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11話「夢から覚めても悪夢は続く」ざまぁ




――第二王子視点――



俺は急いで王宮に帰り、アルゾンとの婚約の書類が正式に受理される前に阻止しようした。


しかし俺が城に戻ったときには、俺とアルゾンの婚約は正式に受理されていた。


そして俺は父上に玉座の間に呼び出された。


玉座の間には父上の他に母上と兄上もいた。


「精霊からすべてを聞いた。

 精霊の怒りを買うわけにはいかない。

 当初の予定通りお前はカウフマン伯爵家に婿入りしなさい。

 事情が事情なだけに異例だが婚約期間を置かず、二人の婚姻を認める。

 結婚式は挙げない、王家から伯爵家に援助はしない、そのつもりで婿入りしなさい。

 二度と王宮に戻ってきてはならんぞ」


父上にそう言われ、俺は父上に見捨てられたのだと理解した。


どうやら書類を持って王宮に転移した茶髪の精霊が、父上と母上と兄上にすべてを話したらしい。


家族は俺と国を天秤にかけ、俺を斬り捨てる選択をしたのだ。


俺が何をしたっていうんだ!


舞踏会で兄嫁よりも美人で金持ちな女をみつけ、結婚して、一生左うちわの生活をしようと思っただけじゃないか!


それが何で精霊の怒りを買うことに繋がるんだよ!


確かに学生時代に平民の女に手を出して泣かせた。


俺より成績が良い平民を、取り巻きに命じて問答無用でぶん殴って、無実の罪を着せて学園から追い出したこともある。


それが父上にバレて王位継承権を剥奪されそうになったこともある。


だけど……そんなことは些細なことじゃないか!


精霊に見放され空気が淀みきったカウフマン伯爵領で、ヒステリーな継母と、不細工で頭が悪くキンキン声の嫁と一緒に暮らすなんて……冗談じゃない!


「精霊に嫌われるようなことをするなんて、愚かな子。お前は私の息子ではありません」


母上はそう言って泣き出した。


「だから言ったではありませんか、父上。

 問題ばかり起こすリカードは早急に切り捨て、王位継承権を剥奪し幽閉すべきだと。

 リカードが学生時代に起こした問題をうやむやにし、貴族の家に婿入りさせるなんて、甘い判断をするからこういう結果を招いたのですよ」


兄上はそう言って、蔑むような眼差しを俺に向けてきた。


「王太子の言う通りだ。

 余が判断を誤った。

 リカードが学園で問題を起こしたとき、王太子の忠告を聞き、リカードには重い罰を下すべきだった……」


兄上に叱られ、父上はガックリと項垂れた。


玉座の間を出るとき、兄上に「王宮に帰ってきたら殺す!」と言って脅された。


俺を「殺す」といったときの兄上の目は本気だった。


俺はその日のうちに王位継承権を剥奪され、少ない荷物とともに馬車に乗せられ、カウフマン伯爵家に送られた。


俺に帰るべき場所はない。


俺は残りの人生をカウフマン伯爵家で過ごさなければならないらしい。





読んで下さりありがとうございます。

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