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【書籍化】尽くしたがりなうちの嫁についてデレてもいいか?  作者: 斧名田マニマニ
幕間2

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50/73

いちゃいちゃこばなし集1

本日『尽くしたがりなうちの嫁についてデレてもいいか?」の1巻がGA文庫より発売となったので、記念こばなし集をUPします。

書籍は書下ろし盛りだくさんなので、そちらもぜひよろしくお願いします。

専門店さんではSS付バージョンも販売中です。(SSは3種類あります)

【こばなし1 くちびるとハチミツ】


「りこ、それ何?」

「これ? これはリップバーム。指先ですくって唇にぬるの」

「へぇ。軟膏みたいな感じかな。そろそろ乾燥する季節だもんね」

「うんうん。リップクリームより保湿効果が高いからオススメだよぉ。それにね、おいしそうな香りもするの」

「おいしそうな香り?」

「うん、えっとね」


 にっこりと笑ったりこがリップバームを人差し指で掬う。


「湊人くん、少しだけ動かないでいてね」

「えっ? ……って、りこ!?」


 りこがこちらに向かって手を伸ばしてくる。

 反射的に固まると、彼女の指先がそっと俺の唇に触れてきた。

 まるで真綿でくすぐられているみたいに、唇を優しく撫でられる。

 めちゃくちゃドキドキして、胸が苦しい。

 リップバームを塗ることに集中しているりこは、俺の唇をじっと見つめていてそれがまた心臓に悪い。

 しかも極めつけに……。


「うん、塗れた! 湊人くん、ハチミツの香りがするのわかる?」

「えっ、えっと……」


 正直香りどころではない。

 俺がしどろもどろしていると、さらに一歩踏み出して背伸びしたりこが、クンと可愛らしく匂いをかいできた。


「わぁ。湊人くん、おいしそうな匂い」

「……!!」


 自分の唇を掌で覆った俺は、ついに堪えきれなくなり、その場にしゃがみ込んでしまった。


 ☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°

 ☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°


【こばなし2 嫁が手作りしてくれた献立】


「あ! 湊人くん、ちょうどよかった。来月の献立作ってみたの。もしよかったら意見もらえないかな?」

「献立!? わっ、手作りなんだ!? 花とか動物とか書いてあって可愛いな」

「えへへ、なんか照れちゃうよぉ」

「メニューの内容は……って、これ俺の好物ばかりじゃないか……? それなのに内容が偏ってないし、すごい健康に気を遣って考えてくれてるよね……」

「旦那様には毎日おいしいものを食べて、元気に過ごして欲しいのです」

「……っ。そ、そっか。ありがと……。でも、作るの大変だったんじゃない? ここまで手が込んでたら時間ってめちゃくちゃかかっただろうし。あのさ、りこ。主婦業がんばってくれるのはうれしいけど、りこの時間はりこの好きなことに使っていいんだからね」

「うん? 私好きなことしてるよ? 湊人くんのために尽くすことが、私が一番やりたいことだもの」

「……! ああ、もう……なんでそんなこと言ってくれるんだよ……」

「湊人くん? 急にしゃがみ込んでどうしたの!? 具合が悪いの!?」

「いや、元気。元気だけど……りこが尊すぎてつらい……」

「え!? ええっ!? そ、それどういう意味……!?」

「……内緒デス」

「ええーっ!?」


 ☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°

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【こばなし3 おはようのキスをしたい】


「湊人くん、起きて?」

「うー……」

「ふふっ、すごく気持ちよさそうに眠ってる。……本当はこのまま寝かせておいてあげたいけど、学校に遅刻しちゃうし……。湊人くーん? 起きてくださーい」

「うんー……」

「今日はいつもよりお寝坊さんですねえ」

「うんー……」

「うんって言ってるけど、絶対寝ぼけてるよね……。でも、そんな湊人くんも可愛くて好きだなあ」

「うんー……」

「……! …………湊人くん、好きだよ?」

「うんー……」

「……っ。わあああっ……。これは心臓に悪すぎるよぉ……。……だけど、あと1回だけ……。湊人くん、起きてくれないと、また唇奪っちゃうよ……?」

「う……。……うん? ………………。…………!? り、りこ今……なんて……」

「……!! もしかして、湊人くん、最後のだけ聞こえてたの……!?」

「最後かわからないけど……え、今の俺の夢……?」

「……夢じゃないです……。ごめんなさい。ほんの出来心で、寝ぼけてる湊人くんにキスしてもいいか聞いてしまいました……」

「……!!!!!」

「眠ってる人にキスしていいか聞くなんてだめだよね……。反省しました……。今度はちゃんと起きてるときにチャンスを狙うようにするね」

「……!!!!!」

 とある朝の出来事でした。


 ☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°

 ☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°


【こばなし4 耳そうじ】


 勝った側が望みを一つ叶えてもらえる。

 そんないつもの条件のもと、りことボードゲームをしたら――。


 なんと前回、膝枕をしてもらった時に続いて今回もりこが勝者となった。

 というわけで、またひとつりこのお願いを聞くことになったのだけれど……。


「ま、待った……。これ……、ぞわぞわする……っ」

「こーら、湊人くん。動いたらためだよぉ。私に任せて湊人くんはじっとしていてね?」

「う、うん……」

「……ふうー……」

「ひあ!? りこ、今、耳に息を……!?」

「ふふっ。くすぐったい?」

「くすぐったいし、なんかやばい……!」

「もう少し奥までしてもいい……?」

「……っ。だ、大丈夫……」

「湊人くん、緊張してるの?」

「それは、まあ……。りこは……うれしそう?」

「うん。すごくうれしい。だってね、ずっとしてみたくて夢みてたの」

「誰かにしたことないの?」

「もう、湊人くんったら。私の初めてはなんでも全部湊人くんだよ?」

「……っ」


 何してるかって、耳そうじなんですけどね!

スクロールバーを下げていった先にある広告下の☆☆☆☆☆を、

『★★★★★』に変えて応援してくれるとうれしいです……!


感想欄は楽しい気持ちで利用してほしいので、

見る人や私が悲しくなるような書き込みはご遠慮ください( *´꒳`*)੭⁾⁾


書籍版のイラストを掲載しているので、是非下まで見てください~!↓

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