僕は勉強した
さて、ご飯も食べたし……。
「そろそろ勉強でもしようかな」
「おお! じゃあ私も一緒にする~」
僕はまだ二年生だけど、妹は今年受験だ。
「ねぇお兄ちゃん、これ教えて!」
「あ、えっとこれは……」
丁度昔僕もつまづいたところだ。出来るだけ丁寧に説明する。
「だからここがこうなって……」
「あーー!! なるほど分かった!! 流石お兄ちゃん!! あの高校に通ってるだけのことはある!!」
「いやいや……」
妹は褒めてくれるけど、別に大したことでもない。勿論それなりに勉強はしたけど、僕だって入れたのだから、出来の良い妹なら余裕で合格できるはずだ。
「いいなぁ、私も入りたいなー」
「千夏なら絶対大丈夫だよ」
「…………そうだね、頑張る!!」
むん、と気合の入った様子の妹と一緒に昼頃まで勉強した。
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「バイト?」
「うん! バイトしてみない!?」
勉強を終え、二人で昼食を食べていたとき、妹がそんなことを言ってきた。
「やったことなかったよね!? 絶対良いと思うんだぁ~」
彼女が勧めるのはカフェのバイト。
なんでも、妹はそこのケーキが大好きでよく友達と一緒に行くそうだけど、そこでバイトを募集しているらしい。
「うーーん、でも僕に接客なんて出来るかなぁ」
「大丈夫だよ! お客さんも良い人多いし!!」
にこにこと笑った妹が言う。
「――――新しいこと、やってみようよ!!」
「……そうだね。とりあえず面接、受けてみようかな」
「やった!! じゃあ、電話するね!」
「え」
今? と僕が聞き返す間もなく、妹はスマホを触り始めた。
通話はすぐに繋がったようだ。
「……あ、店長さんですか? すみません、前お話した私の兄の件なのですが…………はい、はい。分かりました。ありがとうございます。すぐ行きますね」
通話を切ると妹は唖然としている僕にぐっと親指を立ててきた。
「よし、着替えてすぐ行こう!!」
「…………!」
僕の妹って、行動力高いんだなぁ。




