることもあるが。
翌朝の娯楽に備えなくちゃね。
で、爽やかな朝。
では、朝のコーヒーを満喫した後は?
ワクワクである。
具体的には?
半年前から仕込みを進めていた女を釣り上げる頃合いだったり。
特別上映でカーペンター監督作品特集を開いたシネコンがあったり。
スーパーを覗くと良い肉とジャガイモが手頃だったり。
天気がいいから本を片手に、良さげなナンパスポットをぶらついてもいい。
その後は適当にアタリをつけた、友達の誰かと日暮れまで一杯。
夜になれば付き合いのある何人かに声をかければいい。
のるかそるか、楽しいことにニヤつきながら、流れに身を任せるなんて最高だ。
ツキがなければ、次回への布石で諦める。
モテない男には、手数が必要。
いうまでもない。
それも楽しみの範囲なら、俺に向いていると言うべきか。
コイントス、運試し、カードゲームは大好きです。
そんな1日が始まる、いい頃合い。
いわゆるひとつの「ささやかであたりまえのへいぼんなしあわせ」ってやつだ。
さて、想像できたかな?
まあ個人差はある。
個々に思い浮かべでもいいだろう。
んで!
そんな愉悦、いや、幸福にパクッと食いつく直前だよ。
不期遭遇戦
――――――――――泣きそうな子どもが居たら、台無しだ。
日は既に高いが中天にはまだ遠い。
奴隷牧場から距離を置く、生物としての正しさなら応援したい。
だが、そんな健全な子どもは余り見たことがない。
上手く身を隠すキミたちにエール。
んが。
そううまくいってない子もいるわけで。
希によくある
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・まったく、おちおち女も口説けない。
断固解決問題解消!!!!!!!!!!
護らなければならない。
傷つけてはならない。
最優先でなくてはならない。
そう!!!!!!!!!!
憂いなく楽しい休日を!
《軍政官に選出されたことを通告される前に所属する部署次第で無作為に指定された日の私的行動についてあくまでも訓練の一環であり必ずしも事実でなくてもよいし特に感じたことはあえて書かなくても自由と解釈できるから安心していいわよなどと微笑まれながら報告を求められるぐんた、ではないと日本国憲法に明記されている組織に属する特別職国家公務員の自白剤は使われなかったけれども裏をとられたが公的な組織には一切提出されなかった報告文の一部抜粋》
【聖都南端/白骨街道/らんどくるーざーの中/青龍の貴族の右膝/魔女っ娘】
わたしは、打ちのめされてしまいます。
いつもですけれど。
妬ましくて。
羨ましくて。
恥ずかしくて。
ご主人様が見つめる、愛でられることで楽しんでいただける、橙さん。
Colorfulのみなさん。
ちい姉さまよりもお綺麗。
ねえ様よりも可愛らしく。
わたしよりも女らしくて。
そして今、ご主人様に楽しまれている。
女であればだれでも、こうなりたい、と思うのではないでしょうか。
わたしは、そう思えませんが。
でもそれは、ご主人様が認めてくださっているから。
わたしを自分の物だと、おっしゃって頂けるから。
好いていただけるのなら、そう在り続けるから。
わたしを変えるわけにはいきません。
ご主人様が、わたしを自分の女だとおっしゃったこと。
ご主人様が言葉を、偽る必要などなどありません。
ご主人様が支配するのは、わたしだけではないですし。
わたしは、ご主人様に愛されている。
間違いなく
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・すてられて、いないから、今は。
だから、わたしはこのままでいい。
このままでいなくてはいけません。
このままでいていいのでしょうか。
ご主人様の手が、眼が、気が、そらされる。
それでもなお、わたしに向いてはいる。
わたしを包む強い強い、ご意思。
わたしは我侭で、もっともっと、もっともっともっと、と思い続けます。
だからいつも嫉妬して、いつもいつも羨ましくて、いつもいつも誰かを見る。
ご主人様が、今、可愛がっている人を、わたしに無いものを持っている女を。
いつか、どうか、わたしがその人を兼ねられますように。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――ふぁや!!!!!!!
うぅ~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!
ご主人様!
いきなり撫でられうのはうれしいですけど!!
もっと撫でてほしいですけれど!!!
もっとひどくしてほしいけどひどいです!!!
いつもですけど見透かしてることを、わたしのだめだめなところを、こんなふうにおもいしらせなくてもいいじゃないでしょうか????????????????
【国際連合統治軍第13集積地/白骨街道/ランドクルーザー車内/中央席/青龍の貴族】
魔女っ子に指先を噛まれながら手順を組み立てる俺。
子どもらしくて大変よろしい。
いま十歳だよね。
こんなノリはあと10年くらいか?
18歳過ぎても噛み癖が付くというのもアレだが。
異世界ではそのようなことが無いように努めたい。
子どものうちはどーでもいいけどね。
ぶり返しというか、幼児退行というか、子どもが子どもに戻る不思議。
通常は第二次反抗期で大人ぶりつんつんしますが。
半年ほど接してると子供にもどって甘えてきます。
反抗するのに飽きて大人を利用し始めるのは当たり前すぎて、それができない子は心配になる。
だから噛めとは言わないけれど。
男の子と女の子じゃ甘え方がちがうしな。
今ここには女の子しかいないけれど、まあ、シスターズは地球の女の子とあまり変わらないので安心です。
俺調べ。
そう。
子どもは子どもらしく。
それは大人が大人らしい結果。
子どもが子どもらしくないのなら、その場に大人と言える基準を満たす者が一人もいないということ。
子どもらしくない子どもがいて、そこに18歳以上の者がいたら腹を切って死ぬべきである。
と、俺の叔父さんが言っておりました。
俺は大丈夫ですけど、ちょっと言い過ぎだと思います。
大丈夫ですけどね、俺は自決より逃走するので。
とはいえ、幸いに、子ども扱いなら大得意。
だからColorfulのことだって、何とかなるだろう。
何とかできる、と言い切って間違いない。
俺が。




