『と』
ドアマットヒロイン【どあまっとひろいん】
不幸系ヒロインのこと。ハーレクインロマンス小説由来の言葉。ドアマットのように色々な人に踏みつけられる(虐げられる)ヒロインのこと。
不幸続きのヒロインが最終的に幸せを掴むという話のパターンとなる。女性読者中心に人気。また日本人この手のストーリー大好き。
なろうにおいて問題となるのは連載の場合に一気に読むことができないため、読者がストレスに感じる展開が続き、そのストレスが発散されないこと。
また特にエタった場合、ただ踏み付けにされただけの主人公という酷いものとなってしまう。
解決策としては完結済みの作品があり読者に信頼感を与える、書き終えてから投稿しているという旨を前書きに記す、毎日投稿など投稿頻度を高くする、作中にちょっとずつ読者がカタルシスを感じるシーンを入れるなど。
投稿【とうこう】
文章を小説家になろうで公開すること。連載形式と短編形式の2種類が存在する。
盗作【とうさく】
同義語として剽窃。学術においては盗用、俗語ではパクり。
→パクり【ぱくり】参照。
尊い【とうとい】
「たっとい」や「とうとよ」、「尊死(とうとし)」「てえてえ」「てぇてぇ」
も同じ、あるいは尊いの強意表現。稀であるが名詞化させて「尊み」という表現もされる。例:「このイラスト、尊みが凄い……」
キャラクター、あるいはキャラクター同士の関係性が言語化できないほど素晴らしい、美しい、最高であるといった意味。
トゥルーエンド【とぅるーえんど】
真のエンディング。マルチエンディングのゲームにおける表現。
エンディングが何通りもあり、その中で公式が真のエンディングと定めているものがあるもの。ゲームとして周回前提となる。例えばグッドエンドは主人公がボスを倒したが、黒幕が生き残っているとして、トゥルーエンドはボスと共闘して黒幕を倒す物語であるなど。ただしトゥルーエンドにおいて主人公が黒幕諸共自爆するようなハッピーエンドなのか?と言い難いものも存在する。
小説においてはこれらに影響を受けた作者が、妙にスッキリしないエンディングを持ってくること。というか、小説はまず分岐エンドという訳にもいかないので、この考え方が向いていない。
個人的にはこれで上手いのはライトノベルの『Dクラッカーズ』であるかと思う。5巻グッドエンド、6巻バッドエンド、7巻トゥルーエンドという印象を受ける作品であった。
童話[その他]【どうわそのた】
なろうのジャンルの1つ。幼年、児童に向けた内容の読み物。であるが、オリジナルの童話より既存の童話をベースとしたコメディが多い。
冬にはなろうの公式企画の1つ、冬の童話祭が開催される。
2020年、しいたけが大繁殖している。
特撮【とくさつ】
本来の用語としてはSFX、特殊撮影技術の略語であるが、日本においてはそれを多用した作品群という意味で使われている言葉。1950年代以降独自発展を遂げた。
月光仮面、ウルトラマン、ゴジラ、戦隊ヒーロー、仮面ライダーなどが代表的作品・またはシリーズとなる。
特撮は怪獣モノと(変身)ヒーローに大別できるかと思うが、なろうでは特に前者はあまり人気があるとは言い難い。ジャンルが散っていて目立たないのも問題かも。
ゴジラやウルトラマンのような巨大な怪獣やヒーロー同士が戦う人気作品は少ない。ロボットもそうだが巨大キャラの戦いはあまり小説には向いてないとも言える。変身ヒーローはヒーローそのものもそうだが、特撮風の悪の組織の構成員や幹部となる作品というものも存在する。
ライトノベルでは『太陽戦士サンササン』とか『コッペとBB団』とか好きであった。なろうでは『悪の組織の求人広告』が書籍化もしていて有名。
ちなみにノクターンには割と変身ヒーローものがある。戦いませんけどね!
毒者【どくしゃ】
毒にしかならない読者。感想欄などで粘着質に何度も批判的な感想を書くなどし、意図的かそうでないかに関わらず作者の筆を折りにくる。
批判的な感想に対してどのように対応すべきかは作者のメンタルとそれらがどの程度来るかによる。
なろうのランキング上位作品には感想欄を閉じているのも多い。わたしは反応ないのはつまらないので基本的にそういうのやらないが。そもそもわたしのとこには毒者あんまり来ない。
少なくとも作品批判が作者への暴言になったら無言で運営に通報するのが良いし、そうでなくとも不快ならブロック・ミュートするのが良い。なろうは筆者を護る機能があるのだから。
DOGEZA【どげざ】
土下座。
ローマ字で書いて特別な意味があるわけでは無いが、真の謝罪の意思がなく、安易に行なっているような印象を受ける。拙作、『救世の聖女ツェツィリー、東京都品川区武蔵小山に行く。』では主人公の安易な土下座を示すためにDOGEZAと書いている。
なろうにおいては特に神様が手違いで殺してしまった現代人に土下座して謝罪し、詫びとしてチートを与えて転生させるという展開が一般的。『神様土下座』や『土下座転生』などと呼ばれることもある。
どこにでもいるような平凡な男【どこにでもいるようなへいぼんなおとこ】
ローファンタジーにおける有名な書き出しのパターン。主人公の一人語りで、「俺の名は〇〇、〇〇高校に通う、どこにでもいるような平凡な男だ」と書いて始める。
100%平凡な男ではない。
DOT【どっと】
ダメージ・オン・タイムまたはダメージ・オーバー・タイムの頭文字。DOT以外にもDoTと記載されたり、DOTダメージと書かれたりする。またスリップダメージも同義。DOTダメージって言い方、ダメージって2回言ってるの笑う。
RPG系統のゲームで継続的にダメージを与える手段、攻撃、バッドステータス。DOTの中で最も一般的なものは毒であり、毒を受けるとその毒が治癒されるまで一定時間ごとにダメージを受け続けるというシステム的な処理がなされる。その他燃焼状態や呪いなど。
なろうだとVRゲームにおいて見られる表現。
ドラゴン【どらごん】
竜、または龍。洋の東西を問わず古代から現代まであらゆる神話・民話・物語に登場する生命体。
ヨーロッパのほぼ全域においてドラゴンの登場する民話が存在し、どちらかと言うと邪悪な存在として描かれて英雄に討伐されると言う流れを取るが、守護者としての竜もまた存在する(国旗等に描かれる)。
典型的なデザインとしては巨大な蜥蜴のような体躯に角、鱗、鉤爪、皮膜のある翼を有する。四肢のない蛇のようなもの(サーペント、ワームなどと呼ばれる)や、多頭のもの(ヒュドラなどと呼ばれる)も存在する。口からは炎や毒の息を吐く。
東洋においては翼はなくより蛇に近い長い体躯である(飛行能力は有する)。邪悪な存在というよりは瑞獣であるという話が多い(青龍など)。
トラック【とらっく】
オープニングで居眠り運転をしていて主人公を轢いて異世界に転生させるもの。
特に轢かれそうになっている子供を助けて代わりに自分が轢かれ、神様に善行を認められて異世界にチート持って転生させられるという話に関しては、転生ものではないし、それ以前にもそのネタは存在するが、漫画『幽遊白書』の影響が大きいと考えられよう。
これが2000年代前半の二次創作SS文化に使用され、なろうにおいて今でも使われている。
ネタとしては神様がトラックの運転手に今月何人轢いて転生させろと言っているものや、トラックそのものが異世界に転生する話なども存在する。
トラックバック【とらっくばっく】
2022年1月に廃止されたなろう機能。廃止前、なろうの全機能の中で最も使われていない機能だった。
ブログ関連の機能であり、他人のブログの記事に自身のブログへのリンクを作成する機能のこと。
例えばある作者が自身の個人ブログを有しているときに、自身の作品で個人ブログへのトラックバックを作成し、個人ブログ内でなろうで書いている小説の話をする。
これにより個人ブログの読者をなろうの作品に誘導することができ、なろうの読者を個人ブログへと誘導することができる。
なぜ使われなくなくなったかの理由は2つ。1つはSNSの時代において個人ブログそのものが下火であること。もう1つは読者がそもそも作品を読んでいるときにトラックバックタブを押さないことである。
もしブログを持っていたとして、トラックバックで宣伝するよりはランキングタグや活動報告で紹介した方がまだ目に止まりやすいだろう。というか活動報告そのものもブログ機能のようなものである。
ちなみにトラックバック機能がどの程度使われていないかというと、最後に使われたのは2019年の1月である。
と思っていたが、実はなろうにおいてずっとトラックバック機能に不具合があり、トラックバック一覧に表示されなかったということが2021年7月のお知らせ「トラックバックの受信障害について」において発表された。障害発生期間は2019年2月13日~2021年07月12日12:00までと極めて長期。
しかしトラックバックの障害が解除されているはずの2021年11月15日に確認したところ最新のトラックバックは2019年1月28日のままであった。
取り巻き【とりまき】
悪役令嬢の傍に侍る同性のキャラクターのこと。1人につき2人程度つくのが基本である。悪役令嬢の言動を常に持ち上げ肯定し、ヒロインに嫌味を言う、悪役令嬢の代わりに嫌がらせをするのが仕事である。
王子の周りにも同様の者がいるが、騎士団長の息子とか宰相の息子と役職が与えられていることが多い。
あるいはクラスタにおける中心的な人物の周りにいる人物を悪意的に言う表現。
ドリル【どりる】
① 切削工具の一種であり、ハンドルを回すあるいは自動で回転することにより穿孔する錐のような工具。巨大なものは建設器具でもあり、削岩などにも用いられる。
本来の形状としては円柱に螺旋の刃がついたような形状をしている。
② 上記ドリルを元にしたロマン装備(夢のある装備だが現実的ではない)。円錐に螺旋の刃のついたような形状をしている。ロボットアニメや特撮番組においてよく見掛けられ、地底を掘り進む乗り物や巨大ロボットの腕に装着されて武装となることが多い。初出はおそらく『サンダーバード』のMOLE。
③ 近世ヨーロッパ貴族の髪型に見られ、少女漫画などで古くから描かれている特殊な髪型、縦ロールを指すネットスラング。
顔の横または後部にドリルのような形状の巻き髪が垂らされるためその名が付いている。特に現代においてはそのドリルという名称から逆にイメージされて、髪を武器として使われることもある。
拙作『なまこ×どりる』のヒロイン、アレクサの髪型がこれである。
ξ˚⊿˚)ξ←これ。
④ 訓練や演習を意味する英単語。小学生の行う「さんすうドリル」のようなドリルはこちらの意味。
⑤ 上と関連して軍事教練もドリルである。特に米軍における新兵訓練を担当する軍曹のことをドリルサージェントと言い、鬼軍曹と訳される。
映画『フルメタルジャケット』のハートマン軍曹が有名。
奴隷【どれい】
人権がなく他者の所有物として扱われる人間のこと。労働を強制され、売買の対象となる。地域や時代によっても差はあるが、古代から近代まで洋の東西を問わず普遍的に存在し、現代においては禁じられている。
史実での中世ヨーロッパにおいてはオリエントより文化文明的に遅れていたため、奴隷を輸出していた側であり使う側ではなかったのに注意が必要である。中世ヨーロッパに存在するのは奴隷制ではなく農奴制。また大航海時代以降、ヨーロッパの国々が奴隷貿易を行なったが、その使用先は大半が南北アメリカであった。
いわゆるナーロッパにおいては奴隷制度が存在しているものが多く見かけられる。小国乱立の設定が多く、大航海時代が設定されている訳でもないため国家的な侵略により敗戦国住民を奴隷に取るタイプではなく、日本的な奴隷制度である身売りが行われているか、北欧のバイキング的な略奪が行われていると考えられる。
トレカ【とれか】
トレーディングカードゲームの略。TCGとも。
→TCG【てぃーしーじー】参照。
ドワーフ【どわーふ】
小さいを表す言葉。白色矮星、ネザーランドドワーフ(ウサギ)など。
元は北欧神話に登場し、民話や童話では妖精として描かれる。例:白雪姫の7人の小人。
『指輪物語』において人に似た種族として描かれるようになる。特徴としては小柄で筋肉質で髭。頑固で酒を愛し、鍛治に長け、勇猛で斧や鎚を武器とする。
後のファンタジーゲームや小説などの作品においてもこの傾向は踏襲される。
さて、ここで問題がある。女ドワーフである。実のところ北欧神話においてドワーフは土塊より産まれるものであり、女性のドワーフというもの自体存在しない。
『指輪物語』においては種族として描かれるため、女性ドワーフが設定されたが、男のドワーフとほぼ変わらぬ姿であるというものであった。小柄でマッチョで毛深い女である。
欧米でもあまりウケない造型であるが、アジア域では特に好まれず、2004年の韓国のオンラインゲーム『リネージュⅡ』において、女性ドワーフのデザインが小柄で痩身、ローティーン以下に見える幼女(ロリ)というデザインのものが広まった。
なぜか筋力は男性ドワーフと同等で、巨大な武器を振り回す幼女というデザインを確立する。
これはアジア域のサブカルチャー中心に広まりを見せ、なろうの書籍化作品においてもロリドワーフが登場する作品は存在する。
ちなみに個人的見解として、ロリドワーフは嫌いである。無論、自分が隣に侍らせるなら小柄でマッチョで毛深い女よりロリの方が嬉しいという意見を否定するつもりは無い。
だがわたしは、わたしの愛する頑固職人チビ髭マッチョ戦士の男ドワーフたちがロリコン集団にしか見えなくなるのは嫌なのである。




