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都市国家からの来訪者ー3



ギルドの応接室にて――。



そこには、エリシアとリア。リハクとミスラの姿があった。



「報酬は金貨三十万枚、お望みならウェタル市国の一等地の管理権もつけるわ」



ミスラはそう言った。



「確かに、悪くない条件ですが……」



だが、しかしひとつ疑問があった。


このエルフの少女が、そこまでの権力があるのだろうか。



「しかし、貴方にそれ程の報酬を支払う能力があるのでしょうか?」


「問題ないわ。わたし、こう見えてウェタル市国の都市長だし」



彼女はそう言った。


見た感じ、彼女が市国のトップであるとは見えないだろう。 


格好も高貴なものというよりは、どちらかと言うと平民のようである。



「ぱっと見そうは見えませんが……」


「生まれは平民だし、貴族みたいな格好には慣れなくてね。勿論、嘘じゃないわ……ここまで私用の船できたし、近くにも配下もちゃんといるわ」



ミスラはそう言うが、やっぱり平民の町エルフにしか見えない。



「兎も角、依頼は受けます。ただ、命の危険を感じた場合には直ぐに逃げますよ?」


「構わないわ。それでも、竜殺しにして大罪の悪魔すら従える冒険者が助けてくれるなんて思いもしなかったしね」



リハクにでも聞いたのか、エリシアの情報を相当知っているようだった。



「それなら決まりね。明日にでも出発したいのだけど大丈夫そう?」


「まぁ、良いですよ。 ただ向かうのは、アラスが帰ってきてからですね」


「それって、憤怒の悪魔 アラストルのこと?」


「ええ……そうですね」


「一体どんな恐ろしい姿なのか気になるわね。あの人達が、それで変な気を起こさないといいけど」



ミスラは不安そうに呟いた。


は言え、通常時はアラストルは人型だ。それもかなりの美形である。


実際のアラストルを見て、どの様な反応をするのかとても気になるところだ。



「それで、リアはどうします? 危険な依頼ですし、待っていた方が……」


「いえ、行きます。回復魔法使えるし、必ず役に立つと筈です。それに危なくなったらエリシアさんが助けてくれます!」


「それは保証できないのですが……」



エリシアそう言い、苦笑を浮かべた。


リアが怪我――最悪死んでしまうかも知れないので心配だ。


この話はアラストルとレーマにも話を伝えなければいけないだろう。


兎も角、これまた長旅になりそうである。

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