表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
完全侵略マニュアル/あなたの為の侵略戦争  作者: C
第五章「征西/冊封体制」

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

180/1003

読書の起源/spirit of language.

登場人物&設定

※必要のない方は読み飛ばしてください

※すでに描写されている範囲で簡単に記述します

※少しでも読みやすくなれば、という試みですのでご意見募集いたします


一人称部分の視点変更時には一行目を【語る人間の居場所】とします。

次の行、もしくは数行以内に「俺」「私」などの特徴となる一人称を入れます。

以下設定を参考に誰視点か確認いただければ幸いです。

(書き分けろ!と言われたら返す言葉もございません)


【登場人物/一人称】


『俺』

地球側呼称《司令官/閣下/大尉/大尉殿》

現地呼称《青龍の貴族/ご主人様/ご領主様/我が君》

?歳/男性

:地球人。国際連合軍大尉(陸上自衛隊三尉)。太守府軍政司令官。基本訓練以外は事務一筋。軍政官なのでいつも陸上自衛隊制服(常服)着用。元々訓練以外で戦闘服を着たことがない。


『あたし』

地球側呼称《エルフっ子》

現地側呼称《ねえ様》

256歳/女性

:異世界人。エルフ。『あの娘』の保護者。姉貴分。ロングストレートなシルバーブロンドに緑の瞳。長身(数値不明)。革を主体とした騎士服にブーツに剣が常備。


『わたし』

地球側呼称《魔女っ子/幼女》

現地側呼称《あの娘》

10歳/女性

:異世界人。赤い目をした魔法使い。太守府現地代表。ロングストレートのブロンドに赤い瞳、白い肌。身長は130cm以下。主に魔法使いローブを着る。


『わたくし』

地球側呼称《お嬢/童女》

現地側呼称《妹分/ちいねえ様/お嬢様/愛娘》

12歳/女性

:異世界人。大商人の愛娘。ロングウェーブのクリームブロンドに蒼い瞳、白い肌。身長は130cm以下。装飾の多いドレスが普段着。


『僕』

地球側呼称/現地側呼称《若い参事、船主代表》

?歳/男性

:太守府参事会有力参事。貿易商人、船主の代表。年若く野心的。妹がいて妻の代わりに補佐役となっている。昔は相当な札付きであったようだが、今は特定の相手以外には紳士的。




強大な力は、しばしば理解されずに形骸化し、儀式となって忘れ去られる。


ラテン語が、古代ローマの英知を手に入れる唯一の手段であった、ように。

ソレが、多くの蛮族たちの族長にとっての装飾品になった、ように。

力、それ自体はそのままあり続けて影響を及ぼしている、ように。



読めること。

書けること。


それが生死を分けること。


――――――――――それが当たり前の時代があった。



もちろん、今は違う。



文字を追うだけで、読めはしない。

形をなぞるだけで、書けはしない。


何故に死んだかわからない。


――――――――――それが当たり前の時代になった。




読めぬから知らぬ。

書けぬから伝えぬ。

命綱を、玩ぶもの。


知らぬモノ、伝えぬモノ、解らぬモノ、それは動いて生きぬ物。


ソレを呼ぶ者は、ソレを類別する。



――――――――――奴隷――――――――――





【太守府/王城/王乃間/青龍の本陣/青龍の貴族の背中】


彼は、笑う。


「どうするの」

「どうもしない」

「どうなるの」

「戦争だ」


あたしの問いかけ。

彼の答え。



彼、青龍の貴族の戦、ではなくて、戦争。


――――――――――戦争。

それは帝国以前と以後を分ける言葉。



それまでは戦場に集まるのは、せいぜい数百から数千。

稀に敵味方をあわせて、万に届く程度。


それが戦。


帝国の征服戦争。

諸王国の神聖同盟。


最低で万、十数万から百万に届く兵士たちがひしめき合って殺し合う。

国々をまたぐ戦略戦術が競われる。

集中と竜、魔法で蹂躙する帝国軍。

農兵まで根こそぎ動員して、数で対抗しようとする同盟軍。


末期には1日で十万が戦死した。



――――――――――そして、青龍。



大陸を端から端まで見渡す計画。

序盤にして帝国軍精鋭数十万を、一刻とかけずに皆殺し。

勝つも負けるも、最低限で帝国並みの大陸国家でなくては参加出来ない、戦争。


世界が切り替わった音を、世界中に響かせた、青龍。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・それを、この邦で。


西の山、この邦のドワーフたちが煙獣に喰われた日。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あれから半月。


あたし、あたしたちは、何も出来なかった。

ただ彼の背中側から、その横顔を見上げるだけ。


彼、青龍の貴族、その関心は西に向いたまま。

今日は特に、そう。



創り嗤いに隠された、その本音は窺えない。




【太守府/王城/王乃間/青龍の本陣/青龍の貴族の左腿】


わたくしは、膝に載せていただいております。

でも、ご領主様は上の空。


水晶板を時折覗かれ、また、書物に戻られる。


笑顔をこらえて、楽しそうです。

胸の鼓動が、その浮き立つお心を伝えて

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・わたくしを抱いておられるときは、とても落ち着いていらっしゃるのに。



水晶板に映し出されているのは、板金で固められたドワーフたち。

本当に、お好きですのね

――――――――――戦が。


わたくしも、その表情が好き。

だから、わたくしをこそ、楽しんでいただきたいのに。




【太守府/王城/王乃間/青龍の本陣/青龍の貴族の右腿】


わたしはドキドキしながら、毎日、ご主人様の背中を見ていました。

そうしたら、ちいねえ様に捕まりました。


そして、一緒に

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ご主人様の、膝の上。


ずっといたい

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・でも、今は、ねえ様と同じように心配です。



西の山、この邦のドワーフさんたち。

ご主人様は、ドワーフさんたちを見ていらっしゃる。


普段通り、音楽と書物を楽しみながら。


ここに、このお城に、この街に、近づいてくるのを、毎日、毎刻、今も。

使い魔を通して眺めておられます

――――――――――西の山、ドワーフさんたちを。




【太守領中央/太守府/王城/参事会五大家に割り当てられた塔の一つ】


僕は報告を受けていた。


西の山、その現状を伝えるのは、うちの密偵、その一人。

密偵稼業は軍の物見と同じ。


帝国軍では騎士以上でなくては物見に使わない。

当然、読み書きは出来る。

読み書き出来ない密偵なぞ、有り得ない。



――――――――――まあ、貧乏人が自称していればべつだが。


報告はほぼすべて、書付。


それは別に密偵からの報告とは限らない。

支配人、番頭、手代、取引相手に傘下の商会。


いちいち会ってはいられない。

いちいち報告させねばならない。


当然、僕には読み取る力が必要だ。



だからこそ僕に限らず、上に立つ、支配する人間は習慣付けられる。


子供の頃から、ありとあらゆる種類の書物を読み解くことを。

読んでりゃかけるようになる。


それは人に任せることができない。

ぎりぎり書かせることは出来ても、読み解かせることは出来ない。

――――――――――支配者でいたいならば、だ。



判るように書け?

そんな甘えが許されるのは、皇帝ぐらいだろう。


王も貴族も騎士も商人も、手には入るカードで勝負するしかない。

カードは、それなりには、役に立つ。


だが、どれもこれも不揃いで、噛み合うように出来ていない。

異なる経験、異なる機能、異なる適性。

それに合わせるのは、僕の役割。


僕は失うモノを持つ者だ。

だからこそ手の中にある役割

――――――――――そしてソレは、運が良かっただけの成り上がりには、決して得られない。


成功にも失敗にも、大した理由はない。


だから、僕らは家を創る。

造り続けて、経験を蓄積する。

例えば、蔵書と、それを、読み続ける習慣を。


青龍の登場で、貧民窟のガキまでが字を読めるようになった。


僕にも読める。

誰にでも読める。

青龍の、陽の民の言葉を。


誰もが等しく読めるようになれば。

誰もが等しく書けるようになるだろう。

その先、行き着く先は、決まっている。



青龍の貴族。

その人は普段何をしている?

時折、殺し、奪い、壊す。

概ね、読み、書いて、ほとんど話さない。



より多く、より深く、より巧みに。

読み続け、書き続け、読ませ続け、書かせ続ける者が、全てを支配する。


誰もが読み書きできる。

それは、誰もが言葉に支配されるということ。



――――――青龍の言葉の呪縛――――――――――


――――――――――だれ一人逃れるすべはない――――――――――




【太守府/王城/王乃間/国際連合統治軍軍政司令部】


俺は相変わらずディスプレイを凝視、は、していない。資料を読みながらでないと、今映し出されているモノの意味が解らないからだ。



画面に映るドワーフの隊列。

巨大な馬車と、それを維持しながら進み続けるドワーフ達。


時々張り直される幌の中。

竜の厚い革に脂を染み込ませ、さらに鉱石から得た塗料を塗っている。火にも水にも強く、暑さも寒さも通さない

――――――――――あらゆる波長の光も。


竜の脂ってどんなあぶら?



偵察ユニットのデータに目を凝らしても、中をうかがい知ることは出来ない。

っていうか、ディスプレイの端に出ている表示は?


マニュアルマニュアル


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うん、まあ、いいや。



想像してみよう。

あの車体なら、どんな兵士を運べるだろうか?



例えば


――――――――――重い兜に太い筋肉、厚い皮と鋼の鎧に矛に盾――――――――――


ドワーフ重装甲歩兵。

固く、強く、脚を地に根付かせる最強の壁。

そしてこの壁は可動式。

長柄の戦斧を振り下ろし、砕き斬る、しかして鎧と肉ね塊が踏み潰す。


もし国連軍が5.56mmの豆鉄砲を使っていたら、それなりに被害がでていただろう。もちろん接近戦に持ち込まれるようなことがあれば、だが。


ミニタンクたるドワーフの、フルアーマータイプ。



国連軍も、戦場で遭遇したことがある。だがまあ、30万帝国軍を遠距離砲撃で擂り潰した、その時の偵察画像があるわけだ。


画像データを見ると、八十九式戦車の擬人化?

・・・・・・・・・・・・・・戦車を女の子にするのは趣味に合わん。


こんなんが、隊列組んで突進してきたら怖いわ~。

軽装甲機動車なんかじゃ対抗できないね。

市街戦に持ち込まれたら、距離は詰められるし、火力の恐怖が伝わらないし、一個中隊でも相当手こずるだろうな。

・・・・・・・・・・いま、俺んところは、増強分隊程度なんだが。




この馬車一台あたりにのせられるのがフル装備十人ならば、百台で、ざっと千人。



街道を進む馬車の隊列。

その周りを巡るのはドワーフ騎兵。

彼らがまたがるのは駿馬というより胴も脚も太く遅く力強い、農耕馬。


無装備でさえも重くて硬いドワーフに、速さ重視の騎兵馬は耐えられない。




この世界の騎兵は軽装騎兵だ。


革を主体とした鎧に、甲は胸と膝から下に一部だけ。

装備は槍か弓、それと短剣。

もしくは盾と長剣。


騎兵盾は木製、革で覆って鋼の心棒を入れたものもある。

それは基本的に使い捨て。



騎兵は金がかかるのだ。

そんな騎兵を役割ごとに専門化して使うのが帝国。


騎竜民族とはいえ、竜騎兵の数は少ない。

竜は生息数自体が少ない。

巨大な竜を小さな人間が従えるのだ、竜騎士の適性がある者は、やはり少ない。


だが、帝国の根幹たる民族は、子供でも馬を操る。

乗る、のではなく

――――――――――――――――――――操る、のだ。


そして草原には多くの馬が生息している。

馬と騎乗に適性がある人数がいくらでもそろう。


だから、有り余る騎兵を分けて使う。盾騎兵、槍騎兵、弓騎兵、騎乗騎兵は背中に魔法使いや歩兵を載せる。

そうした潤沢な騎兵運用は、帝国拡大後も変わらない。



多数の被支配民族部族から、多くの兵を徴集してなお、根幹は変わらなかった。

それは、闇雲に兵を集めるのではないから、だろう。



実際、この世界の人口全体に占める従軍者の比率は、下がったらしい。

帝国の征服戦争末期、国々がひたすら数で対抗する為に片端から領民に槍を持たせた。

その末期戦時代との比較ではない。


帝国統治下と、帝国の侵略戦争開始前の諸王国時代を比べれば、だ。



帝国時代になって、何もかも悪くなった。

――――――――――――――――――――そう語る異世界人を尋問し、印象を数値化し、比較検証し、想像をはぎ取ると、そうした結論になる。


帝国に征服されたおかげで、防衛予算が減って労働人口が増えて、平和で豊かな社会ができました。

・・・・・・・・・・と言えなくもない。


それをぶっ壊してるのが俺たちだが。




そして西の山、ドワーフたちの騎兵運用は、古典的だった。

つまり、世界帝国を前提に質と量をそろえる帝国風ではなく、兵士も馬も限られた西の山で完結するように考えられた部隊編成。

ようは、西の山単独で戦争ができるということ。



騎乗するのは、煌びやかな細工を施した軽馬上鎧に身を固めた戦士たち。

数、二百余り。


ただし古典的な騎兵たち、その運用は帝国の影響を受けて洗練されている。



彼らは人間で言えば騎士に当たる。

そして地球風に言えば将校だ。



それはつまり前線指揮官。


騎乗のドワーフたちは、重装甲歩兵たちを一段上から見回して指揮をとる。



歩兵としての破壊力において抜きん出た、ドワーフ重装甲歩兵。

ドワーフ特有の安定感たる、重心の低さ。

ドワーフ特有の金利筋力が許す、兜甲の隙間なさ。

ドワーフ特有ではないが、人に劣る数を生かす密集態勢。


――――――――――視界の悪さ。



それを補う感覚中枢にして頭脳が、ドワーフの騎兵だ。

つまり戦に置いて、ドワーフ騎兵は十倍の歩兵とセットなのである。




【太守領中央/太守府/王城/参事会五大家に割り当てられた塔の一つ】


状況を発揮過不足なく伝えるのは、僕の前に跪いた密偵頭。


数少ない、優秀な密偵を、いちいち報告に下げられるものか。

だがたとえ書くことができたとしても、文章はそれ自体が不自由だ。だから、時にはこうして話を聞く必要がある。


それは、ある程度状況が落ち着ている証拠なのだが

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はたして、この表現が妥当なのか?



西の山が陥落した混乱に乗じて、我が家の密偵はドワーフたちと渡りをつけた。


バカ女、新議長系の隊商をつかったから上手くいった、というのはあるだろう。

金で抑えたから、家紋は変わらないし、隊商を表立って率いているのは新議長の家者たち。つまりはドワーフと旧知の中だ。


とはいえ、戦の最中であればこうはいかなかっただろう。

つまり

――――――――――ドワーフたちは、気が付いていなかった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・青龍に攻め落とされたことに。



僕は知っているから、信じられなかった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・最初は。



だが、考えてみれば当たり前だ。

突然、住み慣れた山の奥から謎の煙獣が湧き出して、一山をのみこんだ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・誰が攻撃を疑う?



ドワーフたちからみれば、災害、未知の魔獣の襲撃だ。

坑道の外にいた者を含めて、大半はのまれた。

とっさに逃げず、近づいたからだ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・バカめ、というのは不当か。



ほどなく大混乱が収まらない現場に、西の山のドワーフたちの戦士長が帰還。

何処に行っていたのやら、だが。


どうやら、青龍の貴族に連れ回されていたらしい。

偏屈者の代名詞たるドワーフを、戦でもあるまいに誘い出して振り回すとは、な

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・青龍には苦手というモノがないのか。


どんな時もどんな場所にもどんな状況でも

――――――――――まったく、変わらない。



いや、青龍の貴族は、と言うべきか。



実際、偏屈ぶりを発揮したドワーフの戦士長により、隊商、僕の手先は逐われてしまった。

僕の狙いがバレた、とは思わない。



もちろん僕の目当ては、ドワーフたち、西の山の被害確認。実際に大混乱に陥っていたドワーフたちが、死のうが苦しもうがどうでもよかった。


だが乗り込んだ隊商の、僕の密偵たちは、間違いなくドワーフたちの助けになっていた。山の中、ドワーフたちを探る為に、それが最適だからだ。



それでも追い払われた。

一見すれば、付き合いのある取引相手を助けようとしている、善意溢れる第三者だってのに。

だが、だからこそ危害は加えられなかった、のだろう。



隊商は丁寧に礼を尽くされながら、戦士長の断固たる姿勢で山を追い出された。


つまりは、意図的とは思われずとも、山の混乱した情勢が外部に漏れ出すのを嫌ったのだろう。

だが

――――――――――甘い。



それだけで、判る。


苦しむ仲間を助けるよりも、秘密を優先する。

それは、どんな状況だ?



そして追い出されるまでに掴めた状況。

西の山のドワーフたちは、それほど死ななかったようだ。

さらに考え合わせるべきは、僕が直接、帰還した青龍の貴族から得た感触。


・・・・・・・・・・・・・・ドワーフたちを殺す気がなかった、らしい。

青龍の貴族には。


――――――――――だが、殺す気がなかった青龍の貴族が、西の山のドワーフたちとの戦争を宣言している。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ドワーフ全員を叩きのめしてなお、殺さずに、再度、挑ませる。


まるで、いや、まさに、遊びだ。




それを受けた西の山のドワーフたちは、部外者を締め出してしまった。

僕らには、山の中は窺えないが、見当がつこうというもの。

そしてその様子を、青龍の貴族は見ている。



使い魔を放ち、向かってくるドワーフたちの邪魔をするでもなく、万全に整えてきているドワーフたちに備えるでもなく、単に、見ている。


――――――――――愉しそうに。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ