第108話 6ヶ月ぶりの学校
久しぶりの学校。
正直な話俺は自分がどのクラスなのかすら知らない状態だった。
ここから数か月ほどを過ごすクラスは一体どこなのか。
「言ってなかったけど私と空は同じクラスだからね?」
「本当にっ!?」
「もちろんよ。最初見たときは空が学校に来れないのに同じクラスなの意味ないなって思ってたけどこれから数か月間同じ教室で過ごせるって考えたらやっぱりうれしいわ」
どうやら不安だったクラスは永遠と一緒であるらしい。
すごくうれしい。
それにこれでクラスで孤立するということもなくなったというわけなので一安心だ。
「それは俺も嬉しいよ! 改めてまたよろしくね」
「こちらこそよろしくね。空。それはそうと体の調子は大丈夫なの? 少し前まで入院してたんだし体も本調子ではないでしょう?」
「まあね。リハビリもしてたしそれなりに動くようにはなったんだけどそれでもやっぱり昔みたいにはまだ行かないかな。走ろうとしたりするとちょっと危ないかも」
「絶対に無理はしたらだめだからね?」
「わかってるよ。さすがにこれ以上永遠に心配はかけられないからね」
「本当よ。授業とかでわからないところがあったら休み時間中でも家でも教えてあげるから遠慮なく言って頂戴ね」
「うん。その時は頼らせてもらうよ」
受験勉強に関しては病室でそれなりに進めてはいたけど模試とか定期テストは全くしてないからどうなるかわからない。受験勉強と定期テストはまた少し違うのだ。
「任せて頂戴。その時は厳しく教えるから!」
「……お手柔らかにお願いします」
勉強とかに関しては永遠はかなりスパルタなのでお手柔らかにお願いしたいものだ。
◇
「空の席はそこだから。とりあえず荷物だけおいてきたら?」
「そうだね。ありがとう」
教室に入って永遠に教えてもらった席にカバンを置く。
席の場所はいわゆる主人公席といわれる窓際の一番後ろの席だった。
これは昼寝がはかどりそうだ。
「そういえば俺って職員室とか行ったほうがいいのかな?」
「う~ん、朝のHRが終わったら担任の先生に呼び出されるんじゃないかな? その時に行けばいいと思うわよ」
「そっか。ありがとう」
もろもろの手続きは全部後藤さんが済ませてくれている。
本当にあの人には頭が上がらない。
今度会ったらマジでしっかり感謝を伝えないとな。
「ううん。結構休んじゃってるからこれから土日も返上だと思うけど頑張ってね!」
「うん。しっかり卒業して永遠と一緒の大学に行けるように頑張るよ」
「頑張って頂戴ね! 応援してるし協力するから」
「ありがとう」
永遠にそういってもらえるだけでやる気がみなぎってくる。
これから数か月間学校も受験勉強も頑張って行こうと思う。
目下頑張るべきことは久しぶりの授業と土日の補修地獄かな。
それともう少し先にあるらしい模試。
入院してたから模試は全く受けれてない。
だから模試でしっかりといい判定を取らなければ。
課題は山積みである。
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