表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
TSエルフさんの酒飲み配信~たくさん飲むからってドワーフじゃないからな!?~  作者:


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

236/360

朝の異変

「ふぁあ……朝か」


 TSエルフの朝は早い。と言っても今日はダンジョンに行く予定のない日だからいつもに比べると遅いくらいなのだが。サメのぬいぐるみの口の部分に体を突っ込んで爆睡しているオーロラを起こさないようにこっそりと寝室から出る。


 さて、今日の朝食はどうしようかと考えようとしたところ、面倒なことを思いだした。昨日の配信で使ったフォンデュ鍋やその他調理器具の片付けについてだ。チーズおこげにして可能な限り綺麗に食べきったのはいいものの、問題はその後だった。当然のことながらフォンデュ鍋には微妙に残って固まったチーズがしっかりとこびり付いちゃっていた。お酒も入ったことでいい具合に睡魔が襲ってきたため、その日はお湯に浸け置きだけしておいて床についたのだが……面倒だなぁ。


 しかしそういった掃除は1回サボると積み重なって本来の状況に戻すまで膨大な時間を要することがあるからな。やらねばなぁ……あぁ、そうは思っても気が重い。人知れずため息をつきながらキッチンに足を踏み入れると――


「んん……?」


 なんかキッチンが綺麗になっていた。シンクの中で浸け置きにしておいたはずのフォンデュ鍋は水滴が一切ついていない状態でカウンターに置かれ、トマトやチーズを切るために使った包丁も汚れが拭き取られた状態で包丁ホルダーに収められたり、他の調理器具・調味料も所定の場所に片付けられていたのだ。


「やって……ないよな?」


 目の前の信じられない光景を何とか飲み込みながら頭を軽く掻く。俺は基本家で寝る時は夜中に起きることは無いし、仮にトイレなどで起きた場合でもその時の記憶はある。今日はさっきまで間違いなく眠っていたはずだから、記憶が無いうちに片付けるとか夢遊病みたいなことはしていないはずだ。……絶対とは言えないけど。


 ではオーロラか親分マンドラゴラがやった?いや、こっちも無いだろう。オーロラは非力が過ぎるから食器拭きを持ってフォンデュ鍋を拭くことが出来ても鍋の中の水を流したり鍋をカウンターまで持ち上げることは出来ないだろう。


 対する親分は頭もいいしそれなりに力があるからやろうと思えば片付けは出来るだろう。しかしアイツ、根本的に植物だから庭の警備は子分マンドラゴラに任せて夜はしっかり寝るんだよ。下手したらオーロラより朝起きないからこれも除外。子分マンドラゴラは掃除する知能は無いから無し。


 となると、それら以外の誰かが家に侵入してキッチン掃除して帰った……?他の部屋はどないやろ。特に散らかった様子は無いな。そもそも誰かが入ってきたのなら俺も気付くはずだし……謎だ。カルーアが何か見てたりしないかなぁ?いや、仮に見ていたとしても金魚の言葉は分からんわ。


 とりま、見えない誰かさんに掃除しておいてくれたことに感謝して朝食の準備でもしようかね。昨日は箸休めがあったとはいえ、濃厚だったからな。すこしさっぱりとしたものにするかな。……よし、納豆アボカド丼にしよう。それプラスお吸い物は……赤だしの味噌汁で具はワカメと豆腐にしようかね。



「ゴチソウサマでした!」

「はい、お粗末様でした」


 流石オーロラ、昨日あれだけ食べておいて今日の朝食の食べっぷりに一切衰えが見られなかったな。かくいう俺もご飯おかわりしたけども。ちなみにオーロラにキッチンの掃除の件を訪ねてみたが頭にクエスチョンマークが出ていそうな顔で首を傾げられた。……本当に知らない?


 まぁ当人が知らないならツッコむのも宜しくはないか。朝食に使った食器を洗い終え、リビングで寛ぎながらマンドラゴラ茶を嗜む。今日のトレーニングはもう少し後にしておこう。Twitterアプリを起動して適当にタイムラインに流れている情報を読みふける。


『今日のワンちゃん~ケルベロスのいちごちゃん~』

『スライム湯って知っていますか?』

『曙りゅーたん3D匂わせか?』

『サハラ砂漠にあるダンジョンに黄金に輝くギガントワームが!?』

『獣人のルーガ・ルベルス氏、ダンジョンにてローリングバジリスクをソロ討伐!』


 知ってる名前があるなぁ……りゅーたんもとい須藤さん、3D化するのか?Vtuberはそこまで詳しくはないのだが1つの到達点なんだっけか。あくまでも匂わせっぽいし、この記事書いた記者の勘違いの可能性もあるけどな。……ってかケルベロスのいちごちゃんって何だ。滅茶苦茶気になるな。……ん?着信?あれ、翠ちゃんだ。珍しい。


「もしもし?翠ちゃん、どうしたの?」

『おはよう、木原さん。なんだか電話しなくちゃいけない気がして』

「うん?しなくちゃいけない気ってどんな……?」

『あぁ、そうそう。木原さんに会いたいって言う大学の先輩がいてね。それを伝えなくちゃいけない気がして』


 俺に会いたい人?大学の先輩?それも気になるが、それよりも翠ちゃんの様子がどこかおかしいような気がする。受け応えはちゃんとしているが、どこかふわふわとしていないか?酒飲んでる?


『その先輩に木原さんに出来れば会いたいって伝えてほしいって言われた気がして』

「直接言われたの?そもそも俺のこと話したの?」

『いえ?話してないんだけど、そう言われた気がして』

「……翠ちゃん。その先輩の名前は?」

麻鬼(あさき)(かなめ)、先輩だよ』


 ……どちら様だ?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
催眠系の術者かな?様子おかしいですし
食器洗ったのだれ、誰なのぉ!? 翠さんの先輩も誰なのぉ!
スライム湯w 最近似たような話を… おや、誰かが来たようだ(ry
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ