第15話(1)
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要の歩調に合わせ、六人はゆっくりと学校へ向かった。
「二戸神、お前、見た目の割に運動出来るじゃん」
堀田は祐介の隣を歩きながら言った。祐介は長身の堀田を見上げて、おどけるように肩を上げる。
「中の上って所だよ。まあ、球技については下の下だけどね」
「でも、石ころ、上手い具合に当たったじゃん」
堀田は宮崎に当たった石を思い出しながら言う。
「ああ、あれはマグレ。必死だと、意外と上手くいくもんだね」
祐介は気持ちのよい笑い声を上げて笑った。祐介の笑い声は、普段の話す声とは違い声量が大きく、まるで外国人が大口を開けて笑うように笑う。それでいて、不思議と不愉快にならない笑い声だった。むしろ、見ているこちらまで笑いたくなるような笑い方をする。
「でも、なにか武道やってるんだろ?さっき、ちらっと見えたんだけど、宮崎のこと払いのけてただろ」
先を歩いていた中村が後ろを振り向きながら言った。
「ああ、あれは」
祐介は頭の後ろを掻きながら、照れくさそうな仕草をした。
「古武術だよ。おじいちゃんがね、やってるんだ。それで、僕も子供の頃からやっててさ」
「すげえな、古武術かあ。飛んでたもんな、あいつ」
川崎が興奮したように言った。
「そんな細腕で、よく交わしてたよなあ」
田川は感心したように何度も頷くと、古武術かあ、と呟いた。
「なあ」
ずっと黙っていた要が声を出した。立ち止まった要を、五人は振り返り黙って見つめる。
要は俯いたまま立ち止まっていて、次の言葉は出てきそうに無い。
「どうしたんだよ」堀田が声をかけた。
要はゆっくり顔を上げると「なんで、あそこに?」と、真剣な眼差しで五人を見る。
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