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完全侵略マニュアル/あなたの為の侵略戦争  作者: C
第九章「神様のいない天獄」

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347/1003

被所有権

『国際連合』:the United Nations/連合国、の超訳。異世界転移後の人類社会の総意を体現する組織。と国会で決まった。加盟国のほぼすべての外交防衛権を委託されている。黒幕は日本の一衆議院議員であるとマスコミに報道されている。


『国際連合軍』:国連憲章第七章に基づく人類社会の剣と盾。と国連総会で決まった。黒幕は元在日米大使の合衆国大統領であるとマスコミに報道されている。


『安全保障理事会』:国連実質的決定機関。もちろん、総会の承認を得てこそ正式な決定となる。異世界転移後は全て一任されている。でも、理事会の要請で総会決議がされることがある。


『常任理事国』:合衆国(米)、連合王国(英)、第五共和制(仏)、共和国(露)、統一中華連邦(中台合併)、日本。




経済的価値がある。


「であれば、飢餓輸出が始まりますか」

「最大限成功したとして、さて、10年ほどかな。黒髪と黒い瞳であるだけで殺される時代が来る」

「合衆国のように、か」

「貴国には識別記号が無かったし、友好国もあったでしょう?」

「史上例を見ない体験をすることになるな」

「あのー、僕は中国人なんですが」


※飢餓輸出:生存必需品、主に食料を社会の維持に深刻な支障が出るほど大量に輸出すること。

その産物の生産者や生産地域で飢餓餓死者が広範囲大量に発生しても、輸出は継続される。宗主国が植民地に対して、支配階層が被支配階層に対して行う収奪や搾取の伝統的な形態の一つ。



経済価値がない。


「であればこそ、プランAだ」

「我々が最初に策定したのは必然」

「リスクもコストもかからん」

「まったく、貴国は日本列島にどれだけ蓄えていたんですか」

Национальн(National)ый институт(Institute) ин(of)фекционных(Infectious) заболеван(Diseases)ийのобразец(サンプル)だけでも十分でしょう」

「何でロシアが国立感染症研究所の保管物を知ってるんですか」


※国立感染症研究所(NIID):日本国内に二か所存在するBSL-4施設。BSLとはBiosafety levelの略称。4は「その施設は『人類に対して最も毒性が高く感染力が高い病原体』を封じ込めながら取り扱うことができる」ことを意味する。



政治的価値をはかる。


「他者を必要としない者は、誰からも必要とされない」

「独立、自主、自立という音を好む愚者は孤立の意味も知らぬ」

「それを名誉と誇っていたのは貴国の王家ですが」

「15憶いればさみしくない、でしたか?」

「やめてくださいよ、寂しいから強がってるんですから」

「要不要ではかれぬからこそ、政治家がいるのだ」


※中華連邦は異世界転移後に成立した大陸系と台湾系華人の統一国家。反政府親政府が混在する大陸系と統一派と分離派が混在する台湾系。華人は在日外国人における最大人口ながらまとまりに乏しかった。異世界転移後、国際連合(日本列島)内部での発言力を確保する為に統合の機運が高まり、それまでの因縁を有耶無耶にするために結成された「新しい革袋」。


《国際連合安全保障理事会メモより抜粋》





【聖都南端/青龍の軍営外軍道/らんどくるーざーの中/青龍の貴族、背中/馬乗りお嬢】


不穏です!!!!!!!!!!


わたくし、ご領主様に抗議(ペチペチ)しながら、歯噛み。

ねえ様には、お口が。

あの娘には、お口へ。


Colorfulの皆は撫でていただいてますのに!!!!!!!!!!


年齢順ですかしら?

いえ、ご領主さまでしたら、下からですわよね?

ううん、もしかして、好きなものは最後に召し上がるとか???



わたくし、最初が一番だと思いますの!!!!!!!

わたくし、殿方に跨る趣味は御座いません!!!!!!!!!!

わたくし、不本意な為されようなら御命令を!!!!!


なのにごりょ、え、あら♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

そこふぁやあう♪♪♪♪♪♪♪♪


にぃぃぁぃぁ――――――――――




【国際連合統治軍第13集積地/除染路/ランドクルーザー車内/十二歳児真下/青龍の貴族】


俺は手早く右手を背後頭上に回し、お嬢の体、そのアウトラインを確認。

片手のひらで安定固定できる場所を、体の重心を手早く探る。

小さいから、その分四肢の動きによる揺らぎが少ない。


盲牌って、知ってる?



要点だけ。

指先、指の腹、その鋭敏な感覚で見えない部分を感じ取る

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そんな感じ。


レースとフリルとリボンの集合体。

それが、お嬢、のドレス。


体のラインが判らず、指がひっかかりやすい。


「~~~~~~~~~~♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪」


って思えば

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・意外にスムーズ。

脚から腰回りがわかれば、体幹の見当はついた。

ここだ!


「!!!!!!!!!!」


顔が顔が顔が俺の!!!!!!!!!

ヤバいヤバいヤバいヤバい!!!!!!!!!!


いやいやいやいや、こうして呼吸は出来ている。

お嬢が俺の頭上、後頭部で暴れる。


トランポリンの代わりは神父でどーぞ。


その振動が下の弾力に伝わり、下へ下へとエルフっ子に押し付けられる。

フカフカの、しかし気密性が高く通気性が悪い、ってか同じか、に顔が埋没。

つまり窒息。


しかし極めて高い反発力が俺の顔を押し返す。

その反発力で俺の頭が跳ねると、鼻が解放、ってか、空気が侵入。

深呼吸~~~~~~~~~~


「♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪」


下から跳ね上がるエルフっ子、の胸が上昇。

口に嵌り直され、また鼻が塞がる。

でまたお嬢が暴れて下に。



餅つきかな?

御餅の気持ちが今判った。

貴重な体験だが、エルフっ子とお嬢はどうだろう。

臼と杵の気持ちが分かっただろうか。


酸素吸入が求められる。

低酸素状態は長く続けるもんじゃない。


――――――――――もはやコレまで。

一気呵成に握りつかみ、ゆっくり強引に側背へ。

なりふり構わないことにする。

10秒以内。


「わゃゃゃゃゃゃ」


頭の重し十二歳児を抑え付けて真上からずらす。

つまり、お嬢が解除。


頭を持ち上げて息を、持ち上げて、あれ、フゥ~~~~~~~~~~


「――――――――――♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪」


なかなか視界が開けないぞ。

恐るべし――――――――――エルフっ子の胸枕。


「「ぅん♪」」


橙と朱の間に腕をねじ込み、


「ぃ♪」


肩でそっと白、の胸を押しのけ・・・・・・・・・・・・


「!!!!!!!!!!」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・柔らかすぎて、潰してしまった、ら


「うぅ♪」

「くぁん♪」


碧と翠か。

よし――――――――――体を一気に


「「「「「「「「!」」」」」」」」



よし!


浮上。

深い深い子供の底から大気中へ。

潜水艦の気持ちが今判った。


シスターズ&Colorfulの塊から脱出。

クジラが潮を吹く勢いで、深呼吸。


その勢いでエルフっ子に手伝ってもらい魔女っ子を

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・エルフっ子や?


エルフっ子の目が跳んでいる。

酸欠かな。

ヤバイ。


声が聞こえていたから、口がふさがってないと思っていたのだが。


途中から、声が聞こえなくなっていたからな。

呼吸は聞こえていたような。


大きな胸だと呼吸に伴う動きが読みにくいが、ゼロ距離ならわかる。

いまも息はしていると。


こういうときは?


気つけが必要だが。

刺激を与える薬物に変わる物、こと。


エルフっ子の耳を弾いた。


一瞬で覚醒。

エルフっ子。


起き上がり、魔女っ子に跳びつく。



さすがはオカン。

真っ先に魔女っ子を防御する姿勢。

意識が無くても体は求めているらしい。


魔女っ子を死守するエルフっ子。

もはや本能と言えるレベル。


実に良い。

つまり俺がエルフっ子を護れば、芋づる式に魔女っ子も守られるわけですね!

ドミノ理論と名付けよう。


マクナマラ長官もにっこり。

※ベトナム戦争開始に成功してベトナム戦争終結に失敗した米国国防長官


その勢いを利用して、魔女っ子を起こした俺。

シスターズ&Colorfulをの重しになっていた俺が身を起こすことで、皆が動き始める。

一息つけた

――――――――――俺は。




【聖都南端/青龍の軍営外軍道/らんどくるーざーの中/青龍の貴族、正面三十cm/お嬢】


わたくし、ふと気がつくと、ご領主様の目の前に

――――――――――夢?


毎晩毎晩、わたくしを大変なめにあわせる、夢?


夢なら何を申し上げても良いですわよね♪

むしろ何をしていただいてもいいのではないかしら♪


いつも何もかも言葉ではっきり、お伝えさせられておりますが。

秘め事を、女のそれを暴くのか、ご趣味ですし。


それに、わたくし、剥かれてますか?

やっぱり、夢ですわ!!!!!!!!!!


ご領主様なら、わたくしをいじめて、息も絶え絶えにしてからでないと、絶対に始められませんもの。

この際、夢を楽しみましょう♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪




【国際連合統治軍第13集積地/除染路/ランドクルーザー車内/十二歳児正面/青龍の貴族】


俺はともかく、みんなは大変である。


髪やら服やら大混乱。

特に、お嬢。


過剰な包み紙を開いた、ストロベリーチョコ。


白い肌が紅潮してピンク色。

もみくちゃにされた、いや、しちゃったから仕方がない。

ひらひらしたドレスが包装紙のようだ。


そんな感じ。


マメシバブランドのデコレーション・ドレス。

お手製だけあって、一人一人に合っている。


シスターズ&Colorful全員分あるけどね。

製作者の色を感じさせない、一人一人に合わせたデザイン色彩設計思想。


マメシバは自慢してもいいと思う。


俺の知る限り、服やアクセサリーってのは作ったやつの色が出すぎるからな。

身に着けてる人間を塗りつぶすような、自己主張の激しさ。


アレはものすごくカッコ悪い。


着る方も着せる方も少しは考えてほしいものだ。

目障りだから。


それをさらに押しつぶす、そんな着こなしをしないさせない。


着る方着せる方。

どちらも悪いのかもしれないが。

被害を受けるのは通行人。

目障りだから。






マメシバブランドはそこがすごい。

同一人物がデザインしたとは思えない。


自分が創りたい服を造るのではなく、相手が纏いたい服を創る。


ステルス性で製作者が自分を殺す。

実名仮名の様に目立たせないマメシバ。


実名が目立ちすぎるからこそ、くらーく過ごした青春の反動か。


いまでこそ、明るくわがまま傍若無人。

自称他称で好きに名付けて呼ばれているけど。



あれも何とかしないとな。

俺は黒幕体質に耐性があるからこそ、そう思うのかもしれないが。

とはいえ、うちの子供たちで遊ばれてもね。


いいところもあるが。



お嬢の装飾過多など、むしろこの子以外は着こなせまい。

センスとテクニックは凄い。


んが、恋愛クリーチャー・マメシバ。

それで済ませるほど、甘くない。


謎ギミック満載。


取扱説明書があるくらい。

それを俺に提出するあたり、軍政部隊の予算で作って、いや、造っているからか。


相手が纏いたくなるようなドレス。

思わず手に取り身に着けてしまうようなアクセサリー。

周りがそうさせたくなる着こなし。


に不可分として組み込まれた――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――狂気の沙汰なマメシバイズム。


図解表示で詳細説明。


着用者の確認済みでリボンやフリルの一部について、何処を引くとどうなるか。

着用者の意志でどの角度からなにを魅せることができるようになっているか。

着用者の事前了解を得て設定された不測の事故の種類と確率の不規則性とか。


視線誘導チラリズム?

指一本でキャストオフ?

本人の協力が無ければ鉄壁無双?


マメシバ・オリジナル用語の羅列

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・和訳が必要だ。


と思っていたら、用語辞典付き。

マメシバは反省してもいいと思う。




だからこそ申し添える、一言。


『モーイーカイ』


よくない!!!!!!!!!!

喧しい!!!!!!!!!!

正面見てろ!!!!!!


おまえは神父(driver)だろーが!!!!!!!!!!!!!!




【聖都南端/青龍の軍営外軍道/らんどくるーざーの中/みんなの中心/エルフっ娘】


「見えるぞ」


彼の怒りを含んだ声。

あたしたちは、瞬間的に動いた。

あたし、あの娘は肌を晒していないから。


なにやってるのよ!

あたし!!


妹分の肌を隠す。

あたしは周りの視線を探りながら、自分の肢体で。

あの娘は慌てて、布集めてとりあえず肌を覆う。

妹分も青龍の貴族に抱きついて、胸を隠す。


うん。

大丈夫ね。

あたしは、妹分の背中をなぜ、青龍の貴族に視線で伝えた。


彼、青龍の貴族以外、この娘の肌は見えてない。


死にそうな眼で、あたしを見る妹分。

あたしは頷いて、安心させる。


妹分の小柄な肢体。

正面は彼と向き合っていたし、あたしに向いていた背中。


密室ではないとはいえ、外からのぞける範囲はColorfulがふさいでいるわ。


どこからも見えやしない。




あの娘が機敏に着付け。

あたしが妹分を彼に押し付ける。

青龍の貴族は、妹の髪を撫でる。


うん、落ち着いたわね。


Colorfulも服と髪を整えて直せた。

しかも、あたし、あの娘の髪や服も。


妹分を守っている間にColorfulが整えてくれたわ。

そして一息。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うん。


彼、青龍の貴族だけ。


御者席の騎士長、道化は振り向いてない。

騎士長がずっと横を見て、銃を道化に突きつけていたから。

そして外。

今、居住地に入った。だから今までは人がいなかった。


だから絶対、大丈夫。

青龍の魔法と使い魔は、何時でも何処でも観てるけど

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・彼が許すわけがない。


自分の女が肌を晒す?


それを許さないからこそ、見えるぞ、って叱責。

なら大丈夫。


あたしはColorfulへの礼をかねて、皆に言う。


「誰にも見られなかったわ」


皆がほっと、息をつく。

気をつけなきゃ。


あたしは、皆を見回した。

妹分はいいとして。


皆、紅潮・・・・・・・・・・・。


あたしも?

喜んでいる場合じゃないわよ?






他の誰にも見せるな、って、言わせるのは恥なんだから!!



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