ダンジョンアタック!
天界で、二柱の神が下界を見下ろしていた。
「ゴクトー、ついにパーティーを組んだか」
黒銀の目を持つ神、トランザニヤが静かにつぶやく。
「リリゴパノア、か。面白い面子を選んだな。あの姉妹と組むとは、ゴクトーらしい」
白髪の神シロが顎を撫でながら笑う。
「だが、問題は師匠ナガラだ。『ねじれ』に飲み込まれた彼を、果たして見つけられるか?」
神シロの声に重みが加わる。
黒銀の目の友ことトランザニヤが遠くを見つめ、言葉を紡ぐ。
「単なる次元の歪みじゃない。魔族の干渉を感じる。ナガラは亜空間に飛ばされたか、あるいはこの世界に転生している可能性もある」
「ふむ。いずれにせよ、『七星の武器』が鍵だ。あの武器が揃えば、黒い門を封じることも可能だろう」
神シロが目を細める。
「ダンジョン神オグリが隠した七星の武器、ズードリアの至宝か……。
ゴクトーたちが見つけられればいいが……」
トランザニヤの声に期待と不安が混じる。
二柱の神は笑い合い、下界を見守った。
◇(主人公のゴクトーが語り部をつとめます)◇
俺の名はゴクトー。冒険者だ。
二年前、師匠ナガラと旅をしていたが、突然姿を消した。
『”ねじれ”に巻き込まれたらしい』
それが師匠の最後の言葉だった。
俺は師匠とともに冒険者になって旅をしていた。
だが、2年前師匠は突然失踪した。
師匠の言い残した”ねじれ”とは何なのか?
謎は残ったままだ。
あの日から、俺は師匠の行方を追っている。
このダンジョンに来た理由は二つ。
一つは、師匠がダンジョン攻略を愛していたからだ。
ここに手がかりがあるかもしれない。
もう一つは、「七星の武器」の噂。その名を聞いた瞬間、胸の奥で何か熱いものが蠢いた。
まるで、運命に導かれているような感覚だ。
ビヨンド村の北西部、ズードリア大陸の新ダンジョンが発見された。
(*ズードリア大陸マップ。ビヨンド村の位置)
そこで偶然、師匠の義理の妹であるアカリとジュリに出会った。
彼女たちも師匠(義兄)を探しているらしい。
さらに、魔導士パメラ、フロッグマンとの混血ノビ、狼獣人の少女アリーと意気投合し、パーティーを結成した。
パーティー名は『リリゴパノア』。
皆の名前から一文字ずつ取った。
名付けは俺の数少ない得意分野。
だが、なぜかダンジョン未経験の俺がリーダーに推された。
アカリ曰く、「ゴクトーさんの直感と魔法のセンスは、兄様に似てる」と。
信頼されるのは嬉しいが、正直、不安しかないのだが。
***【ダンジョンアタック開始】***
ダンジョンの入口は暗く、湿った風が吹き抜ける。
先頭は武者姿のアカリ。
扇子を片手に、凛とした佇まいだ。
「暗いわね」
ジュリがつぶやき、杖を振る。
「【パル・ルームス】!」
"ボォ༄༅”
小さな炎が杖先に灯り、埃っぽい空気を焦がす。
炎の揺らめきが壁に長い影を落とした。
アリーが垂れ耳をピンと立て、魔導銃を構える。
ノビの足音が「キュタンキュタン」と薄暗い通路に響く。
両生類かッ!
内心ツッコミを入れた。
気にはなるが、彼の真剣な表情に文句は言えまい。
後ろを追従するパメラの艶やかな声が俺に向けられた。
「ねえ、ゴクちゃん。編成はどうするの?」
少し考え、前に注意しながら、そのままの言の葉を落とす。
「前衛は俺とアカリに任せろ。
中衛にはジュリとアリーが良いと思う。後衛はノビとあんただ」
パメラが紫の髪をかき上げ、微笑む。
「ふーん、ゴクちゃんの指示、キリッとしてて好きよ。
”あんた”なんて………あたい好みの、どSよぅ……やっぱりねん。
ゴクちゃんの、この雰囲気ーーゾクゾクするわん」
その声には妙な色気がある。
振り返ると、パメラは紫の髪を耳にかけ、胸元を正す。
ギラリン✧
見つめるパメラのグレーの瞳が閃いた気がした。
なんだ? この感覚……。
ゾワゾワッ、と俺は背中に寒気を感じた。
「……何か言ったか?」
「ううん、なんでもないわ。リーダーの言う通りにするわよん」
パメラは少し頬を染め、笑みを浮かべる。
彼女のこういう反応、慣れないな……。
一方、寄り添いながら歩くアカリは、
冷静にゆっくりとした足取りで前を見る。
「行くわよ。準備はいい?」
彼女の声に皆が頷く。
いっそ、アカリがリーダーの方が良いのでは?
思いながら気合を入れ直した。
これが迷宮なのか?
行き止まりや、トラップは多々あるが……。
まぁ、一応、【身体強化魔法】でも全員にかけておくか。
先を見据え、ダンジョンの違和感を感じる。
【神代魔法】のひとつ、【身体強化魔法】を仲間たちにかけた。
「【滅咫・満・邏・存】」
透明な膜がパーティーを包む。
師匠から教わった【神代魔法】のひとつ。
笑いながら話す師匠から聞いた話だが、この詠唱は古代語らしい。
『滅咫ーー【毒・麻痺軽減】、
満ーー【魔法耐性上昇】、
邏ーー【筋力・スピード上昇】、
存ーー【耐久力上昇】の効果がある。
使ってみろゴクトー、はっははは』
と。
師匠から伝授された、こんな意味と効果がある優れものだ。
これで仲間たちは大丈夫だろう。
仲間たちは一切気づいていないが、これで少しは安全に進めるはず。
少しはリーダーらしいことができて、ほっとしながら歩みを進めた。
*【1階層 タイル張りの迷路】*
スライムがヌルリと現れるが、薙ぎ払いながら進む。
辿り着いたボス部屋で待っていたのはーーキングスライム。
ボヨ〜ンと跳ね上がり、粘着攻撃がアカリを襲うーー
キングスライムにアカリの扇子による一閃。
キラキラとした破片とともにガラスが砕けるような音が響く。
キングスライムは、一瞬で赤魔石と化す。
その瞬間、ボス部屋には地下へ続く階段が現れた。
「行きますわよ」
息を切らせる様子もなく、アカリが先導して短い階段を降り始める。
俺たちもその後に続くーー。
*【2階層 土壁が続くが迷路ではない階層】*
青い肌の小鬼、ゴブリンたちの群れの気配が近づいてくる。
奴らは頭の良い魔物だ。集団で襲いかかってくるのが常。
だが、ジュリが火属性の魔法で次々と倒していく。
「燃えなさい!」
"ボォ───ォッ༅༄༅༅༄༅༅༄༅༅༄༅༅༄༅༅༄༅!!!”
彼女の杖から放たれた炎がゴブリンを一掃。
「ぎゃぎゃ」
”バシュ”
ボス部屋のゴブリンソルジャーも、アカリは、こともなげに【桜刀】で斜めに切り伏せ一刀両断。
シンプルなんだな、ダンジョンの構造って。
……ってか、魔物が弱すぎるんだが。
思いながらも先に進んだ。
テレレレ♪ テッテッテー♪
脳内に流れるファンファーレの音とともに、
『ガンガン行こうぜ』の作戦で、敵を蹴散らしながら進んでいく。
あれ? これってゲーム?
脳の奥底ーー微かにこびり付いた懐かしい記憶の断片が頭を掠めた。
「なんだろう、今のは一体?」
思わず漏れ出た。
そんな俺を他所に、アカリはズンズン先へ進む。
置いてかれそうになるが、俺も早足で土壁の階段を降りて行った。
*【3階層 巣穴だらけの階層】*
コボルトの群れが敏捷に襲ってくるーー必要に嗅覚が良いらしく、すばしっこい。
「にゃ! 動き、速いけど、逃がさにゃい!」
”ゴォォ༄༄༄༄༄༄༄”
アリーの魔導銃が火を吹く。
焦げた匂いとともにゴツゴツした石床に魔石が転がる。
カラン……カラン……と、乾いた音がフロアに反響。
それをノビがキュタンと歩み寄り拾い集める。
まるで合奏を聞いてるようだ。
(*コボルトと対峙するアカリのイラスト)
階層ボス部屋に着いた瞬間、
コボルトソルジャーの鎖付き斧が唸りを上げる。
”ズバッ”
だが、アカリは【桜刀】を抜いて一閃。
その軌道を読んでいたーー。
4階層 スケルトン ボス スケルトンキング。
5階層 ゴブリンソルジャー ボス ゴブリンジェネラル。
6階層 ビッグスライム ボス ビックキングスライム。
階層ごとに、出現する魔物とボスを次々と倒していく。
・
・
・
戦闘中、ジュリとアリーがほとんどの敵を薙ぎ倒す。
ボス部屋での戦闘は、もちろんアカリの圧勝だった。
15階層の『セーフティー・ゾーン』で軽く休憩。
入り口に足を踏み入れる。
その瞬間、どこか血生臭い……風が吹き、場の空気が一瞬で変わった。
俺たちと入れ替わりに、「ハイランク」と思われるパーティーとすれ違う。
大剣を背負う男、フードを被る耳長のエルフ、盗賊のような出立の黒頭巾の男、半裸な巨人族の男ーーその中のひとり、怪しい雰囲気を醸すドワーフの声が俺の脳に蘇る。
『あの美人……へへへ。おいどんの好みだ』
ギルド支部で見かけた5人組のパーティーだ。
「ひひひ。お先にな、色っぽいねぇちゃん」
すれ違い様にドワーフに薄気味悪い台詞を置いていかれた。
彼らは先にダンジョンアタックを再開させる。
「気味が悪いわねん」と、視線を集めるパメラは顔をしかめる。
気を取り直し、『セーフティー・ゾーン』内で水分の補給。
パメラはジュリとアリーに【マジック・ヒーリー】をかけ、魔力の消耗を回復させる。
アカリとジュリもそれぞれ回復魔法ーー【ヒール】で擦り傷を癒し、連携を取っていた。
ーー身体強化魔法の効力がここで切れたようだ。
「【滅咫・満・邏・存】」
俺は再び小声で唱えた。
そして、『セーフティー・ゾーン』から出た俺たちは、アタックを再開した。
・
・
・
20階層 鬼のような魔物オーガソルジャー を倒していくーー。
ボス部屋には、オーガナイトが身構え待ち受ける。
"ボォ───ォッ༅༄༅༅༄༅༅༄༅༅༄༅!!”
”ゴォォ༄༄༄༄༄༄༄!!”
ジュリの火炎魔法とアリーの魔導銃が火を吹く。
あっさり楽勝。
余裕の笑みを見せる彼女たち。
戦闘が終わり、腰に吊るした『刻の魔導具』を確認する。
まだ、3オクロック(約3時間)しか経ってない。
ふと、今までの戦闘を振り返る。
アリーのあの魔導銃は驚異的だ。
アカリの【舞刀術】も独特だし、刀技のキレは見事だ。
俺も師匠に【抜刀・居合術】は教わった。
ですけども……扇子を使った技は初めて見た。
それに彼女、【回復魔法】まで使えるなんて。
万能過ぎだっ!
ジュリも【火炎魔法】もそうだが、
……ってか、【回復魔法】、それもこなすのか?
パメラの【補助魔法】の【マジック・ヒーリー】。
その効果は目を見張る。
それにしてもこのパーティー、凄いんじゃないのか……。
思考を逡巡、大きく息をつき、肩をすくめた。
「俺とノビは……あまり役に立ってないな」
彼女たちを眺め、自分とノビの存在感の薄さに気づく。
敵を倒すどころか、【魔石】と宝箱を回収する役割。
だがーーそれでも、ノビは満足げに、キュタンキュタンと歩みを進める。
ノビの横を歩きながらパメラがこぼす。
「ここまではーーあたいも来たことがあるけれど……
早すぎるわ。見た目は可愛いのに、アリーちゃん。
あなたって本当に凄いわねん」
彼女は驚きつつも、アリーを労う。
”照れ耳”を手で押さえ頬を隠すアリー。
その小さな手を見て思い返す。
彼女が持つ魔導銃。
それから繰り出される攻撃は炸裂する度に、
周囲の空気すら震わせる程の威力。
その分、自身の魔力と体力の消耗は著しいだろうが、
彼女は微塵もそれを表に出さないーー。
思いながら俺は小さな勇者に声をかける。
「……アリー、凄すぎるな……見かけによらず……」
彼女は”照れ耳”をパタパタ、尻尾をフリフリとさせる。
「ジュリねぇの方が、凄い凄いにゃのだよぅ……」
アリーは、どこか恥ずかしそうな小さな声を漏らす。
その姿はなんとも愛らしい。
その瞬間ーーアリーと肩を並べるジュリの目の色が変わった。
「きゃわいいーーーいっ♡」
アリーを擁え込むように抱きつく。
その勢いに押され”照れ耳”も、尻尾も振りが早くなった。
「息にゃ……でき……にゃい……」
次の瞬間、アリーの耳は赤く染まり、足をバタつかせる。
「これ、偽パイ。硬い壁にゃ……」
ジュリの懐で複雑な心境なのか、小さくつぶやくアリーだった。
その声は俺にしか届かず。
一方、その光景を後ろで見ていたノビは、呆然として立ち尽くす。
「しだっけ、癒される絵面……なんさ」
彼女たちを見たノビがポツリ。
横に並び立つ、ノビが目尻を下げる。
「がわいいんさ……」と、さらに小さくつぶやく。
ノビはゴーグルを額に上げて笑みを浮かべた。
その時だった。
ダンジョン内に一陣の鋭い風がびゅっと吹いた。
ジュリの何気ない仕草と風がが引き金でーー
「……っえ!」
予想外の展開が起こった。
目の前がぐらっと歪む。
アドレナリンは上昇し、眩暈がしクラクラ。
カチッっとした音が脳内に響く。
俺は自分の”癖”の世界に入っていった。
【妄想スイッチ:オン】
──ここから妄想です──
『ゴクトーさん、こんにちわ♪』
割れ目がハッキリわかる、
名付けるなら『緑レースの桃風呂敷さん』が、俺に向かってーー
にこやかに微笑みかけ挨拶してくる。
俺の妄想眼”死線”は無意識にその"一点”に集中したーー。
【妄想スイッチ:オフ】
──現実に戻りました──
『桃風呂敷さん』は、ジュリのミニスカートの中にスッと消えた。
俺は意識を戻し、我に返った。
「……癖が、だが『妄想図鑑』、出てこなかったな」
そう漏らす俺を他所に、アリーが冷ややかな声を落とす。
「ジュリねぇ、緑のおぱんちゅ、見えてりゅ……」
肩をすくめながら冷静にポツリ。
ノビは慌ててゴーグルを下げ、ジュリに背を向けた。
ジュリも見られてるのに気づき、頬を朱に染める。
その瞬間ーー慌ててしゃがみ込み、桃色の光に包まれた彼女が吼える。
「このっ! どスケベどもぅーーーっ!!!」
鋭い眼光で睨まれ、動揺して思わず震える。
目がねじれるぐらいに白目を剥いたさ。
額から汗も滲む。
「どスケベどもぅ スケベどもぅ ケベどもぅ ベどもぅ」
ピシ…ピシ…
ジュリの叫びと魔力が反響し、壁を破壊する勢いには驚いた。
「今日のは、見せたかったんだけど……ノビにも見られちゃった」
しゃがみ込んだままのジュリが小さくつぶやく。
だが、その声は俺の耳には届かなかった。
ジュリの瞳には涙が湛える。
その様子を目を丸くして見ていた姉のアカリは呆れ顔に変わった。
俺とノビをジト目で見つめ、ひとつ息をつき、ジュリは肩をすくめた。
ぽつ…ぽつ…と、しんとしたダンジョン内には水滴が滴る音が反響する。
先程までの風もここでピタリと止まった。
そんな中、こちらに向けられる、穏やかならぬ視線の圧にふと気づいた。
俺を見つめるパメラのグレーの瞳が妙な熱を帯びる。
「ここであたいも”攻略開始”、しないとねん」
小声で囁き、彼女は口元に妖しい笑みを浮かべる。
まるで何かを企むような表情だ。
「へ? 何の攻略?……っちょっ!」
俺の言葉尻を蹴飛ばすように、パメラが艶しい声を出した。
「ゴクちゃんになら……♡」
そう言って唐突に短丈スカートを捲り上げようとした。
その瞬間、空気を読まない男がここぞとばかりにーー「しだっけ!」と。
その挑発的な動きに、ノビが身を乗り出した。
ギロリ。
睨みつけるパメラがワナワナと震え出す。
「何が、しだっけだ! 貴様になど…… 見せるかあああああ!!!」
ブルルルン
揺れる『爆弾』とともに、爆風がノビを襲った。
「不意打ぢなんさああああああああ!」
「吹き飛んだわね……」
アカリは飛んでいくノビを見ながら、冷静につぶやく。
ピョン。 だがノビは「ケロッ」と戻る。
「タフなやつだ」と、思わず俺は声を漏らす。
むしろ、ノビの図太さに感心する。
口元が緩んで多分"ニタリ”としていただろう。
一方で、ジュリが噛み殺したような笑い声を漏らす。
「ククク……」
彼女は涙目で少しだけ朱くなった顔を手で覆う。
一連のやり取りを眺めながら、ふと、頭にあることが浮かんだ。
ここまでで、師匠の【覇気】は感じられなかった。
やはり、こんな階層には居ないよな……。
宝箱の中身も到底、『七星の武器』と呼べる物は無かったし。
しかし、俺はまだこの時、露ほども知らなかった。
アカリ、ジュリ、パメラの真の目的をーー。
”ぐぅううう”
妄想の『腹の虫 ぐうさん』が鳴き出した。
そんな中、アカリが誰の目にも止まらず、ひっそり。
「ジュリやパメラさんに負けてられないわ。私もリーダー様を攻略しないと……」
彼女は、押し殺したような早口で何か言ったようだ。
だが、内容は俺の耳には届かなかった。
次の瞬間、アカリは俺と目が合うと瞳を閃めかせた。
「『セーフティーゾーン』で食事を取りませんか?」
────────────────────────────────────
【文中補足兼、付録図鑑】
◾️【魔物名】スライム(Slime)
• 分類:軟体系
• 生息階層:ダンジョン第1〜2階層
• 危険度:★☆☆☆☆
• 特徴:半透明のゼラチン質生命体。
• 備考:倒すと「魔石(赤)」を残す。
体液は薬草と混ぜると治癒薬の基礎素材になる。
物理攻撃に弱いが、魔力を吸収する性質を持つ個体もいる。
ノビの一言:「最初の敵って感じなんさ……油断すると足を滑らすんさ。しだっけ、地味に危険なんさ」
◾️【魔物名】ゴブリン(Goblin)
• 分類:亜人系
• 生息階層:第2〜5階層
• 危険度:★★☆☆☆
• 特徴:小柄で俊敏。集団で襲う習性があり、火に弱い。
• 備考:知能が高い個体は“ゴブリンソルジャー”や“ジェネラル”へ進化。
ジュリの観察記録:「焦げる臭いがするくらい焼くのがコツよ♡」
◾️【魔物名】コボルト(Kobold)
• 分類:犬人魔系
• 生息階層:第3〜6階層
• 危険度:★★★☆☆
• 特徴:敏捷性と嗅覚に優れ、獲物を長時間追跡する。
• 備考:かつては獣人族の分派だったという説もある。
アリーのメモ:「鼻がよすぎるにゃ! でも、焼いたらおいしそうな匂いがすりゅ……」
◾️【魔物名】スケルトン(Skeleton)
• 分類:不死系
• 生息階層:第4階層以降
• 危険度:★★★☆☆
• 特徴:亡者の魂が骨に宿った存在。光・聖属性の攻撃に弱い。
• 備考:かつての戦士の残留思念が宿ることもある。倒すと微弱な霊力を放つ「白魔石」を落とす。
アカリ感想:「骨のきしみ方で個体の強さがわかるわね。硬いやつは要注意ですわよ」
◾️【魔物名】オーガ(Ogre)
• 分類:鬼人系
• 生息階層:第20階層付近
• 危険度:★★★★☆
• 特徴:膂力に優れ、知能は低い。鉄鎖武器を得意とする。
• 備考:「オーガジェネラル」は稀に魔法を使う個体も報告あり。
パメラの記録:「筋肉バカは嫌いじゃないけど、匂いが無理ねん♡」
お読みいただき、ありがとうございます。
気に入っていただけたらブックマークをお願いします。
リアクション、感想やレビューもお待ちしております。
【☆☆☆☆☆】に★をつけていただけると、モチベも上がります。
引き続きよろしくお願いします。




