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『なろう用語の基礎知識』第七稿  作者: ただのぎょー


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『あ』

アーティファクト【あーてぃふぁくと】

① 工芸品のこと。

② 考古学等において人工遺物のこと。人によって加工されたものであり、住居などの不動産ではない、遺構ではないものを示す。例:発掘された古代の剣。

③ マジックアイテムのこと。

 →マジックアイテム【まじっくあいてむ】参照。

 主にファンタジー世界に一般的な考え方として、現代より栄えた(特に魔術的な面で)古代文明や神話の時代が設定されており、考古学的な遺産が強大な力を有するというものが多い。ここから古代の優れた技術による現代よりも強力な道具、転じてマジックアイテム一般に使われていることが多い。

 この用法はTCG、マジック・ザ・ギャザリングにおいて魔法の道具や魔法により作られた生命(ゴーレムなど)をアーティファクトというカード・タイプとしていたため日本でも広まっており、なろうにおいてもマジックアイテムのことをアーティファクトと書く作品が見られる。


R15【あーるじゅうご】

 15歳未満閲覧禁止の意。

 なろうの規約において、15歳未満の読者に読ませるべきではないとされる作品にはこのキーワードをつけるべきとされているもの。

 性的感情を想起させる、身体の欠損や大量出血を想起させる、伏字や隠語など年少者に読ませるべきではない語句の多用、虐め・自傷・殺傷行為の描写、ドラッグの使用が挙げられている。詳しくはガイドライン参照。

 このキーワードをつけることによるデメリットが実質的にない(R18は専用サイトでないと読めないため、こちらは大きくデメリットがあるがR15のついた作品は普通に閲覧できる)。

 そのためR15は保険という言われ方をしたり、そういうキーワードをつけられた作品がある。

 →R15は保険【あーるじゅうごはほけん】参照。


R15は保険【あーるじゅうごはほけん】

 自作品がR15の内容なのか分からない時、あるいは先の展開がどうなるか分からない時、あるいはそれを元に読者や運営から文句を言われることを敬遠した時。作者がキーワードにつけたりあらすじに書いたりする言葉。

 凄くほのぼののんびりな話についていることもあってちょっと笑う。

 →R15【あーるじゅうご】参照。


R18【あーるじゅうはち】

 18歳未満閲覧禁止の意。

 なろうの規約において、18歳未満の読者に読ませるべきではないとされる作品にはこのキーワードをつけるべきとされているもの。

 このキーワードをつけると小説家になろうでは掲載されず、専用サイトでの掲載という形となる。

 →ノクターン【のくたーん】、ムーンライト【むーんらいと】、ミッドナイト【みっどないと】参照。

 なろうは一般書籍や漫画とは異なる判断を行なっており、それらの表現に慣れた読者が作品を書くと非常に引っかかりやすい。

 具体的に言うとなろうでちょっとエッチな作品を書くのは難しい。そして例えばそれら作品はがっつりエロなノクターン(男性用R18掲載サイト)では評価されづらいのが残念なところである。

 判断基準は以下の通り。

 性交・性的接触等の描写、性的感情を刺激する行為の直接的描写、具体的な性器の描写、R18相当画像の掲載、大衆向け辞典に掲載されないアダルト用語の使用、残酷な行為について必要以上に詳細な描写がある。


RTA【あーるてぃーえー】

 リアルタイムアタックの略。ゲーム攻略動画の用語で、ゲーム開始からクリアまでの実プレイ時間を競う競技またはその動画。『スーパーマリオブラザーズ』が5分以内でクリアされたり、『ドラゴンクエスト6』が7時間以内にクリアされたりする。

 本質的には二次創作との相性が良いが、異世界転移もので、世界を救うまでの時間を短くしようとするような作品が存在する。


IFA【あいえふえー】

 イメージファンアートの略。ファンアートをよく送る人の一部で使われている造語。

 実際に顔を知っている訳ではないが友人である作者の似顔絵をイメージして描き送るというファンアートの一種。

 →FA【えふえー】参照。


ID【あいでぃー】

 なろうにおける正式名称は作者ID。各アカウントに発行されている番号のこと。IDそのものは作者マイページに表示されている公開情報である。わたしのIDは1339485。これは単純に発行順なので、古いユーザであるほど番号が若くなり、新しいユーザであれば番号が大きくなる。

 わたしのIDで2018年5月、2020年8月でちょうどID2000000が出たはず。わたしのなろうでの一番古参の友人で2009年の登録者が3万番台。


アイドル【あいどる】

 偶像。海外のゲームや書籍で「呪いの像」的な意味で「カースド・アイドル」と出てくると日本人は割と驚く。

 転じて崇拝されるような熱狂的ファンのいる人物という意味となり、特に日本では未成熟な若さや親しみやすさ(スタアと比較して)という要素を有する言葉となっている。

 女性アイドルに関してはオタク文化との親和性が高く、いわゆるアキバ系の隆盛や『アイドルマスター』シリーズなど人気が高い。

 なろうにおいてもアイドルで検索した際に男性アイドルを扱ったものはまれであり、ほぼ女性を意味している。

 現実世界恋愛などでよく見かけるが、アイドルである彼女、または学園のアイドルと言われる人物に主人公が惚れられるという展開のものが多い。特にここ数年、このキーワードの投稿作品数が年間100件ずつ増えている。


垢【あか】

 アカウントの略称。

 →アカウント【あかうんと】参照。


アカウント【あかうんと】

 略称は垢。

 小説家になろうに登録し、ログインできる権利のこと。メール認証によるユーザ登録が必要である。

 小説家になろうの作品はアカウントがなくても読むことが可能だが、作品の評価、ブックマーク、レビュー、作品の投稿、活動報告へのコメント、お気に入りユーザの登録などはアカウントがないと利用できない。

 この文章の読者でアカウントを登録していない人よ。確かになろうは登録しなくても充分読めてしまう。だが少なくともブックマークとお気に入りユーザーの登録は想像以上に便利なのでアカウントは作るべき。


垢転生【あかてんせい】

 なろうをBANされた作者が再度なろうで別名義でアカウントを取得し直すこと。あるいは警告を受けたり、作品が非難されたり炎上したりした場合や、なろうでの人間関係が煩わしくなったときにアカウントを削除して新たにアカウントを取得すること。

 前者は明確な規約違反。後者は規約違反ではないが、削除するより前の読者が新しいアカウントの作品も同じように読んでくれるということはないので、前と同じように楽しめるかというと難しいところである。


赤文字【あかもじ】

 感謝を込めて「さん」をつけろっ!

 す、すいません!赤文字さん!

 作者マイページを開いた時、トップに出てくることのある文字のこと。

 特に「感想が書かれました」「レビューが書かれました」の事を示し、作者のテンションが上がる。超上がる。

 作者へダイレクトへ届く応援なので、お時間あれば好きな作品に感想とかレビューとか書いてあげて!

 それ以外は知る限りだと「新着メッセージがあります」「誤字報告があります」「活動報告にコメントが書かれました」「レビューが編集されました」。最後のはかなりレア。


秋の歴史【あきのれきし】

 なろうの年4回の公式企画の1つ。元々は夏冬の年2回であったが、2022年から春秋も行われるようになった。

 運営の出したお題(2022年は「手紙」)を使って歴史ジャンルで小説を書くというもの。

 書籍化や賞金などの報酬はないが、企画用バナーから検索が可能なので、普段の同ジャンルより読まれたり感想を書かれるなどの反応は多い。

 →公式企画【こうしききかく】参照。


アクション[文芸]【あくしょんぶんげい】

 なろうのジャンルの1つ。戦闘描写、アクションシーンを主題とした小説。アクションそのものはファンタジー世界でもどこでも発生しうるので、どのような作品があっても不思議ではない。

 とは言え異世界ものに侵食されすぎているジャンル。いわゆるアクション映画的な、現代舞台で格闘家や軍人たちが戦うような作品はほぼランキングに存在しない。


アクセス数【あくせすすう】

 なろうでは一般にPVと呼ばれる。

 →PV【ぴーぶい】参照。


悪役令嬢【あくやくれいじょう】

 なろう屈指のパワーワード。タイトルにこれを入れるだけでPVが増えるという。

 本来は乙女ゲーム転生の作品において、主人公(ヒロイン)を虐める、性格が悪く、社会的地位の高い家の娘であり、王子(ヒーロー)の婚約者という設定のキャラクターのこと。最終的に悪事が公となりクライマックスにおいて断罪される。

 だが、そもそもその設定を逆手にとって悪役令嬢に主人公として転生し、ヒロインが悪役である作品や、そもそもゲームへの転生でなくとも悪役令嬢という呼称を使う作品ばかりである。

 主人公が現在、あるいは過去において悪事を働いておらず、ゲーム世界で悪役という役を割り振られている訳でなくとも、主人公が高位貴族家令嬢であり、同等以上の男性と婚約をしていて、その男性が浮気をして主人公への断罪イベントを発生させた場合、その主人公は悪役令嬢と認められる。

 わたしが「悪役令嬢ドロシア・ファーレンハイトの華麗な転身」を書いて日間ランキング表紙に載った時だって誰からも文句がこなかったからね!


あさおん【あさおん】

 朝起きたら女になってた!の略。TSもののオープニングで典型的なシチュエーション。

 →TS【てぃーえす】参照。


亜人【あじん】

 デミヒューマン、デミとも。

 ファンタジー世界における人に近しい種族が複数いる場合、その総称として使用する言葉。

 エルフ、ドワーフなどの古来妖精であった種族を人類のような種族とする。どこまでを亜人に含むかはそのファンタジー世界の設定により様々である。例:ゴブリンをモンスターとする作品も、亜人とする作品も存在する。

 亜という言葉は準じるという意味であり、差別的ニュアンスを含むことに注意されたい。しかし共通認識としての代用語は存在しない。


アバター【あばたー】

 自分の分身・代理となるキャラクターのこと。語源はサンスクリット語で、化身と訳される。神の現し身のこと。

 インターネットやSNS上では自身の代わりに表示されるもの。Twitterのアイコンなど。Vtuberの外見もアバターである。

 ゲームにおいて自分が操作するキャラクターの外見を決定する事をアバター作成という。VRゲームジャンルで見かけられる表現。MMORPGのゲームのキャラの外見で異世界転移する作品も見られ、外見がゲームのアバターだ。というような表記も見られる。


アメコミ【あめこみ】

 アメリカン・コミックスの略。ヒーローもののイメージしか浮かばないと思われるが、それは正しい。1950年代にコミックスコード委員会がキツい規制を打ち出したため、その他のジャンルが根絶された結果である。

 作品の著作権を作者ではなく会社が有するという形態が取られている。これは裁判にもなった問題点でもあるが、これがアメコミに大きな2つの特徴を与えている。

 1つは作者の交代が一般的であり、超ロングラン連載となること。『スーパーマン』は1938年のマンガだが、現在でも連載が続いている。

 もう1つは作品のクロスオーバーが一般的であること。最も知られているのは『アヴェンジャーズ』であろう。『マーベル・コミックス』のヒーローたちが時に反目しつつも協力して巨悪と戦うという構成となる。例えるなら『少年ジャンプ』のヒーローたちが一丸となって戦うような状態が常時行われているようなものである。

 日本では個々のヒーローの作品がほとんど出回らないため、アメコミといえばクロスオーバーものばかり有名である。

 なろう始め日本における創作文化においてアメコミ風作品は少ない。ただし、漫画『僕のヒーローアカデミア』のヒットもあり受け入れられる下地があるのは間違いない。なろうで最も知られているのは『シャングリラ・フロンティア〜クソゲハンター、神ゲーに挑まんとす〜』における『ギャラクシア・ヒーローズ』。


荒らし【あらし】

 1990年代後半あたりからインターネット上で良く出現したもので、悪意を持ってその場(ブログやスレッドなど)に相応しくない情報を垂れ流すことなどにより、その場の雰囲気を悪化させる、コミュニティの破壊などを行うもの。

 小説家になろうにおいては活動報告荒らし、感想欄荒らし、新着荒らし、レビュー荒らしの4パターンが主に見られる。

活動報告荒らし:活動報告に特定の人物への誹謗中傷などを無差別に書き込むなどするもの。

感想欄荒らし:作品の感想に強い口調でネガティブな意見を書き込み、作者の創作意欲を失わせようとするもの。

新着荒らし:なろうにおける新着一覧は読者の目に止まるところであり、特に新着完結済みは完結ブーストが狙える作者にとって重要な場所である。そこに1話のみの完結作品を大量に流すなどすること。特に作品とは言えない文字列だけのものを垂れ流すこと。

レビュー荒らし:レビューとは作品を他の読者にお勧めする場所だが、そこに作品を貶めるような文章を記す、自分の作品の広告を流す、無意味な文字列を垂れ流すなどすること。

 最近も見かけたが、例えば作者名も本文も延々と「○○死ね」と書いている投稿者とか。

 見かけたら運営に通報するべき。


あらすじ【あらすじ】

 辞書的な意味でいうあらすじを書いてはいけないところのこと。ここにあらすじを書くのは公募規定であらすじを書くこととあった場合のみで良い。

 なろうの各小説には10文字以上のあらすじが必要である。他サイトとの重複投稿などの場合はその旨を記さなければならないというルールがあるが、それ以外は書く内容に指定はない。

 本質的にあらすじの項目の目的は読者に興味を持たせる文を書き、本文へと誘導することである。第一話を読んでみたくなるような煽り文を書くこと。

 この作品のあらすじもまた、

『――全なろうユーザ必携の書!

 ――ブクマ必須のエッセイ!』

などと書かれている。


あらすじタイトル【あらすじタイトル】

 基本的には長文タイトルに同じ意味。

 →長文タイトル【ちょうぶんたいとる】参照。


アンチ【あんち】

 反対を意味する言葉。

 ジャンル・要素・作品・作者などを嫌うこと。別にそれ自体は趣味嗜好の範疇であり問題はない。

 ただし実際の行動としてその作品や作者を攻撃、感想欄を荒らすなどする者がおり、問題となる。

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i521206
― 新着の感想 ―
[良い点] マニュアルとしても作品(ネタ?)としても秀逸ですね。 そこここで笑いました。 ありがとうございました。
[良い点] 早速、本気に辞典代わりに(きっと正しい使い方。)使わせて頂きました。 分からない単語が出てきて、ウェブ検索かけたのに、明らかに“それじゃない”な答え。 そして、これがあるじゃないか!と見…
[良い点] レイアウトが辞書っぽくて、とても素敵♪ 「唯乃 尭」のオサレ感がまた…… 個人的な理由ですが、「IFA」がタイムリーで助かったのと、「アイドル」はブーム来ているだなっと、宿題をもらえまし…
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