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讃岐國
・讃岐国
讃岐国の風俗気質弱く、邪智の人百人にして半分如斯なり。
(讃岐の人の風俗は気質が弱く、百人に半分はずる賢い人である。)
武士の風俗別而諂強く、方便を以て立身をすべきなどと思う風儀の由、兼て聞及に不替形儀なり。
(武士の風俗は特に諂いが強く、方便を使って立身出世をするべきだと思う風であると、兼ねてより聞き及んでいたところ変わりない)
別而大内・寒川・三木・三野・山田郡如此なり。
(特に大内・寒川・三木・三野・山田の各郡はそのようである。)
・超意訳
讃岐の人は気弱で、人が百人居れば半分ほどはずる賢い。
武士は特に媚び諂いが酷く、場を上手く取り繕って出世すべきだと思っていると聞いたことがあるが、本当だった。
特に大内・寒川・三木・三野・山田の各郡はそのようである。
・私評
阿波とは打って変わって、ずる賢い扱い。
讃岐・阿波を言い表す言葉に『讃岐男に阿波女』という物がある。
『夫にするなら讃岐の男、妻にするなら阿波の女が良い』という意味だが、人国記上ではどうも格差があるようだ。
・一言要約
ずる賢い太鼓持ち




