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戦姫アリシア物語  作者: mery/長門圭祐
女王アリシア
81/116

王都市民とわたし

ストックが切れたため、これからしばらくの間は隔日更新になります。

「随分と快適だな、おい」


王都外壁の上に設えた一室に、足を踏み入れたジークの、第一声である。

連合軍の幹部達が、城壁上、北門の最上階にある貴賓室に集合していた。


ここにいるのは、ジーク、領主諸侯の代表者、そして私と、各々の随員だ。

城壁陥落の報を受けて、急遽駆けつけたウェルズリー候やバールモンド辺境伯も、会議に参加している。


最初の話の種は、ジークが、感嘆(?)の声をあげた貴賓室だ。


貴賓室。

いわゆるVIPルームである。

そんなものが、なぜか、防御施設である城壁の上に、でんと用意されていたのである。


貴賓室は、およそ二十人ほどの大人数を収容して、なお余裕がある広さがあった。


しかもとても快適である。

なぜ、そんなものが城門に? 私も、最初は首を傾げてしまった。


これは、王国兵から聞いた話になる。

なんでもこの貴賓室、国王が、王都の防衛戦を指揮するために、作られたものであるそうだ。

ただ、生憎と現在の主である僭主ジョンは、根っからの臆病者であった。

結果、この戦争の間、利用者不在で放置され、捨て置かれていた。


大変にもったいない。


貴賓室の扉の鍵は、王家が管理している。

最初、私が案内された時は、がっちり施錠されていて、入ることはできなかった。


ところで私は、女王アリシアだ。

王様である以上、この部屋の所有権を主張しても良いはずだ。


そこで、部屋の真の主であるアリシアは、遠慮なく扉をぶち破ってから、この素敵なお部屋を、有効活用させてもらうことにしたのである。

金属で補強された貴賓室の扉は、なかなかに頑丈であったが、軍用象もびっくりの、アリシアパワーをもってすれば、突破するのは難しくなかった。


部屋は、天井も高く、広々と開放感があった。

調度品も質実さを重視した、品の良いものばかりだ。

会議室兼居間のような、一室の窓辺には、緑が豊かなルーフバルコニーまであって、そこからは王都の景色を一望できる。


広くとられた開放部から、天井の吹き抜けまで、気持ち良い風が通り抜けていく。

部屋を設計した匠の心遣いがキラリと光る、素敵なお部屋で会った。


私の戦場生活は、砂と埃と汗の思い出にまみれている。

快適さとは、当然、無縁だった。

酷い格差を目の当たりにして、私は、やるせない気持ちになってしまう。


皆も程度の差こそあれ、似たような想いを抱いたのだろう。

不満げな表情を浮かべていた。


そんな中、我が従者メアリだけは、この素敵なお部屋に目を輝かせていた。


「王城を落とすまで、このお部屋を、使わせてもらっては如何でしょう、アリシア様!」

メアリは、私に、提案の体をよそおって、確認をした。

表情だけは取り繕っていたが、本音はダダ漏れだ。


このお部屋、とっても素敵ですわ。

ここに泊まりませんか?

私の側付きとして、彼女も居座る気まんまんである。


この女、本当にぶれないな。

前向きなのは、大変結構なことだけども。


「そうしましょうか。アデルもご一緒にどう? 」


「……えぇ、お言葉に甘えさせてもらいます、アリシア様」


そして、この部屋が私の居室になったのである。

私がぶっ飛ばした扉は、適当に修理した。



私は、大テーブルに、王都の地図を用意させた。

市街地と、そこを縱橫に走る街路を漏れなく記載した大きな地図である。


敵の最後の砦である、旧市街の城壁、いわゆる内壁の攻略が、今回の議題であった。

王城は、宮城であるため、防御施設としての機能は、ほとんど持ち合わせていない。

ゆえに、この壁を突破できれば、私達の勝利である。


「篭もる敵兵力は、一万強。城壁上に展開して、籠城戦の構えを取っています」


「防壁を抜くのは、難しくないのだろう? 」


「ええ。でも、こちらも攻撃のために、大部隊を展開することは、できないわ」


私は、地図を示しながら、懸念点を述べる。


敵が篭もる内壁は、新旧の両市街を隔てる壁だ。

壁そのものの高さは、さほどでもない。

問題は、市街地特有の狭さだった。


主要な街路は、ある程度の広さがあるが、それでも横幅は限られている。

数千の兵力を自由に展開することは難しい。


加えて、私達は、田舎者と外国人の集まりだ。

故にみな、地理不案内である。

入り組んだ狭い路地を、利用するという手も採れなかった。


現状、私たちに、数の優位はあるのだが、それを活かすことが、できないのである。


加えてもう一つ問題がある。


「内壁前面に展開したとして、万が一、敵が出てくれば、市街戦になりかねないわ」


敵が、危険をおしてでも、出撃してくる可能性があった。

敵軍に、その気概があるかどうかの議論は置くとして、可能性を無視はできない。

私が敵将であれば、敵に消耗を強いたうえで、和平に持ち込もうとするはずだ。


狭い街区をぴょこぴょこと駆け回りながら、非正規戦を挑んでくるアリシアを、想像してみる。


とても、とても、厄介だ。


敵に回ったアリシアは、心の底からうざかった。

その存在感に、殺意すら覚える。

私を許してくれたジークは、本当に優しい人だと思う。


市街戦ともなれば、戦線は混沌として、思わぬ損害をこうむる危険性があった。

万が一、撤退ともなれば、被害はさらに拡大する。


加えて、王都の市民にも犠牲が出てしまうかも知れない。

敵味方の区別が難しい以上、不幸な事故は間違いなく起こるだろう。


やっぱり力攻めには、無理があるな。

考え込む私の横で、ウェルズリー候が挙手をした。


「攻めるに邪魔であるならば、すべて平らにしてしまえば、良いではありませんか。住民は、全て立ち退かせればよい。王都の者に、配慮する必要などありますまい」


この案は、極めて合理的なものだ。

周りの建物が邪魔ならば、取り壊してしまえという提案である。


彼の声音は平坦だった。

王都市民の生活になど、一顧だにしない厳格さである。


「悪くない案なのでは?」


賛同の声があがる。

彼以外の領主諸侯にしても、程度の差こそあれ、感情的には同じだろう。

自軍を危険にさらすよりは、王都の一角を更地にするほうが良い。

彼らのそんな考えがうかがえた。


むしろ敵に火をかけようなどという、乱暴な意見が出ないだけでもましかもしれない。


一方の帝国軍の幕僚だ。

彼らは鼻白んでいた。

彼らからすれば、王国人は他国の人間だ。

そんな帝国軍をして、領主連合軍の、王都市民に対する冷淡さは、空恐ろしく感じられたようだ。


こいつら、自国の人間相手に、容赦しないな。


彼らは、若干顔色をなくしている。

その帝国人の一人であるコンラートが発言の許可を求めた。


「その王都の市民から、要望が上がっています。食料と飲料水を、援助してもらいたいと」


ここで、空気を読まずに、火に油を注いでいくスタイル、嫌いじゃないよ。

でもできれば、私が傍観者に徹していられる時にして欲しかったかな。


王都市民からの要求に、たちまち、地方出身者達が、色めき立った。


「なにを馬鹿な! たしかに我々の糧食には余裕がある。だが、これは兵に食わせるためのものだ。無駄飯喰らいを養う気など無い」


ウェルズリー侯は、断言する。


彼の表情は、苦虫をかみつぶしたようだ。


連合軍の統制は行き届いている。

王都の民に恨みがあろうとも、略奪などの心配はない。

だが、その分だけ、積年の鬱憤が溜まりきったままになっていた。

はっきり言うなら、領主連合の皆さんは、王都の市民が嫌いなのだ。


これはまずいな。


彼らの心情は、私にもよく分かる。

ただ、戦後処理が私は心配だった。


私は、考えをまとめる。

ウェルズリー侯は、王都の市民をして「無駄飯喰らい」と言った。


であれば、彼ら市民に提供する食料が、無駄飯でなければ、いいのでは?

私が発言のため手を挙げると、皆の視線が集まった。


こほん。


咳払いを一つしてから、私は口を開く。


「ならば、市民の手で、王城を落としてもらいましょう。その対価として、彼らに食料と水を分け与える。これなら、いいでしょう?」


皆は驚いたようだ。

ただ一人ジークだけは、面白がるように、口の端を持ち上げた。

どうやら、彼も同じ案を思い付いていたようだ。


もぅ。

だったら、ジークもちょっと助けておくれよ。


私は、内心でちょっと安心しながら、自分の考えを披瀝した。



作戦は単純だ。

市民の手で、内壁へと至る街路や路地のすべてに、バリケードを作ってもらうのである。

相手が篭もるなら、相手のお望み通りに、周囲を封鎖してしまう作戦だ。


「旧市街地を、物理的に封鎖します。その上で、先行して、新市街地の、占領と慰撫を実施しましょう」


私は、ジョンとその取り巻きを倒してから、王都の統治を始める予定であった。

この順番をひっくり返すのだ。


敵が、立て籠もるのなら、ずっとそうしていればいい。

援軍も期待できないのに、籠城戦など、意味は無いのだ。

馬鹿共を檻に閉じ込めたら、奴らが干上がるまで、高みの見物である。


新市街地は、王都の八割以上の面積を占める。

つまり、ジョンを倒さなくても、王都の八割は、私の統治下におけるのだ。


荒れた王都の復興のため、物資は備蓄してあった。

王都の住人を抱えてしまい、こちらの補給が、苦しくなる心配もない。


それに、こちらには物量の鬼、帝国軍がついているのだ。

持久戦なら、絶対に負けはしない。


ジークが面白そうに笑ってから断言する。


「帝国軍は、アリシアの作戦を支持する。

諸卿らはどうする? 」

領主連合の皆さんは、それぞれ顔を見合わせた。

代表して、論陣を張ってきたウェルズリー候が進み出る。


犠牲が無いのはありがたいのですが。


彼は、そう前置きしてから苦笑した。


「このままでは、我々は、一度も剣を抜くことなく終戦を迎えることになりそうです。それだけは不満といえば不満ですな」


皆が、つられて笑う。

一年前までは、終わらぬ戦争に苦しんでいたと言うのに、戦いが無いと不満を言うようになったのだから、私達も贅沢になったものである。


彼の言葉で、会議はお開きとなった。


私の作戦案が採択されることになる。



会議が終わってからのこと、私はジークに呼び止められた。

ジークはなんだか楽しそうだ。


「アリシアは、感心するほどに気が長いな。力攻めでも、まず間違いなく勝てるだろうに。また、城だけ囲んで、締め上げるのか」


「ええ、そうよ。私、粘り強さには自信があるの」


なにしろ、私は、あの王太子との婚約を、十年以上、我慢したのだ。

いまさら一月や二月、決着が延長されたところで、大して気には、ならないのである。


私たちは、王都の者たちに布告を出した。

旧市街地封鎖に関する、人員の徴用と、その対価としての食料支給の布告である。


王都都に住まう各家庭の代表者に、家族の構成を申告させ、労働力を供出させる。


私たちは、万が一の王国軍の襲撃に備えて、弩弓を装備した狙撃兵を、内壁城門付近の建物に配備した。

そして、彼らに封鎖作業を実施させた。


封鎖といっても、精々が街路を、適当な資材を積み上げて、ふさぐだけである。

もっぱら人海戦術のリレー方式で、障害物を運搬だ。

撤去が面倒になるので、バリケードに、有刺鉄線や茨線は使わない。


内壁近くに住まう住民たちも、家財を供出してくれた。

ボロい机や椅子、中には壊した建材などを、彼らは気前よく提供してくれた。

市民の熱心な働きもあって、わずか一日でバリケードの構築は完了した。


この間、私達、連合軍の兵士たちは、くじで、寝泊まりする部屋を決めていた。

王都の外壁には、二万もの兵士を収容するだけの、スペースがあるのだ。

今回の王都攻撃に参加している兵員は、全軍合わせて一万二千。


故に、居住スペースにも余裕があった。


城壁内の寝所は、最近扉が壊れてしまったせいで、若干プライバシーへの配慮に難がある。

でも、野営よりは、よほど快適だ。


兵士の皆は、わいわいと、自分達の縄張り争いを始めていた。


夏は暑いので、北側の城壁にある物件が人気だった。

カードで隊長達が、居住権をかけて対戦する。

兵士たちは、あの手この手でサポートだ。


部屋の割当が決まると、兵士は自室に私物を持ち込んで、自分の居場所を確保した。


「こんな快適な攻囲戦は、今までで初めてです。休暇じゃないかと思いましたね」


これは、とある帝国兵の感想である。

輸送部隊の皆さんだけは、とても忙しそうであったが、彼らには、臨時でボーナスを支給した。


心配された敵軍からの攻撃も無く、バリケードを完成させた市民達は、安堵の表情を浮かべていた。


「敵は出てきませんでしたね」


「例え打って出たとして、高所からの狙撃の後、アリシアから襲撃されるのだろう? 俺が王国軍でも、ごめんだぞ」


ジークは、私に対する評価がときどき酷い。

最近は、割りとおとなしくしてるのに。



無事にバリケードは構築できたので、次はご褒美の時間である。


夏空の下、食料の配給所には、市民の行列が作られた。

彼らに支給されるのは黒パンと、綺麗なお水だ。

黒パンの一部は、食べてしまったのだが、まだ大量に在庫が残っている。

黒パンは、保存が効く上に、輸送も楽なので、今回、ありったけ供出することになったのだ。


でん、と、どっしりした黒パンが、配給所のテーブルに小山を作る。

これを見て、市民の皆さんから歓声が上がった。

皆、食べ甲斐のありそうな黒パンに大喜びだ。


私は、未だかつて、これほどまでに、この黒パンが歓迎されたところを見たことがない。


食べられる黒パンも、パン冥利に尽きるだろう。

パン冥利ってなんだ。


多分、「僕をお食べよ」って感じかな。


大人二人、子供二人の四人家族であれば、黒パンを二つ支給となる。

それとは別に、加工肉や、漬物類の配給が予定されていた。


パンを配る作業は、領主連合の兵士達に担当してもらうことにした。

王都の人たちは、ありがとう、ありがとうと言っていた。

喜色満面で、大きなパンを受け取っていく。


感謝されて嬉しい反面、兵糧攻めをしていた私たちは、ちょっとだけ罪悪感があった。


私達も苦労したし、あなた達も苦労した。

それで痛み分けということにしようじゃないか。


悪いのは、ジョンとその一党である。


食べ物で恩を売りつつ、私たちは繰り返し、王都の民に旧主の悪口を吹き込んだ。

ジョンは、悪者に仕立て上げられることに定評がある。

彼の悪評の一部は、私たちがなすりつけたものであるかも知れない。


黒パンの支給は、生きていくために必要となる、最低限を保証するためのものであった。


人はパンだけで生きるわけではない。

私たちは、これとは別に、子供達に、サービスをすることにした。


配給に来た子供達に、パンケーキもどきを、一切れだけ、おまけにプレゼントしたのである。

このパンケーキは、小麦粉、卵と牛乳に、お砂糖を混ぜて焼いただけの、シンプルなものだ。

持ち帰り禁止で、受け取ったその場で、食べてもらう。


私は、アデルちゃんと一緒に、そのケーキの配給所で、分配係を担当した。


「甘いです! 」


「おいしいです! 」


お砂糖の力は、偉大だ。


ケーキを口にした子ども達は、やつれた顔に、ぱっと笑顔を輝かせていた。


王都の子供達の物言いは、田舎者のランズデール人より礼儀正しい。

言ってる内容は、一緒だけどね。


みな笑顔で、ほんのり甘いケーキを頬張っていた。


「また明日も配るからね」


「はい! 」


来た時よりずっと元気よく、お母さんに連れられて子どもたちが去っていく。


私が視線を横に向けると、隣に立っていたアデルちゃんは、ぷいとそっぽを向いた。

彼女は情にもろい所がある。


「アリシアちゃんはずるいよね」と私は後から苦情をもらった。


そうさ、私はずるいのさ。


私は、子供だけ特別扱いした。


なぜなら、子供は、完全に巻き込まれただけの被害者だからだ。

親のせいと言えばそのとおりだが、子供の立場では、なにかを選ぶこともできない。


その分、おまけをしたのである。


辺境と王都の感情的な対立は、多分、根深い。

ただ、直接触れ合ってみれば、無くせる部分も多いのだ。


向こうが仲良くしたいって言ってるんだから、手を取り合えるなら、それが一番である。


「俺様達は、王都の人間だ」なんて人たちは、もうほとんど残っていないのだ。

だからこれで良いのである。


食料の配給を通じて、私達の軍と市民の間にあったわだかまりは、少しずつ溶けていくようだった。

互いに歩み寄れるならば、それに越したことは無いのである。


どうやっても、並び立てない相手だって、この世にはいるのだから。



その不倶戴天の敵であるジョン一党から、使者が送られて来たのは、バリケードを構築から、七日が過ぎた日のことだった。


使者と思しき騎士は、白旗を掲げたまま、バリケードを必死によじ登り、街路を走って、私達の本営がおかれた城門までたどり着いた。


連合軍の本営前にたどり着いた男は、威儀を正して申し出た。


「国主であるジョン陛下から、親書を預かっている。取り次ぎをお願いしたい」


警備の兵たちは、顔を見合わせて相談した後、この男に槍を向けた。

するどい穂先を向けられて、使者と思しき王国の騎士が、動転して問いただす。


「なにゆえ、使者に向かって、そのようなことをなされるのか!? 」


「臭いからだ。帰れ」


理由は単純、この男が汚物濡れだったからだ。


この使者の男を、市民の怒りが襲っていた。

王都市民、怒りの汚物投擲である。

街路を走る最中に、散々にきたないものを浴びせられたこの男は、口にするのもはばかられる状態になっていた。

書簡にも、茶色い染みができている。


とても、ジークハルトやアリシアに、取り次げるような状態ではない。


「せめて、書簡だけでも汚れぬようにしておけ! 」


現場判断で、その場を預かる将校は、使者の男を追い返した。


私とジークは、使者と思しき男が来たと、その事実だけを知らされた。

その時、私たちは、城門上の貴賓室で、優雅にお茶を飲んでいた。


使者ねぇ。

この期に及んで、外交交渉か。

私は、敵手の迂遠さに、呆れ混じりの苦笑をこぼす。


「降伏かしら」


「だろうな。降伏の最低条件は、どうするつもりだ? 」


「国王とその一族全員の処刑。加えて、騎士団長及び幹部全員の首かな」


ジークは満足げに頷いた。

それから意地悪げに、唇を歪める。


「で、向こうはそれを呑むと思うか? 」


私も、にやりと笑う。

ジークの悪役顔が、うつったみたいだ。


「絶対に、飲まないでしょうね」


まぁあれだ。

命が惜しくなったのだろう。

だが、今更もう遅い。

ゆっくりそこで、干からびていくと良いよ。


女王アリシアは、締めるところは締める女だ。


今さら、彼らを許しはしない。


アデル「デカァァァァァいッ! 説明不要!! 全長50cm 重量3.5kg 黒パンだ!!! ……なんで私が紹介してるのかしら?」

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