「である」と「べき」/権力と権威
【登場人物/一人称】
『あたし』
地球側呼称《エルフっ子》
現地側呼称《ねえ様》
256歳/女性
:異世界人。エルフ。『あの娘』の保護者。シスターズの姉貴分。ロングストレートなシルバーブロンドに緑の瞳。長身(数値不明)。革を主体とした騎士服にブーツに剣が常備。
【登場人物/三人称】
地球側呼称《神父》
現地側呼称《道化》
?歳/男性
:合衆国海兵隊少尉。国連軍軍政監察官。カトリック神父で解放の神学を奉じる異端寄り聖職者。野戦戦闘服か制服にサングラス。ときどき加えるコーンパイプや葉巻はネタ。異世界住民に接触する国連軍関係者は、地球産化学物質の影響を与えないために皆非喫煙者
地球側呼称《マッチョ爺さん/インドネシアの老人》
現地側呼称《副長/黒副/褐色のおじいさん》
?歳/男性
:インドネシア国家戦略予備軍特務軍曹。国際連合軍少尉。国際連合軍独立教導旅団副長。
歴史に名高い「9月30日事件」主導者の一人。
実態を調べない「Wikipedia」編集者たちは「被害者側の報復を恐れた当事者が口を閉ざしているために全貌が不明」などとマヌケな先入観による誤解をしている。
実際は加害者側の人々は被害者遺族の隣人として暮らしながら、嬉々として虐殺の体験を語っている。
孫に聴かせる武勇伝であり、TVバラエティーのネタであり、虐殺を生き延びた遺族は加害者に気を使って生きている。
そのせいで自慢話となり、誇張が入り、被害者側は口を閉ざすので実態がつかめない。
もちろん加害者側は虐殺した人々の遺族を差別したりはしていない。
殺されるべき家族を持った気の毒な人々として、殺した人々は殺した相手の遺族を「あたたかく」受け入れて「あげて」いる。
※本編「第34部分 素晴らしき哉!人生!!」 「第67部分 トモダチ」などで既出
「底辺が考えることはしれているな」
奴隷産業ですか。
「だから底辺なのだ」
御高説を賜れますか。
「役人らしかぬ謙虚な姿勢だね」
誰を相手にしているか理解しております。
「世論対策に使える、か
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
君たち役人が苦手な」
人材派遣業界のリーダー、経営、いや経済の論客ですからな。
「まあいいさ、理解している。もちつもたれつ、とな」
ありがとうございます。
「下衆は妄想する、性奴隷をな」
男女幼若非人間、異世界にはいくらでもおりますから。
「世間一般で、生まれてきたことが間違っているゴミでも、野蛮人なら相手をしていただけるわけだ。まったく、野蛮ではあれど人間を相手にできると勘違いするとは」
でしょうな。
「ガラス玉一つでヤり放題
――――――――――だから、バカなんだ」
もとより。
「人体一つ維持するに、どれだけ資源が必要だ?バカはバカだから日々の職にも事欠くのだよ」
おっしゃる通り。
先生ほど維持費を理解されている方はおられますまい。
「ほんの手慰みだが、ね」
今はまだ、贈答品ですから。
「悪趣味なことだ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・その場の快楽など、バーチャル技術で代換えできる」
なるほど。
「私には合わないがな」
でしょう。
「まあそれでも、サルには惜しいくらいだ」
サルよりましな、一般への普及を目指すべきでしょう。
「植民地軍にはAVでも持たせてやるさ」
さて、本題と参りましょう。
「奴隷産業ではない」
ほう。
「人間牧場だよ」
ほほぅ。
「広い異世界、無数の人間
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そんなものを相手にするのは、効率が悪い」
玉石混交ですからな。
「混合以下の宝探しだ。
ギャンブルは事業とは言えんよ」
ははぁ。
「だから、集めて、育てるのさ」
なるほど。
「今、ドナー待ちの患者が何人いると
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・釈迦に説法か、厚生労働省次官殿」
把握しております。
「患者だけではないぞ」
さて。
「健康な臓器を欲する消費者はいくらでもいる」
確かに。
「今までは特権階級の趣味に過ぎなかった」
おぉ。
「それは大衆化され、健康な、強い、美しい臓器をオーダーメイドにできる」
おお。
「移植手術を命がけにしていたものは、なにか」
不適合。
「まさに。限りあるドナーを確保するために、死の概念を捏造し、判定を早め、家族を遺族扱いしてきた
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・大切な同朋達が、共食いをしてきた」
悲劇です。
「ついに我々人類は救われるんだ」
臓器移植は健康保険で誰にでも出来る世界となりましょう。
「美容移植なら、ぼったくりでかまわない。財務省が喜ぶぞ」
ご高配、感謝いたします。
「なに、ノブレス・オブ・リージュというやつだ」
厚生労働省一同、先生の理想に向けて必ずや。
「植民地省の主導権を、他に渡してはならない」
肝に銘じます。
いいたいことがありそうだな。
「次官」
若手をここへ連れてきた理由だ。
遠慮せずに言いたまえ。
「あれは、正気ですか?」
そんなわけがあるまい。
診断書を読むかね。
それ以前だが。
アダム・スミスもケインズも、読んではいるが解っていない。
市場原理も数学の概念も、字面を追うことができるだけだ。
意味を、というか、考えるということ自体ができない。
フランス語は専門外とはいえ、Noblesse Obligeの読み方すらわかっていない。
だが、自己の空洞を察することもできないのに、オウムの様に音を繰り返す。
「では」
嫌え。
侮蔑しろ。
否定していい。
あれが、大衆だ。
「……しかし、我々が造ったのでは」
そうだ。
大衆に向けた偶像だ。
アレへの支持は世論調査ではないぞ。
我々が命じた数字ではない。
70万票だ。
正気の成人が、アレの名をわざわざ投票所で書いたんだ。
そういうことだ。
だからこそ。
だからこそ、だ。
我々が揺らいではならない。
「今は」
揺らいでいる。
日本がきしみつつある。
だからこそ、箍を嵌めなおさなくてはならない。
「警察の動きは」
誰も命じたりはしないさ。
要請もしない。
空気。
微罪逮捕。
見せしめのリーク。
児童ポルノなど典型だな。
そもそも犯罪にすらならない、道徳レベルで訴追を繰り返すのは何のためだね?
決まりを軽んじる連中に道理を教え込むためだ。
明文化されていない<当たり前>を躾けるためだ。
この日本を守るために誰が必要かわからせるためだ。
取り調べの内容がリークされる社会。
或るものが逮捕され或るものが逮捕されない社会。
裁判なしで書類送検され証拠が吟味されることも無い社会
それが異常だと、まともな者は言うだろう。
それは法治社会ではないと、正常なら思うだろう。
それがまかり通るようなら、文明社会ではないと外人は言う。
では、どうだ。
大衆は。
そんな事を思いやしない。
つまり、異常で、正常ではなく、野蛮人の群れだ。
だから。
だから、仕方がない。
だから、我々が。
守らなければならない。
支えなければならない。
導かなければならない。
「肝に銘じます」
これまでも、これからも。
《国際連合公文書館所蔵:0年代アーカイブより》
【聖都北辺/青龍の軍営/境界線へと向かう通路】
「HEY!Girl!昨夜はお楽しみでしたNE」
瞬間的に弛緩する、あたしの肢体。
反射的に防御姿勢をとった、道化。
溜をつくり、一気に絞り上げる。
刹那。
「安保理決議無き暴力ハンターイ?」
あたしは素知らぬフリ。
――――――――――みえみえかしらね。
緊張に至る寸前、肢体を留めたのだけど。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・道化の悪ふざけ、それくらい、受け流さないと。
「Safe!Safe!!」
ムカっとした。
両腕を水平に振り、大げさに表情を変える道化。
バカにして
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ムシムシ。
あたしも慣れたわね。
黒い仮面で目元を隠してるのに、その表情が解るわ。
青龍の道化装束、さんぐらす。
判るんじゃなく、解る。
まあ、隠してるんじゃなくて、全身で表してるから、かしら。
道化だし。
青龍の道化は、今日も真っ黒で絶好調。
不調になったらこの世の終わり。
日々おどけて叫んで
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・時々、おかしなことを囁くけれど。
あたしは朝靄の中を進む。
ひょこひょこ跳ねながら、前を跳び回る道化。
「GOOD MORNING 異世界!」
ムシムシ。
あたしの左右にはサトウ卿、シバ卿。
「ガンホーガンホー殺人がスキー」
朝の散歩、と青龍の騎士長に言ったら騎士を付けてくれた。
もちろん、あたしが独りで歩ける訳がない。
青龍の陣幕内、戦陣の中。
そしてもちろん、あたしが疑われたり用心されてる訳もない。
第一、腕がどうあれ、剣士独り、弓手独り、エルフ独り。
強大な青龍の、百万の人々を支配する、一軍の幕営内。
なにが出来ようはずもないわ。
戦において一人の戦士が果たすべき役割なんかない。
ましてや国の、国々の興亡において、はね。
魔法使いであれ騎士であれ大陸有数の剣士であれ、歴史に名を残すことができたのは200年前のこと。
残したかったわけではないけれど。
それが無力だと教わりたかったわけでもない。
帝国が教えてくれた。
世界中に教えてくれた。
槍衾に砕かれる剣士。
矢の雨に押しつぶされた弓手。
ゴーレムに踏み殺された魔法使い。
弁舌を振るう間もなく龍に喰われた余多の策士。
矜持を示す間もなく併呑された幾多の部族。
選ぶ間もなく滅ぼされた多くの文化。
より多く、より強く、より大きく。
一人、独り、ひとり。
そんなものなど、どうでもいいことを。
片端から八つ裂きにして、踏み殺し、焼きのませ、それを示した。
帝国。
そして、今度は青龍。
より少なく、より小さく、比類なき程強い。
あたしは、その中に居る。
あたしは目元を覆う仮面で辺りを見回す。
青龍の騎士たちと、あるいは道化とも同じものが見えるハズ。
赤と黄色。
縦横に張り巡らされた、青龍の結界。
あたしたちは彼、青龍の貴族から貰った印章を付けている。
それは首輪であり、腕輪であり脚輪。
だから、青龍の一員として行き来できる。
でも青龍の呪術は時に、味方すら穿つ。
敵にも味方にも容赦がない。
むしろ味方相手のほうが、残酷かも。
敵対したから、じゃなくて、じゃまだから。
もちろん、青龍が与える結果
――――――――――――――――――――死あるのみ。
あたしは
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・まあ、いたたまれないから、逃げて来たんだけど。
「アサノナバームノ匂いはサイコー!」
目覚めたら、わかっちゃうもの。
なにも、ってこともないけど、されてないって。
「HEY!Virgin!」
む
――――――――――そう、仕方ない。
意識を失ってしまえば、そこで終わり。
「AH~HA~Child Emperorのフライング Shotネ」
意思の無い女は、女じゃない
――――――――――彼にとっては。
でもそれじゃ、耐え抜かないと途中で、って、どんだけ試練を積むつもり?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・目覚めさせてくれても、いいじゃない。
乱暴にしてくれれば
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なんて、拗ねていられるのは、自分の番じゃなかったから。
もし、あたしだったら?
「レジェント!!!!貴女のプレイは千年の永きに渡り讃えられまショー!!!!!!Endless Repeat!!!!!!!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
「ネ―どんな気持tiFUEγΘΥИ仝#§☆Μа!!!!!!!!!!」
三度目は、ないわ。
あたしは軸足から、姿勢を整えた。
いけないわね。あんな大振りで蹴り落としたら。
「コレは、彼の意思かしら」
メンゲレ卿が道化をつま先でつついた。
あたしとメンゲレ卿。
互いに無視していたのに。
あたしは道化を踏みつけた。
「OHー頭蓋骨粉砕骨折!!!!!!!!!!
モーちょっと強くてもいいのよ??」
あたしを、あたしたちをからかいたがる、青龍の道化。
殴られて当たり前。
蹴ったけど。
踏んだけど。
「Morning kiss Please!」
ッ!
懲りないわね!!
唇を突き出して、唇で気持ちの悪い音を!!!!
・・・・・・・・・・・・・・・無視!!!!!!!
いまは、地べたで這いずる黒芋虫なんかおよびじゃないわ。
メンゲレ卿、そのなぞかけ。
とはいえ、あたしがなにを言われているのかは、判る。
青龍を、青龍以外が傷つけて良いのか。
支配者と被支配者
――――――――――どう思っているのか、と。
道化、青龍の道化、それは青龍の一員
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――忘れてはいないわよ。
「あたしの意思です」
あたしは胸を張る。
あたしが首を垂れるのは、あの娘の為だけど
――――――――――あの娘の主は、あたしが首を垂れることを赦さない。
あたしが殺されても、だ。
「ヘイトクライム!サベツ!地球人サベツ逝くない!」
「貴女は特別?」
「当たり前ですわ」
それは武器にも盾にもならないけれど。
「彼の女だから?」
「だ・か・ら、殺されても退けないんです」
「殺されるの?」
当たり前のコト、わかっているでしょう
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・試している?
何を言ってるのかしら。
彼の女だから、死ななくなるわけないじゃない。
それで殺されない理由にはならないわ。
取り分け青龍には。
そもそもが、彼、青龍の貴族本人だって殺されれば死ぬ。
剣も魔法も弓も効く。
権力は彼のモノじゃなくて、青龍のモノ。
暴力は固有のモノじゃなくて、青龍にありふれたモノ。
世界を統べるのは、青龍。
理を操るのは、青龍。
青龍の一人として、それを差配する。
彼自身の力は、何もない。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・って、本人がことあるごとに言ってるし。
ま、そうかもしれないけれど、そんな気はしないけれど、それはどうでもいい。
あたしたちには、関係ない。
彼に何ができようと、できまいと。
そのあたり、あたしと彼の間で、判り切っていることだけれど。
あたしたちと青龍の貴族の間では、ね。
伝わりにくいのかしら?
あたしは、言葉を付けたすことにした。
メンゲレ卿がわざわざ回りくどく尋ねる理由。
あたしが退いたらどうなるか。
「忘れられてしまいます」
彼、青龍の貴族に。
侮蔑を受けたら、それで終わり。
あたしは、メンゲレ卿を、その青い瞳を見た。
これは挑戦。
あたしを選んだ、男へ。
あたしを試す、っていうことは、そういうこと。
あたしが返さなくちゃならないわ。
青龍は、あたしたちと変わらない。
善悪美醜好悪
――――――――――何をどう感じるか、あたしたちと変わらない。
だ・か・ら、解る。
貴方たち、あたしたち、その違い。
強いから殺すんじゃない。
勝てるから戦うんじゃない。
優位だから見下すんじゃない。
戦うべきだから、戦う。
殺すべきだから、殺す。
最初から最後まで、比較なんかしない。
貴方たちは、何も言わない。
当たり前だから。
合わせる気がないから。
確かめるまでもないから。
青龍に合わせて自分を曲げたら?
青龍に這いつくばって慈悲を請いたら?
青龍に耐え忍んで身を伏せていたら?
可愛がって貰えるのかしら。
護って貰えるのかしら。
見て貰えるのかしら。
――――――――――有り得ない。
青龍の眼に映らなくなるだけ。
踏み殺され、のみ殺され、ついでに壊される。
それすらなくなるかも。
教えようとも、話そうとも、気にしようともしない、貴方たち。
例外?
無くもないわね。
あたしたちと話をする、青龍の老騎士。
青龍の女将軍、その騎士長、褐色のおじいさん。
あたしたちを子供扱いする、青龍。
だからこそ、老騎士だけが言葉も使ってくれるのだけれど。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・未熟者扱いは仕方ない。
人と同じように、短い生を過ぎる青龍。
あたしの半分も過ごしていない、褐色のおじいさん。
短く深い戦歴。
それなのに、けた外れ。
あたしが百年かけても知らないくらい。
殺し続けて、これからも殺し続ける騎士。
百万を殺して、なお足りないと憂えている。
褐色のおじいさんは質問が正しければ、答えてくれる。
間違えれば、やり直させてくれる。
それはエルフが子供をあやすように。
きっと青龍の中では、変わり者なんでしょうね。
褐色のおじいさんはなにも隠さなかった。
同じ青龍も殺し続けてきたことを。
これからも殺し続けることを。
いつか、今すぐにでも、戦いに倒れる歓喜を。
―――――――――そういうこと。
おじいさんは言った。
<誰しも生まれたときから死ぬるときまで、正義の味方なのです。
いついかなる時でも誰にでも、何をすべきかなど問わず考えず判るモノです。
ただ、眼をそらそうとする者とそらせない者がおりますな。
それだけなのですよ>
青龍には、見境などない。
敵か味方か。
味方かそれ以外か。
青龍かそうでないか、など眼中にない。
べきで存在している青龍。
感覚に合わなければ、青龍に相応しくなければ、べきであると考えれば
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・青龍も殺すわね。
だから、あたしは、あたしたちは偽らない。
彼、青龍の貴族が常々求めつづけるように。
望み、求めて、欲深く。
あたしたちは、ただ想うままに振る舞えばいい。
胸を張れるなら、する。
恥じるなら、しない。
貴方たちと生きるって、そういうこと。
「Nous entrerons dans la carrière
Quand nos aînés n'y seront plus,
Nous y trouverons leur poussière
Et la trace de leurs vertus !
Et la trace de leurs vertus !
Bien moins jaloux de leur survivre
Que de partager leur cercueil,
Nous aurons le sublime orgueil
De les venger ou de les suivre」
我らは進み行く
先征く皆の絶える時には我ら見つけるだろう
先達の亡骸と皆の美徳の跡を!美徳の跡を!
生き長らえるよりは先征く皆と棺を共にすること欲する
我ら気高い誇りを胸に先征く皆の復讐を遂げ死すべきなり!
※和訳/意訳
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なに、歌ってるのよ?」
道化は、地面に伏して苦痛の演技。
あたしたちに遅れないように、地面を転がってついてくる。
徒歩についてくるわ、歌を歌うわ、なにがしたいのやら。
「La Marseillaise(ラ・マルセイエーズの七番)」
自由と平等の歌?
戦歌にしか聞こえないわね。




