表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
完全侵略マニュアル/あなたの為の侵略戦争  作者: C
第九章「神様のいない天獄」

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

343/1003

神至似姿

登場人物&設定

※必要のない方は読み飛ばしてください

※すでに描写されている範囲で簡単に記述します

※少しでも読みやすくなれば、という試みですのでご意見募集いたします



本作では一人称で描写される登場人物の固有名詞を使いません。

他の登場人物も複数ある役職名やアダナ等で呼ばれます。


文節の大半は一人称となりそれが次々と入れ替わります。

よって、以下の特徴で誰視点であるのか、ご確認ください。


・一人称部分の視点変更時には一行目を【】で区切ります。

・【語る人間の居場所/誰視点】とします。

・「誰視点か」の部分は「青龍の貴族」「魔女っ娘」など代表的な呼称(役職名やアダナ)を入れます。

・次の行、もしくは数行以内に「俺」「私」などの特徴となる一人称を入れます。


以下設定を参考に誰視点か確認いただければ幸いです。

(書き分けろ!と言われたら返す言葉もございません)




【登場人物/一人称】


『俺』

地球側呼称《司令官/閣下/大尉/大尉殿/たいちょー》

現地呼称《青龍の貴族/ご主人様/ご領主様/我が君》

?歳/男性

:地球人。国際連合軍大尉(陸上自衛隊三尉)。太守府軍政司令官。基本訓練以外は事務一筋。軍政官なのでいつも陸上自衛隊制服(常服)着用。元々訓練以外で戦闘服を着たことがない。


『あたし』

地球側呼称《エルフっ子/エルフっ娘》

現地側呼称《ねえ様》

256歳/女性

:異世界人。エルフ。『あの娘』の保護者。シスターズの姉貴分。ロングストレートなシルバーブロンドに緑の瞳。長身(数値不明)。革を主体とした騎士服にブーツに剣が常備。


『わたし』

地球側呼称《魔女っ子/魔女っ娘/幼女》

現地側呼称《あの娘》

10歳/女性

:異世界人。赤い目をした魔法使い。太守府現地代表。ロングストレートのブロンドに赤い瞳、白い肌。身長は130cm以下。主に魔法使いローブを着る。


『わたくし』

地球側呼称《お嬢/童女》

現地側呼称《妹分/ちい姉さま/お嬢様/愛娘》

12歳/女性

:異世界人。大商人の愛娘。ロングウェーブのクリームブロンドに蒼い瞳、白い肌。身長は130cm以下。装飾の多いドレスが普段着。



いいですかいいですかいいですか?


「おうおうおう」


女が男に『ずっと側に居たい』と伝えている。

男が女を『お前は俺のモノだ』と明言している。


「どこの俺様系かな」


わー、言うんだ。

そーいうこというんだ。


「趣味嗜好は人それぞれさ」


『何をしてもいいし望むことは何でもしろ』

と命令して、遠慮していると無理やり言わせたあげくに強制的に実行して/させてしまいます。


「いいんじゃないか」


ただし傷つく可能性が有ることは絶対禁止で、何を言っても聞き流して踏みつぶしてでも止めます。


「当たり前じゃん」


毎晩同衾して毎回同浴して肢体の隅々まで視認触診ことごとく双方が同意している男女。

これは何でしょうか?


「付き合ってんだろ」


ですよねですよねですよね?


「だなだなだな」


間違いなく相思相愛ですよね?

あきらかに男女関係ですよね?

それ以外ありえないですよね?


「どこを間違える余地があるんだ」


それを訊いてるんですけれど。







【国際連合統治軍第13集積地/除染路/ランドクルーザー車内/美幼童少女採掘現場/青龍の貴族】


俺ら(地球人類)シスターズ(異世界人類)Colorful(近縁種)の同質性。

まあ、対内外の部位と統合された体の形や機能が同じって話。


そしてそれは、他の部分でも確認できた。

それはつまり、体内じゃなくて全体の動き。


伊達に常日頃、この子たちをなで転がしてはいない。


いや入浴中も含めて、ね。

そばにいるから、時々転がしてます。


だから関節の動きや骨の形なんかはだいたいわかる。


子どもだからか中世クラスの栄養状態だからか。

シスターズ&Colorfulは脂肪分が少ない。


いやまあ体の、一部に集中しているのではあるけれど

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・小さい二人はもちろん違うが。


適当に遊ばせていながら、なんとなく観察も兼ねている。

子どもと遊ぶ時の、ちょっとした癖。


この辺りを把握しておかないと、疲労骨折とかあるんだよ。


女子供、特に女の子はマジ注意。

いや成人女性もだよ?


訓練で何とかなるのは、資質が向いてる少数派。

そんな少数派は、スポーツ選手のように体を壊すだけで済む。

大半は壊れる前に逃げる正常者。


逃げない健常者が、蹴り出す常識人に出会わないと、一生残る傷を負う。


医学が発達して医療環境が整備されている世界では、偶に死ぬ。

医学の発達はともかく医療環境が適当な社会では、普通に死ぬ。


それを考えれば、まだまだ道半ば、のさらに手前の第一歩。

シスターズ&Colorfulに付いての話。

それ以外の異世界は、俺の担当外。


んで。

血流中枢と筋骨格稼働限界は判った。

それしかわからん。


それすら全体中の標準なのか?

確認中。


結果次第では、つまりこの子たちが異世界の特異例なら、異世界環境に合わない障害を抱えている可能性が有る。


異端が必ずしも異常とは限らないが、可能性が有るなら無視しない。

それならそれで何とかしないといけないわけだ。



俺が直接、確認しなくてもいい。

と、普通なら思うところ。

俺も思う。


見たり圧したり握ったり動かしたり。

まあ入浴のついで寝かしつけのついで、だから手間って程でもないけどね。

だが、ついでが無ければ無いに越したことはない。


なんで俺がという話。



異世界各種族の体構造なんてものは、開戦前から国際連合が調べている。

いや、国際連合成立前、かな?


当たり前ではあるが。


人知れず異世界に出現した日本列島。

それをほぼ、その瞬間に理解した地球人類。


繰り返すが異世界側にばれてないことも、すぐ気が付いた。

あちら側のアクションが無かったからね。


そのアドバンテージを生かそうと、考えないわけがない。

こっそりひっそり作戦開始。


敵を知り敵に知られなければ百戦危うからず。


話し合うにせよ殺し合うにせよ、標的の機能を把握することに是勤める。

それを相手に知られない限りリアクションが無い。


証拠殲滅。

存在消去。

片側理解。


拉致とか拿捕とか略取とか。

盗撮盗聴強奪

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そんな感じ。



だがサンプル数が四桁未満では一般的法則を導くには足りないとか、各種族ごとに最低五桁以上の生存サンプルがないのでは話にならないとかなんとか。


地球人類史上でよくあるよくある

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うん。



以後、平和的に友好関係を結ぶにせよ、敵対的に対峙するにせよ、相手のことを知らなければならない。

早急に、正確に、一方的に、絶対にこちら側だけが。


と考えた政治家たちが居た。

議員とか大統領とかそのブレーンたち。




最初から、味方とそれ以外、って発想はどうかと思われ。

そのための手段が偵察だの索敵だの潜入だの誘拐なのはどうかと思われ。

最終的に何もかも消滅させればなかったのと同じだよね良くあるよくあるというノリはどうかと思われ。


うん。

子どもたちには絶対に言えません。

知られなければなかったのと同じという発想はどうかと思われようが、いいのだ。

大人は嘘吐きなので。


第一、俺に必要なのは目の前、この子たちのパーソナルデータ。

一般法則なんてどーでもいい。



もちろん異世界人への、地球的医療行為は原則禁止。

自白剤以外の投与データは無いに等しい。

体構造も組成も調査中。


ドワーフ、エルフ、異世界人なんか一例に過ぎない。

他にも人獣獣人、さらには人魚のように異世界人すら知らなかった種族が出現発見捕獲中。


これだけ形態生態が違う生物が混在している。


一人二人、百や千ばかり解剖

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・調査して結論が出る訳がない。



マメシバ三尉のように、ぶっつけ本番で薬物から治癒魔法まで複合使用する論外もいるが。


医療行為というのは考えなしにやって良いものじゃない。

地球人でさえ、体質的に一発アウトな薬剤なんて、ありふれているくらい。


異世界人に医療を行うのは、殺人に等しい。

だから異世界の怪我人病人に手を出さない。


この規制は正常な判断。


そのあふれるばかりの人道性。

本当に国際連合規定かって、疑うくらい。


まあ手間暇かけて殺した挙げ句、恨みごと関係者を殲滅?

――――――――――出会い頭に殺した方がマシ、ってだけだが。




それても軍政部隊には、ある程度の対処が認められている。



個別性が高い軍政地域。

異世界人の中に踏みいらねばならない。

皆殺しにして済む任務ではない。


生け捕りの必要性可能性が高いからね。

だから俺はその権限を行使。


それがまあ、医療行為だけならよかったんだが。

判りやすいから。


全部なんだよね。

軍政については、どうやら。

自由裁量。



なにが何処まで許されるのか。

どんな結果までが赦されるべきか


国際連合統治軍の裁量。

軍事参謀委員会の命令。

WHO他の勧告や提案。


それをまとめて咀嚼解釈裁量するのが、軍政官。


責任を押し付けられているとも言う。

どんな世界だ。


こんなんでうまくいくのか?


俺の眼の前を見る。

エルフっ子の胸に埋もれて見えないが。


何かの暗喩でしょうか。



俺自身が軍政官の、一期生だしな。

国際連合統治軍自体は、国連軍結成と同時に編成されていたんだが。

国連憲章に無い組織で、国連軍との関係もあいまい。


戦前の予測で、それが必要って考えられたのは判る。

判るが、なんでこうなったのかが解らん。


普通なら経験者を集めて過去資料を集めて無難に穏便に造る、ってのが新組織編成の定跡。

まあ前例を踏襲する限り、責任逃れ出来るしね。


異世界占領・軍政統治の経験者も資料もない。

それは判るからこそ、普通は似て非なる代物をかき集めて、部外者と当事者を騙そうとするもんだが。


責任逃れの為にね。


でまあ、だいたい実現不可能な、形式だけ整えた駄文が命令と称して送られてくる。

発令者も受命者も誰にも責任が及ばぬように、共同責任は無責任。

コレも官僚機構あるあるネタ。



んが。

これ以上ないくらいに、好きにやれ、って命令されている俺がいる。


好きにやれ。

そう言われて、好きにやる奴なんかいない。

無礼講と言われて羽目を外すバカがいないように。


最初はヤバイ、陰謀だと思ったんだがな。

最期は俺個人の責任ってことで刑務所か精神病院か靖国送りにされるやつ。

今はヤバイ、もっとヤバイと思い始めている。



俺など三佐から命令されているくらいだ。


体液接触無制限推奨

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・言い回しの問題じゃない。


むしろ、明示的に禁止されていたことを、あからさまに許可(?)してきた。

まるで俺、現地指揮官の自制を取り外すため、に聴こえる。




【聖都南端/青龍の軍営外軍道/らんどくるーざーの中/青龍の貴族、背中/馬乗りお嬢】


わたくしは、抗議の意思表示ペチペチを続けつつ、解決策を模索致します。


ご領主様の下に回ることができればよいのですけれど。

ご領主様が仰向けになっていただくのも、不本意ではありますが。

ご領主様にしていただくべきで、わたくしが動くべきではありません。


わたくしでは、ご領主様の肢体を持ち上げることなど叶いませんわ。

下にもぐるにせよ、上に向いていただくにせよ、ご領主様になさっていただきませんと。



青龍の方々は、さんぷるを大勢集めて大陸中を調べておられる、とか。

マメシバ卿がおっしゃっておられましたわ。


いずこでも、女は女で男は男。

青龍であれなんであれ。

とても単純で、簡単なこと。


なのになぜ、ややこしくなるのかしら?



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ