表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
人国記を読む  作者: 三河
東海道15ヶ国
15/80

上総國

上総国は今の千葉県中部です。

挿絵(By みてみん)

上総かずさ

上総国の風俗大体安房に替ることなし。

(上総の人は安房の人と大体変わらない)


雖然此国の人は別而気質偏屈にして、その勤る所諸民ともに常山賊夜討を本と覚えて、正道を知る人百人に九十人無之。

(しかしながら此の国の人は偏屈で、誰もが山賊・夜討のような卑怯なやり方を行い、正しい道を知っている人は百人に九十人も居ない)


雖然その健気なる事関東に二番と可劣風儀に非ず。

(しかしながら、その気丈で勇ましい様は関東では二番より劣ることは無い)


されば勇を内にし、智と和を外にして是を勤るを以て善とす。

(勇気を内に秘め、智恵と人の和で以て物事を行うのが最も良い)


然に此の国の風儀勇を先にして、智を後にするといわん哉。

(しかし、この国では勇気を先にして、智恵を後にしている)


最も知勇兼備の人ありと難云。

(もっとも知勇兼備の人が居るとは言い難い)


唯気質に勝て、勇を強く行う風俗なり。

(ただ、気性により勇気を発露している)


危き事多し。

(危なげなことが多い)


・超意訳

上総の人は安房の人と替わらないが、偏屈で卑怯、正々堂々な人はまれである。

ただ勇ましさはあって、関東でも一番か二番だね。

でも、その勇ましさも知恵を疎かにしているから何とも危なっかしい


・私評

つまりは脳筋という事かな、もしくは向こう見ず

勇ましさを前面に出しているという点では、甲斐国に似ている気がするがこちらは『豪勇』、上総国は『蛮勇』といったところであろうか

・一言要約

向こう見ずな脳筋

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ