第十四話 スイーツ屋にて
前作の姉ちゃんズです。
どれがどれの姉弟かというと、それは会話の順通りということで。
「へえ、ここが今話題のお店?」
「ええ、雑誌の特集にもよく取り上げられてるわね」
「きゃはっ、楽しみっ。パンケーキだっけっ? 有名なのっ」
「マジで?」
「パンケーキはもちろん、パフェとかクレープとかもおいしーらしーよ?」
「あ、わたしパフェはパス。好きじゃないの」
「ええっ、なんで? おいしーじゃんっ」
「マジで?」
「あー、でもわたしも下がアイスのはいいけどクリスピーとかスポンジとかのは好きくないかも?」
「でもアイスのってミニパフェだけでしょ? 普通サイズで全部アイスだったらおなか壊すわね」
「むむっ、それはそれでいいかもっ。わたしおなか丈夫だしっ。ミニバケツくらいならイケちゃうぞっ」
「マジで?」
「それは別の意味でも無理だわ」
「それだけ食べて太らないなんて……。心底羨ましいわ」
「きゃはっ、羨ましがられちゃった。わたしどれだけ食べても太らないんだっ」
「マジで?」
「燃費わる。食費かかりそうだわ」
「そんなこと言ってると年とってから取り返しつかないことになるわよ」
「んもうっ、現実に戻さないでよ。せっかく天狗になってたんだから、も少しわたしを甘やかしてくれたっていいじゃないっ。わたし他に取り得なんてなんだからっ」
「マジで?」
「はいはい。あー、そう言えば弟達もよく食べに行くって言ってたわよね。んもーう、いつまでたっても彼女もつくらないで男同士でつるんじゃて寂しい奴らめー」
「ほんと、あの子達も仲良いわよね。でも彼氏彼女ってことだとわたし達も弟達のこと言えなくない?」
「わたし達が仲良くしてたことがきっかけで、あの子らも仲良くなったんだよねっ。でも彼氏かー。欲しーなっ。どっかに理想の王子様落ちてないかなっ。そっこー持ち帰るのにっ」
「マジで?」
「それはそれとしてさ、わたしらも大概タイプ別だと思うけど、あの子らもよね」
「そうね。でもそれがいいんじゃないの? 逆に」
「言えてるっ。でもあんたの弟は全っ然おしゃべりしないから、どうやってうちらの弟と仲良くなったかわかんないっ。弟に聞いてもわかんないって言ってたよっ」
「マジで?」
「ちょっと、それは言い過ぎ。無口ったって、喋るときは喋るでしょ」
「まあ、男の子だね。無口なのもアリじゃない?」
「そかっ。ごめんごめん。でっ、最近の弟君、様子はどっ?」
「ん? なんか彼女が出来たとか言ってた」
「「「マジか!」」」
しかしスイーツ屋って……。
まあいいか。




