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完全侵略マニュアル/あなたの為の侵略戦争  作者: C
第六章「南伐」

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226/1003

ホスゲンオキシム/CX gas

後書きに物語の時系列を入れておきます。

最新話まで読んでいることを前提としておりますので、「とりあえず最新回を見てみよう」という方が読むとネタバレになります。





もうちょっとこう、扱いやすい敵って、いないんですかね?


馬鹿な国粋主義的差別主義国家とか。

能無しが支配して阿呆が支える帝国とか。

補給も統制も、その概念自体無い自称軍隊百万単位とか。


「順番に次々出てくるとか?」

それは途中打ち切り以外のエンディングが無いから御免です。


とにかく!!


そんな人類創生以来類例がないような、夢のような射的の的が、現れてくれないですかねぇ?

(血涙)


「歴史上、カモがネギを背負って現れたことはないのよ♪」


《国際連合軍/上司(佐官)と部下(尉官)の会話》





帝国軍の将官は茶を楽しんでいた。


北国の春は遅い。

それでも厳しい冬に比べれば暖かくはなっている。

三月の半ばともなれば、そろそろ畑を耕しはじめる頃合いだ。

とはいえ、寒いのは仕方がない。


高いところは寒いものだ。


そこは聖都城壁上に残されていた望見台。

それは聖都跡地を管理するために敢えて残され補強すらされている。

ここからは平地を仕切る、海風よけの林や森を越え遠くまでが見渡せる。


攻防戦の間は、ここから帝国軍の海を見渡して、絶望を深めている将官兵が居たのだろう。




聖都陥落後、その都市解体作業に伴い設置された陣営は下手な攻城戦より規模が大きい。

今となっては四分の一も残されていないが、ほんの一か月前までは2万の兵と複数の魔法使い・ゴーレムが配備されたいたのだ。


それだけならば、何の苦労もない。

将官たるものが顔に出さずとも、一番苦労していたのは人足の統制だった。


ひと声かければ伝令が、使い魔が、号令が跳び手足のように反応して当たり前の帝国軍。

できるだけ絞り込んだとはいえ、雑多な地域からかき集められた徴集農民。


もちろんその中の一分程度を占める職人は統制がとれていた。

農民にしても出身地域、特に村や集落単位でまとめて指揮官を決めてはいた。


それで全体がまとまるわけがない。



農民たちはそもそもが、村や集落を越えての共同作業など未経験。

せいぜい数十人、一生に一度は数百人で作業するかどうかというところ。ソレも指揮をしていたのは村の大人たちであろうが、此処にはいない。


どししても未経験なモノが手さぐりで集団をまとめることになる。それなら経験があるまとめ役ごと徴集すればいい、かと言えばそうでもない。


大人、年寄りたちは人足としてあまり役に立たない。

というだけなら、人足たちの統制が向上することでおつりがくる。

が、年寄り程に遠隔地へ遠征させると病気になりやすいことが経験上知られているからだ。


役に立つことを考えれば治してもやりたい。

馬だって竜だって、年をとっても使い道はあるのだ。


しかし、治癒魔法は怪我には効くが、病気にはほとんど効かない。

神官どもの祈りならば効くときもあるが、ソレが使える魔法使いは少ない。


血を止め、傷を塞ぎ、骨をつなぎ、腫れをひかせ、筋肉をよみがえらせる。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・それだけではない、なにかがあるのだろう。


結局、病気の時はおとなしく寝かせておいて滋養をとらせるしかない。

もちろん、薬法師に処方させた薬を与えながら、だが。



人足相手にそこまでしていたらきりがない。

よほどの技量を持った職人や親方であるならば、魔法使いも薬法師も差し向けるし、作業を中断してでも時間をとるが。



よって、殺処分。

これは人足全体への一般的な処遇。


しかし人望がある年寄り程に、殺処分するときの軋轢が大きい。もちろん、十人に一人を殺せば黙る程度のものだ、が、本末転倒ではないか。


人足の統制のために力の弱いまとめ役を連れてきて、途中で死んで台無しになり、人足の統制が乱れ数も減る。


結果、遠隔地へ大量の農民を動員するときは統制より個々の質だけを考えることになった。

数十年の試行錯誤の結果、だ。



そんなわけで、統制が取れているとは言いかねた農民たち。



(こんなときはまとまって動くものだな)


思わず笑ってしまう。

まあ、アレは統制などではない。

野生の馬。

いや、馬に限らないが、群れる動物には起こりがちなこと。


暴走。


ただ闇雲に、一方に向けて進み始める。

理由などない。

きっかけがあればいい。

今回のきっかけ。


帝国軍の降伏。


数日前、青い龍の旗を掲げた侵略者がココを訪れた。

今までも時折物見が跳び過ぎていたが、やっと占領する気になったらしい。


すでに主力が壊滅、いや、全滅したらしいことは知れている。情勢はほとんどわからないが、それであればこそ判ることもある。


つまるところ、予想の一つ。


ならばそのようにあしらえばいい。

聖都駐留帝国軍部隊は速やかに降伏準備に入った。

機密書類を焼却し、部隊の状況や陣営の状況を再確認、聖都解体作業を中止して人足たちを待機させる。


その間も敵と連絡は取っており、情勢を伝えている。

先行して降伏している部隊の様子も確認できており、先々の未決定要素は無視し得る程度。

決戦後とはいえ、ここに万単位の敵を誘致できれば、その意義は大きい。


今日にも先遣隊がやってくると聞いている。

一週間もすれば聖都を始末するに足る戦力が当到着するだろう。

帝国軍は主な武器を置いて、軍旗と異議を保つのに必要な最小限の兵装だけ持って収容される。

捕虜宣誓に必要な署名は、収容後であるという。


つまるところ、演習と何も変わらない。


軍務の大半はこんなもの。

決まりきった作業と、予想された混乱を処理していくだけ。

そう、将官は思っていた。


誰も上申しなかったので、軍師、軍監、騎士兵士まで、そう思っていた。

それが、油断だった。



(だれも降伏したことが無かったからな)



将官は内心でため息をつく。

失敗した自覚はあるのだ。


例え初めての任務であれ、言い訳にはならない。

しかも、一か月前から今日を予想して準備していた降伏だ。

恥ずかしさのあまり、死にたくなる。


「次は上手くやって見せるさ」


将官は傍らの軍師、軍監に声をかけた。

三人とも、次があるか、とも思ってはいたが。


百万の徴集農民。

そのうち一万余り。


比較的近い、徒歩で帰郷できる範囲の地方から集められた者たち、のさらに一部。

それが勝手に移動を開始してしまったのだ。


百万人の大半が望むのは、故郷へと帰ること。

本来の帰郷予定が戦争で一ヶ月延期され、見通しすら立っていないのだ。


ここ聖都は大都市ではなく、その廃墟。

無論、生活に不自由な要素は全くないが、暮らしやすいとは言えない。

百万人の大半は男ばかりで、気を紛らわす娯楽があるわけでもなく、馴染んだ風土でもない。


その不満が高まっているのは、管理している帝国軍が一番よく知っている。



それを抑えていたのは帝国軍。

その軍事力、というよりも、権力。



帝国軍に逆らえば殺される。

帝国に逆らえば故郷が焼かれる。

税を必要とする以上、帰郷させてくれるだろう。


いつ?



なぜ作業が止まった?

なぜ命令されない?

なぜ兵士が少ない?



帝国軍が、降伏した。


何処の誰ともわからぬ、なにかに。

帝国軍のあわただしい動きが、疑念を確信へと変える。

それが新たな疑念を生み、衝動を巻き起こす。


どうなるかわからない。

どうすべきかわからない。

どうしたいのかだけはわかる。



衝動的に動き出した一部の農民たち。

浮き足立って制止をためらった帝国軍兵士。


微妙な距離を置いたまま両者がすれ違う。



数千名が動き出した段階で帝国軍司令部はソレを把握したが、制止するタイミングを逃していた。ここで制圧にかかれば、収集のできない暴動になり最悪の事態が繰り上がる。


ただ、百万が状況の流動化に気がつくのは数日はかかる。


動き出した者たちと、ためらっている者たち。

その狭間に断固たる意志で部隊を展開させ、動揺を隔離した。

帝国軍にできるのは、そこまでだ。


隔離で済ませるためにも、動き出した者を追撃できないのだが。


実際、農民たちの中でも立ち位置が違う。

遠隔地から、特に船で運ばれてきた者たちは、歩いて帰ろうなどとは思えない。

容易く帰還できる近隣地域の出身者は、それほどには焦らない。むしろ、先行して帰り始めた連中が村を荒らさないか心配している。


帰郷を始めた農民たちは勢いで歩き出しただけ。

故郷を同じにする者を含め、同じ状況にある者たちの大半は様子を見ている。



その農民たちの様子を見ている帝国軍司令部。

最初の一万人が姿を消せば、明日には十万人が続く。

数日で数十万人が流出をはじめる。


一週間後には徒歩帰郷が不可能なモノだけが残る。

そして、ここ、聖都解体作業陣地であればこそ、百万人分の糧食が半年分蓄積されている。

水も下水道も整備されている。


何も考えずに歩きだした者たちは、此処に戻ろうとすら考えまい。

十日ともたずに暴徒の群れになる。


豊穣な帝国領、帝国領で一番価値がある沿岸部の北半分が、灰燼と帰す。



任務に失敗した彼ら帝国軍。

この後、山のような兵糧と有り余る水、快適な宿舎と誰も使わない港の上に胡坐をかき、おのれの無能を嘆くしかない。


将官たるものとして、なお一層腹が立つことがある。


この件で罰せられる可能性がないことだ。

信賞必罰に厳しい帝国軍。

罰は基本的に死刑。


だからこそ、論理を重んじる。


懈怠は死刑だが過失は責められない。

可能ではあるが困難な任務を与えられた結果、任を果たせなければだれの責任でもない。

絶対に果たすべきであるならば、絶対に果たせる戦力を与えるべきなのだから。


だからこそ、腹立たしい。

自負心があるものならば誰でもそうだ、と将官は思う。


可能であるならば当然できる。

帝国人であれば当然思う。

現実がそれを裏切る。


理不尽に攻められでもすれば、気がまぎれるものを。

こういう時に限って、そうはいかない。


(腹立たしい)


だからこそ、取り澄ませた笑顔を浮かべて部下を見た。


「・・・・・・・・・・・・・・・・・これはなんだ」


その時、空気を切り裂くような音がして、それが羽音とは気がつかなかった。







その時、彼等が心の痛みを感じていなかった、という証拠はない。

ただ彼らの関心が、日照量であり、風向きであり、地形であったことは間違いない。そして何を始めるかということを、完全に理解して把握もしていた。


太陽は中天に輝く。

すでに温まった空気は気圧差をなくし、この地方全体の気圧配置からして北から南へと微風。

高低差の少ない地形からして、広く広く見通しが良い。


集まった観客は全体の一割に届くか届かない程度。

警備の列にさえぎらているが、ソレをしてもよく見てもらえるだろう。


画像分析機器は一片に映った人間の頭部を識別し、範囲あたりの人数を自動的に割り出す。


顔を伏せ頭を下げる。

大衆とは常に賢明なものであり、それは異世界でも変わらないようだ。


100/1が手本となり。

10/1が目撃者となり。

10/9以上が救われることもある。


『たいへんよくできました』

「それが目的ではありませんが」


プロペラ音、ローター音を聞かせてはならない。

異世界の住人、とりわけ帝国に恐怖していた人々は、空から響く異音に敏感だ。

地上に聴こえる音の範囲は繰り返し繰り返し検証されて、パイロットならば皆が理解している。


高度をとって作戦範囲と距離を詰める。


基本構造は農薬散布装置と変わらない。

10万人を想定してた為に、ほとんどの機体は上空待機。


目標はいくつかの集団ではあるが、まだ全体としては一団と言える範囲。

港から続く街道を越えて先に進み、先の丘陵地域に差し掛かっている。

そこから先に入ればよりバラバラになるだろう。


管制機内部でディスプレイ上を指が走り、ラインが引かれる。

ENTER!


誘導に従って散布機が前後方に急降下。


素早く余裕をもって、外周を一回り。

念のために前後が入れ替わって、二回り。


黄色く着色された煙が地を舐めるように広がっていく。

大気より重く、粘質に加工された専用調合。


必要以上に風にあおられることも無く、なにより視界を防ぐことが無い。


もともと生産された時点では、戦果観測をしやすいように、という配慮であったようではあるが。


今は別の配慮に役立っている。


大勢のギャラリーに、声のもとを見せる為に。

見えればこそ、人間の声だとは思わないかもしれないけれど。



外周を塞がれた大きな丸の真ん中に、大型容器がふりそそぐ。

パラシュートで速度を殺し、誘導に従って均等に、一定高度で黄色い煙を噴出しながら。


大きな黄色い歪な円。

円の中をくまなく塗りつぶす黄色い塗料。


黄色い煙、というよりも地を這う雲。

不可視の気体は瞬く間に大地に満ちていく。

上空からまき散らされても、それ自体の重みですぐに落ちる。


落ちる道筋にいた者は声を上げることすらできなかった。


人体の中では比較的丈夫な外皮すら数秒で侵蝕する糜爛性化学物質。

口や鼻の粘膜など一瞬である。


声を出せなかったからと言って、死んだわけではない。

致命傷であり、戦闘不能であり、自己防衛不可能である。

それで、よろしい。


人体は、命を繋ぐために最善を尽くす。

人体と言える概観を保っていなくとも。


人間というのはとても丈夫なのだ。

それは異世界人でも大差ない。


とはいえ、それは誰も気にしていないことだ。


誰もが、おそらくは加害者も被害者も立ち会い人も、皆が気にしていたのは十数分ほど響いていた音だろう。ソレが人の声帯由来であれば、声と呼ぶべきなのではあろうけれど。



地を這う不可視の煙。

その高さは数十cm、まあ通常の人間であれば膝のあたりまで、を覆っていた。

全周をくるりと塞がれ、投下された複数の容器から、周りを覆っていく。


一万ほどの人々の視点では、四方八方から押し寄せてくる。


それは真っ先に下肢、脚を侵蝕する。

崩れ落ち突いた手を、腕を、肘を、顔を。


まるで煙の怪物にのみこまれていくように。


国連軍の兵士であれば、生き残れたかもしれない。


相手は意志のないガス。

ガスはゆっくりと広がる。

意図的に比重を大気より重くしている。

しかも、ほぼ無風状態。


運が良ければ30cm以上の高みを探し、なければ死体を積み重ね、無ければ死体を造って、ガスの圏外へ容易に逃れ出られる。


後はガスが沈降するまで時間を稼ぐだけ。

狙撃されるわけでもないのだから、生き延びるのは簡単だ。


知ってさえいれば。




異世界の住人。

彼等には煙のバケモノに見えた

帝国軍人も魔法生物、名づけるとすれば煙獣、だと見えた。


それが無数の人々を囲み、一人一人を追いつめて、のみ込み、溶かして喰らっている。


生きたまま、喰らわれる。

悲鳴を上げて煙の胃袋からのがれても、またすぐにのみ込まれる。

皮膚を肉を骨を舐めとられ、生きたまま喰われる。


帝国軍も含めて誰も動けない。

いや、吐きながら逃げるモノはあっても、大半が逃げることもできずに固まっていた。

そして助けにも駆け寄れない。


眼をそらすこともできないし、耳を塞ぐこともできない。


眼をそらしたが最期、煙の獣が迫ってくるかもしれない。

耳を塞いだら最期、見ているモノが現実だと忘れてしまうだろう。




青い龍の紋章を掲げた、飛竜が降りてきた。




……よろしいですか?





4月1日(~第15話まで)

国連統治軍軍政部隊太守領着(弟3~5話)

・シスターズと遭遇(弟6話)

・vs参事会(弟9話)

・暗殺未遂と虐殺未遂(弟8話)

・王城接収(弟11~15話)


4月2日(弟16~24話)

・参事会王城移転(弟15~16話)

・魔女っ子ハウス家庭訪問(弟16話)

・魔女っ子ハウス前の虐殺(弟17,18話)

・三佐降臨(弟21話~)

・盗賊ギルド頭目との出会い(弟24話)


4月3日(弟25~37話)

・港街占領開始(弟25話~)

・港街暴動確認/暴動鎮圧開始(弟26話~)

・盗賊ギルド頭目息女保護(弟26話)

・元カノ来襲(弟26話)

・アムネスティ、カタリベ合流(弟28話)

・港街上陸作戦(弟29~32話)

・港湾接収(弟33話~35話)

・Colorfulとの出会い(弟36話)


4月3日(弟38~話)

・軍事パレード(弟40~42話)

・人魚拾得(弟56話)

・防疫隔離開始(弟57話~)


4月4~6日(弟61~63話)

・防疫隔離期間


4月7日(弟64~66話話)

・暴動鎮圧完了(~弟64話)

・遺体焼却(弟64話)


4月8日(弟67~70話)

・港街式典(弟67~70話)


4月9日(弟71~75話)

・異世界人の青龍観察


4月10日(弟76~79話)

・太守府帰還作戦準備開始(弟77話)

・南部農村偵察作戦準備開始(弟77話)


4月11日(弟76話)

・太守府帰還作戦開始(弟76話)

・南部農村偵察作戦開始(弟76話)


4月12日(弟76~90話)

・対野盗遭遇戦(弟80~83話)


4月13日(弟90~第101話)

・神殿跡地掃討戦(弟90~94話)

・野戦軍事法廷(弟95~97話)


4月14日(弟102~105話)

・逃亡農民帰順呼びかけ(弟102~05話)


4月15日(弟106~109話)

・太守府帰還中(全期間)

・湯治(全期間)


4月16日(弟110~119話)

・予防戦闘/化学戦(弟110~113話)


4月17日(弟120~147話)

・太守府前住民集会(弟125~132話)


4月18日(弟148~149話)

・太守府園遊会(弟148~149話)


4月19日(第151~153話)

・休日

・ピクニック前日

・狩り

・お洗濯

・お弁当作り

4月20日(第154~172話)

・ピクニック当日

・西の山壊滅

4月21日~5月5日(第177~180話)

・前半4月21~28日

西の山ドワーフ救難活動

・後半29~5月5日

西の山ドワーフ東進開始


5月5日(第181~194話)

西の山政変/ドワーフ粛清


6日(第195~204話)

西の山(太守領のドワーフたち)政変の事後処理


7~14日(第206~208話)

港街で交渉やら暗躍やら訓練やら


15日

第13集積地到着

第209話~



前日譚

・二月下旬

太守府より帝国太守家族逃亡。

これにより帝国は太守府を放棄した。

・三月初め(第12話)

元カノ率いる掃討部隊、太守府着。

正門を破壊して、王城を捜索。

一晩で転進。

・三月中旬(第225話)

帝国聖都駐留軍は降伏。

国際連合軍により聖都占領。

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