第14話(3)
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六人が歩き出すと、宮崎が呻きながら祐介の足首を掴んだ。
祐介は足を止め、掴まれた足首を見下ろした。宮崎は這い蹲って祐介を見上げていた。祐介はその場に膝をつくと、宮崎に顔を近づけた。
「君は、僕の大事な友達を傷つけた。この罪は、許し難い。でも、今回だけチャンスをあげるよ。今後、要に近寄るな。二度目には、僕は君を許さない。言っておくけど、君は僕には勝てないよ」
宮崎は黙ったまま生唾を飲み込んだ。静かで冷ややかな祐介の声は、妙に鋭く、宮崎は自分の心臓を、氷で冷やされるかのような感覚に陥った。身体が冷え、全身が震えだす。ゆっくりと祐介の足首を放すと、腹這いになったまま後ろに下がった。その姿を見た祐介は、声を立てずに苦笑した。
「先輩達も、次は無いですよ。今日はこれでも力を抜いたんですから」
堀田がよろよろと起き上がった小林に向かって言った。堀田の言い方が癇に障ったのか、小林は赤黒い顔で歯を食いしばっていた。要はふらつく足で小林に向き直ると「そうだな」と言った。
「次は、無いですよ。本当に。あなた方の、全ての秘密、全校生徒の前でバラします」
そう言って、よろけた足取りで小林に近寄ると、何かを耳打ちした。
「これ、誰も知らないでしょうね」
そう言うと、小林は充血した目を見開いて、唇を震わせた。その顔を見て、要は左の口角をくっと上げた。
「俺の噂くらい、色々聞いてるでしょ。バックにすごいのがついてる、とか」
さらに脅しをかけるように、要は小林に囁く。小林は生唾を飲み込むと、小さく顎を引いた。
「こいつらにも、仕返しとかバカなことは考えない方がいいですよ。こいつらに何かあれば、すぐに俺も行動に出ます。これは脅しじゃなく、本気ですから、あしからず」
要は口元に浮かべていた笑みを消し、無表情で立ち上がった。
小林達は、誰一人要たちを追いかけてこようとはしなかった。
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