『な』
ナード【なーど】
アメリカ文化における人間の分類、特にハイスクールのスクールカーストの下層に位置するものたちを示す言葉である。文化系陰キャガリ勉オタクと思えばだいたい合ってる。
反語はジョック。
→ジョック【じょっく】、スクールカースト【すくーるかーすと】参照。
さて諸君、君たちはナードである。むろんわたしもナードである。なぜならジョックは小説など書かないからである。ジョックは小説など読まないからである。
なろうはオタクがオタク向けに書いた小説でキモいとかいう批判があるだろう。批判が浅すぎる。そもそも現代の文化とはナードがナード向けに作っているのだということを理解していない。特に小説なんてジョックから最も遠い世界だ。
ホラー映画でアメフト部と金髪巨乳が死ぬのはなぜだ?ナードである作家が嫌いなジョックとその彼女だからだ。子供が生き残るのはなぜだ?ナードは自分より弱い子供が好きだからだ。スパイダーマンもガンダムのパイロットもナードだよ。
批判なぞ恐れず、好きなものを書こう。
ナーロッパ【なーろっぱ】
なろうとヨーロッパを掛け合わせた造語。
中世ヨーロッパ風の異世界だと説明があるにも関わらず、まるで中世ヨーロッパ風でないテンプレ的な世界設定のこと。元々は世界設定の作り込みが甘いことへの蔑称。
史実的な中世ヨーロッパとのファンタジー要素を除く主な相違点として以下のようなものがある。
城が防衛拠点でなく宮殿であり、後宮がある。
王は一夫一婦制でなく、側妃と呼ばれる2番目以降の地位ある妻を持つ。
紅茶が流通している。全体的に食糧流通が豊か。
奴隷制がある。メイドという職業がある。
衛生観念が高く、人権思想がある。
女性の地位が低くない、宗教の影響が弱め。など。
NAISEI【ないせい】
内政のローマ字表記。ちゃんとした内政ではなく、なんちゃって内政的な蔑称。
特に異世界の貧乏貴族の次男坊以降や戦国時代日本に転生した主人公が僻地にて現代の知識・技術や生産チートを使って領土を急速に発展させる様を示す。
領地を発展させる際の苦労が全く描かれない、現代知識が間違っている、チートが強すぎる、領地への移民などの展開がご都合主義すぎるなどの要素を含むと「内政じゃなくてNAISEIだからw」などというように使われる。
ナイトランタン【ないとらんたん】
株式会社ヒナプロジェクトの傘下組織であり、ヒナプロジェクト運営の小説投稿サイト『小説家になろう』のR18部門であったが、2022年6月1日にヒナプロジェクトに吸収・合併された。『ノクターンノベルズ』『ムーンライトノベルズ』『ミッドナイトノベルズ』『えぱれっと』の企画・開発・管理運営を行っていた。それぞれについては各項目を参照。
中の人【なかのひと】
元は漫画のセリフであるネット用語。何かの中にいる人を指し、そこから派生する言葉。
着ぐるみの中にいる人やヒーローショーのアクター、アニメキャラクターの声優やVTuber、特にゲーム関連では企業の社員や運営、スタッフ、GMを示す。
なろうにおいては憑依転生系主人公を中の人と表現する、あるいはタイトルにすることがある。
謎部活【なぞぶかつ】
意味不明な部活。原点は『究極超人あ〜る』の光画部か。『涼宮ハルヒの憂鬱』におけるSOS団以来、現代舞台の作品で大いに流行った。現実世界に存在しない部活という意味では『咲』の麻雀部などもあるが、あれは活動内容が明白であるのに対し、SOS団のタイプはそもそも何をやるのかすら分からないと言える。
謎部活のメリットはそもそも部活なので学年を超えてキャラクターを集めることが可能であること、部室という密会の場所がある、具体的な部活動としての活動内容が不明で読者に突っ込まれづらい、とりあえずオリジナリティが出せるなど。
なろうでは謎部活ものはそこまで存在しないが、異世界恋愛では生徒会がその代用を果たしていたり、ハイファンタジー学園ものでは魔法の研究やパーティーを組んで学園のダンジョンに潜るというような設定のものが部活動の代用となっていると言える。
七つの大罪【ななつのたいざい】
キリスト教のカトリックにおいて言われる、人間を罪に導く7つの欲望や感情のこと。宗教上の公式な訳は罪源、直訳だと死に至る罪。
それぞれ傲慢、嫉妬、憤怒、怠惰、強欲、暴食、色欲と訳されるのが一般的。
歴史的にキリスト教でも悪魔と対応させてみたり(例:アスモデウスは色欲担当ね)、動物と対応させてみたり(例:キツネは強欲担当ね)と象徴化・キャラクター化させているのであって、当然日本人がキャラクター化しない筈がない。
同名の漫画や『鋼の錬金術師』に登場するホムンクルスの名前が有名であろう。キャラクター以外でも『境界線上のホライゾン』が武装としているなど。
むろんなろうにおいてもしばしば使用される。
夏のホラー【なつのほらー】
なろうの年4回の公式企画の1つ。運営の出したお題(2020年は「駅」)を使ってホラージャンルで小説を書くというもの。
書籍化や賞金などの報酬はないが、企画用バナーから検索が可能なので、普段の同ジャンルより読まれたり感想を書かれるなどの反応は多い。
→公式企画【こうしききかく】参照。
ナデポ【なでぽ】
「頭を撫でるとヒロインが頬をポッと赤らめる」の略。
→類義語:ニコポ【にこぽ】
主人公が特に何か特別なことをしているわけでもないのに好感度が上がるという意味でチョロインの特徴とも言える。
成り上がり【なりあがり】
貧しい者が金持ちに、社会的に立場の低い者が出世すること。蔑まれていた者が世に認められること。
昔からエンタメにおいての主流。特に男性はみんな大好き。エンタメというものは主人公がただ強くなるだけではダメで、それを世に認められ称賛されたり驚かれたりするのが必要だよという話。それを隠して生きるパターンもあるけど、その場合も限られた人に称賛されるのを描くのがエンタメ。
ナレ死【なれし】
ナレーションでの死亡の意。
初出は2016年の大河ドラマ『真田丸』。同作品において歴史上の有名な人物(織田信長など)たちの死亡がシーンとして演出されず、ナレーションによって「その生涯を閉じた」などとのみ告げられて作品から退場したことで話題となった。
これ自体は昔からある手法なのだが、同作品は特にそれにより退場させられた重要人物が多い。
なろうにおいては地の文で「死亡した」などとのみ書かれ、シーンとして演出しないもののこと。婚約破棄ものの短編などのエンディングで、ヒロインや王子の末路として多用される。例:第一王子は継承権を剥奪され、北の塔に幽閉。3年後に病で命を落とした。
なろう【なろう】
小説家になろうの略称。
→小説家になろう【しょうせつかになろう】参照。
なろうAPI【なろうえーぴーあい】
正確には「なろう小説API」。APIとはアプリケーションプログラミングインターフェースの略。なろうというサービスを利用するアプリケーションに提供するインターフェースという意味。
なろうデベロッパーの中でこのAPIが公開されていることによって、プログラミングが出来ればなろうの作品のデータを参照できる外部サイトの作成などが可能となる。
→なろうデベロッパー【なろうでべろっぱー】参照。
なろう系【なろうけい】
極めて定義が曖昧な言葉。話し手と受け手によって意味が異なることもあるので扱いには注意が必要。どちらかと言えば蔑称のニュアンスで使われていることが多い。なろう運営もこの言葉についてはブランド化されているという側面もあるが、イメージの固定化など悪い側面もあるという旨の談話を出している。
よって公式がなろう系という発言をすることは無い。
以下、なろう系といった時にどういうものを指しているかの例。
①小説家になろうの作品、及びそこからの書籍化・漫画化・アニメ化したものなど。
②取り柄のない主人公が異世界に転移/転生して活躍する異世界チートもの。
③特に②の中でも主人公にとってイージーで安易な展開のもの。
④なろう人気ジャンル上位で流行った要素を持つ作品(悪役令嬢など)。
お分かりになるだろうか。ある作品が定義によってどれに入るか変わってくるのである。
例えば『君の膵臓をたべたい』は①である。『Re:ゼロから始める異世界生活』は①②④である。特に②以降に関してはなろうで書かれているのではない作品も含まれる。
なろうコン【なろうこん】
ネット小説大賞の通称。
→ネット小説大賞【ねっとしょうせつたいしょう】参照。
なろうデベロッパー【なろうでべろっぱー】
ヒナプロジェクトの管理下のサイト。なろうデベロッパーを通じてウェブサイト管理者やプログラマ、SEなどへ開発者向けツールを提供している。商用サイトでの利用も可能。
WEB API(なろう小説API)を使うことで、なろうの小説紹介サイトを作ることができる。
→なろうAPI【なろうえーぴーあい】参照。
なろう批判【なろうひはん】
エッセイ・その他カテゴリのお家芸。なろうに長くいると、おまえらよく厭きないなと思うが、実際のところ新規ユーザが流入してるからこそ発生すると思うと良いことなのであろう。
なろうの作品や作者の質が悪いと批判するエッセイが立ち上がり、それに賛成を示す感想が来てランキングに上がり、反対意見の感想が来て炎上し、読者の質が悪い、作品は良くなっている、変わらないなどの対抗エッセイが書かれ、さらに対抗エッセイが書かれ、元のエッセイ書いた人が削除退会する流れ。
別になろう批判するのは構わないと思うよ。でもそれをなろうユーザに叩きつけたら反論で炎上するのは当然であると想像もせずに書くのは意味が分からない。
ナローシュ【なろーしゅ】
なろう系の主人公の意味。この場合のなろう系とは主に「取り柄のない主人公が異世界に転移/転生して活躍する異世界チートもの。特に主人公にとってイージーで安易な展開のもの」を意味している。
男性であり、チート能力で簡単に強く、財をなし、女性たちに好意を示される主人公のこと。
なろラジ【なろらじ】
小説家になろうラジオの略称。
→小説家になろうラジオ【しょうせつかになろうらじお】参照。
何でもない日常の朝【なんでもないにちじょうのあさ】
作品のオープニングが「朝寝ていると母親に起こされて、朝食のパン食べて、妹と言い争いながら洗面台を使って、通学路で友人と合流してふざけ、教室つくと隣の席のかわいい同級生の女の子がおはようって言ってくれて、そこで窓の外を見上げて、『何でもない日常の朝、その時は気づかなかったんだ。これが本当にかけがえのないものだったなんて……』」って感じで始まるやつ。
現代伝奇ものとか日常が壊れていく感じの作品で山ほど見る。これを丁寧に描写することが後の日常が壊れていくシーンとの対比になって、主人公の葛藤や決意に説得力を持たせるのだ!という意見は正しいが、なろうでこれ丁寧に描写すると読者がオープニングの先読まないだけだからやめておこう。
ちなみにわたしはTRPGのヘビーゲーマーだったのでこの導入はマジでたくさん見た。上記の例で言えば、主人公が致命傷を負った時に能力に覚醒する。妹か友人か同級生の女、どれかが護るべき日常の象徴で、どれかが異形化するボスで、どれかがボスを倒すためまたは主人公の覚醒を監視するため派遣された組織のエージェントだ。知っているんだぞ、詳しいんだ。
難聴系主人公【なんちょうけいしゅじんこう】
ヒロインが主人公への恋愛感情を口にしたときのみそのセリフが聞こえなくなる主人公のこと。
演出としてヒロインが告白を小さい声で言って聞こえないとするもの、主人公がその言葉を聞いていても自分に自信がなく告白と気付かない場合、聞こえていても聞こえていないフリをするなど様々なパターンがある。
特に現代舞台のライトノベル等において一夫多妻制の認められていない社会におけるハーレムものにおいて、主人公が露骨に二股をかけたり、ヒロインを振ることのないために必要。ぬるま湯のような関係、なあなあのハーレムを維持するには必須技能である。
あまりにも多用すると当然批判される。




