第144話 ヤンデレ永遠!?
「美空ちゃんに相談は終わったの?」
「うん。ばっちり。もしかして永遠も俺に何か話があるの?」
「ううん。話とか相談とかじゃないんだけど最近は空と一緒にいない気がしたから一緒にいたいなって」
「確かに。最近結構忙しかったもんな。俺も永遠と一緒にいたいよ」
最近は本当に忙しくて永遠と二人でいることが少なかったから俺としても永遠と二人でイチャイチャしたい欲はある。
文化祭でデートをするはずだったけどあの事件が起きたおかげでそれができなかった。まあ、永遠が無事だったから全然よかったんだけど。
「じゃあ、久しぶりに一緒に寝る?」
「そうだな。たまにはいいかもね」
最近は本当に二人っきりでいることとかなかったしイチャイチャもできてなかった気がするからたまにはいいでしょうと自分に言い訳をする。
「それじゃあ今日は空の部屋にいってもいい?」
「もちろん。俺の部屋ものが無いから無駄に広く感じるんだよな。そろそろ物を増やしたいんだけどね」
「増やせばいいじゃない。何か欲しい物とかないの?」
「それがなかなか見つからないんだよな。俺は永遠と一緒に入れればそれでいいしこんなに立派な家ももらってるわけだし」
「空はそういう所無欲よね。何かが欲しいとかあんまりないし」
「俺は本当に永遠と一緒にいられればそれでいいからさ」
本当にこの感情は恋愛感情なのかたまに疑問に思ってしまう。この感情は依存なのではないのかと。
「嬉しいこと言ってくれるわね。私もよ。だから絶対に浮気とか私を捨てたりしないでね」
陰のある笑顔で永遠は俺の腕を掴んできた。ちょっと目が虚ろなのは気になるけど可愛いからいいか。ヤンデレチックなところもかわいいのだから永遠は完璧じゃないだろうか。
◇
「そんじゃ電気消すよ?」
「大丈夫よ」
部屋の電気を消して永遠のいるベッドに入る。
シングルベッドだから結構狭くていろんなところが永遠の体と触れ合ってる。
いつもはもっと広かったし背中合わせで寝てたけど今日は向かい合ってる。
永遠の顔がすぐ近くにあって心臓の鼓動が速くなる。
「……近いわね//」
「だな」
流石の永遠も照れてるみたいで声が上ずっているように感じる。
そんな永遠も凄くかわいくて愛おしい。
「空、抱きしめてもらってもいいかしら?」
「もちろん」
永遠の背中側に腕を回して抱き寄せる。永遠の体がさらに俺の体と密着してドキドキしてしまう。
でも、永遠は暖かくてこうしているととても落ち着く。
「さすがに照れるわね。今まで何回か一緒に寝たけどこんなに密着して寝るのは本当に初めてね」
「確かにな。いつもは背中合わせだったり向き合っててももうちょっと距離があったもんな。俺もすっごくドキドキしてる」
「知ってるわ。だって空の心臓の鼓動とっても早いんだもの」
永遠にも聞こえるくらい俺の心臓は高鳴っているらしい。そりゃそうだろ。この状況でこうならなかったら逆に男としておかしい気がする。
「キス……してもいい?」
「……うん」
許可を得てからそっと自分の唇を永遠の唇に触れさせる。一瞬で離してしまったけどそれだけでもすごく幸せな気分になった。
「二回目だったかしら? こうやってキスするの」
「多分。病院でしてから忙しくて全くできて無かったからね。ごめんせっかく付き合えたのに」
「いいえ。空のせいではないし私は空と付き合って幸せなことばかりよ。だから不安にならなくても大丈夫。空が私から離れないように私も空から離れないから」
永遠は花が咲き誇ったかと錯覚するような笑みで俺を見つめてくる。あまりにも綺麗な青色の双眸が俺を見つめる。
その瞳に引き付けられるような錯覚を覚えながらも俺は再び口づけをした。
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