表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
完全侵略マニュアル/あなたの為の侵略戦争  作者: C
第六章「南伐」

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

238/1003

君は悪くない(無慈悲)/Disk 2



No, no, you don’t. It’s not your fault.

(いや、わかっていない。きみは悪くないんだ)


映画『グッド・ウィル・ハンティング』のセリフ




因果応報、という言葉があります。


「全ては、報いである」


そういう意味ですね。

「善いことをすれば、良いことが起こる。悪いことをすれば良くないことが起こる」


と誤解されることが多いようです。

繰り返しますが、これは誤解に過ぎない。


これは、道徳を押し付けるレトリックではありません。



慈悲の言葉です。



死にゆく人に、殺される人に、壊される人に。


「それは当然なんだよ」と思わせてあげること。


事実はよりシンプルです。

理由もなく、意味もなく、根拠もなく、あなたでなくてもいい。


無意味に意味を求める。

それが人間です。




人は、そんな風に、死ぬべきじゃない。



誰かがそう考えたんです。

命を救えないならば、出来ることがあるはずだ、と



死ぬのは貴方でなくてはならない。

他の誰でもない、貴方が殺されなくてはならない。


そこには誰もが納得できる理由があり、その死には深い意味があり、それを証明することは可能で、貴方でなくてはならないんだ。


とね。


《国際連合安全保障理事会/諮問委員会/戦後処理計画委員会席上にて》




【Disk 2/再生開始】




つまるところ、帝国騎士は敗北に無知でありすぎた。


その騒動、その発端は私刑リンチ

処刑された騎士と癒着していた、農夫の顔役。

無言の後ろ盾を失い、他の農夫たちに吊された。


特に横暴ではなかった。

食糧を横流ししたからといって、皆が飢えるほどではない。

ただ同じ居住地に居る皆より、豊かに暮らしていた。



――――――――――殺されて、当たり前だ。



そして、それは珍しくも無かった。


領民たちが一人、あるいは一握りの領民を吊す。

昔も今も、西も南も北も、いつものこと。

何も支障はない。


税収や労役効率に影響がなければ、どうでもいい。


帝国軍は誰一人、理由や原因など考えない。

統治の邪魔にならない限り領民の慣習を潰したりしない。

多少の阻害要素ならコストとして許容できる。


軍そのものが国家と化した帝国。

理解はしないが、認識はする帝国。

70年以上、領民を観察して来た帝国。


領民のことなど解らない、だが判っている。

それで十分。


研究は魔法使いの領分で、軍には結果だけが回ってくる。

それで十分。


馬の内臓を知らなくとも、世話と騎乗術を知っていればよい。

それで十分。


文章を打つときに、プロログラムを理解している必要など、ないではないか?




だから女騎士が指揮する巡察隊も、気負うことなく乗り込んだ。

それでフラグが立つとは思わずに。



巡察とは警戒と威圧。

羊が噛み合うならば、牧童が乗り込む。

ソレと同じ。


徴集農民同士のトラブルを防ぐもよし、場合によっては最小限にとどめる。

同時に帝国軍の威を示し、今後に向けて徴集農民たちへの統制を保つ。




その日その時、一万余りの農民たちが住まう場所。

動員された帝国軍戦力、二十名の兵士と騎士二名、従士二。


騎乗の騎士。

突進打撃兵器ともなる堂々たる体躯の馬に、馬上用の長剣、鋼の兜。

厚手の革を主体として要所々に鋼の鎖を編み込み強化。

胸手脚に甲を付けた軽装鎧。


巡察任務であったので、集団戦闘を前提として顔を守る面貌は付けていない。

視界は広がったが、赤い唇と白い肌、女騎士の顔もよく見えていた。


馬に付く従士。

騎士に差し出す馬上槍。

馬を守る大きく軽い、竹製の盾。

本来の盾は木製だが、ここでは竹、竹状の植物。

従士が造る、土地で手に入る素材によって変わる消耗品。

自身の装備は兜と革鎧、剣と応急手当道具が入った背嚢を背負う。

近代軍隊であれば衛生兵に準じる立場を兼ねていた。

帝国軍は国連軍の最大多数(どことは言わない非軍隊)より衛生兵率が高い。



隊列を組む兵士。

通常であれば前面を重視した胴鎧をつけるが、聖都駐留部隊は面あたりの防御力を下げた全面鎧。

要所に鉄、硬い木材の小板をかみ合わせた革鎧。

鋼の兜。

予備兵装の短剣。

主兵装である短槍は150cm程度の長さであり、身長170~190cmくらいの兵士たちには取り回しがたやすい。

ここでも馬上の女騎士、身長160cm余りが目立っていた。

もう一人の騎士が標準体形で、しかも後ろにいれば余計に目立つ。




合計22名。

これでも普段の倍だ。


普段より増やしたということは、トラブルが予想されていたと言える。もちろん、国連軍に降伏する前、帝国軍の平時規定からみれば、半分に過ぎない。



百万人近くを同時に管制する帝国軍

現時点での全兵数五千余り。


少数の巡察隊の数を増やし、監視密度を上げる。

中央の予備戦力に最大値を割り振り、対処能力の維持を優先する。

これが帝国軍司令部の作戦。


それを考えれば今回の巡察隊、仕方がない規模だっただろう。




その巡察隊の指揮官が、女だったのもまずかった。


体格という武器が無いからだ。

それはやはり、専門性が高い帝国軍には気が付きにくかった。


帝国軍は騎士の資質を、主に指揮能力と経験で見ているからだ。


彼女は剣技の鋭さで兵を心服させていて、指揮能力に疑いが無い。

前線での経験も年単位で重ねており、将校斥候の経験から見て、孤立した小部隊の運用に慣れている。

殿部隊に選抜された、忠誠心と義務感に跳んだ精鋭部隊の一員。



なにを疑問に持つだろうか?



彼女自身も、出身こそ騎竜民族ではないが、帝国心臓部、騎竜民族発祥の地、その周辺地域出身。

代々、帝国の支配層、その一員として生きてきた。


その先兵たる身で、統治者ではなく部隊長。


民のことなど解らない。

考えたことも無い。



あるいは、将官であれば気がついたかもしれない。

一軍率いる者は、否応なく政治的である。


言い換えればハッタリやブラフを習得している。

さらに、帝国以外の価値観を知っていて、それに合わせる訓練も受けている。

それに合わせた上で踏みつぶすことも含めて、だ。



ましてや「そこで死ね」ではなく「上手く降伏してろ」などとムチャぶりをされるような、帝国本土首脳部肝いりの逸材であれば。


だが、組織化が極まった帝国軍で、末端の、たかだか一巡察隊のローテーションに将が目を通す事はない。


よって、誰かにとっての、悲劇は防ぎようが無かったのだ。





帝国軍の女騎士。

巡察隊の隊長は、訳が分からないなりに即応した。


一段高い馬上から、良く見える。

居住地の中に進み、状況を見極めた、つもりだった。


もちろん、見るべきものは一つではない。


命じた作業の進捗状態

居住地内の衛生状態。

農夫たちの健康状態。


行き交う、時に立ち尽くす農夫の肌艶や所作

・・・・・・・・・・・・・・・・健康に問題はなく、所作は不自然。

争乱中だからだろう。


異臭はしない。

匂いにやや血が混じるが、前方からのみ。全体に片付いていないが、作業が中断しているからだろう、資材や工具ばかり。ゴミや汚物がは片づけられている。


作業はやっぱり、止まっている。

宿舎の解体、居住区外周への移設、広く空けた中央を開墾しなおす。

移設がもうすぐ終わる、次の作業への切り替え時期だというのに。


(ここでとまるか?キリが悪い)


女騎士はうんざりしていた。

別に帝国軍の注文ではない、青龍の命令。

特に期限が決められているわけではない。

帝国の害にはならないから、従っている。


やりたくてやっているわけではない。


(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・と考えると、負けた事を思いなおして不愉快ね)



とはいえ、帝国軍、他民族を交えた特殊な集団の気質なのだろう。


命令が遂行されていなことが不快だ。

予定が進まないこと自体が不愉快だ。

報告されていないことが赦しがたい。


敵である青龍を前にして、面目を傷つけられた気分。

侮られ、馬鹿にされ、自分の能力を、自分自身を否定されるも同然だ。

自分のせいではないのに!!!!


(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・落ち着け落ち着け)


女騎士は思いなおす。

作業が止まっているのも、予定が遅れているのも、良くあることだ。

敵の目があるからといって

・・・・・・・・・・・・・・・・・・見栄をはるべきではない。


仕方なくはないが、だからこそ。

自分と帝国の優秀さを見せつけてやればいいのだ。


(帝国の害にならない範囲で)


女騎士は自分の中の問題を立て直すと、前に向き直った。


宿舎解体の跡地。

女騎士の出身地である草原近くの荒野に近い、さえぎるもののないほど広く開けて居住区。

まあ女騎士の氏族は常に征服戦争の前線にいて、何代も前から故地に帰ったことなどないが。



さえぎる物はないが、人がだんだんと増えていく。

巡察隊を見て道を空ける者が、だんだんと少なくなっていく。

前を見て、夢中になって、周りが目に入っていないのだ。


集まって死体を打ち据えている領民たち。


(それ以上、死ぬまいに)


無駄な労力に、呆れだけを感じる。

何を興奮しているのやら、と。


徴集した農夫の為に、帝国が用意した食糧。

帝国資産を横領し、私腹を肥やした農夫の顔役。

それを我がこととして逆上する領民。


もちろん、帝国への忠誠などではない。

実際、帝国にとっては邪魔くさいだけだ。


――――――――――気が済んだら作業を始めろ――――――――――


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――そう命じる為にやって来た、巡察隊。



隊長の女騎士が、落馬した。


突然の打撃。

兜を揺らした衝撃。


かろうじて地に立ち降り、いななく馬を抑えながら部隊を見回した。

普段ならいち早く馬を抑える従士が、盾を構えて騎士を守る。


盾に弾かれる石、石、小岩。


巡察隊の兵士たちは、手甲をかざしてそれを防ぐ。




――――――――――投石――――――――――




それは軍が多用する武術と戦法。

弓より普及しているくらいだ。


つまり地球で例えれば、突然発砲されたに等しい。



しかし、彼女は観て取った。

この時この場の、領民のそれは術ではない。


領民たちの目は、暴れ馬の群れに等しい。


彼女に当たった石は、まさに当たっただけ。

大勢が石を投げれば、タイミングが合うものもある。

一度にまとまって放たれた石。


馬上という高所で、飾り羽を付けた美麗な鎧。

目立つ彼女に石を投げた。

それが何人もいた。


だから、命中も多かった。



兜や鎧は、斬撃より打撃に弱い。

当たりどころもあるが、彼女が落馬したのも無理がなかった。


実際には、落馬はしたが、地面に降り立ちダメージは小さかった。


その姿は大柄な兵士の隊列に隠れて、見えない。

だから、帝国騎士を討ち取った、そう見えても、無理もない。

領民たちが勢い付くのも、仕方ない。



(最悪)


――――――――――女騎士が一瞥する時には、領民たち、いや既に暴徒が前列兵十人に迫っている。


隊長たる彼女は、後列を指揮する騎士と視線を交わした。

未だ馬上の後列騎士は馬首を返して号令。


「直上投擲!」


女騎士は下馬したまま、自分の馬に蹴りを入れ、兵の間から後方へ暴走させる。


十本の槍が後列兵から放たれた。

前例兵の兜すれすれを抜く。


前例兵に挑みかかっていた暴徒、そのすぐ背後が槍で貫かれた。

近距離で勢いが強く、防具も何もない暴徒。


一槍で2~3人、同時に数十人が串刺しになる。

ほとんどが即死せずに、悲鳴を上げた。


だが、暴徒はひるまない。

手傷、いや致命傷を負って領民に戻った者を捨て、いきり立って勢いを増す。

だが、この瞬間、気勢はともかく、突進力は消えた。


負傷者が倒れ暴れて、暴徒の後続を止めたからだ。



重圧が軽くなった前列兵が、目の前の暴徒を瞬殺。

槍で腹を穿ち、素早く引く。


「投擲!」


女騎士が叫び、前列兵が素早く槍を投げた。

負傷者を踏みつぶし、蹴りはらい、集まろうとした暴徒、その集団に全力で投擲された槍衾。

槍一本がまた2~3人を貫く。


二十の槍で、暴徒五十ばかり死傷させ戦えぬようにした。


これで彼我の間合いが20mは空く。

そのままいきり立って突進してくる暴徒。


「前列吶喊!!!!!!!!!!!!!!」


前列兵を追い抜く女騎士。


「後列離脱」


馬上で指揮する後列の騎士。


邪魔な鞘を払って剣を抜き、払い斬りにしつつ、女騎士が暴徒に斬り込む。20mの間合いを助走に使い、小柄な体で出しうる最大の突進力で、勢いよく。


顔を斬り裂き、突進力を生かして踏み越え暴徒の中心に、単身で飛び込む。

そのまま目につく顔を斬り、身を伏せながら喉を抜き、背丈を利用して低所に飛び込み、脚を斬り、下から走りぬけながら股間の動脈を狙い、掴みかかってくる手首を落とす。



前列兵も短剣を抜き、二名単位でバラバラに斬り込んだ。


固まらずに、少人数で。

より広い範囲の暴徒を惹きつける。


兵を騎士を顔前にした暴徒は、一瞬で領民に戻る。

自分達が何を相手にしているのか、本能が理解させたからだ。


が、見えていない後ろの暴徒に押し出される。


それを斬り、突き、蹴り、踏む。

12人で100以上の暴徒を惹きつける。

その塊に、更に暴徒が集まった。


暴徒たちは何も考えていない。

ただただ怒りと衝動に突き動かされ、群れる。

その結果、互いに互いが邪魔となり、先に進めなくなる。


それが、吐きだせない暴力の衝動が、さらに暴徒たちを猛り狂わせる。



背後、巡察隊から見て退路側の暴徒は、密度が薄い。


暴走させた女騎士の馬と、残り一騎が馬体で暴徒たちを威圧して物理的に弾き飛ばす。

その間に後列兵は陣形を組んだまま全力で退路に走り、距離を200m以上稼いだ。



その間も前列が奮闘して暴徒の主力をひきつける。


女騎士は身軽さを利用し、脚、首、手首を次々と斬り裂く。

人の脂を最小限、剣先を使い斬り裂く力も最小に。


出来るだけ殺さず戦意を奪う。

痛みと血は暴徒を領民に戻す。


帝国の気配を感じただけで、目を伏せ首を垂れ何にでも従う。

自分の命すら守れぬ、在るべき民の姿に立ち返る。


だがしかし、暴徒は血に酔う。


誰の血かと見えず、判らず、ただ自分が斬られるまでは暴れ狂う。



転んだら。

囲まれたら。

掴まれたら。


――――――――――終わり――――――――――



屈強な兵士でも、殴りつぶされる。


暴徒に掴みかかられた兵士。

後続の暴徒が、鉈を振り下ろし棒を振り下ろし、掴みかかった暴徒ごと肉塊に変える。


囲まれた兵士。

鎧を兜を腕を足を数十の手に捕まれ引き裂かれ、数十の手に握られた石で砕かれる。


暴徒に足を、下肢に組み付かれた兵士。

転倒したところに殺到した暴徒に、踏みつけられ圧死した暴徒の死体に押しつぶされて、形を失った。




時間にして、十分と経たない。


空から高い音が響く。


女騎士は振り返りざまに背後の暴徒を斬り。悲鳴を上げてのけぞる相手を踏み台にして、更に先に立つ暴徒に跳び蹴り。


その勢いのまま、暴徒の隙間を走り抜けていく。


響いた音は、鏑矢の音。

合図だ。


特に意味を決めてはいないが、今この時、間違えようはずもない。

通常は事前に決めておくことだけれど、今回は仕方がない。


これを誤解するようなバカは、帝国軍にはいない。


巡察隊の後列が、安全圏まで逃れる目処がついた、ということ。

まだ撤退完了してはいない、が、その目算を誤るほどに帝国軍は無能ではない。

つまり、殿も撤退できるということだ。



躊躇ったら終わり。


女騎士は走る。

背後を無視して、隙間を抜けて、左右を斬り裂きながら。

後列が撤退した道筋は、暴徒の密度が薄い。



眼は前方、左右。

後方は背中で気配を探る。


背後。

密度は減ったが、明らかにオーバーキルな暴徒の気配。

距離1~2m。


しかも、最初の暴徒ではない。

女騎士の退路上、途中から加わった連中。


疲れていない、疲れを忘れた民間人。



一瞬の躓きで捕まる。


帝国兵の気配なし。

つまり彼女とともに殿となった十一人は、肉塊にされたのだろう。

隠れる場所のない広場で、たった一人の獲物となった。

そして暴徒全部が、彼女を追っている。



背後から跳び着かれる気配。


彼女の頭に指がかかり、まとめ上げていた髪がほつれた。

平凡なブロンドではなく、アッシュ・ブロンド。


後ろに流された髪を、掴まれる。

と同時に、彼女は髪を掴んだ手を斬り落とした。

腕を失った暴徒が喚いてのたうち回る。

それが他の暴徒の脚をとめさせた。


が、次に踏みつぶされた悲鳴。


脚を止め、脚をとられ、後続集団に踏み殺されたのだろう。

それでも暴徒の脚を、ほんの一瞬止めたのは大きい。


多少距離は稼いだ。

が、髪を掴んだ手でバランスが崩れ、相殺。


いっそ髪を斬れば良かったのかもしれない。


が、とっさに判断出来なかった。

非凡な髪色か自慢だからだ。



彼女は剣に見切りを付け、捨てる。


鍔元を使ったから、手首を斬れた。

だが刃の大半が人の脂で使えない。

殴るか刺突にしか使えない。


彼女の体重では、全身を使わなくては殺せない。

逃げながら出来る事じゃない。


もちろん、使い道はあるので、最後に無駄なく使い捨て。


傍らを交わした暴徒、その背中に突き立てたのだ。

ちょうどよく倒れ、また、後続の暴徒たちの脚をとる。




走る以外、やれることが無くなった。





――――――――――そして、最初に戻る――――――――――――――





(――――――――――どうしてこうなった?)


その答えが判れば、彼女はより優秀な騎士になるだろう。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ