贋作公主は真龍を描く◆
贋作公主は真龍を描く◆
悠井すみれ 様
https://kakuyomu.jp/works/16818622171394460122
【あらすじ】
祖国が異民族に征服されて十年。親も住まいも失った彩玉は、「モノの価値を知らない蛮族ども」に贋作の書画骨董を売りつけて生計を立てていた。
ある日、彼女はいかにも世間知らずそうな貴公子に目を付けた。
良いカモにするはずが──気が付くと彩玉はそのカモに脅されていた。
「この俺を騙そうとするとは良い度胸。罪に問われたくなければ──分かるな?」
貴公子・暁飛は、実は征服者の皇子であり、ある事情で贋作を必要としているという。
彩玉の腕を見込んで依頼をしたい、という暁飛の願いに、彩玉は不本意ながら応じることになるが──
【感想】
カクヨムさんで立て続けに当たりを引いてしまったので、今回もそちらからご紹介になります。
(たぶん次回更新もカクヨムさんから)
北方騎馬民族に征服された、架空の中華世界が舞台。
贋作家として町で暮らす彩玉は、ある貴公子に贋作の製作を依頼されます。それをきっかけに、新国家の権力争いに巻き込まれ──というお話。
個人的に、彩玉が絵を描くところや、画材や紙の描写がめっちゃ好きでしたー!
(画材屋さんの紙売場好き)
またヒーロー・ヒロインともに秘密があって、それを絵の真贋と絡めた構成が素晴らしかったです。
征服者と被征服者の軋轢、民族文化の違いといったものも興味深く読ませていただきました。
何より、ヒロインは前向きで生き生きしてて、少しおっとりしたヒーロー氏とはお似合いだなーと!
あと、クール忠実な護衛、狼夜のキャラもよかった。
というわけで、たまには中華風も読みたいなーて方におすすめです!
全33話、完結。
余談ですが、東洋美術もよきですよねー。
東洋の陶磁器とかも好きで、高麗青磁や白磁が特に好き。シンプル上品の極み……




