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翼人の国-2



翼人の少女は自身の名をリッタと名乗った。



リッタの話によれば、ドラゴンの襲撃により翼人の国は現在滅亡の危機に瀕しているそうだ。



「それで私達に助けて欲しいと?」


「そうなの。お礼は多くはないけど、でもお願い……」



その時、アラストルが口を開いた。



「どうするの? そこまでして助けるメリットは無さそうだけどねぇ」


「しかし、どの道翼人の国に行くつもりだったんです。まぁしょうがないですし、その依頼受けましょう」


「まぁ、エリシアならそう言うと思ったけどね」


「それに、こんな小さい子のお願いです。ここで助けてあげなかったらその……気分的にあまり良くありませんから」



エリシア的には、こんな幼い子を助けてあげなかったら、人としてだめなような気がしてならない。



「本当に? あ、ありがとう!!」



リッタは、感極まってエリシアに抱きついてくる。



「こんな無茶苦茶断られると思ってたのに」


「私以外なら断ってだところですよ」



確かに、普通の冒険者なら断る事案だろう。だが、エリシアは普通じゃない。



その時、背後から何かが手を回してくる感触があった。



「それで、なんでアラスまでくっついてくるんですか……」


「えぇ? ボクはだめなのー?」


「いや、この際別に良いですけど」



それを見た翼人の少女は口を開いた。



「えっと、お姉ちゃん達は仲がいいんだねっ」


「そうだよー、ねっエリシア?」


「まぁ、そうですね……」



ここでとやかく反論しても無駄だろう。



「ぬ……ずるい! 我もっ」



今度はレーマがアラストルに抱きついてくる。



「なんなんですかね、この状況は……」



側から見たら、どのようにこの光景が見えているのだろうか。


エリシアの目には、リッタが少し引いているように見えた。正直少し気まずい。



それはそれとして、リッタに翼人の国まで案内して貰おう。



「リッタ、国まで案内して貰えませんか? 私達は元々翼人の国へ行く予定だったんです。でもリッタの方が道のりは詳しいと思いますので」


「いいよ、勿論だよ。一番の近道を案内するね」


「えぇ、お願いしますね」 



こうして、エリシア達は翼人の国まで向かうことになった。




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