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枕草子
お屠蘇でいかれた頭でやった。
反省はしていない。
春はリコリス。やうやうしろくなりゆく顔、すこし赤りて、恥ずかしがりたる声の細くたなびきたる。
夏はジョゼ。月のころはさらなり、闇もなほ、お転婆のおほく駆けまわりたる。また、ただ一つ二つなど、ほのかにつまみ食いて行くもをかし。
飴など摘まむもをかし。
秋はシイツ。夕日のさして、山のはいと近うなりたるに、男の飲みどころへ行くとて、三つ四つ、二つ三つなど連れ立つさへあはれなり。
まいて既婚者のつらねたるが、いと小さく見ゆるはいとをかし。
日入りはてて、妻の音、嫁の音など、はたいふべきにあらず。
冬はペイス。砂糖のふりかけたるはいふべきにもあらず、粉のいと白きも、またさらでもいと寒きに、火など急ぎおこして、炭もて菓子焼きもいとつきづきし。
昼になりて、ぬるくゆるびもていけば、かまどの火も白く灰がちになりてわろし。




