『さ』
サイコパス【さいこぱす】
精神分析においては反社会性パーソナリティ障害の1つ、精神病質(サイコパシー)を有する精神病質者のこと。特質としては良心・罪悪感・共感性・責任感・誠実性の欠如、自己中心的など。
一般的に言って悪人であるが、反社会的であり犯罪的ではない。また軽度のサイコパスは社会的成功を掴みやすい、口が達者で魅力的に映る。
エンターテイメントにおいてサイコパスの悪党の人気が出ることや、CEOにサイコパスの割合が高いなどということが言える。
なろうにおいても近年見かけることが増えた単語。主人公がサイコパス的な気質を有している場合、女性主人公で恋愛対象の男性がサイコパスなどのパターンが存在し、存在するジャンルは多岐にわたる。
SIDE【さいど】
視点切替、一人称視点の作品において別キャラクターの視点を挟む時に、SIDE:○○(○○にはその回の視点となるキャラクター名が入る)と書いて始めること。○○視点なども同じ。
主にケータイ小説で広まった書き方であり、文学的に優れていないとして嫌う読者がいる。何も書かずに視点変更する作品もあるが、割と分かりづらいだろう。わたしのことだが。
別キャラクターの視点はエンターテイメントとしてみた時、一人称で視点変更なしだとどうしても描ききれない部分が出ることもあるし、話のアクセントとしても有用ではある。だが多用しすぎる作品はだいたい話の進みが遅くなるため、読者が離脱しやすくなる。
サイバーパンク【さいばーぱんく】
略称はサイパン。SFの1分野で1980年代に発生。SFがサイエンス・ファンタジー的であったりスペースオペラが非現実的なエンターテイメントになっていることに対するカウンター思想で、リアリティを重視する。故に近未来社会を舞台とすることが多い。
サイバーは当時発展したコンピュータ技術が過剰に発展し人類の脳に接続されたりより優れた肉体の代用とされる(サイバー四肢など)ことを描き、パンクは社会と個人の対立と反社会性であり、超巨大資本の企業とそれに従う個人、そこからのはみ出しものとして描かれる。
正直この思想そのものはインターネットの普及した現代の方向性から考えればリアリティという意味では誤りであり陳腐化しているが、サイバー化された人間というビジュアルや超過密人口の都市のデザイン、暴力的で退廃的な文化などはエンターテイメント性に優れて今でも人気があり、アニメ、映画、ゲーム、小説など新たなものが常に生まれ続けている。
なろうだと空想科学[SF]ジャンルになるが、作品数が多くはない。
錯者【さくしゃ】
自己中心的で高慢、読者や他の作者を下に見る発言を繰り返す作者のことを表すスラング。
→関連語:毒者【どくしゃ】
作者ID【さくしゃあいでぃー】
なろうにおけるIDの正式名称。
→ID【あいでぃー】参照。
作者名が黒文字【さくしゃめいがくろもじ】
運営の罠。作品投稿時に作者名を記入する項目があり、そこに名前を入れてしまうとこの状態になる(本来は青文字)。
あの項目は作者名を本来のユーザネームとは異なる名前で発表したい場合に使う物である。
黒文字になっていると作者マイページへのリンクが発生しないため、そちらへと移動しづらくなり、作者の活動報告が目に止まりづらい、お気に入りユーザにされづらいというデメリットが発生する。
と言うわけでわたしはかつて『作品の!作者名が!『黒字』の人に!そこを『青字』にしろ!と伝えたい!何番煎じか分からないエッセイ!オマケにサンプル文章を用意したぞ!』というエッセイを投稿したこともある。
もし(意図的でなく)作者名が黒文字だなあという作品を見かけとき、お時間あればひと声かけて上げて下さい。
ざまぁ【ざまぁ】
他人の失敗をあざける言葉。特にその対象が不正を行う、不実である、高慢であるなどした時の因果応報である際に使用する。
なろうの恋愛カテゴリにおいては浮気をしたあげく、主人公(悪役令嬢)の悪事をでっちあげて婚約破棄をした彼氏と浮気相手が社会的に破滅する展開が典型的。
ハイファンタジーにおいては冒険者パーティーの縁の下の力持ちであった主人公を無能と見下して他のパーティーメンバーが追放した場合に、そのパーティーが衰退・破滅するパターンが多い。
復讐ものとの違いとして、ざまぁは主人公が相手の破滅のために積極的に動かないが、主人公を追い出したことにより相手が自滅する傾向が強い。
晒し【さらし】
①情報を広く人の目に触れるようにすること。転じてネットにおいて非公開または見つかりづらい公開情報をより衆目を集める場所で公開する行為のこと。
主に非公開の個人情報や望ましくない事実などを、本人の意思に反して公開することで、悪事を働いた(法律的・道義的に)と思われる人物の個人情報をネット上で広める私刑的な行為。
②なろうにおいては自分の小説を5chなどの文芸掲示板の専用のスレに記すこと。基本的にはボロクソに言われる。ただ、そこから有用なアドバイスが貰えたり、人気が出ることもある。
SAN値【さんち】
TRPG『クトゥルフの呼び声』のルールにおける、現在の正気度ポイントを表す俗語。俗語でありながら極めて定着した呼び方である。非常に語呂がよく、イメージがつきやすい言葉なので広まったかと思われるが、実のところSAN値及びSANチェックという俗語がルール的な誤りを誘発しやすい。
SANはSanity(正気)を表す言葉であり、この値が減少すると正気を失っていき、奇行に走ったり、気を失ったりし、0になると2度と正気には戻らない。
なろうやライトノベルにおいてもクトゥルフ神話を元ネタにしたものは多数存在し、クトゥルフ要素の有無に関わらずこの言葉が使われることがある。
特にSAN値が減る、SAN値が削られるという言い方で使われる事が多く、意味としては「正気が失われる・失われていく」である。
ちなみにSAN値はそもそも俗語でありルール用語では無いため著作権法などに引っかからないという認識で大丈夫な筈。
3点リーダ【さんてんりーだ】
「…」のこと。時間経過や余韻などをあらわすために使用される。例:「俺はもうだめだ……」
上記例のように1文字の幅に3つの点が並ぶのを2文字分、点を6つ並べるのが原稿用紙における本来の書き方である。
なろうに限らずWeb上の文章では常にそれが守られているとは限らない。
「…」「...」「・・・」「‥‥」「、、、」「。。。」などの表記のものが見られる。これら表記の誤りを嫌う読者も存在するため、正確に書いてあった方が良い。
ただ、読者側も感想などで高飛車に誤りを指摘するのは趣味がよいとは言えないので注意しよう。
サンドイッチ【さんどいっち】
2枚の食パンの間に具材を挟んで食べやすくした食べ物。
ハイファンタジーにおいてサンドイッチ伯爵という固有名詞由来の食べ物が異世界にあるのはおかしいなどという議論を引き起こしたりする。割とどうでもいい。
ファンタジー世界で異国の言葉を喋っている設定であり、それを和訳して小説にしているのだと思えば不思議ではない。わたしは逆に異世界の言葉を話しているのに日本語の韻を踏んだ駄洒落が入るのがあまり好きではない。いや、自分でも使うけどね。
まあ程度問題なので気持ちは分かる。わたしはサンドイッチくらいなら気にならないが、例えば異世界の聖女の祈りの言葉を「南無阿弥陀仏」と書かれると多分凄く気になる。
三人称【さんにんしょう】
特定の誰かの視点で進まない文章のこと。例えば主人公がいる時に、「わたしは」と書いてあれば一人称小説、「彼は」と書いてあれば三人称小説である。
なろうのランキングにおいては一人称小説の方が主流ではあるが、別に三人称では人気が出ないなどということはない。
視点を自由に移動させやすいため、文章作成における自由度は高い。一方で感情移入がし辛い、書くのが難しいなどと言われるが、自分に合った書き方を探せば良い。わたしは一人称も三人称も書きづらいということはない。
細かく分けると三人称固定視点(主人公からの一人称に近い)、三人称神視点(視点が自由に動き、色々な登場人物の内心も表現する)などに分類される。
残念イケメン【ざんねんいけめん】
残念なイケメン。ここにおける残念とは性格や趣味、言動に難がある人物ということ。女性の場合は残念美人などと言われる。
パターンとしては変態、エロい、頭が悪い、奇行など。
残念な部分がなければ……という評価になることもあれば、その残念な部分まで含めて愛される場合もある。
例えばわたしが以前なろうで主催した『ヒーローランキング』企画において好きな男性キャラを語る企画をやったのだが、一番ポイントを集めたのは『シティ・ハンター』の冴羽遼であった。残念イケメンの代表のようなキャラである。




