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⑤俺はハーレムを、ビシっ!……道具屋にならせていただきます1部4章~ダンジョンで裏切られたけど、俺の人生ファーストキスはババアでした!~美女の香りにむせカエル!編  作者: ぺんぺん草のすけ
第一部 4章 ダンジョンで裏切られたけど、俺の人生ファーストキスはババアでした!~美女の香りにむせカエル!編

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チェックメイト!

 “ガッチャマンボゥ”たちには、確かに油断があった。

 6人同時攻撃など不可能――そう思っていたのだ。


 だが現実は違った。

 いま、この瞬間、6人の体が木っ端みじんに吹き飛んでいる。


 ――どうしてだ?


“イマラッチョ1”の胸に疑念が渦巻く。

 あの機械人形は、我らの糸に操られていたはず。

 それがなぜ、我らの意に反して動いた?

 プログラムか? それとも……

 ――分からぬ。


 しかし――


「我らはアダム様の特選部隊! “6つ子忍者戦隊ガッチャマンボゥ”!

 ここで退くわけにはいかぬ!」


“イマラッチョ1”は檄を飛ばす。

「“シコマッチョ5”! 今こそ究極奥義を見せるとき!」


 だが――応じるべき“シコマッチョ5”には、もはや頭も腕もない。

 残っているのは胸から下だけ。

 転がる下半身の上で、力なく横たわる魚肉ソーセージが――

 その呼びかけに答えるように、ぐい、と天を突くように反り返った。


「ソーセージの圧縮エネルギー、限界値に達するわ!」“おそマッチョ3”が冷静に告げる。

「ここまで膨張するなんて……常識では考えられないわね」“からマッチョ2”が分析する。


 ……いやいや、こいつら死にかけてるのになんでそんな余裕なんや。

 それほどまでに、“シコマッチョ5”を信じているということなのか……。


「残り5秒で射精行動に移行!」“おそマッチョ3”が地面を叩きつけるように叫ぶ。

「全ユニット、耐ショック体勢をとりなさい!」


 5!

 玄武のモニターに映る“シコマッチョ5”のソーセージが震える。


 4!

「内部圧、臨界突破!」“からマッチョ2”の声が鋭く響く。


 3!

「持って……!」“おそマッチョ3”の拳に力がこもる。


 2!

 反り返る魚肉ソーセージが悲鳴をあげる。先端が、肉体の限界を超えていく。


 1!


 どぴゅっ!!!

 先・端・裂・傷!


 瞬間! 白光が玄武の全画面を覆い、モニターが一斉に飽和した。


「発射確認……!」“からマッチョ2”が目を細めて呟いた。

「……これが、“シコマッチョ5”の本気よ」


 直後、6人の“ガッチャマンボゥ”の肉体が赤い液体となって溶け崩れた。


 一見すれば「6つ子忍法! 変わり身の術!」に見える。

 だが、今回は違う。

 印を結ぶための手足は、すでに吹き飛んでいるのだ。

 そんな状態で、忍法が成立するはずがない。


“シコマッチョ5”が放ったのは別の術――

「6つ子忍法! リゼロノスバル!」


 って! エヴァちゃうんかい!!!


 それは死にかけた魂を赤い繭に転生させる――黄泉がえりの秘術!

 死にかけた”ガッチャマンボゥ”たちの魂を赤い繭へと転生させたのである!


「あははははは!」

「残念だったわね、坊や!」

「私たち、完全復活よ!」


 高らかな笑い声が響き渡る。

 しかもその声は、白虎の内部から聞こえるではないか。


「これで貴様の攻撃など届きはせん!」

「中におっても、この程度の機械人形ごとき、ワイらなら動かせるんや!」

「シコシコシコ!」


 6台の白虎が、再びうなりをあげ動き出す――。


 再びレールガンを構える白虎たち。

「コレで終わりだ!! 人間よ!」

 一斉に引き金が引かれた。


 6つの弾丸がコクピットを貫く!

 胸部装甲に大きな穴。

 赤く焼けた縁の向こうに、揺らぐ景色。

 中にいた者は、肉の一片すら残さず、一瞬で蒸発したに違いない。


 だが、撃ち抜かれたのは玄武のコクピットではなかった。

 ――6機の白虎のコクピットだった。

 互いに向かい合い、同時に胸を撃ち抜いたのだ。

 

「リモート操作なんざ、お前らだけの専売特許じゃねえんだよ!」

 玄武の足元から6本のコードが伸びていた。

 蛇のようにのたうち、白虎の腹部コンソールへとつながるそれは、外部から操縦権を奪うためのもの。

 高斗は、先ほど機関銃を拾った時点で、すでに接続を済ませていたのだ。


「っていうかww そこに誘い出されてるのに気づかねぇのかよww」

 高斗の声には嘲りが混じる。


 戦闘の中で、高斗は敵の仕組みを観察していた。

 “ガッチャマンボゥ”たちは、6人同時に倒さなければ完全には死なない。一人でも生き残れば、他を再生させる。

 だが、仮に6人まとめて倒しても、赤い繭を経由して転生されてしまう。


 ならば――転生先を潰してしまえばいい。


 玄武のHUDがロックしていたのは敵本体ではなく、ホームに散らばる赤い繭だった。

 高斗は機関銃を乱射し、中に蓄えられた赤い体液ごと繭を撃ち抜いていく。

 その結果、ほとんどの復活用の器は粉砕され、“ガッチャマンボゥ”達が転生できる余地は失われた。


 だが、一部だけはどうしても残ってしまった。

 それが白虎のコクピット内にある繭だ。

 こいつをつぶすためにコクピットを破壊すれば、白虎自体を動かせなくなり、6人同時攻撃の手段も絶たれてしまう。

 しかし、残しておけば“ガッチャマンボゥ”達はそこに転生しかねない。

 これでは6人同時攻撃の手段が残ったとしても“ガッチャマンボゥ”達を確実に倒すことはできない。


 だが、タカトはそれを逆手に取った。


 “ガッチャマンボゥ”達を、強制的にコクピットという密閉空間に送り込んだのだ。

 密閉されたコクピットの中では、たとえ誰かが生き残っても、死んだ仲間のもとに近づくことはできない。

 外に転がる転生先も潰されており、残された選択肢はないのだ。

 つまり、“ガッチャマンボゥ”たちが次に転生した瞬間、彼らの死は確定していたのである。


 チェックメイト!


 玄武は足元のきしむ音を聞きながら、ホームの上を歩いていく。

「俺はお前たちの相手をしているほど暇じゃねえんだよ!」


 線路上には、長くつながる補給車両の列があった。

「アイナとの約束を守るため……俺は! 早くアイナを迎えに行かなきゃいけないんだ!」


 その一台の扉に手をかけ、無理やりこじ開ける。

 ガキンッ!

 鋼鉄製の扉がくの字に曲がり、耳をつんざく音を立てる。


 その奥にあるのは――大量の銃器や弾薬


 などではなく……


 メイド姿の女の子たちがぎっしりと並んでいたのだwwww

「ご主人様♡ おかえりなさいませぇ~♡」


(……はい?)


 


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