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妄想図鑑が世界を変える?【異世界トランザニヤ物語】  #イセトラ R15    作者: 楓 隆寿
第1幕 肉食女子編。 〜明かされていく妄想と真実〜

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叙唱(レチタティーヴォ)のような序章





「ゴクトーの奴、必死だ」

 

 神シロは、ゴクトーの動きを隈なく見ていた。


 「ああ、師匠のナガラにどうしても……会いたいんだろう」

 

 黒銀の目の友こと、トランザニヤが神シロに答えた。


 「あの子はまだ気づいてないのですか? ナガラが生まれ育った宿屋に……」

 

 ポツリとつぶやく、女神東雲が唇を噛み締める。


「いずれ、気付くさ」

 

 トランザニヤは肩をすくめ下界を見下ろす。  

 神シロと女神東雲も頷きながら下界を眺めた。


 



 その頃、ゴクトーは現実と妄想の間で揺れ動く自分を奮い立たせ、ビヨンド村を散策していた。





 ◇(主人公のゴクトーが語り部をつとめます)◇






「うーん?」

 

 早速、夜道を迷う。  

 師匠も笑っていた”方向音痴”のスキル発動中。


 もうひとつのいらないスキルだ。

 ”心読”、”方向音痴”、そしてある意味特殊なスキルーー”妄想”。

 

 これって、スキルなのかな?

 まぁ現実に『妄想図鑑』はひとり歩きし始めてるし、実際のところ《具現想霊》も自分以外にも見え始めてるしね。

 変人扱いされそうで怖いんですけども……。


 頭の中では思考を逡巡。

 目は周囲を”キョロキョロ”。

 ある意味、”挙動不審者”を続けながら歩く。  


 師匠ナガラの情報を集めようと、俺はまずは酒場を探していた。  

 なぜなら酒場は情報の宝庫。  

 冒険者や商人、亜人。時には怪しい連中まで集まる。  

 どこかにヒントが転がっているはず。

 

 あった!……ヨシ。

 

 目に飛び込んできたのは大きな看板、派手なピンクや緑のネオン管がチカチカしていた。その看板には、大きなグラスジョッキの絵と『KOKOSAKEUMAI』の文字が描かれていた。     

 

 名前のセンスに疑問が残るが、目的の場所に辿り着いた安心感が勝る。

 

 ──ギィィ…


 小さなステンドグラスが付いた古びたドアを押し開けると、独特の酒の香りと心地よいジャズピアノの旋律。

 小上がりでピアノを弾く、獣人だが美しい女性にスポットライトが当てられていた。

 彼女は薄暗い店内とタバコの煙で霞んで見える。

 俺の目には、まるで音楽の妖精のような姿に見え、幻想的に映った。


 この世界にも、ジャズってあるんだな。


 前世の記憶が頭をよぎる。

 

 その空気感は酒場独特なもの。

 揶揄うような歓声と拍手するざわめき。

 ピアノの上にチップを置く冒険者たち。

 

 それが妙に懐かしく思え、俺の記憶をくすぐった。

 

 そんな中、そろりと歩きながら店内の様子を窺う。

 テーブル席には二組の客が陣取り、カウンターにも何人か腰掛けていた。  


 エールの空ジョッキがカウンター背後を飾り、チョークで描かれた黒板には『エール1杯銀貨3枚』『チップス銅貨5枚』と、値段も書かれている。


「なんにする?」

 

 渋めの声。 その声の主、髭面のドワーフがカウンター越しに立っていた。  

 低い台の上に立ってこちらを見下ろしている様子は妙に滑稽だが、その眼光は鋭く、低ランクの冒険者程度なら一喝で黙らせそうな迫力がある。


 俺は口元を微かに緩めながら、手短に。


 「エールを」

 

 カチャ カチャ カチャ

 

 そう言って銀貨を3枚、一枚ずつテーブルに置き、出されたジョッキを手に取る。

 

 琥珀色の液体を一口含むと、強い炭酸と苦みが喉を刺激する。


「くぅうーー」

 

 鼻に抜けるアルコールが、さらに前世の記憶を蘇らせる。 

 この世界のエールは後味爽やかで美味いのだ。

 

 おっと、エールの感想はさておき。  


 カウンターに腰掛けたまま、然りげ無く耳を澄ませる。  

 目的は酒ではない。ここで得られる”情報”だ。

 

 目を向けると、奥のテーブル席に冒険者らしき二組のパーティ。  

 片方は五人組、もう片方は六人組。  

 どちらもエールを煽りながら楽しそうに話し込んでいた。

 

挿絵(By みてみん)

(*酒場のイラスト) 


 俺は耳を澄ましーーその会話に集中する。

 すると、男ばかりの”ムサイ”五人組の会話が耳に入ってきた。


「もう踏破されたのは聞いたか?」

「聞いたぞ……」

「早えな」

「”桃色姉妹”が率いる、パーティらしい」

「なんでもその、リリ・パノアって変な名前のパーティが、あのダンジョンを初クリアしたらしいぞ……」

 

 リリ・パノア…… ? 

 ああ、俺たちだがパーティ名は間違ってるぞっ!

 

 聴取しながら、ツッコミを入れる。

 もちろん口には出さないが、自然と目尻が下がり苦笑する。

 

 ピアノの旋律は会話を邪魔しないかのように、微かな低音を奏でていた。

 集中したせいか、喉が乾く。

 俺はエールを一息で飲み干し、もう一杯頼んだ。


「プリーズ」

 

 髭面のドワーフが無言で頷き、ジョッキを取り替えながら新たなエールを注いでくれる。その手際の良さに思わず目を奪われるが、それも束の間。


 次にカウンターの端に目を向けた。

 そこには男女がエールとチップスに手を伸ばし、話をしている。

 

 冒険者か? それとも村の住人?

 

 見た目でははっきりと分からない。

 話の内容から察するに冒険者寄りだろう。

 二人は声をひそめるでもなく、淡々とした口調で会話を続けていた。


「最近、この村にも……いろんな人種が来るようになったな」


 俺と似たような格好のーー歳の頃は30代の男はそうつぶやいた。


「そうよね……ダンジョンには様々なパーティが参加するんでしょうから。

 まぁ、巨人族だけのパーティなんて、私は見たことも聞いたこともないけどね……」


 一方の答える女性ーーまだぎり20代ってところか、肌艶も良いし、赤いネイルが艶っぽい。美しいブロンド髪も印象的。


 巨人族だけのパーティ?……それは俺も、見たことがないな。


 ジョッキを手に取りながら、心の中でつぶやく。


 巨人族は滅多に見かけない種族だ。

 まぁ、ダンジョンで俺はひとり出会ってるがな。

 ”悪魔付き”と一緒に倒した『S級』冒険者のひとりだ。

 今頃はダンジョンに吸収されて、新しいトラップにでも、生まれ変わっているはず。

 

 俺は師匠に教わった記憶を辿る。

 

『ダンジョンは生き物のようなもので、常に成長するんだ。たとえ一度踏破したとしても、次に足を踏み入れた時には、もう以前のダンジョンとは比べ物にならないくらいのものになっているぞ。はっはははは』 


 それが師匠の言葉だった。

 話が逸れたがーー巨人族が集団で行動しているとなると、余程特別な目的があるに違いない。否が応でも耳を傾けずにはいられなかった。

 そんな俺を他所に会話を続ける二人。


「巨人族だけのパーティってあるのか?」

「あるでしょう。多分……私は見たことないけど……」

「見たことないよな。巨人族が一人、入っているパーティは、見たことあるぞ。 悪い噂ばかりの『S級』パーティだったけどな……」


 男が低い声で話す。その表情にはわずかな嫌悪が浮かんでいた。


「そうなんだ。そんな『S級』パーティもいるんだね……」


 女は軽く肩をすくめて、特に興味がなさそうにジョッキを傾ける。


 きっとあのリンクス達のことだろう。

 

 この大陸にはなぁ、魔族が操る”悪魔付き”なんてのもいるんだぞッ!

 

 思わず大声で叫びたくなる。だが盗み聞きしてるのは俺だ。

 言えるはずもない。

 

 やはり、師匠の姿は目撃されていない……。


 エールを口に含み思考を逡巡させた。

 

 巨人族、悪魔付き、さらにはその他の珍しい種族や特異な存在ーーこの広大な異世界の大陸には、未知と謎が山のように転がっている。

 師匠であるナガラも、その一部に紛れ込んでしまったのかもしれない。

 

 師匠が言ってた”ねじれ”とは?

 まさか俺の前世の記憶と何か繋がりでもあるのか?


 エールをゴクッと飲む喉音が、カウンターのドワーフに聞こえたらしい。

 彼は仏頂面を柔らかくして、俺のジョッキを覗き込む。


「ストップ」

 

 そう言って、俺は銀貨を置き酒場を後にする。


 だが、情報収集はこれだけでは足りない。  

 師匠ナガラの手がかりを求めて、俺は次の目的地に向かった。  


 聞けなかったことに不満を抱くが仕方ない。

 そういった情報を掴むのも冒険者ならではだ。

 ギルドが教えてくれることだけでは心許ない。

 

 外に出ると、ネオン管が俺の影を浮かべたり消したり。  

 酒場の喧騒を背に、村のメインストリートを歩き出す。

 魔石の核が赤みを帯び始めた街灯には、チラチラと蛾が纏わり付いていた。


「むぅ。方向音痴のスキル……無くすことはできないのか?」

 

 じっと先を見つめながらため息をつき、ひとりぼやく。  

 それでも迷いながら次の目的地、薬屋を目指した。


 理由は簡単。ダンジョン攻略で魔力マナの回復薬が空になった。

 パメラに全て渡し、彼女が使い切ったからだ。


 すれ違う人に薬屋の場所を聞いて回る。  

 前にも訪れたことのある薬屋ーー魔性のエルフがいる『ロカベルの魔法薬材と薬店』。  


 やがて時間は掛かったが、やっと見つけた。

 

 良かった……まだ開いてた。


 ほっとしながら、薬屋のクリアなガラスドアを肩で押した。

 

 カラン…カラン…

 

 意を決して開けると入店を知らせるドアベルが鳴り、店内に漂う薬草と薬剤の独特な香りが鼻腔をくすぐる。  

 入口近くのカウンターには、この前にも会ったーー“エルフの綺麗なおねいさん”が立っていた。 そう、『魔性のエルフ』だ。

 

 彼女は俺を見るなり、柔らかく微笑む。


「いらっしゃ〜いませ〜、あら、また来てくれたのね。

 うふ、この間のイケメン坊や〜」

 

 ……うふ?って、その笑い方出たーー! 

 魔性のエルフの微笑み……怖いッ!


 ゴクリ。思わず唾を飲み込んだ。

 その声は鈴を転がすように甘く、しかし、どこか小悪魔的な響きを帯びていた。

 店内を見回す俺の鼻に別の香りが漂う。

 それはまるで薔薇のように甘く、鼻口を棘のように刺す。

 その妖艶な雰囲気に呑まれ、思わず佇んでしまった。

 そんな俺を他所に、綺麗なエルフのおねいさんは、艶っぽい唇に人差し指を添えながら尋ねてくる。


「今日は何が必要?」


「魔力の回復薬を10本欲しい」


 緊張した俺が短く答えると、彼女はカウンター越しに俺を見つめたまま、しなやかに薬棚へ歩き出した。その姿勢はまるで意識しているかのように優雅だった。


「ちょっと待ってね。うふ」


 挿絵(By みてみん)

(*魔性のエルフのイラスト・異世界の薬屋では流行りの衣装)

 

 長い緑碧色の髪を束ね、スリットの入ったスカートの裾がチラリと翻る。    

 覗くその美脚に、思わず”死線”が釘付けになる。


 「戻れ、死線」

 

 頭の中で『妄想図鑑」のページを開く。

 その瞬間、”死線”は吸い込まれるように『図鑑』に収まった。

 危うく、妄想スイッチがオンになりそうだった。

 

 それはさておき、彼女は手際よく薬を取り出し、10本の魔力回復薬をカウンターに並べる。  

 その際、深めに開いた白衣の胸元が一瞬見え隠れする。


 俺は顔に血が昇り、慌てて視線を窓ガラスの外へ移した。

 外の景色を眺めながらふと、酒場での会話が頭をよぎる。  


 少し離れて座っていた六人組の話に戻るーー鳥人族の女性がエールを一口飲んでポツリ。


「リリ・パノアって、可愛い獣人の子がいるらしいじゃない……」

 

 彼女はさらに言葉を重ねた。


「セクシーな紅い魔道士と、*フロッグマンもいるらしいの……」


 聞いていた6人組のひとり、重厚な鎧を纏う男が慌てた様子で。


「なんだって? フロッグマン? そりゃ絶滅危惧種の両性種族だ。

 泳ぎを得意としてる種族ーーだが、跳躍力は桁違いだぞ!」


 そう言って彼はエールを一気に飲み干して、ジョッキをバン!と置いた。

 

 フロッグマンって絶滅危惧種なのか。 知らなかった。

 ノビはそんなこと、一言も言ってなかったぞ。

 パメラも知ってるのか? まぁ、あとで聞いてみればいいか。

 

 記憶を逡巡させながら、思わず薬屋のカウンターでジョッキを手に持つ仕草になる。  


 いや、今ジョッキは持っていないだろッ!

 薬屋にいるんだからッ!


 自身にツッコム。無論心の中でだ。

  

 そんな思いを振り払い、薬屋の綺麗なおねいさんに意識を戻す。  


 そんな中、彼女がふと訪ねてくる。


「この間のサービス『あれ』は、もう使ったの?」


「いや……まだだ。『あれ』ーーあの薬って? 黒紫の瓶の?」


「いざという時に使えば、わかるわよ」


「……」

 

 黙る俺に彼女は妖艶に微笑みかける。  


 沈黙が続く中、居ても立っても居られない恥ずかしさが込み上げてくる。

 

 そんな俺に彼女は指先で、カウンターを軽くトントンと叩く。

 それはまるで演奏前に指揮者が楽譜を指揮棒(タクト)で叩くような感じと似ていた。旋律を奏でるオーケストラを前に、一瞬だが流れる静寂した空気。

 観客は期待を込め、その一振りを待つ。それとどこか似たような感覚が頭をよぎった。

 さらに彼女はカウンターに胸を”ボヨン”と乗せた。

 それは重低音を響かせるパーカッションのよう。

 綺麗なおねいさんは、妖艶な目でじっと見つめる。  


 トントン、ボヨン♪  トントン、ボヨン♪


 話し言葉のような、叙唱レチタティーヴォのリズム。

 

 まるで、俺の目が”ボヨン”を捉えるのを確信してるかのように。

 

 ……くっ!……な、なぜ?乗せるッ!

 

 胸中、複雑だが口には出せない。  

 察してくれ……。

 

 そう思っていた矢先、彼女がやわらかい口調で一言添える。


「全部で金貨1枚よ」

 

 気圧されつつ、俺は熱を帯びた顔で金貨を1枚差し出した。

 

 その時、その言い方に覚えがあり別の会話が脳裏をよぎる。  

 酒場での”ムサイ”5人組の話が蘇る。


「ダンジョン残念だったな……もう踏破されたんだってな……俺らも28階までは行けたんだけどな」

「諦めずに進もうぜ……せめて、金貨1枚でも多く……」

「ダンジョン攻略に、ナガラが来るかと思ったけど……見てないな」


 ーー”ナガラ”。

 

 師匠の名前が出てきて、俺は自然と背筋が伸びた。


 「ナガラを……見たことがあるのか?」

 「昔一度な。若い小僧と一緒だったぞ」

 「ナガラの姿は、ここ何年も見られてないらしいぞ……」

 「そうなのか? 知らなかったよ」

 「俺が最後に見たのは……『*カルディア魔法国』だな……」

 

 

 俺は二年前を振り返る。

 

 小僧って俺のことだな。

 あの時は確かに、師匠と一緒だった……。  

 それにしても、パメラがあの国の姫だったとは、思いもしなかったがな。


 薬屋のカウンターで、俺は再び我に帰った。

 窓の外はもう真っ暗、通りには人影もまばら。

 

 そろそろ戻らねば。

 

 そう思ったが、ここでレイド(依頼)の件を思い出した。 


 ハゴネの情報を聞き出すチャンスだ。

 薬屋なら冒険者たちもよく利用するはず。


 そこで俺は、綺麗なおねいさんにやんわり訊ねてみた。 


「依頼があって、ハゴネに向かうんだが、やはり歩いて行くしかないかな?」


「ハゴネに? だったら、行商の馬車に頼むといいわよ。楽に行けるわ」

 

 即答してくる。

 移動は楽な方がいいしな、と内心思いながら軽く答える。


「ありがとう、助かった」

 

 そんな中、酒場でのワイバーンの話が頭をよぎる。


「ワイバーンの討伐、どうやら【七つの大罪】が動いてるらしい」

「マジか……あの、SS級に最も近いと言われてる奴らにか……」

 

 SS級に近いって、師匠レベル?

 ……【七つの大罪】? 初めて聞くな。 一体なんだ?

 

 酒場の情報を想起させた。

 俺は魔力回復薬を手に、情報を整理しながら次の行動を考えた。


 話し終え、俺が店を出ようとしたーーその時。


「ちょ、ちょっと待って……!もしかして、ワイバーンの討伐?」

 

 店を出ようと一歩足を進めると、彼女は急に真剣な顔になった。  

 振り返りながら問い返す。


「なんで知ってる?」


「村長……あ、ギルド支部長ハウゼンから聞いたの。組合の会合でね」

 

 そのまま続けようとする彼女に、俺は思わず立ち止まった。


「そうなのか。俺たちのパーティーも行くことになった。支部長のレイド(依頼)で……」


「そう……じゃあ、うちの妹も連れて行ってくれない?」


「っえ! はぁ? あんたの妹?」

 

 唐突に言われた言葉を聞き、驚きながらもどこか期待で”胸が膨らむ”。

 

 ……誰か、誰かジュリにーーこの”膨らむ”方法を……。

 

 そんな想いが巡る中、綺麗なおねいさんの提案に俺は驚いていた。


 そして彼女は店の奥に向かって声を張る。


「ミーア!ちょっと、降りて来て!」

 

 

















*フロッグマンーー「両性類種カエル目」。跳躍力に優れ、尻尾は幼体にしか存在しない。潜水が得意な種族。



『*カルディア魔法国』ーーダークエルフが治める国『ファルダット自由国』と、巨人が治める国『カイド』に挟まれた大陸随一の魔法先進国。


 挿絵(By みてみん)

(*ズードリア大陸マップ、ビヨンド村の位置のイラスト)






 

 お読みいただき感謝です。

 ゆっくり進む物語ですが、どうぞ引き続きよろしくお願いします。

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