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人国記を読む  作者: 三河
東海道15ヶ国
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ココが辛いよ人国記①・尖ってなんだ?

・尖

作者は【尖】が好きである。

三河国:別而北三州の人尖なり

遠江国:知恵あって気尖なる故、善に近し。

甲斐国:甲斐の国の風俗は人の気質尖に片くえなり。

陸奥国:気質のかたよりその尖なること万丈の岩壁を見るかの如にして

日向国:唯気の尖なるに任せて

どうも【尖】とは武士にとって好ましい気質であるが、有り過ぎても良くない様である。


では具体的に【尖】とはどのような気質なのかというと…調べたが明確な答えは見つからなかった。

よって文字の持つ意味と似たような言葉から推測を試みる。


まず【尖】の読みは「せん」であり、一般的には「先端が尖っていること」…実に当たり前の話ではある。

尖った気質とはなんぞや?

触る者皆傷つけるギザギザハートなのだろうか?


もう一つ「行動が突出している様」という意味がある。

つまり、周囲よりも一歩先んじようとする。進み出でんとするわけだ。


また同じような意味で【鋭】という漢字がある。

こちらは先鋭、精鋭、鋭気などの熟語がある。


これらから推測すると…

【尖】とは、急進的、行動的、勘所が良い、気が早い、血気盛んなどと言った感じであろうか

血の気の多さは武士っぽいけど、たしかに有り過ぎると困るな。

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