表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
⑤俺はハーレムを、ビシっ!……道具屋にならせていただきます1部4章~ダンジョンで裏切られたけど、俺の人生ファーストキスはババアでした!~美女の香りにむせカエル!編  作者: ぺんぺん草のすけ
第三部 第一章 病院ではお静かに

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

260/644

第287話

「神か……いや、荒神化し始めているのか……」

真音子は、泣き叫ぶその女をにらんだ。

どうやら、この3000号は、ケテレツが、異形のモノと荒神を融合した成果物なのであろう。

ご・ろ・じでぇえぇ!

女の悲鳴にも似た叫び声が響き渡る。

下種が!

固く噛みしめた真音子の唇から、赤きしずくがこぼれた。



その様子を見ながらケテレツが得意げに説明し始めた。

誰も聞いていないにも関わらず、偉そうに語りだしたのだ。


ケテレツの青白い顔、いや青い顔が、興奮で、少々赤みがかっていた。

げっそりとした顔にくぼんだひとみ、それが嬉しそうに笑っている。

殺意しかわかない。


「神の融合はやはり難しかったのだ。なにせ、神には神の盾があるからな! だが、ノラガミの場合、神の盾など無尽蔵に発動できるわけではないのだ。いずれ、生気がつき、荒神化し始める。そう、ワシはこの時を待っていたのだ」


魔人騎士ヨメルも荒神と魔人を融合したという。荒神であれば、神の盾は発動しないのだ。これをヨメルの報告書で知ったケテレツは、応用したのである。荒神を、異形のモノと融合し始めた。

ケテレツの顔が、悔しそうに歪んだ。

「しかし、融合できんのじゃ。荒神の体と3000号の体がなじまんのじゃ……」

そう、いまだに、荒神の体は異形の3000号の体と融合していなかった。ただ単に、荒神の体を覆い、その生気を奪っていたのである。だが、神の生気を奪われ続ければ荒神は荒神爆発を起こしてしまう。この3000号は、その荒神の口の中に触手を突っ込み、強制的に人魔から生成した生気を流し込み、荒神化の進行を抑えていたのである。では、なぜ、そんな回りくどいことをしているのであろうか。

そう、腕に巻き付く触手から、女神の血を抜き取っているのである。

その抜き取った血が、ポテポテと3000号の袋の中にたまっていくのである。

ケテレツが、その血液を、コップへと移した。

「この血液はな、ソフィア様の大好物なんじゃ……これを差し上げると、ソフィア様が、ご自身の血を少しワシに与えてくれるんじゃ……」

そのコップを大切そうになでるケテレツ。

ケテレツの融合実験には、ソフィアの血が不可欠であった。

今まで、人と魔物の組織が引っ付くことが無かったが、ソフィアの血を媒介することによって、たまに成功するようなったのである。しかし、知恵があるソフィアはおいそれと、自分の血をケテレツに分け与えなかった。そう、ケテレツに、自分の代わりに人や人魔を集めさせたのである。ケテレツが人を集め、それをソフィアが食らう。そのお返しに、少し血を分け与えていた。ケテレツは自分の実験ができることがうれしく、どんどんとソフィアに傾倒していった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ