*作中補足* 『妄想図鑑』 No.01: 赤絹シタギ(アカギヌ・シタギ)
「旦那!これを捲っておくんさい。笑えますぜ」
胸の『江戸っ子鼓動』が、そう言って俺に『図鑑』を寄越す。
俺は頭の中を整理しながら……恐る恐る一枚目のページを捲った。
異世界のグリモアーーそれはまるで魔法の扉の鍵のような、神秘的な宝物。
妄想図鑑を開いた瞬間、脳内が一変し、
無数の光がほのかに輝きながら舞い上がる。
それは、古代の文字や奇怪な記号が現れるが、
不思議なことに俺には読めた。
そのグリモアは、まるで生きているかのように柔らかく、
ページの間からは微かな魔力の流れが感じられる。
ページの一つ一つには、異なる妄想の風景や生き物、
魔物が細密に描かれていた。
時折、ページの端に浮かび上がる光の粒子が、
まるでその内容を生き生きと語りかけてくるかのようだ。
表紙には、古代の紋章や謎めいたシンボルが刻まれ、
触れると暖かさとともに奇妙な安心感が伝わる。
ページをめくると神代魔法の秘密が明らかになり、
俺の想像力を刺激してやまなかったーー。
■ 図鑑No.01:赤絹シタギ(アカギヌ・シタギ)
(*バトルコスチューム着用時)
■ 分類名:艶姿顕現型・超妄想精霊
妄想発動条件:江戸っ子鼓動の臨界突破 × ”死線”の暴走 × 甘い香りの残像
→ 発動確率:極めて高い。
•通称:「妄想界の紅き女王」、「妄想の奥義・最終形態」、
「神代魔法を揺るがす者」などと呼ばれている。
■ 外見特徴
紅玉のように艶やかな赤いレザーを纏う幻影の美少女。
そのシルエットは柔らかく、線が極めて繊細で残酷なまでに美しい。
目が合った瞬間、視界の中心が“赤”に染まる演出まで見える。
■ 内面/キャラ性
セリフは時代劇調、挑発的な視線と所作がすべてを物語る。
「語らない分、語っている」系の最上級妄想体。
あくまで“ゴクトーの無意識”が創り出した存在であるため、制御不能。
近づきすぎると、鼓動が暴走 → 妄想世界が現実に侵食するリスクあり。
■ 神代魔法との関連
関連呪式:「朱染召喚陣」。
妄想が現実化する直前に出現するサイン。
(*魔法発動時の赤絹シタギ)
■ 発動魔法候補:
「幻衣招来」:自身の理想を具現化し、戦闘補助として展開できる。
「妄想護身結界」:敵の視線を逸らし、注目を一点に集める防御魔法。
■ 備考
赤絹シタギは、「妄想タイム」の中でもっとも視覚的、
衝撃的なキャラクターであり、神々ですら一瞬黙るという記録がある。
ゴクトーの中では「出るとマズい」と理解しながらも、
もっとも頻繁に出てくる妄想体。
“禁断の妄想核”とも呼ばれ、神代魔法の暴走トリガーにもなりうる。
■ 図鑑メモ
「その赤き絹、視界に入れた瞬間に、俺の脳内は別次元に突入する……」
ーーゴクトー(妄想から目覚めた直後の独白)。
このグリモアはただの図鑑ではなく、妄想と魔力の結晶だ。
ページを閉じても、その余韻は心の奥底に残り、
俺の妄想を絶え間なく掻き立て続けるーー。
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