『ふ』
ファンアート【ふぁんあーと】
→FA【えふえー】参照。
VR【ぶいあーる】
バーチャルリアリティの略。仮想現実と訳されるのが一般的。
コンピュータグラフィックスなどの手段を用い、サイバースペースを現実のように知覚させる技術のこと。そのためにはあらゆる感覚を誤魔化す必要があるが、現状では主にヘッドマウントディスプレイ(HMD、ゴーグルの中に映像が映る機材)を利用しての技術であるため、視覚・聴覚以外を騙すことは難しい。
完全にサイバースペースに入り込んでゲームを行うものを特にエンターテイメント作品においてフルダイブという。
→フルダイブ【ふるだいぶ】参照。
古くからSFなどで扱われる題材であるが、実用化は1990年頃。2016年はゲームなどでの利用が進みVR元年と呼ばれたが、ではそれからVRゲームが普及したかというとそうでもない。VRそのものが正直家庭用ゲームに向いてなくないか?などと言われる。
だがなろうにおいてはVRゲームジャンルは人気であり、最初の本格派VRゲームだとしてそこに顧客が集中するパターンと、VRゲームが大いに流行っているという設定の作品が多い。
→VRゲーム[SF]【ぶいあーるげむえすえふ】参照。
VRゲーム[SF]【ぶいあーるげーむえすえふ】
なろうのジャンルの1つ。VR技術を利用したゲームが主体となる小説。
→VR技術に関してはVR【ぶいあーる】参照。
使用される機材はヘッドマウントディスプレイ(HMD)かヘッドギアかフルダイブと作品によって差異があるが、HMDでは無理では?という作品も多い。例:触覚や味覚を感じる。
→フルダイブ【ふるだいぶ】参照。
実質的にはフルダイブでサイバースペース内に意識を飛ばしていると思って読む、さらに言えば現実世界の人間が好きな外見や能力を手に入れて現実世界の中でファンタジー世界に異世界転移したいという願望を叶える作品だと思って読むべき作品もある。
VR技術を利用していればどんな種類のゲームでも良いはずなのに、実質ほぼアクションタイプのMMORPGでファンタジー世界舞台のものしか存在しない。
また主人公たちにはゲーム外の生活もあるはずなのだが、作品によってはほとんど描写されず、それ異世界転移のファンタジーと何が違うの?という作品も存在するし、下手に現実世界の描写が長いと読者から文句言われたりもするという。
無論、ゲーム内世界も現実世界パートもどちらも面白く評価されている作品も存在するが。
VTuber【ぶいちゅーばー】
正式にはバーチャルYou Tuber。コンピュータグラフィックスで作られたキャラクターをアバターとして動画を作成・配信する人またはそのキャラクターそのもののこと。
You Tube以外の動画配信を利用する人も含むため、VTuberという呼称が一般的。
キャラクターのアバターを使っての配信そのものは『東方Project』のキャラクターを使ったものなどが古くから存在するが、VTuberという呼称が初めて使われたのは2016年の『キズナアイ』以降。2017年から個人でのVTuberの増加とともに、企業でも作成され大きなムーブメントとなった。
なろうにおいても2018年からVTuberを扱った作品が登場しだし、まだ若いジャンルのため作品数は少ないものの、2020年になってランキング上位に登場する作品がついに出てきたキーワードである。投稿ジャンルはヒューマンドラマ、コメディ、現実世界恋愛、空想科学SF、ローファンタジーなど。
複垢(アカ)【ふくあか】
複数のアカウントの略。例えば普段とは違う傾向の作品を作りたいとかなろうでできた人間関係の精算とか、複数のアカウントを持ちたいと言うユーザはそれなりに存在する。しかしこれはなろうにおけるれっきとした規約違反であり、運営にバレると基本的には即BANされる可能性の高い重大な違反事項である。
簡単に言えば複垢を認めてしまうと複垢からメインのアカウント(これを本垢という)の作品にポイントを入れる、レビューを書くなどできてしまうからであり、いくらでも違反行為が可能だからである。
決してやらないように。
ブクマ【ぶくま】
ブックマークの略称。
→ブックマーク【ぶっくまーく】参照。
ブクマ剥がし・剥がれ【ぶくまはがし・はがれ】
ブックマークを外すこと、外されること。作品が完結した後にもう読み返さないだろうという場合や、作品が面白くない、展開が気にくわないなどの理由で容赦なく外される。
実際のところブックマークは最大4000件まで登録可能なので、そうそういっぱいになることはなく、作者としてはもちろん外さないで欲しい。
しかし作者の実力不足であったと諦めも肝要である。かく言うわたしも良く外す。特に何もない時にブックマークが減ることもあり、読者が退会した、BANされたなどという可能性もある。
→ブックマーク【ぶっくまーく】参照。
ふたなり【ふたなり】
両性具有の一種で人間や人型種族においての表現。主にフィクションでの呼称であり、性的なニュアンスが強い。
→両性具有【りょうせいぐゆう】参照。
現実における半陰陽とは異なり、男性としての性的機能と女性としての機能を共に有する。女性の身体に男性器が付随している場合が大半であり、逆は稀。
本質的に性器の描写がないとふたなりというキャラクターを描くメリットが存在しないため、なろうにおいては極めて作品数は少ない。むしろ作品が書かれていても運営によって大半が削除されているのではなかろうか。
ノクターンにおいては人気のキーワードである。
ブックマーク【ぶっくまーく】
通称ブクマ。読者の使える機能。気に入った小説を登録し、対象の小説の更新情報を確認できる。とても便利。
なろうは未登録でも30件の閲覧履歴が残るために充分読めてしまうが、ブックマークの便利さはそれを遥かに上回るので、読み専の人もなろうに登録することを強くお勧めする。
ブックマークは最大で4000件まで。連載作品にはしおりを挟むこともでき、どこまで読んだか分かる。さらにそのうち400件まで、更新された場合は通知が来るように設定することもできる。ブックマークしたことを相手に知られないように設定を変更することも可能。ブックマークは10個までのカテゴリに分類することもできる。2022年5月にはブックマークに100文字までのメモも可能となり機能が拡張されている。
また作者側のメリットとして、作品の総合評価は「評価ポイント合計+ブックマーク登録×2点」で算出される。作者・作品の応援のためにもブックマークしてあげて欲しい。
不定期更新【ふていきこうしん】
連載作品の更新頻度が定期的でないこと。特に更新間隔が1週間以上あくことの多い作品が使う。
作者にもなろうの作品を書く以外の生活があるし、素人なんだし書く速さも違えばスランプもある。読者はそれを責めてはいけない。とは言え、そういう作品がランキングの上位に行くのはランキングのシステム上難しくなるのも事実。定期的な更新を目指そう。
冬の童話祭【ふゆのどうわさい】
なろうの年4回の公式企画の1つ。運営の出したお題(2020年は「おくりもの」)を使ってジャンル:童話で小説を書くというもの。
書籍化や賞金などの報酬はないが、企画用バナーから検索が可能なので、普段の同ジャンルより読まれたり感想を書かれるなどの反応は多い。
また冬の童話祭という用語はなろうが商標を有している。
→公式企画【こうしききかく】参照。
フラグ【ふらぐ】
旗。コンピュータプログラムにおけるフラグを元とする用語。ゲームや小説のストーリーにおいて、後の展開を引き出すキーとなる演出や台詞のこと。
伏線と類似する概念だが、一部お約束と化しているところがあり、
死亡フラグ:この台詞を言ったキャラは死にやすい
ブラバ【ぶらば】
ブラウザバックの略。インターネットでネットサーフィンをしている際、「戻る」ボタンを押すなどして今いたページから前のページに戻ること。
「あの作品面白かったけど、最新話の展開がクソすぎてブラバしたわ」と言ったら、最新話が合わなくて読むのやめたという意味。
また、前書きなどに「この作品は鬱展開・百合要素を含むので、好まない方はブラバ推奨です」などと書かれている場合もある。これは事前に警告しておいたからそれら要素が嫌いな人は読むなという意味。間違っても鬱展開で不快に思ったからと言って感想欄なんかで文句言うなよというアピール。
フランクな王族【ふらんくなおうぞく】
初対面の時に敬語は不要とか言っちゃう王様とか、学園内では地位は関係ないから気さくに話してくれとか言っちゃう王子様のこと。
テンプレの一種と言える。
本質的には敬語でガチガチにやると読者がついて来れないからであり、例えば王様との直答を禁ずるようなものを文章にしているとそもそも文が無駄に長くなるので。一部作品ではタメ口に近いものもあり、ここまで来ると作者が敬語で書けないからなのではと邪推が働く。
フルダイブ【ふるだいぶ】
SF用語。VR技術の一種。バーチャルスペースに五感全てが没入すること。現実世界の知覚ができなくなり、完全に別の世界にいるような感覚を味わうこととなる。
古典的なサイバーパンクSFにおいては頭部にジャックを挿して物理的にネットに脳を接続するものが描かれ(例:『攻殻機動隊』)、その後チップを頭部に埋め込むもの(現実世界でも開発はされている)も創作されている。
しかしその手の外科手術的なものは(特にカジュアルなエンターテイメントでは)忌避される傾向にあり、寝ている間に脳波を読み取り「夢を共有するような世界」として描かれる(例:『ソードアート・オンライン』)。
なろうにおいては大半がVRゲームジャンルに登場するも、詳しく描かれるものは少ない。というか、どういう機械なのか全く描写されないものすら存在する。これは、なろうのVRゲームジャンルが、VR技術が一般化された世界を描いていると言うより、MMORPGゲーム的な異世界に主人公が転移すると言うものを疑似的に描いているに過ぎないためである。
→VR【ぶいあーる】参照。
プレイヤースキル【ぷれいやーすきる】
略称はPS。ゲームにおいてプレイヤーの腕前のこと。RPGなどはゲーム内のキャラクターのレベルや装備を強くして敵を倒すものであるが、特にアクション要素があったりリアルタイム操作のものにおいてはプレイヤーの腕前によって同じデータであっても強さが大きく変わる。
これはそのゲームにどれだけ習熟しているかを示すものでもあるが、反射神経などのゲーム外の能力も含む。
なろうのVRゲームジャンルにおいては主人公の身体能力や料理の腕前などで安易に主人公が活躍する作品も見られる。
フレンドリーファイア【ふれんどりーふぁいあ】
略称はFF。銃火器による同士討ち、誤射のこと。主に味方を銃で撃ってしまうことだが、ゲームにおいては魔法などの範囲攻撃に味方を巻き込むこともこう表現する。
ゲームにおいてフレンドリーファイアが発生するか否かは個々のゲームによって異なり、VRゲームものを書くにあたってはフレンドリーファイアが発生するか、PKの扱いはどうかは考えておく必要がある。
→PK【ぴーけー】参照。
ブロック【ぶろっく】
なろうの機能の1つ。特定ユーザからのコンタクトを全てブロックする機能。
対象はこちらにお気に入りユーザ・ブックマーク登録、メッセージ送信、感想・レビュー・活動報告コメント投稿、誤字報告が行えなくなる。
対象がこれらの機能を利用するとブロックされているから出来ないとのエラーメッセージが出る。
最大1000件まで登録可能。
荒らしにあっている場合はこれを使うのと運営への通報を併用していくのが良い。
また同系の機能でミュートというものもある。
→ミュート【みゅーと】参照。
プロット【ぷろっと】
①描画、点をうつ、グラフのこと。
②創作においては物語の筋道、構想のこと。
本質的には物語における因果関係の繋がりのみを記すものであり、『Aという出来事があった、だからBという出来事が起きた、だからCという出来事が……』と繋いでいくものである。
印象的なシーンであっても因果関係と無関係であればプロットには含まれない。
1つの長編の物語に対して複数のプロットが同時に走ることが一般的である(例:拙作『王都の決闘士』においてこの定義でプロットがあるとすると、主人公が決闘士として大成していくのがメインプロット、調教師ギルドとの対立、新聞記者の話などがサブプロットである)。
だが日本において、この意味ではなくそれを文章化されたもの(本来の用語だとトリートメント)をプロットということが多い。
さらにWeb小説においてプロットをしっかり書いているという人が上げるものは、各話の詳細なイベントを記したものであるなど、本来のプロットの意味とは乖離している。
プロットを立てて書かれる作品とそうでない作品があり、それは作品、または作者の個性にもよる。面白い話が書けるのであればそれによる優劣は存在しない。ただ、例えば書籍の企画を出すようになるのであれば、プロットを理解し書ける方が有利であろう。
プロフィール【ぷろふぃーる】
作者マイページのトップのこと。作者名とそのフリガナ、IDは必ず表示される。ちなみに名前は32文字まで入るぞ。長い。
性別、血液型、生年月日、職業は入力欄があるが公開しない事が選択可能。
またユーザの自己紹介、ブログ等あればサイトのURLとバナーを入力するとリンクを貼る事が可能である。
ブロマンス【ぶろまんす】
ブロ(ブラザー)+ロマンスから。
男性同士がモノセクシャルな(異性の存在が希薄な)環境において性的感情を持たない強い絆を形成すること。
語源は「いつも一緒にスケボーばっかやってるような男たち」の関係を表現するための造語である。
イメージとして分かりやすいのは野球部などのスポーツもの、『シャーロック・ホームズ』のホームズとワトソン、『指輪物語』のフロドとサム、軍人や背中を預けられる関係など。
サムがそうであるが、ブロマンスの登場人物は妻帯しても構わない。
ブロマンスは恋愛関係ではないのに注意が必要であり、そこにBLとの大きな差異がある。つまりキスはしない。一方で握手とかハグとか肉体的な接触は多くても良い。同性なので。それが腐女子の方々に妄想を与えるのだ!げふんげふん。
性別が逆なもの、女性同士の恋愛ではない絆に関してはウーマンスだが、Wikipediaで日本語記事が存在しないレベルで通用しない言葉である。ぶっちゃけ語感がダサい。2013年にロマンシスという表現が造語として作られていて、日本ではこちらの方がまだ使われている。
広まらない理由としては、恐らくその関係性は百合の中に内包されているためであるかと思われる。
→百合【ゆり】参照。
プロローグ【ぷろろーぐ】
読み飛ばされるもののこと。
もとい文章の導入部分のこと。謎ポエムや良くわからない死を連想させるような夢が入ったりして読者が困惑したり、登場人物紹介や世界設定があって読み飛ばされたり、何でもない日常の朝が長々と書かれていてブラバされたりする。
まあね、この『なろう用語の基礎知識』だって辞書なんで第一話が前書きだったり第二話・三話が索引だから当然読み飛ばされている。この作品で一番読まれてるの4話だっていう話よ。




