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【旧版:リメイク版投稿中】破滅フラグしかない悪役奴隷商人は死にたくないので回復魔法を修行します  作者: みんと
第三章

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第42話 エルド教




 だがある日、事件は突然起きたのだった――。

 

 なんと、王様が死去したのだ。


 王様は、前から病気だった。

 俺はアルトから、そのことをきいていたので、アルトに回復のオーブを定期的に渡してきた。

 アルトの手柄ということにして、王様の治療をしていたのだ。

 だが、それもここまでだったようだ。

 王様は、ついに寿命で死んでしまった。

 最善は尽くしてきたが、やはり寿命には勝てないようだ。


 ということで、アルトが王座を継ぐことになった。

 だが、そのせいで、まさかあんなことになろうとは――。



 ◆



「エルド様! ようこそおいでくださりました!」


 アルトはそう言って、俺のことを出迎える。

 こいつ、王になったというのに、俺のことをまだ様とかいってあがめるんだよなぁ……。

 俺は、アルトに呼ばれ、城にきていた。


「それで、なんのようなんだ?」

「じつはですね――」


 それから、アルトはとんでもないことを言い出したのだった。


「エルド教を作ろうと思っているのです……!」

「は、はぁ……????」


 俺は、なにを言われているのかさっぱりだった。頭の中がはてなでいっぱいだぞ。

 なにを言っているんだ、この若き王様は……?


「お、お前……自分が言ってることわかってるのか?」

「もちろんです! 俺は、せっかく王になったことだし、エルド様を崇め称えるエルド教を作って、国教にしようと思うんです! それが、それこそが、俺が王になったことの使命だと思うのです!」

「は、はぁ……?」


 おいおいコイツ……やべえよやべえよ……。

 さすがにアルトの忠誠心を高めすぎたのか?

 まさかコイツがここまで俺に心酔しているとは思っていなかった。

 エルド教ってなんだよ……。


「ちょっと待て、なんだその宗教は。そもそも、信者が集まるのか……?」

「当然ですよ! 集まるに決まってるじゃないですか! 少なくとも、うちの5万の兵士がすでに信者です!」

「すでに……!?」


 そういえば、魔王討伐のときに徴兵した5万の奴隷たちは、そのままアルトのもとで兵士として働いている。

 そいつらは、俺に欠損を治してもらった恩があるってことで、アルトと同じように俺に心酔している。

 じゃあ、そいつらが信者なのか……。


「それだけじゃないですよ! ドミンゴさんとかも、きっとエルド教に入ってくれると思います!」

「ま、まあ……そうだろうけど……」

「エルド様に救われた国民は、大勢います! 魔王を倒したのも実質エルド様ですからね!」

「うーんこの……」


 ということで、俺はなんか勝手に祭り上げられてしまった。

 まあいいや……もう勝手にしてくれ……。


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