ココが辛いよ人国記①・尖ってなんだ?
・尖
作者は【尖】が好きである。
三河国:別而北三州の人尖なり
遠江国:知恵あって気尖なる故、善に近し。
甲斐国:甲斐の国の風俗は人の気質尖に片くえなり。
陸奥国:気質のかたよりその尖なること万丈の岩壁を見るかの如にして
日向国:唯気の尖なるに任せて
どうも【尖】とは武士にとって好ましい気質であるが、有り過ぎても良くない様である。
では具体的に【尖】とはどのような気質なのかというと…調べたが明確な答えは見つからなかった。
よって文字の持つ意味と似たような言葉から推測を試みる。
まず【尖】の読みは「せん」であり、一般的には「先端が尖っていること」…実に当たり前の話ではある。
尖った気質とはなんぞや?
触る者皆傷つけるギザギザハートなのだろうか?
もう一つ「行動が突出している様」という意味がある。
つまり、周囲よりも一歩先んじようとする。進み出でんとするわけだ。
また同じような意味で【鋭】という漢字がある。
こちらは先鋭、精鋭、鋭気などの熟語がある。
これらから推測すると…
【尖】とは、急進的、行動的、勘所が良い、気が早い、血気盛んなどと言った感じであろうか
血の気の多さは武士っぽいけど、たしかに有り過ぎると困るな。




