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464話 台風の目
昔、大学で仲良くなった沖縄出身の友人に、「今度の夏、休みが重なったら沖縄に遊びに来ないか?」と誘われた。
それに対し私は「どうせ遊びに行くなら9月か10月に行きたいな」と返事を返す。
「9月、10月だって? 台風シーズンだし、寒くて水遊びができないぞ」
「寒くて水遊びできないの地元の人たちだけ、沖縄から1500キロ以上北に住む本土人にはまだまだ温かく感じる筈だ。
それにその台風の目が見たいんだよ」
旅行自体は互いに異なる業種に就職している事もあって休みが重ならず、あれから30年以上経つのに実現していない。
でも地球温暖化の影響で関東、東北にも勢力を保ったままの台風が上陸するようになり、今私は台風の目らしい、あれだけの暴風雨がピタッと止まり太陽が眩しい青空を見上げている。
この台風による死傷者は私のように台風の目を見学していて、台風の目が過ぎ去った後の暴風雨に吹き飛ばされた人たちだった。




