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恋人に浮気され親友に裏切られ両親に見捨てられた俺は、学校のマドンナに救われた  作者: 夜空 叶ト


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第95話 作戦失敗と女たらし!?

「どうしてこうなった? 俺の作戦は完璧だったはずなのに」


 あいつらが戻ってこない。

 つまり誘拐は失敗に終わったということか?

 失敗したにしてもなんで戻ってこないどころか連絡一つつかないんだ。

 畜生どうなってやがる。


「まさか、空が……そのクソ野郎が何かしたのか?」


 いや、だとしても二か所を同時に襲撃してどっちも防ぐなんて不可能だ。

 いったい何が……

 だが、失敗した事実には変わりがない。

 このままだとすぐに俺の居場所を突き止められて捕まる。

 せっかくここまで来てあいつに復讐するために計画を立てたのに。

 このままではすべてが無に帰してしまう。

 それだけは避けなくては。

 何としてもあのクソ野郎だけは地獄に引きずり込まなければ……


 ◇


「でも、お兄はよく私と永遠姉さんが狙われてるってわかったね?」


「確かにそうね。事前に後藤さんに連絡を取っていたあたりかなり確信に近かったのでしょう?」


「まあね。あいつの性格上気が抜けやすい長期休暇前を狙うと思ったんだけどビンゴだったよ。悟本人が捕まらなかったのは予想してなかったけどそれでももうあんな大人数を用意できるってことは無いだろうし」


「そうね。にしても26人もどうやって味方につけたのかしら?」


 確かにそうだ。

 あいつはそんなに大金を持っているとは思えないし。

 潜伏先もどうせあの半グレ集団のアジトだったのだろう。

 でも、無償で泊めてくれたりするのだろうか?

 他に協力者でもいるのか?

 わからない。

 わからないけど今はやってきたは春休みに浮かれることにしよう。

 せっかく永遠と付き合えてるんだから長期休みくらい少しは遊ばないとな。

 デートしたくて仕方ないし。


「わからないけどどうせろくな手段じゃないだろうな。俺たちに知るすべはないけどさ」


「それもそうね。考えても仕方のないことだし考えるのはやめましょうか」


「そうだよね! 今は誘拐されなくてよかったと思うだけにするよ!」


 美空が元気にそういう姿を見て守れてよかったと心底思った。

 この笑顔を俺はずっと見ていたいな。


「じゃあ、何とかなったみたいなんで私はこれで失礼するっす。しばらくは何もないと思いますけど三人とも気を付けて過ごしてくださいね?」


「わかったよ。今回は協力してくれて本当にありがとう」


「私からもお礼を言うわ。ありがとう杉浦さん」


「本当にありがとう! 七海ちゃん!」


「別にそこまで礼を言われることじゃないっすよ」


 そういって七海さんは部屋を出て行ったけど耳まで真っ赤になっていたからきっと照れているのだろう。

 七海さんは前から褒められたり感謝されたりするのが少し苦手みたいだ。

 なんだか、可愛げがあるな。


「とりあえず不安要素はすこし残ってるけど何とか一難去ったな」


「そうね。今回は一人で行動してないみたいで安心したわよ。なんで私と美空ちゃんに誘拐される可能性があるって言わなかったのかしら?」


 永遠は俺に詰め寄りながら聞いてくる。この感じははぐらかしとかは通用しない感じだ。


「簡単だよ。可能性の段階で二人を不安にさせたくなかったからだよ。確信はなかったし不確定な情報で不安にはさせたくなかった。でも、もしもがあるから万全の体制で後藤さんを頼ったってわけだよ」


「そういうことね。気を使ってくれてありがとう」


「お兄ってそういう所は本当に私たちのことを気にかけてくれてるよね」


「当たり前だろ? 世界で一番大切な恋人と妹なんだからな」


 俺にとっての最優先はこの二人だ。

 それはどんなに状況や環境が変わっても変わらない。


「……空ってそういう事を簡単に言うわよね。でも、そう言うことを正直に言ってくれるのは嬉しいわ」


「お兄は女たらしの才能があったのかもね?」


「なんでそうなるんだよ……」


 なんだか理不尽じゃないだろうか?

 思ったままのことを言っただけなのに。

 でも、2人が楽しそうに笑っててよかった。

 この笑顔をいつまでも守っていきたい。


「それはそうとして、この春休み三人でどこかに遊びに行こう!」


 美空はいきなりそんなことを言い始めた。

 楽しそうだからいいな~

 と思いながら三人でどこに行くかの話し合いに興じるのだった。

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