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完全侵略マニュアル/あなたの為の侵略戦争  作者: C
第三章「掃討戦/文化大虐殺」

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125/1003

幕間:殺人考察/西部戦線異状なし


言ってみろ。

墓標にポチ・タマ?

そりゃなんだ?


――――――――――異世界川柳、詠み人、第七師団長。




男は疑問だった。

俺たちが負ける?


敵は一竜。

こちらは10人。


青龍は亜種の人間である。

膂力りょりょく、視覚、嗅覚、聴力などその体の性能は自分たちと変わらない。

いや、むしろぜい弱な方だ。

とはいえ、全員が魔法使いであることを考えれば無理からぬことだろう。

それはつまり、魔法使いとしての資質や訓練が肉体を鍛えることと相反することの証明でもある。どこまでも、敵は、青い龍は同じ人間なのだ。


帝国は早い段階でこうした認識を得た。緒戦においてはそれなりの捕虜を得ることができた。壊滅的な損害と一方的虐殺ともいえる対青龍戦。

数十年ぶりの凄惨な戦況の中、復讐心に猛る味方を抹殺し続けてでも、捕虜を確保し後方へ護送した。

感情に逸る役立たずを始末して、優秀な敵を手に入れる。

その成果である。


良し判った。

で、あれば帝国は青龍をいかに征服すべきだろうか?



魔法使いの集団との戦い。

それだけのことだ。

魔法使いの集団には、同数以上の魔法使いを用意すればいい。

強力な魔法には、より強力な魔法をぶつければいい。

大きく、強く、遠くへ。

当たり前の結論。

ただし、それは困難だった。


いかに魔法使い至上主義にして最優先育成に努める帝国と言えど、全軍魔法使いと言える青龍には及ばない。青龍の軍が数において、帝国の十分の一以下なのもうなずけるというモノだ。


そこから、将来の帝国軍の形を構想する者もいたが、それは余談であろう。


そこで初めて、帝国は研究を始めた。


対魔法使い戦。


いや、無から始めているのではない。

帝国に征服された諸国も、征服戦争末期には様々な工夫を無し帝国軍をへきえきさせた。その資料は十分にある。

だが、帝国はそれを使ったことがない。せいぜい注意して余分な犠牲をこうむらないようにしていただけだ。


よって、使ってみる。

当たり前である。



それが男たちに託された任務。

夜戦において帝国最強の戦士たち。その中から選りすぐられた小部隊。

男は、牙をむき、風上に伏せていた。


体躯は人の二倍。

全身を覆う毛皮は剣戟や槍、弓矢を受け流す。肉球から伸びた爪は小刀ほどもあり、一足飛びに城壁を飛び越え距離を詰める。


獣人。

獣が人の形をまとったモノ。


彼らが選ばれた理由。

夜目、である。



帝国の魔法使いたちは経験上、距離を詰められてはいけないと知っている。

魔法の武力たる長所は、その射程だからだ。

剣も槍も弓すら届かぬ先から、炎や氷、水や風、時には雷さえ振りかざせる。


だからこそ、魔法使いには敵との距離をとるために支援歩兵の戦列がつく。その中で大きな被害を魔法使いが受けた事例は、夜襲である。

月夜の明かりを頼りに、待ち伏せによりひきつけて、距離を殺して襲い掛かる。

闇に紛れた戦いなど無謀の極み。ほとんど成功例はないが、ハマれば大きな被害を受けた。



帝国軍は、討ち滅ぼされた諸国とは違う。

賭けなどしない。

絶対に成功する準備を整える。



獣人たちは身を伏せる。


新月の夜。真の闇。

人の目では何も見えない。

足場の良い野原は獣人の突進力を支える硬い地面。

進路に障害物はない。


以前から哨戒に回る、青龍の夜間斥候。

夜を利して陣営へ接近されるのを警戒しているのだろう。

例え待ち伏せに在っても対抗できる準備を整えているあたり、さすがの青龍である。



轟音が響く。

ギラギラと光るた松明を角に付けている。

青龍の土竜。

そう。

危険な夜間作戦といえど、異常に明るい光源を備えた竜を使えば危険はない。

まったく、青龍は帝国の敵手たるにふさわしい。


おしむらくは。


獣人を知らないことだろう。


実際に捕虜は獣人を知らなかった。青龍自体、異種族がいない島から来たらしい。そこはきっと、帝国新領土にふさわしい。

捕虜と言う捕虜は極短期間の間に奪還されるか殺されたために、詳しくわからないのがもどかしい限り。それが帝国一般の感覚だった。


獣人たち、その長は青龍を見たことがあった。

見とれてしまったというべきか。


青龍たちは捕虜になるのを嫌う。捕虜をとるのは気にしないが、かたくななほどに逆を厭う。だから捕えられた彼らは饒舌に出鱈目をまくしたててこちらを惑わすか、怒りに震えながら黙してしまうかどちらかだ。


そして、青龍は、捕虜を奪い返しにくる。

必ず、死体を引きずってでも、取り返しにくる。



獣人の長が見たのは大きな街のど真ん中。

昼前の市場。

大通り。


領民を踏みつぶして追いかける帝国の騎馬兵団。

その先を逃げる黒髪の女。

青龍が捕虜を奪い返して連れ去って、黒髪の女はおとりとなって帝国騎兵を翻弄した。帝国から見れば、その女の方が価値がある。

捕虜を奪い返しに単身で帝国勢力圏を突っ切るほどの戦士だ。たまたま負傷して失神していたところを確保した捕虜とは意味が違う。

どれほど青龍の知識を得られるかわからない。


すべては帝国の為に。


だから当然、騎馬兵団は領民など無視した。

一騎二騎がつぶれた死体に足をとられても、騎馬兵団は仲間の兵士も踏みつぶして、そのまま突進。

よって当然、領民を無視する青龍の女。

爆裂魔法を前方に連射して、密集した住民たちを切り開く。


わずかな時間で両者は街を飛び出して、街中に悲鳴と血臭が立ち込めた。

獣人の長は、心から青龍が好きになった。

世が世なら、彼らに仕えていただろう。



だからこそ、あの土竜の上にまたがる青龍の竜騎士を、喰らうてみなければならない。



躰の興奮とは別に、獣人精鋭夜戦部隊は機械的に動く。

土竜を通過させ、後続がいないことを確かめつつ、松明の死角から接近、灯りがかすかにでも及ぶ範囲ぎりぎりで突進。

かすかに竜の角が見える。

これをへし折りくじき竜を無力化する。

最強の武器を失った生き物は弱いものだ。

そして竜を失った竜騎士は肉袋に過ぎない。


角に巻き付き、角をへし折り、竜騎士を喰い殺し、操者を失った竜が暴れるのに巻き込まれぬように距離をとる。

敵の増援がなければ、竜を解体して持ち帰る。そこまでくれば、観測している帝国の魔法使いたちもなにがしかの指示や希望を伝えてくるだろう。





「すばらしい」

「なにがです」

「120mm砲弾を素手で受け止めたなんて他世界初だろう!!!」

「・・・・・・・・・」


偽名のツジ参謀は思う。

120mm徹甲弾は確かにその肉球にあたっていたとは思う。結果、先頭のでっかいオオカミ男を含め5匹がボロけた毛皮袋になってしまったが。


受け止めた、といっていいのだろうか?


車載機銃。M-2重機関銃の連射を正面から受けた他5匹のオオカミ男も以下略。


「砲口に正面からかかってくるとはあっぱれ!!」

「見えなかっただけですよ」


牟田口二尉、ツジ参謀はスターライトスコープをつけていた。

星明り程度の光源を増幅し、画像補正までかけてくれる優れもの。しかも、90式戦車の正面ライトを見ても、後ろの闇を見ても即時補正してくれるのでまったく不自由がない。


(オオカミ男たちは、ライトの光源に幻惑されてしまったんでしょうね)


真の闇の中。

強烈な光源、指向性の光源のすぐ近くが一番暗い。生き物の目はコントラストを自動修正してはくれない。ただただ、限界を超えて認識できなくなるだけだ。


もし昼間であれば、夜襲を企まなければ、オオカミ男たちはその巨体を偽装して見つからないようにしていただろう。


(天空の偵察ユニットについて、帝国は気がついているはずだけれど)


・・・・・・・・・・・・・・暗視機能までは判らなかったのだ。だからツジ参謀たちには、遮蔽物のない道端で、上空から丸見えの丘陵、その陰に伏せている獣人たちが最初から判っていた。

砲塔は砲口に車載機銃とともに旋回し、常に獣人たちの方を向いていた。



「まちなさい」

「ほらスコップ」

「・・・・・・・・・・・・誰が手伝うといいましたか」

「うむ、言葉など不要だ」


「・・・・・・・・不思議ですよねぇ」

「主語は明確にな。出ないと作戦が理解されんぞ。カメイツジ参謀」

「名字みたいに言わないでください。偽名ツジです」

「ギメイツジ参謀」

「・・・・・・・・んで、戦場清掃は貴方の任務じゃありません」

「こいつらははらわたが飛び出すまで戦った」

「それを讃える神様はいませんよ・・・・・・・・・・・・・・奇跡がない世界には神様が居るのに、奇跡や魔法がある世界には神様が居ない」

「当たり前だ」

「?」

「奇跡がないのに必要だから神が要る。奇跡があるなら神は要らないだろう」


「・・・・・・・・・許可しますから、明日朝まで待機。獣の接近は貴方の趣味で防ぎなさい。殺虫剤の使用も許可します」

「さっさと埋めて駐屯地に帰ったほうが、美容にいいぞ・・・・・・・まてまてまて。私用の発砲は厳禁だ」

「機密保持任務は全てを自己裁量で殺せます

――――――――――――――――――――暗視能力をお客さんに見せたくないんです」








この戦いを仕組んだ魔法使いの一団による帝国軍上層部への報告。


夜戦によっても近接戦闘を展開することは不可能。

長期的に研究を続けるも反撃には間に合わない。

やはり、魔法には魔法で対抗すべきではないか。


付言

・青龍は翌朝明るくなってから死骸を回収した。やはり夜目は効かないと思われる。夜襲に対抗し得た理由は判然としないが魔法の可能性が高い。

・明らかに貴族と思われる高位の竜騎士が、たった一人で丸一日かけて死体を破片に至るまで回収していた。騎士ではないと思われる女魔法使いがその様子を差配していることから、高等魔術であるのは間違いない。

・その後、儀式が執り行われたモノの、目的は不明。

・召喚術、死霊術、などが考えられるものの特段の変化なし。事前に施しておいた耐魔術法が効果を及ぼしたと思われる。

・「やられることを前提とするのか!」

など獣人族の感情的な反発、

「術者を偏って配置すれば前線を支えられない」

と言う理由からくる一層の魔法使い不足を考慮してもなお、広く術をかけることを提案する。


《戦場点景2》




【国際連合軍春期講習/下士官向け】



はい。

西部戦線異状なし。とはいえ、暇ではない皆さんに集まっていただきました。これは兵士と一番近しい皆さんに、今後、機会が増える問題について事前に理解して置いていただくためです。



お題は

「殺人の心理的影響」

です。


人殺し。

対象が異世界人であれ、その近縁であるエルフやドワーフやホビットであれ、地球人であれかまいません。それが事務処理上合法であれ非合法であれ全く関係しません。


現在確認されている限り、それは同じ影響を与えます。


実際に、殺したことがある人はこの場に居ませんね。直接、対象を撃ったことがある、という意味ですよ?「誰の弾で死んだともわからない死体を見た」と言うのは無し。

まあ、経験者は極めて少数ですから。



一人目。

初めての殺人。

これが決定的な意味を持ちます。


お手元のディスプレイで事例をまとめてあります。


人を射殺した後、誰もが驚くほど同じ経験をします。間違いなく殺したことを確認し確信した後、ということですよ?


自分のバイタルをチェック。

脈拍。

呼吸。

筋肉の収縮。


このあたりの手順は兵士の基本ですから、流れるように進みます。まあ、普段なら攻撃を喰らった後か起床と就寝時にしかやらないでしょうけれど。


そして、驚愕します。

多かれ少なかれ、皆が、です。



平常値であることに。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・皆さんには意外ですね?

まだやった事がないですから。


あるいは、もう耳にしている人はいますか?

聞いたときに違和感を感じませんでしたか?


撃った。

刺した。

轢いた。


なんでもいいんですけれど、どれも同じです。

ほぼ、一両日中に気がつきます。


殺人の禁忌。

それが存在しなかったことに。



「一人殺せば、二人目以降は気にならない」あるいは「同じこと」って言うでしょう?

つまりそういうことです。



強烈な刺激に慣れてしまう?

一度目で慣れるって理屈に合わないですよね。

強烈な体験で禁忌がマヒしてしまう?

存在しないものはマヒしないし壊れません。



人を殺すと何が起こるのか?

我々の社会が、近代から現代までの百~二百年ほどかけて創り上げてきたタブー。

それが「空想上の概念」であると気がついてしまうのです。


元々が「人を殺してはいけません」あるいは同種/近縁を含む、の生物の生命尊重というのは、自然発生した感覚ではありません。

あらゆる動物を見ればわかる通り、共食い同士討ちなんてありふれています。


しかし、産業革命以後、人数=生産量/価値、という時代が始まると人命を守る社会的な必要が生じました。

だからこそ「人を殺してはいけません」という禁忌を様々な形で刷り込んできたのです。

ところが、これが非常に脆いんです。


本能に根差したものではなく、社会環境によるものです。社会環境というものはそもそもが変遷しやすい。だから、たやすく不必要になる。


皆さんご存知の通り。

戦争。

警察活動。

刑罰。


・・・・・・・・・・絶対的かつ無条件に「人は殺してはいけません」なら説明がつかないものばかり。

かといって、「殺しても良い人間と殺してはダメな人間がいます」では禁忌として機能しない。


いくら「例外のないルールはない」とはいえ、解釈の幅があり過ぎますから。



ああ、もちろん皆さんも覚えがあるでしょう。


様々なフィクションで、伝聞で、あるいは殺人犯の記録で「人を殺すことの恐ろしさ」に満ちたストーリー。

まあ、フィクションは置いておきまして「現実の記録と今回の研修が一致しない」とお考えでしょう。


では仮に、記録で言う「殺すことの恐怖」が事実だとしましょう。

自己弁護が生んだ妄想と疑えばきりがありませんし。



「殺すことの恐怖」を抱いたのは、さて、どのタイミングでしょうか?



殺す前?

殺した後?

殺した瞬間?


殺人者がその行いから、なにがしかの影響を受けるのは、二番目と三番目です。

行いから、ですからね。


それは「殺した事」に対する反応でしょうか?


「殺した事」で誰からも責められなければどうか。

「殺した事」でむしろほめたたえられたらどうか。

「殺した事」の後、周りの対応で当人が受ける印象に差はないか。


それは「殺した事を知った周囲の反応」に、反応に対する反応でしょうか?


結論は、すでに出ています。



人は「殺した事」を責められると恐怖し後悔します。

刑事犯罪者のパターンですね。

人は「殺した事」を褒められ称賛されると何も感じません。

戦争で戦った兵士たちです。



これらは山のような事実で証明されています。

多少の例外はありますが。


例えば米国で戦争神経症の事例が多発したのがベトナム戦争以降である理由。あの戦争が社会から肯定されなかったからです。

それはつまり、殺人に対して肯定を得られずに否定された。

行為そのものの遥か後に。

兵士たちは、戦場から帰った後に、心を患ったのですよ。


閉鎖環境を用意してキャストを配置し演出すれば「ビスケットをミルクに浸さないこと」によるPTSDだって創れるでしょう。



であれば、明らかですね?

「ソレ(殺人)」自体は人間に何の影響も与えない、と。



ここまでは前フリです。

敢えて存在するタブーを、無意味だからと言って否定したいわけじゃありません。ここまでの流れで「人を殺してはいけません」というシステムを前提として、発生する問題をご理解いただきました。



とても大きな、深刻な問題です。

それでも、21世紀の「戦争が成立し得ない社会」により風化し解決するはずだったのですが

・・・・・・・・・それはそれとして。


異世界転移を取り消すわけにもいきませんしね。



我々は、戦争神経症の発生を懸念しておりません。

その理由は割愛しますが、今、懸念している事実は二つ。



一つ。

地球社会、つまり日本列島においては、未だ「殺人を禁忌とする」社会的必要性があるということ。

二つ。

今後、夏から秋にかけて、四桁ほどの「禁忌を失った」人間が発生すること。また将来帰国すること。



もちろん、禁忌がないから殺人鬼になる、そんなわけがありません。

ただ、反射的な制約を失うだけです。



例を上げましょう。


今まで。

とっさに引き金を引かない/ナイフを振り下ろさない/拳が出ない

・・・・・反射的に体が止まる。


これから。

何の気なしに引き金を引き/ナイフを振るい/頸椎を折る

・・・・・前に、リスクや状況を考えて体を止める。


この差は大きいです。

コップをつかむときに無意識に手が「動く」のと、肩腕手指に一つ一つ指示をして「動かす」の違い。



多くの場合は問題が起きないでしょう。

ただ、本人が疲れるのは間違いありません。


これに対する再教育プログラムも作成中です。技術は世界各国に蓄積されております、化学脳医学行動学などを駆使した手順で必ず解決できるでしょう。


が、前線で兵士を見守る皆さんには、特に人殺しに注意してあげてください。

本人が、かなり戸惑うはずです。

治療を受ける前に過大なストレスを感じるようでは困りますし、初期段階で適切な対処をすれば治療プログラムを受けないで済むかもしれません。


軍隊内部では「まず命令に従う」と言うことが反射になるほど叩き込まれています。問題は起きないでしょう。

しかし、戦争は人生の、ほんの一コマにすぎません。


以後の人生で、ただ殺さないことだけに疲れ切ってしまわないように、いまから注意が必要です。



軍組織から離れて長期間活動するようなことがなければ、度合いはそれほど高くならないでしょう。

ちょっとしたストレスで済むとは思いますが。



え?

ああ、そうです。


人間は環境の従属物ですから。

禁忌の虚構に気がついた後、そもそも禁忌がない社会で生活すれば、その、「ちょっとした齟齬」が人格に定着してしまいます。



例えば、ここ、異世界。

中世と同じく、殺人に対する禁忌はフェイクですら一般的じゃありません。


極めて少数の

「共感能力が高い」

あるいはこの世界準拠で言えば

「他者に対する過敏症を患っている」

人間だけが、

「殺人への禁忌」

を自得しているでしょう。これは、私たちのように刷り込まれたものではないですから、人格を壊さない限り継続する強固なものです。



まあ、そんな例外がいない場所で地球人が日常を送ればどうなるか?

・・・・・・・・・・・・・・それこそ「殺人が禁忌ではない」世界に適応します。


国連軍が皆さんに、現地住民との接触を禁じている理由は、こんなところにもあるんですよ。



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