『き』
キーワード【きーわーど】
なろうに投稿する作品にどのような要素が含まれるかということを示すために設定できる単語のこと。1つ10文字までで最大15個だが、短いキーワードを設定する際に、A/Bの形で書くことで15個以上のキーワードを設定するテクニックがある。
読者は好きなキーワードから作品を検索することができるので、検索されやすいキーワードが多く設定されている作品は人の目に止まりやすくなる。
コンピュータ用語のタグと似ているため、タグと呼ばれる事が多い。
企画【きかく】
公式のものと非公式のものがある。
小説家になろう運営が実施している公式の企画に関しては公式企画を参照。
→公式企画【こうしききかく】
非公式の企画に関しては基本的には、特定の期間内に、テーマに沿った作品を書き、企画名を作品のキーワードに指定して投稿するのみである。投稿するジャンルが指定されているものも多い。
誰かが発起人となって参加者を集めることになるが、なろうにおいては活動報告くらいでしか参加者に告知できず、あるいはTwitter等の外部媒体を使用して参加者を集めなくてはならないため、よほど定期的に行っているものでない限りは元々の知り合いか、知り合いの知り合いというくらいまでしか企画の実施を知るのは難しい。
騎士【きし】
英語だとナイト。中世ヨーロッパにおいて乗馬して戦う戦士階級であり、それに与えられた称号。
またそれが元で近現代に与えられるようになった名誉称号。こちらは馬術とは無関係である。
騎士というものの地位・立場は長い中世ヨーロッパの中でも変遷し、また国家ごとにおいても違うため非常に複雑である。
世襲ではない称号であり、農民が騎士となることもあるが、馬や武具は極めて高価であり、土着の豪族となることが多い。また名誉から王侯貴族が騎士を名乗ること、また経済が発展してからは豪商が騎士の称号を買う事もあった。
実情としての騎士は略奪、身代金で生計を立てる傭兵や盗賊のような存在であったことも多い。一方で中世後期では常備兵、長槍の集団戦術、火器の発達といった要素により騎士の必要性が薄れるにつれ、騎士の理想化が強く進んだ。
それを描く物語は騎士道物語(英語ではキャバリックロマンス)と呼ばれ、男女問わず人気があった。
騎士が仕えるべき主君を求めて、あるいは修行のために流浪することを遍歴と言い、ゲームなどでの騎士のイメージ、物語としてのヒロイックファンタジーはここが原点とも言える。
また騎士と貴婦人との婚姻関係ではない恋愛関係を宮廷愛(英語ではコートリーラブ)と言い、精神的な主従関係であり真の愛と尊ばれたものである一方で、現代的価値観では不倫にあたるものも多い。ロマンスが恋愛物語の意となっているのもここが原点である。
なろうにおいても男性向き、女性向き問わず騎士という存在は常に一定の人気があると言える。ただ、それらの姿は実情とはかけ離れている(それはかつての騎士道物語も同じである)。
特になろうのテンプレ的設定、特に異世界恋愛においては王の元(王城のある首都)に常設の騎士団が存在して王家から給与が支払われており、高位の貴族、あるいは貴族の令息が騎士団長となっているものが多い。
ついでに言うと騎士団長が氷の騎士とか言われて女性にモテるがつれない態度を取り、なぜか主人公だけを溺愛するようになるね、間違いない。っていうか氷の騎士様多すぎである。
→氷の【こおりの】参照。関連:姫騎士【ひめきし】
貴種流離譚【きしゅりゅうりたん】
神話・古典・現代の物語にまで共通する物語の類型の1つ。若き神や特別な出自の人物(貴種)が、親の敗北・死や別離・罪を犯すことや本人の死によっていままでとは異なる世界・社会にいき、苦難の道を歩んだり、重要な出会いをしたりと様々な経験をする(流離)ことにより、最終的にその原因となったものを取り除き、元の世界での栄光を掴むという話のパターンである。
2000年前も(日本神話:スサノオ)、1000年前も(源義経)、現代でも(ドラゴンクエスト、特に5、6、11)人気。きっと1000年後も人気。
なろうの異世界転生も、社畜やニートが異世界に転生する話というと貴種のイメージがないかもしれないが、その世界の住民とは異なる出自・異能と思えば定義的には貴種と言え、それが死というイベントにより異世界に流離するため、貴種流離譚の系譜であると言える。ただし、その転生先の人生の方を楽しみ、元の世界への帰還やそこでの栄光を望まない作品が大半であるという意味では異なる面もある。
キマシタワー、キマシの塔【きましたわー、きましのとう】
素晴らしく尊い百合イラストを見た時の心の叫び。タワーを塔にかけているので、意味は同じ。『ここにキマシの塔を建てよう』や『キマシタワー建設予定地』も同義。
拙作では『なまこ×どりる』において男装ヒロインと後輩女子が踊るシーンがあるのだが、そのシーンを海村さんがFAに書いてくれた時、キマシタワーが建築された。わたしの2019年6月の活動報告「うみむらさんがやってくれた……!」にある。
規約【きやく】
利用規約の略。
→利用規約【りようきやく】参照。
逆お気に入りユーザ【ぎゃくおきにいりゆーざ】
相手からお気に入りユーザに登録されていること。基本的にはあなたのファンである。あなたのアンチでありあなたを監視している可能性が無いわけではないが。
こちらはお気に入りユーザと異なり人数の制限はない。作者としての人気の指標ともいえ、逆にこれがあるからこそ作品投稿時にポイントが入り、ランキングに入りやすくなる。
現在のわたしで300人台、一般的に言えば極めて多い方だが、知り合いに3000人を超える人もいる。
→お気に入りユーザ【おきにいりゆーざ】も参照。
逆ハー【ぎゃくはー】
逆ハーレムの略称。
→逆ハーレム【ぎゃくはーれむ】参照。
逆ハーレム【ぎゃくはーれむ】
略称は逆ハー。ハーレムの男女を逆にしたもの。
→ハーレム【はーれむ】参照。
一人の女性を中心に、周囲の男性のほぼ全てがその女性に好意を抱いている状態のこと。一人の女性に対し多くの夫がいるもの(女王に対して複数の男が傅く後宮ものなど)も存在するが、基本的には恋愛関係。その程度も肉体関係、好意、絆と多様である。恋愛関係がほぼなくとも、イケメンに囲まれている女主人公に逆ハーレムキーワードがついていることもある。
BLにおいては受けである主人公が登場する他の男性全てから愛されていることを意味する場合がある。通常は総受けと記載。
逆行、逆行転生【ぎゃっこう、ぎゃっこうてんせい】
主人公の精神が過去の自分に乗り移る転生のこと。例:不遇の人生を歩み2020年に40歳で死んだ男が、意識を取り戻すと1990年で10歳の自分だった。
主人公が過去のある件を後悔している、人生をやり直したいと思っている際に過去に戻るというのが一般的。ゲームのセーブ・ロードのように、主人公が何度も同じ時間から人生を繰り返すものは逆行転生の一種であるループものとして区別されることが多い。
→ループ【るーぷ】参照。
また本来の意味とは異なるが、歴史カテゴリにおいて、主人公が歴史上の偉人として転生する(例:現代人が室町時代の織田信長に転生する)ものも逆行転生と呼ばれる事が多い。実はこれを表現する専用の言葉がないので(偉人転生は偉人が現代に転生するの意味である)。
→IF戦記【いふせんき】参照。
ギャルゲー【ぎゃるげー】
ギャルゲームの略であるが、ギャルゲームという表現が使われることはほぼ無い。
本来の意味としては女性のイラストを売りにしたゲームのこと(例:シルエットを囲うと女性のヌードが現れるゲームとかゲーセンでやりましたよね?)。現在の意味としては男性向け恋愛ゲームのうち、主人公が男性であり、恋愛対象が女性のものをさす。性交シーンが描かれ、年齢制限のあるものを含む場合もあるが、それはエロゲーなどと区別される事が多い。
女性向け向け恋愛ゲームは一般的に乙女ゲー・乙女ゲームと呼ばれる。
→乙女ゲーム【おとめげーむ】参照。
乙女ゲームと異なり、ギャルゲーの中に転生したという作品はほぼ存在しない。一方で現実世界恋愛ジャンルにおいて、ランキング上位の男性向け作品がギャルゲー的であるという言われ方がなされる。
宮爵【きゅうしゃく】
『人狼への転生、魔王の副官』における独自用語であり、領地を有さないが爵位を有する貴族の意。法衣貴族に類似。
→法衣貴族【ほういきぞく】参照。
宮廷雀【きゅうていすずめ】
雀には事情に通じていてそれを喋る者の意、噂話などを好んで話す者という意味がある。これは宮廷でお喋りや噂話に興じる者の意。暗にそればかりしている無能というニュアンスがある。
初出は不明だが辞書的な用語ではないかと思われる。なろうやライトノベルでの用例が多く、一般的な用語とは言い難い。
教会【きょうかい】
広く宗教団体や宗教施設を表す言葉、特にキリスト教の宗教施設の事を示す。
なろうにおいてはファンタジーにおいてキリスト教ではないが宗教施設を教会と呼称する作品が多い。次いで神殿か。
特に『ドラゴンクエスト』のパロディである作品も見られ、その場合は教会で死者を蘇生させる、セーブするなどの行為が行われる。
今日の一冊【きょうのいっさつ】
データでご紹介今日の一冊のこと。
→データでご紹介今日の一冊【でーたでごしょうかいきょうのいっさつ】参照。
極振り【きょくふり】
VRカテゴリでよく見かける言葉であり、「ステータスを自由に割り振れるゲームにおいて、1つのステータスに数値を全て振ること」。本来のMMOゲームのスラングにおいてそれは「全振り」であり、「極振り」は「ステータスの大半を振ること」を意味していたはずだが、意味が広がっている。
「○○極振り」の形で使用され、○○には極振りするステータスの名前が入る(幸運極振りなど)。
また造語であり、読み方が「きょくふ(ぶ)り」「ごくふ(ぶ)り」など定まっていなかったが、作品、「痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。」の読みが「きょくふり」だったことからこれに統一されるであろう。
巨大ロボ・ロボット【きょだいろぼ・ろぼっと】
主に創作における、高さが10m程度以上ある主に人型のロボットのこと。
→ロボット【ろぼっと】参照。
虚無・虚無小説【きょむ・きょむしょうせつ】
スラングであり定義は存在しないが、創作物の感想において虚無とはその鑑賞後に得るものが何もない・まるで分からない・時間を無駄にしたといった感情を抱かせるものに対して使われることが多い。
このあたりあくまでも体感的なものであるが、虚無小説にはいくつかのパターンが存在する。
テンプレ的内容で読み進められてしまうのだが、文章が稚拙や会話がちぐはぐ、言動が一致しない等の要因により、特に導入のテンプレ展開を外れると何を言ってるのか分からなくなるパターン。あるいは主要登場人物のキャラクターが薄っぺらすぎて話を進める装置にしか見えなくなるパターン。
初期設定等に独自性があり、興味を持って読み始めるのだが、作者があまりにもオリジナルの設定をアピールし過ぎて設定資料集を読んでいる気分になるパターン。特に独自の単語やルビ、不要な描写の多さのために目が滑る状態となることが多い。
時間を無駄にしたという思いを得るため長編である方がより虚無小説的であると言える。エタっていたり、伏線や設定を放り投げているとさらにそう。
全てどこかで見たような作品展開、テンプレの範疇を一切出ない作品というのも場合によっては虚無小説であると言える。
それは既にその手の作品をたくさん読んでいる読者の場合、新たに得るものが無いと感じるためである。一方ライトユーザにとっては面白く感じられ、ランキング上位はそういった作品が並ぶことも少なくない。
ギルド【ぎるど】
①中近世ヨーロッパにおける商人あるいは職人の同業者による組合のこと。都市の政治や教会とも深く関わっていた。
職人においては特に厳しい徒弟制度と業種の独占によりギルド内の職人を守るとともに外部参入を強く妨げた。市民革命の中で解体されていく。
②異世界を舞台にした作品において登場する、史実のこれを元にした同業者の組合のこと。ファンタジーらしいものも多い。例:冒険者ギルド、傭兵ギルド、魔術師ギルド、盗賊ギルド。
冒険者ギルドについては別途記載。
→冒険者ギルド【ぼうけんしゃぎるど】参照。
史実のギルドが都市1つ単位の組織であり、都市外から流れてきた同業者に対して極めて排他的に働いたのに対し、ファンタジーにおけるギルドは超国家的組織としてギルド員がどこにあってもその庇護を受けられるとするものが多い。
この形式のギルドはTRPGが初出であり、ゲーム的な都合である(中世ヨーロッパの人間はそもそも旅などしないので)。
③現実のコンピュータRPG、特にMMORPG、なろうのVRゲームジャンルにおける組織。冒険者ギルドと同義で使われていることも多いが、チーム的な意味で使われている事がある。例:このゲームにおいて全てのプレイヤーは開拓者であり、開拓者組合からの依頼を受けてこなす必要がある。各プレイヤーはギルドを結成するかそれに参加する必要があり、依頼をこなす際に一度に行動できるのは最大6人のパーティーである。パーティーは同じギルドのメンバーから選出される必要がある。
上記例の場合、『開拓者組合』が②のギルドの意味に近く、このギルドは組合に登録されているチームという意味になる。
野球に例えるなら、開拓者組合:日本野球機構(NPB)、ギルド:読売ジャイアンツ、楽天イーグルス……、パーティー:今日のスタメン、のように対応する。
ギルドカード【ぎるどかーど】
ギルドへの所属を示すカード。なのだが……。
中世ヨーロッパ風世界と自称するファンタジー世界の冒険者ギルドへの登録を示す、現代の技術でも作成不可能な超ハイテクカードのこと。
まず血を1滴垂らすと、所有者のDNAが登録されるのか個人情報が登録される。名前やギルドのランクだけでなくステータスまで表示されるものもある。身分証明書になり、世界中どこの街でも使える。銀行機能があり金銭を預け引き出すキャッシュカードの機能がある。モンスターの討伐数を自動で登録する。
このハイテクカードがほんの安い登録料で貰える冒険者すごい!
……まあゲームのステータス画面的なものをそのままファンタジー世界に持ってくるための仕組みである。
キンキンキン【きんきんきん】
迫真の戦闘描写だ!
なろうにおける書籍化作品において剣戟を示すシーンがキンキンキン!と剣と剣がぶつかる擬音のみだったことから、それを批判するAmazonレビューがつき、それに作者が反論して炎上したため、有名になった言葉。
基本的に小説家になろうの作品のレベルが低いこと、そんなものを出版する出版社への批判や侮蔑として使用される。例:なろう系とかしょせんキンキンキンで碌な作品ねーじゃん。
キンクリ【きんくり】
シーンを飛ばすこと。例:戦闘シーンはキンクリしました。
漫画、『ジョジョの奇妙な冒険』のスタンド『キング・クリムゾン』から。時を吹っ飛ばす能力を持つため。




