136「地球帰還魔術3.5」
すみません。
書いてる途中で寝落ちしました。。。ので捕捉になります。
さて、では皆様お待たせしました。
変態王子vs偽ドゥガの戦いについて状況をお伝えします。
変態王子ですが、いつも通り余裕の表情で戦いを進めています。
余力を持って万が一に対応するのは非常に良いことですが、この変態がやると似合いすぎてむかつきます。以前であれば顔の上半分を隠していた仮面のおかげで『ピエロ』風お笑い枠だったのですが、現在は完全無欠の美少年、そして王者の風格を漂わす王子様。……がんばれ偽ドゥガ……。
一方、偽ドゥガの方は筋骨隆々のよくあるアメリカンヒーロー(中年)を地で行くからだが龍との融合で全身に黒い鱗が覆っている、これは見ようによってはパワードスーツを身にまとっているようにも見えます。特徴的なのは背中から生えている3本の龍首になります。右は先ほどから火炎弾を連射して変態王子をけん制しています、左は地球式魔術で常に変態王子の意識外をねらって攻勢にかかり、中央は変態王子から常に見えないように位置取りをしながら結界術に干渉しています。概ねすべてうまくいっていませんがね。
戦闘は常に偽ドゥガが先手を取り、変態王子が余裕で受け切っている。
変態王子の周囲には無数の光輝く剣と盾が浮遊しており偽ドゥガの行動すべてを受け切っています。
ファンネル?
変態王子が本体に強化を願い出たのは天界視察任務の時だったと記憶しています。
情報の引き出しが少なかったころですので、天界を警戒して少々やりすぎてしまったかもしれません。
『おお、これであれば親父殿と殴り合うことができる!』
強化手術後、珍しく年相応にはしゃいで見せた変態王子の言葉です。神王って本当に人間なんでしょうかね……。大魔王も同レベルとか言いますが……。気にしないでおきましょう。先のことです。
「はぁはぁはぁ」
疲れたのでしょう偽ドゥガはフェイスシールドの様になっていた口元の走行を解除し、激しく呼吸を繰り返している。もはや人間とは体の構造が違うので、わざとらしく呼吸を荒くする、必要性はないのですがね……。
私と変態王子が偽ドゥガを警戒し、注視する。私は結界術への干渉を止めていた3本目の首から意識を偽ドゥガへ、そして変態王子は足を止め浮遊する剣を増やし偽ドゥガを取り囲む。
視覚の端で私と情報戦をしていた龍の首がにやりと笑いました。
次の瞬間、完全に私の制御化にあった亜空間結界術が『外部』から攻撃を受けて揺らぎます。私に動揺が生まれ龍の首に隙を与えてしまった。
戸惑いから防御に避けるリソースが減ったタイミングを待っていたかのように亜空間結界術の一部に向けて龍の首は集中攻撃を行い、結界術の一部を制圧されます。ほぼ一瞬の出来事、ほぼ一種運の制御奪取でした。ですが、偽ドゥガ『達』にとってそれで十分だったようです。
亜空間結界術の一部、変態王子の足元、を解除して亜空間結界術に侵入してきたのは……先ほど偽ドゥガが呼び出した龍よりも巨大な龍でした。
「ありがとう、ようやく本体を呼び出せたよ」
息を切らせる演技をやめた偽ドゥガがさらに続けます。
「感謝するぞ! これで、すべてを終わらせることができる!!!」
ここまでお読みいただきありがとうございます。





