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⑤俺はハーレムを、ビシっ!……道具屋にならせていただきます1部4章~ダンジョンで裏切られたけど、俺の人生ファーストキスはババアでした!~美女の香りにむせカエル!編  作者: ぺんぺん草のすけ
第三部 第一章 病院ではお静かに

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超覚醒(2)

 エメラルダの顔がさらに険しくなった。

 カエルでもてこずったのに、そのカエルたちがおびえて逃げるほどの魔物とは。

 しかも、今のエメラルダは、武器を持たぬ素手である。

 唯一の武器であった黄金弓は、大岩の上に置いてきた。

 その大岩は、ゴリラたちの背後に位置している。

 ゴリラを、避けてその大岩までたどり着くことはできるのだろうか。

 だが、そんなことを考えても仕方ない。

 エメラルダは、ゴリラたちの一瞬のスキを突き大岩へと走った。


 エメラルダの金色の短髪が、ゴリラの横を滑りぬけ、大岩へ上へと飛び跳ねた。

 この弓さえあれば!

 焦るエメラルダの右手が、今だ空中にある体から黄金弓へと急いで伸びた。

 しかし、弓には届かない。

 エメラルダの右手は空を切る。


 エメラルダの体が、その途中の中空で動きを止めていた。

 うぐっ!

 エメラダは、押しつぶされた声を出す。

 息ができないエメラダはもがく。

 そう、エメラルダの首を何者かがつかみあげていたのだ。

 その手を外そうと、エメラルダの手が懸命にもがいている。

 しかし、離れない。


 その手の主は、ゴリラとは別の魔人のものであった。

 どうやら、この魔人はゴリラの主らしい。

 だって、魔人たちもまた、ゴリラにそっくりなのである。

 唯一の違いは、服を着ているかどうかぐらい。

 って、ほとんど一緒じゃん!


 3匹のゴリラに3匹の魔人。

 ――万事休すか……

 エメラルダは悔しそうに魔人の緑の目をにらみつけた。

 だが、その瞳の色は、酸欠により、散りかけていた。

 ――マズイ……意識が飛ぶ……


「おい! 弟たちよ! ここに生きのいい人間がいるぞ!」

 エメラルダを掴む魔人は、他の魔人に声をかけた。

「おいおい兄者! こんなところに人間なんているわけないだろうが、どうせ、どこかの魔人の奴隷だろ! もし、それが魔人騎士だったりしたら、そんなもの食ってみろ、俺たちが、食い殺されるぜ!」

 そうである、ココは魔の融合国。すなわち、魔人世界である。

 人間は、魔人や魔物のエサでしかないのだ。

 唯一、生き残る方法は、魔人の所有物の奴隷となることである。

 それも、より強い魔人の奴隷にだ。

 もし、他の魔人が所有する奴隷を害すれば、当然、その所有者の魔人の報復は避けられない。

 力こそ正義、それが、魔人世界の掟なのである。


 エメラルダを掴む魔人は、少しドキッとした表情を見せた。

 次兄魔人がいう事も一理ある。

 奴隷でない人間が、こんなところをうろついている方が、おかしいのだ。

 だが、確認するぐらいはいいのではないか。

 奴隷なら、胸に所有者である魔人の名前の刻印があるはずだ。

 長兄魔人は、エメラルダの服を引き裂いた。

 あらわになるエメラルダの胸。

 その巨乳が、引きちぎられた服の反動で、大きく波打った。


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