99.2「ダンジョン攻略と帰宅難民のダンジョンマスター8」
短っ!
すんません。短いです。
雑な作りでした。
50階層までは考えた作り込みだったのに。
80階層まではコピペ。
魔物の配置から種類まで同じ。
レベルが違うだけとか色違いとか……。
まーちゃんからダンマスに言う事が出来ました……。
「客商売なめんなよ!?」
まるでどこかのMMORPGのようです。まさに20年前の商売!
面倒くさくなったので60階層から先行偵察用案山子を放ち、途中固そうなところで案山子を作る。その後エレベーターの結界を強化して次の階層へ進む。
70階層ぐらいですっかり飽きてきたのですが75階層のボス(いや赤いライン入れただけの黒竜ってなめてる?マンネリMMOだってもっと色変えるわ!)戦のあと女性ダンジョンマスターの乱入がありました。
そして今85階層、悪魔族が竜の上に乗っていました。
「よくぞここまで来た! 我が名は!」
はい電磁投射砲。
ドン! ……ドオオオオオオオオオオオン
壁に大穴が(略)
「ない」
「ないです」
「ないと思うぞ」
はい、上からマモルン、香澄ちゃん、勝さん1号の貴重なご意見でした。
だって、もー飽きたのです!!
面倒くさくなった私はボスフロアであったことを良しとして広大なフロアの壁に沿って『強め』の案山子を連続制作して行きおおよそ百体作ったところで、エレベーターに乗って帰宅することとしました。
----マイルズが帰宅したあとの85階層----
そこにそれは居た。
おかしな連中(マイルズ達)がいなくなるまで潜んでいた。
肉で生死を図るのは幼い人間のすること。
神やそれに属する者は根幹である魂がある限り問題なくよみがえる。
特に悪魔族は……亜神の中でも特に精神に関するスペシャリストだった。
(あの幼児……とんでもない容器を用意してくれたものだ……)
案山子を差して悪魔族は思う。いい肉が手に入った。
家の関係で手を貸さざるを得なかったバカボンのダンジョンで、労働に対しておつりがくるほどの宝が得られそうだと少々浮かれている。
(さぁ、いただくとするか!)
悪魔が案山子に入り込もうとしたところで、首根っこを掴まれ元に戻される。
「悪魔族のバルガス様ですね。少々お話を聞かせていただきたい………」
悪魔族でかつ物理体から離れた状態の自分の首を押さえている男を見る。赤髪の中年男性。ダンジョンマスターの中で神に一番近いと目される男ヴァリアスがそこに居た。
(なんでこんな大物がここに!!)
「あ、拒否権はないですよ……」
そう言うと手に持っていたクリスタルを悪魔族に埋め込む。
(ああ、ああ、ああ。こんな高価な道具まで持ち出すとは……あのバカボン何をし……………た…………)
ヴァリアスはクリスタルに悪魔族が収まったことを確認すると端正な顔が崩れるような邪悪な笑みを浮かべる。
「破滅ってのは、助かるところがなくなった時に感じるものだぜ、ンラド。せいぜい楽しみにすることだな……」
ヴァリアスはそうつぶやくと次の瞬間消えていた。
その後ダンジョンは問題なく攻略が続けられ……そして約束の日。
3日目の朝を迎えた。
その日、98階層踏破から始まり物語は加速する。





