222・はじめての にんげんのすがた
|д゜)ついにラッチの性別が判明!
「うっうまい!
これがまた新しく出来た料理か……!」
「米と醤油、それにこのワサビという
組み合わせがたまらん!」
ウィンベル王国、王都・フォルロワ―――
その軍事施設、食堂にて、
私は妻たちと共に、『模擬戦』を戦った
ファド伯爵様の息子であるミゲール様と、
その取り巻きに料理を振る舞っていた。
一応、搦め手で勝ちはしたものの……
逆恨みされては面倒なのと、
食事を交えつつ彼らの不満や意見を聞いて、
何とか打ち解けようと考えたのである。
「魔法単体でもそれなりに戦えると思ったん
ですけど」
黒髪の先端をあちこちにハネさせた
ミゲール様が、味噌汁を口につけながら
聞いてくるが、
「ファド様を始め、他の方々もそれなりに
強力な魔法使いという事はわかります。
もちろん、それだけで強い人は強いでしょう。
ただ最終的には、いろいろと手段を講じる人が
勝つと思います」
負けた以上、彼らは面と向かって言い返さない
ものの、その顔には不満が残っているのが見え、
「私が海の向こう―――
ランドルフ帝国へ行って来た事は
ご存知ですよね?」
「ああ、聞いています」
「合同軍事演習の件で、でしょう?
そして、向こうの俺たちのような若い軍人と
訓練もして来たとかで」
彼らは軍人学校の訓練生の中でも、家や実力共に
上位にいるのだろう。
そういう情報はすぐ入ってくるだけの……
「あちらの大陸―――
クアートル大陸と呼ぶらしいのですが、
主に4つの国家が存在します。
西に位置するランドルフ帝国、
南に位置するドラセナ連邦、
東に位置するモンステラ聖皇国、
北に位置する大ライラック国。
ランドルフ帝国とはこの前正式に国交を
結びましたが」
そこで私は一息ついて、
「その中で、ドラセナ連邦について面白い話を
聞いたんです。
このドラセナ連邦というのは、いわゆる
二つ名のある魔法使いというのがいない国
なんだそうで。
それでも他の列強と肩を並べる国として
四大国に数えられている。
それはどうしてか?
不思議に思いますよね」
私の言葉に、ミゲール様とその取り巻きが
聞き入る。
「それで、あちらの鬼人族がどうも
ドラセナ連邦とのいざこざに巻き込まれた事が
あるらしく。
彼らにその時の話を聞いたのですが……
例えば矢をただ放つだけじゃなく、風魔法と
併用して使ってくる。
撤退する時にも土魔法と水魔法を組み合わせ、
ぬかるんだ地面を作り追跡を防ぐ。
単体では戦わない。
常に魔法の力を最大限に引き出すような
戦い方に終始する、と」
そこまで言ったところで―――
人間の方の童顔の妻と、ドラゴンの方の
堀の深い顔立ちの妻がやって来て、
「(それ、私たちが戦った時のヤツ?)」
「(どうして伝聞にするのじゃ?)」
小声で不思議そうに聞いて来るが、
「(どこまで話していいかわからないしね。
それに、伝え聞いた話というのであれば
いくらでも言い訳出来るし)」
と、少しヒソヒソと受け答えしたところで
ミゲール様たちに向き直り、
「……とまあ、考えるところは考えるん
でしょう。
そしてそういう戦い方をするからこそ、
他の列強と並ぶ四大国として存在し続け
られるんでしょうね」
それを聞いてファド伯爵様の子息は少し悩んで
いたが、
「では、シン殿にお聞きしたい。
あの場合―――
対処方法はありましたか?」
彼の言葉に取り巻きたちも注目する。
「そうですね……
例えば私であれば、相手が何もせずに
待機している時点で警戒します。
今回は草を結んだトラップでしたけど、
落とし穴でもいいわけで。
なので同時に一直線には近付かず、
散開してバラバラの方向から攻めたでしょう。
さすがに側面や後方の草までは結んで
いませんでしたから」
「しかし、シン殿の言われる通り―――
四方八方にあのトラップを用意していたら?」
煽りでも何でもなく、恐らく純粋な好奇心
なのだろう。
ミゲール様は私の顔をのぞきこむように
聞き返してくる。
「だから散開するんです。
みなさんはほぼ同時にこちらへ突撃して
来ましたが……
もし誰かが最初に転んでいたら?
少なくともそこで『相手が何か仕掛けている』
という情報を得られたでしょう。
そしていったん動きを止めて警戒態勢に
入ったはずです。
トラップは見破られた時点で意味が無くなり
ますからね」
そして彼らはコクコクと素直にうなずく。
「そう……ですね。
あの仕掛けを考えた御仁が、その打開策を
考えていないはずもない。
勉強になりました!
ありがとうございます!!」
そこで私は首を横に振り、
「勉強なら、あなたの父上の下でしっかり
やりなさい」
「オヤ……父上が?」
きょとんとするミゲール様に私は続けて、
「ファド伯爵様は、あなたのする事など
全てお見通しだったのですよ。
その上で私に相談して来たんです。
伯爵家の当主が、平民の私に頭を下げて」
その答えに、一同がギョッとした表情になる。
身分制度のある社会―――
それがどれだけ異常であり得ない事なのか、
貴族階級である彼らは骨身に染みて知っている。
「……父親というのは、父親だけしていれば
いいわけではありませんからね。
ましてや当主ともなればその責任は重大です。
私は平民ですから、確かに貴族階級である
あなたに命じられたら断れませんが―――
ただ伝手は王宮にまで及びます。
これがどういう意味かわかりますよね?」
それを聞いて彼らの表情は青ざめる。
「王家の覚えもめでたい人間を呼び出した……
しかも王家の方針にそぐわなくなりつつある
『急進派』の考えを持ち出して。
それを聞いた各方面がどうとらえるか。
だからファド伯爵様は先手を打って、
方々に奔走したのでしょう。
当主として家を守るために」
「…………」
何も答えずにミゲール様の視線は下を向く。
「そしてあなたの事も大変心配して
おりましたよ」
「オヤジが?」
聞き返して来ると同時に彼の視線は上向く。
「あー、どうかケガは最小限に、とか
言っていたもんね」
「いろいろ注文付けられたからのう。
出来れば目を覚まさせてやって欲しい、
取り巻き連中もなるべく穏便に―――
貴族様の要請は無茶が多いからのう。
まったく骨が折れたわい」
メルとアルテリーゼの話に、顔をうつむかせ、
「オヤジが……そんな事を」
「まあ、今後は親孝行してあげてください。
ファド伯爵様もかつては『急進派』だったと
聞いておりますが―――
恐らくは熟考の上、考えを改められたの
でしょう。
立場、責任、一族の行く末を考えての
苦渋の決断だったと思います」
するとミゲール様他、取り巻き連中も
うなだれるように頭を下げ……
私たちは食堂を後にした。
「終わったか?」
「はい。おかげさまで―――」
ギルド本部に戻ると、まずはその足で本部長室へ
向かい、今回の事を報告する。
冒険者ギルドが絡んだ案件ではないが、
宿泊部屋を提供してもらっている事、
そしてラッチを預かってもらっている事もあり、
雑談と情報共有を交え、白髪の混じったグレーの
短髪の男性はうなずきながら話を聞いていた。
「奥さんたちは?」
「多分、サシャさんとジェレミエルさんの
ところかと。
ラッチを預かってもらっていますので」
「そうか……」
と、正体は前国王の兄であるライオネル・
ウィンベル様は微妙な表情で飲み物に
口をつける。
「?? 何かあったんですか?」
「いや、まあ―――
言っていい事かどうかわからんが」
ライさんにしては珍しく歯切れの悪い言葉に、
何か悪い事もであったのかと心配してしまう。
「何か良くない事でも」
「いや、こっちは問題無い。
ただまあ、お前さんがなあ」
要領を得ない答えに私は首を傾げるが、
「まあ、いい機会だから聞いておいた方が
いいか」
そして彼は説明し始めた。
「あ~……
まあそうなっても仕方がない気がする」
「たいてい、シンに頼めば何でも解決して来た
からのう」
本部内に用意された部屋で―――
私はメルとアルテリーゼに、ライさんから
言われた事を説明した。
何でも私は……
シーガル様を『更生』させた人間と思われている
らしく、
その後もドーン伯爵家のギリアス様や、
グレイス子爵家の養子騒動、その後も
数々の『他人様の家庭の事情』を解決してきた
経緯もあり―――
つまり貴族たちの間で、困った事や
『バカ息子・バカ娘』をこの人に頼めば
何とかなる、と噂になっているようだ。
「そこへ来て今回の件で……
『ぜひウチのバカも根性叩き直してくれ!!』
って動きが加速する恐れがあるんだって。
別に私は教育者でも何でもないんだけどなあ」
私がベッドに腰掛けながらため息をつくと、
両側から妻二人が寄りかかる。
「それだけ頼りがいがあるって事でしょー」
「もし面倒なら、『ガッコウ』に叩き込んだら
どうじゃ?」
「ピューイ」
私を気遣ってか、家族が提案してくるが、
「『ガッコウ』は今のところ、成人未満の
子供の教育機関だからなあ。
確かに希望さえすれば成人でも入れるけど、
問題のあるお貴族様を入れたらどうなるか」
『更生させて欲しい』という人物が来るんだ。
トラブルになる未来しか見えない。
「そーだね。抑えつける人がいないと
難しそう」
「かと言って貴族に意見出来る者となると、
限られておるしのう」
「ピュピュウ~」
私は両側の二人を抱き寄せると、一緒に
ベッドに倒れ込み、
「ライさんとジャンさんに相談してみるか」
みんなで天井を見ながらつぶやいた。
『魔力通話機で連絡して来るから、何事かと
思ったが―――
まあ話の内容はわかった』
翌日、私はライさんに事情を話し……
幸いこのギルド本部と公都『ヤマト』の
ギルド支部の間で、魔力通話機は開通して
いたので、
それを使って話し合う事になった。
「おお、本当にジャンドゥ支部長の声ですね」
「馬車で5日ほど離れたところと、このように
会話出来るなんて」
金髪を腰まで伸ばした童顔の女性と、
眼鏡をかけたミドルショートの黒髪の
女性―――
サシャさんとジェレミエルさんが、
不思議そうに通話機をのぞき込む。
「つーわけでよ。何がいい考えはねーか?」
『俺が常に目を光らせていりゃいいんだろうが、
そこまでヒマじゃねぇしなあ。
いっそシンの屋敷で預かったらどうだ?』
「ええ……」
本部長と支部長の受け答えに、思わず困惑と
不満の声が漏れる。
『冗談だよ冗談。
それにシンもそれなりに忙しいのは
わかっている。
メルやアルテリーゼの言うように、
抑える役―――
頭が上がらないヤツを用意出来りゃ
一番いいんだが』
「とはいえ、相手は貴族様ですよ?
まさか王家から呼ぶわけにも」
そこでライさんがハッとなってアゴに
手をやり、
「……そういやいたな。
王家の人間が」
『―――!
ああ、確かにそうだな。
ライとシンの頼みだと言えば断らないだろう』
何かトップ二人の間で話が進み、
「あの、何の話?」
「まさか本当に王家の人間を寄越すのかや?」
「ピュウイ?」
家族も不安になってたずねるが、
「ちょうど『ガッコウ』に通っていても
おかしくない年齢だし、何よりシンには
恩義を感じているはずだ」
「え、えーと……
そんな知り合いが王家におりましたっけ?」
私もおずおずとライさんに聞く。
『何だ、覚えていないのかよ。
忘れているとは薄情なヤツだなー』
そこでジャンさんからもツッコミが入り、
「いただろうがよ、俺の甥っ子の子供が―――」
そこでやっと、一人の少年が記憶から
引っ張り出された。
「もちろん、やらせて頂きます!!
それに私も、あの『ガッコウ』というところに
行ってみたかったんです!」
数日後、公都『ヤマト』の冒険者ギルド支部、
その応接室で、
背中にまで伸びた純白に近い髪に、切れ長の目。
そして眉毛まで白い美少年が元気よく答える。
「あのう、アタシは」
彼の隣りにいたブロンドの短髪の少女、
ナイアータ殿下の妻、ファム様が不安そうに
聞いてきて、
「もちろん入れるッスよ」
「それほど厳しい年齢制限があるわけでは
ないですし、ファム様も入っていても
おかしくない年齢ですから」
褐色肌の次期ギルド長の青年と、その妻である
タヌキ顔の丸眼鏡の女性が答える。
しかし、ファム様もナイアータ殿下も、異世界に
来てから初めの頃に出会った人物だけど……
考えてみれば異世界に来てもう五年目―――
子供の成長は早いという事を実感する。
「申し訳ございません、ナイアータ殿下。
久しぶりの謁見で、このようなお願いを」
私が頭を下げると幼い夫婦は慌てて、
「何を仰います、シン殿!
貴殿は私の命の恩人も同然の方です!!」
「それに立場上、そうそう会う機会も
用意出来なかったと理解しておりますゆえ」
二人ともすっかり立場のある人間としての
振る舞いが出来ているなあ。
別の意味で成長に感動してしまう。
「おおー、すっかり王族の風格が
出て来ましたね」
「それにしても素直に成長して、
嬉しい限りじゃ」
「ピュイィ~」
メルとアルテリーゼ、ラッチも感心しながら
語る。
「では、ナイアータ様に『ガッコウ』に
通われる事に同意は頂いた。
ただご自分の身分を明かすのは、しばらく
控えて頂きたい」
「それはどうしてでしょうか、ジャンドゥ殿」
アラフィフの筋肉質のギルド長の言葉に、
殿下は聞き返す。
「積極的に明かす必要は無いってだけです。
聞かれたら答えてもいいし、ただ自分から
話すのはなるべく避けて欲しいのです」
それでも彼は首を傾げ、意味がわからない、
という体を取る。
「説明した方がいいんじゃないですか?」
私がジャンさんに話を振ると、
「そうだな。
ええと、ナイアータ殿下。
前国王の兄、ライオネル様はご存知だと
思われますが」
「ええ、もちろん。その方が何か?」
するとずい、とギルド長は上半身を乗り出し、
「これはライオネル様が実際にやった事
らしいのですが」
ジャンさんが話し始めると―――
幼い夫婦は興味深そうに、やがて興奮しながら
聞き続けた。
「なるほど!
何か起こる時までは、正体を隠して欲しいと
いう事ですね!」
「じゃあアタシもそうします!!
頑張りましょう、あなた!」
そして一つの悪巧み……
もとい、計画を共有した後に、
問題児たちが次々と公都に送り込まれて
来る事になるのだが―――
それはまた先のお話である。
「シンさん、お邪魔するッス」
「おや、レイド君にミリアさん。
どうしましたか?」
数日後、レイド夫妻が私の屋敷までやって来た。
「いえ、もうすっかり公都の周囲を囲む、
新たな石壁が出来上がりましたので。
それで今、それぞれの地区を囲んでいる
石壁をどうするかのご相談に」
北
果樹& 川 川 米専用&
各種野菜 川 川 芋類等の穀物
◆ 川 町本体 川 ◆
西側新規│ 川 □□□ 川 │
開拓地区■―――――□□□―――――■東側新規
│ 川 □□□ 川 │開拓地区
◆ 川 │ 川 ◆
魚・貝の養殖& 川 │ 川 小麦専用
鳥の産卵施設 川 ■■■ 川
川 ■■■ 川
川 亜人・人外 川
川 専用居住地 川
川 川
川 川
川 南 川
現在、各地区は上記のように分かれており、
それぞれが円形状の石壁に囲まれている。
また地区間の移動は、石材製の陸橋で
行き来出来るようになっている。
そして今回、新たにこの公都全体を石壁で
囲んだ事で……
『内側』に存在する囲いをどうするか、
私に意見を聞きに来たらしい。
「せっかく作ったんですし、残してもいいと
思いますが。
ただ同じ公都住人の中で、囲いの中か外かで
差別が起こるのではないか―――
という不安もあるのでしょうね」
「そ、その通りッス。
それでシンさんにも相談して来いって」
「それでどうでしょうか?
シンさんの意見としては」
夫婦揃って私の次の言葉を待つ。
「まず防御面から言って、内側にもまだ囲いが
あるという事に不満は無いと思います。
亜人や人外とも交流していけば、差別意識自体
薄まっていくとは思いますし。
ただそうですね……
いざという時の避難訓練や、定期的に
それぞれの地区の中に既存新規問わず、
住人を招待する、という催しをやるのも
いいかも知れません」
ふむふむ、とレイド君はうなずき、その隣りで
ミリアさんがメモを取る。
「そういえばメルさんやアルテリーゼさんは?」
「2人とも今、体調が悪くて―――
パックさんのところで診てもらっているんだ」
その言葉に二人とも驚き、
「そりゃまた、珍しいッスね」
「ドラゴンでも具合が悪くなる事って……
あ、でもラッチちゃんが熱中症にかかった事が
あるんでしたっけ。
それを考えると……うっぷ!?」
突然、ミリアさんが口元を抑える。
「ど、どうしました!?」
「い、いえ……その、トイレお借りします」
そう言うと彼女はパタパタと部屋を出ていった。
「ミリアさん、大丈夫ですか?」
残された夫の方に確認すると、
「どうも朝から具合が良くなかったみたい
なんスよ。
本当はこちらにも俺だけで来ようとしたんス。
でも、俺だけに任せられないからって」
そんな事を話していると、彼女が戻って来て、
「す、すいません……でした」
「いや休めミリア。本気で顔色悪いぞ」
妻を心配して夫がすかさず声をかける。
「寝てください。空いている部屋ならどこでも
使って構いませんから」
「ありがとうございます……そうします」
私とレイド君の説得にうなずき、彼女は部屋を
退室した。
するとそこへ二組目のカップルの訪問者が現れ、
「シンさん!」
「シンさん、いますー?」
玄関先で出迎えると、そこにいたのは―――
ギル君とルーチェさんで、
「どうしたッスか? お前たち」
レイド君も顔を出して彼らに話しかける。
「ギルド長に言われてさー」
「ミリ姉の様子を見て来いって頼まれたの」
レイド君に勝るとも劣らない長身の、焦げ茶の
短髪をした夫と、
亜麻色の髪を後ろで三つ編みにした妻が、
兄貴分の彼の問いに答える。
「あー……ミリアならちょっと体調崩して、
こっちで休んでいるッス」
「えっ!? 大丈夫なの?」
ギル君が聞き返して来て、
「顔色が悪そうでしたので―――
空いた部屋で休んでもらっています。
とにかく応接室の方へ」
と、二人を案内しようとしたところ、
「……? ルーチェ、どうした?」
「ご、ごめん……ちょっとトイレ」
そう言っていそいそと彼女は目的の場所へ
早足で去る。
「……俺、この光景何か見た事あるッスけど」
「奇遇ですね。私もです」
そこへさらに妻たちの声が聞こえ、
「シンー、ただいまー!!」
「我もメルっちも孕んだぞー!!」
と、火の玉ストレートで妊娠宣言をし、
「あ、そうそうシャンタルのやつも孕んだ
らしいぞ?」
「3人同時ってスゴいよねー」
ちょうどそこにいた男連中は互いに顔を
見合わせ、
多分五人同時だという事をどう伝えようか
悩んでいると、
「アレ? 誰ッスかその子は?」
今まで気付かなかったが、中学生くらいの
ショートの黒髪をした女の子がいて、
「あー……何ていうか、その」
「ようやく人間の姿になれたのだ。
しかし娘だったとは」
―――は?
いや、アルテリーゼの娘という事は……
「やっと一緒の姿になれたんだよ!
おとーさん!!」
そう言うと『ラッチ』が抱き着いてきて―――
その情報量の多さに、私はしばらく混乱の渦の
中にいた。
( ・ω・)最後まで読んでくださり
ありがとうございます!
本作品は毎週日曜日の16時更新です。
休日のお供にどうぞ。
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それが何よりのモチベーションアップとなります。
(;・∀・)カクヨムでも書いています。
こちらもよろしくお願いします。
【ゲーセンダンジョン繁盛記】【完結】
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【ロートルの妖怪同伴世渡り記】【毎日更新中!】
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